メモと小ネタ帳

引き寄せる(ジル&タルヤ)

2024/07/07 05:45
FF16
(夜遅くジルとタルヤが人気がないダブアンドクラウンで温かいお茶を飲んで向かい合っている)

ジル「クライヴのどこに惹かれている、ね」
タルヤ「無茶をしないようについて行くと啖呵を切ったことがあったわよね。そうした放っておけない危なっかしいところもそうなのかしら。
私は腹立つことの方が多いんだけど」
ジル「…守りたい、とは思っているわ。
けれどそれは失ないたくない想いだけではないの。
優しく引き寄せられているの」
タルヤ「‥‥」
ジル「…クライヴは無理強いはしないから。私たちのしていることは大部分の人たちは受け入れられない。望んでいて行なっている訳でもない。
そうした現実を受け入れて彼は人へと目を向けてその人を見出してくれる。
優しく、そうしてくれるの。
ジョシュアも私も小さい頃から彼のそうした所が大好きだったからこそ離れ離れになっても大切に想っていられたのだと、今ならそう分かるの」

月を一緒に見上げたあの時が忘れられないひとときだった。
再会してから幾度となく、ある時は震えある時には凍えそうになる辛い現実に直面しても共に在て(いて)お互いに肩をそして心を手探りで引き寄せながらそっと月を見上げた。
メティアは変わらず赤く美しく輝いていた。
彼が生きていて願いが叶ってから生きていた―今共に生きている意味について幾度も心の中で反復した。
優しく愛を込めて彼の腕の中で彼の名を呼び自分の名を呼ばれる言の葉を感じお互いの命のリズムを聴く。
タルヤ「シドと出会って生きてきた意味と、クライヴが新しい拠点で皆の居場所を作ってくれて―
インビンシブルに皆を新しく引き寄せてくれて今生きている意味…確かに私の中でも変わっていったわ」
ジル「きっと、それも人らしく生きているということなのだと、私はそう思うの」
タルヤ「幸せだとずっと感じている訳ではないけれど、私は私の役目を誇りを持って最後までやり遂げようと決めている。
ジル、あなたもそうなのでしょうね」
ジル「さあ、どうかしら。けれど、これだけは言える。
彼にはずっとそうやって優しく引き寄せられて生きてきた。あたたかくて優しい炎がここに灯っているの」
タルヤ「絶やさないように出来るわ。インビンシブルはそうした居場所だもの」


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