メモと小ネタ帳
外から
2025/01/11 23:00FF16小ネタ
・外から
ジルとヨ―テ
髪をとかすといっても髪質は異なるので男性たちと女性たちでは櫛を使い分けていた。
ミドの髪を丁寧にジルが梳かしたり、ハイデマリーの髪をドリスが梳かしたりして。
あなたのもするわとジルがクライヴに伝えると。
ジルやミドほど柔らかくはないぞと彼は返す。
ジル「そう思ってね、ロザリアでも大きなホーン種がいるでしょう。倒した時に手に入れた牙を加工してもらってあなた用に作ってもらったの」
そこまでしてもらって好意を受け取らない訳にはいかない。
自分でするさと言うつもりだったが嬉しそうな彼女の様子に大人しくサロンの席に腰掛けた。
楽しそうなジルの様子と皆の視線を受けながらも微笑むクライヴの姿。
医務室以外にサロンでも皆の様子を観察すると良いとジョシュアから勧められたヨーテはふたりの様子を眺め。
翌朝早く出発前にジルへジョシュア様へも贈り物としてお綺麗な金髪に合う櫛を差し上げたいのですが…と相談を受けた。
ジル「ジョシュアなら木質が良いわね。後はお手入れとしてオリーブのオイルを。どちらもロザリアで手に入るから…」
ヨーテ「助かります。お代は…」
ジル「私とクライヴが払うわ。そうしたいの。あなたの想いがつまっていると伝えるから」
ヨーテ「以前にあの方へストナ草を依頼致しました。頼ってばかりで申し訳ありません…」
ジル「ううん。あなたがずっとジョシュアの傍にいてくれたから。これはあなたへのお礼でもあるの」
ようやく再会して。兄弟ふたりで固い絆を確認し合った後に。
ふたりはこみ上げて来た涙を流す彼らの幼なじみをしっかりと見つめた。
拠点にてしばらく眠りに伏し。目を覚ましたジョシュアは真っ直ぐにジルを見つめ“ずっと兄さんの傍にいて支えてくれてありがとう”と微笑んで言ってくれた。
(あなたが産まれて…あなたがいてくれたから。クライヴは生きていた。
そしてあなたが生きていると知ってふたりでここまで来たの)
彼の核となっている人が誰なのかは本当はもう、少女だった頃からずっと。
分かってはいるのだ。
それでもジョシュアは認めてくれて。大切にしたい内なるものを言葉にしてくれた。
ヨーテも本当は気づいているのだろう。
“おふたりが…あの方がそうして下さるなら心強いです”
そう答えてくれた。
例え外からでも。
内なるところになれなくても。
支えて、守りたい。
彼らは出会えて嬉しい大切な宝物なのだから。
ジルとヨ―テ
髪をとかすといっても髪質は異なるので男性たちと女性たちでは櫛を使い分けていた。
ミドの髪を丁寧にジルが梳かしたり、ハイデマリーの髪をドリスが梳かしたりして。
あなたのもするわとジルがクライヴに伝えると。
ジルやミドほど柔らかくはないぞと彼は返す。
ジル「そう思ってね、ロザリアでも大きなホーン種がいるでしょう。倒した時に手に入れた牙を加工してもらってあなた用に作ってもらったの」
そこまでしてもらって好意を受け取らない訳にはいかない。
自分でするさと言うつもりだったが嬉しそうな彼女の様子に大人しくサロンの席に腰掛けた。
楽しそうなジルの様子と皆の視線を受けながらも微笑むクライヴの姿。
医務室以外にサロンでも皆の様子を観察すると良いとジョシュアから勧められたヨーテはふたりの様子を眺め。
翌朝早く出発前にジルへジョシュア様へも贈り物としてお綺麗な金髪に合う櫛を差し上げたいのですが…と相談を受けた。
ジル「ジョシュアなら木質が良いわね。後はお手入れとしてオリーブのオイルを。どちらもロザリアで手に入るから…」
ヨーテ「助かります。お代は…」
ジル「私とクライヴが払うわ。そうしたいの。あなたの想いがつまっていると伝えるから」
ヨーテ「以前にあの方へストナ草を依頼致しました。頼ってばかりで申し訳ありません…」
ジル「ううん。あなたがずっとジョシュアの傍にいてくれたから。これはあなたへのお礼でもあるの」
ようやく再会して。兄弟ふたりで固い絆を確認し合った後に。
ふたりはこみ上げて来た涙を流す彼らの幼なじみをしっかりと見つめた。
拠点にてしばらく眠りに伏し。目を覚ましたジョシュアは真っ直ぐにジルを見つめ“ずっと兄さんの傍にいて支えてくれてありがとう”と微笑んで言ってくれた。
(あなたが産まれて…あなたがいてくれたから。クライヴは生きていた。
そしてあなたが生きていると知ってふたりでここまで来たの)
彼の核となっている人が誰なのかは本当はもう、少女だった頃からずっと。
分かってはいるのだ。
それでもジョシュアは認めてくれて。大切にしたい内なるものを言葉にしてくれた。
ヨーテも本当は気づいているのだろう。
“おふたりが…あの方がそうして下さるなら心強いです”
そう答えてくれた。
例え外からでも。
内なるところになれなくても。
支えて、守りたい。
彼らは出会えて嬉しい大切な宝物なのだから。