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千銃士(短編)

酔っ払い銃マス
と言う事で、当方宅マスターの千鳥とマフムトさんで色々と妄想してみました(///ω///)♪
今回のはまだ破廉恥では無い筈…!
マフムトさんに夢を見ているなんて、そんな事を言っては…否、マスター共々イメージが違う場合は申し訳御座いません…!(;´д`)





↓↓





これはしまった、と気付いた時には遅かった。普段から飲みなれたラクならばこうは為らなかっただろう、が、今宵の酒の席に並んでいたのは慣れ親しんだ味とは程遠い異国の味。
愛しい娘の国の酒だと聞き、嗚呼、これ等の味を作り出した者達が彼女の様な存在を生み作り出し育んだのか。そう思うと、つい、らしくもなく飲み過ぎてしまった様だ。
アリ・パシャとエセンが居なくて良かった、と余は内心ホッと胸を撫で下ろした。こんな醜態を晒したとなれば、彼等はきっと余を呆れ果ててしまうだろう。
其れだけで済めば良いが、アリ・パシャがやろうとしている目的の足枷にならないとは限らない。そうなればどれだけ彼に迷惑が掛かるか……そう思うと、今はまだ周囲に気付かれていない内に席を立った方が良いだろう。
そう判断し、どうにか宴を抜け出したと言うのに……。


「マフムト殿、如何なされた?」


嗚呼、やはり貴女には見付かってしまうのか。
余は内心溜め息を吐きながら、余を真っ直ぐに見詰める美しいカーネリアンの瞳を見つめ返した。


【まだ見ぬ異国に想いを寄せて】


「珍しいですね、マフムト殿がお酒に酔われるとは……」


そうくすりと微笑みながらグラスに注いだ水を手渡してくれる娘に、「ははは、余もまさか酔うとは思わなかったよ」と笑いながら受け取った。
本当は軽く目眩がしておるし、気分も余り優れない。だがこれ等は全て余が招いた事だ、此処で泣き言を言う訳にはいかないと虚勢を張っておるに過ぎない。
そんな余を労る様に背を撫でる彼女は、本当に介抱し慣れておると思う。


「せめて酒の種類を一つに絞れば良かったのでしょうね。マフムト殿は普段からお酒にお強いから、皆、恐らく気付いておりませんよ?」
「その方が良い、皆に気を遣わせたくは無いからね。それと、あなたにも気付かれたく無かった程だよ」
「あら、そうなのですか?」
「当然だよ。好き好んで酒に溺れて醜態を晒したい者が居ると思うのかな……特に、大切な”あなた”の目の前で」


そっと娘の頬に触れると、娘は一瞬ぴくりと身体を震わせたが直ぐに「私は嬉しゅう御座いますがね」とカーネリアンの瞳を優しく緩ませた。


「貴方様は何時もそうやって本音を隠してしまいますでしょう? だから、こうやって不意に思っている本音を語って下さるのは意外に悪くないもので御座いまする」
「ふっ、ははは!余は”あなた”には結構本心を語っていると思っていたのだが……そうか、まだ出し足らなかったかな?」
「まだまだで御座いますよ、ふふふ」
「そうかそうか!はて、いざ曝け出すとなると何を申せば良いのか思い浮かばないものだね」


だんだん愉快な気分になってきた。嗚呼、これが酒に酔っていると言う事なのか。


「それにしても、例えお酒にお強くても普段はラクでも程々にしか口にされない貴方様がどうして今夜に限って、あれだけの種類を口にされたのですか?」
「ん、ああ…それか」


普段ならば語らないであろう本音だが、今宵くらいは伝えてしまっても良いかも知れない。
愛しい娘の温かな掌を背に優しく感じながら「それはな」と言葉を乗せる。
きっと恥ずかしがり屋の彼女は、余が最も美しい宝石だと愛でているカーネリアンの瞳を潤ませながら少し怒ってしまうだろうが、それでも、直ぐに微笑んでくれるのだろう───そう思いながら。


【終】


TwitterのTLで流れていた『酔っ払い銃マス』を自分なりに書いたらどうなるんだろう?
と思ったままに勢いだけで書いてます。ですので本当に短いです…申し訳御座いません…!
真面目な話、マフムトさん含むオスマン勢は総じて飲んでも酔わない気がするのですが……それを敢えて酔わせたとしたら?
を妄想して書いてますので、スライディング土下座するしか無いかな…と。
と言うか1時間クオリティです…途中で気分が乗ってくれて良かった(;A´▽`A
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