メモと小ネタ帳
たったひとつ(ジョシュアとジル)
2024/11/15 23:27フェニックスを宿すのは、兄さんが相応しいとそう思っていた。
それは残酷な現実と共に砕かれた。
真実を知った今でも僕で良かったとは僕も兄さんもとてもそうだと考えられない。
ただ。たったひとつ、良い事があった。あなたが守ってくれた様に僕もあなたを守れたこと。
そしてフェニックスのこの力があなたそのものー炎の民として受け継がれて来たものを呼び起こす再生の炎であったということだ。
シヴァに覚醒して、ひとつだけ良かったことがあった。
あの男におもちゃにされる。それが召使いとして押し込められていた部屋に乱暴に入って来た男たちの様子から嫌というほど分かった。ロザリアの女性たちが私をかばおうと次から次へと突き飛ばされ。
私が行けば良いのよねと震える足で前に進み出た。
強靭な男たちに細い腕を両側から掴まれ、抵抗しようにも力も出せない。
嫌、嫌と頭を振りかぶり。あなた以外は絶対に嫌と心の中で大いに叫んだ。
その瞬間、最初は何が起きたのか分からなかった。
男たちが皆氷の飛礫によって呻いており、次に発せられた言葉はこの化け物。
汚れた獣めと怒りと共にイムランの命令により手籠めにされていく少女たち。
助ける間もなく拘束具が嵌められ。ほどなくして、人形のように振舞う日々を年をまたぎながら続けて行った。
この身は獣、心は凍った。
あなたとまた出会い…溶かされていくまで。
たったひとつだけ、良いことがあった。
あなた以外の男が近づいて来なくて。
あなただけが触れてくれて。あなたの腕の中にいられること。
それは残酷な現実と共に砕かれた。
真実を知った今でも僕で良かったとは僕も兄さんもとてもそうだと考えられない。
ただ。たったひとつ、良い事があった。あなたが守ってくれた様に僕もあなたを守れたこと。
そしてフェニックスのこの力があなたそのものー炎の民として受け継がれて来たものを呼び起こす再生の炎であったということだ。
シヴァに覚醒して、ひとつだけ良かったことがあった。
あの男におもちゃにされる。それが召使いとして押し込められていた部屋に乱暴に入って来た男たちの様子から嫌というほど分かった。ロザリアの女性たちが私をかばおうと次から次へと突き飛ばされ。
私が行けば良いのよねと震える足で前に進み出た。
強靭な男たちに細い腕を両側から掴まれ、抵抗しようにも力も出せない。
嫌、嫌と頭を振りかぶり。あなた以外は絶対に嫌と心の中で大いに叫んだ。
その瞬間、最初は何が起きたのか分からなかった。
男たちが皆氷の飛礫によって呻いており、次に発せられた言葉はこの化け物。
汚れた獣めと怒りと共にイムランの命令により手籠めにされていく少女たち。
助ける間もなく拘束具が嵌められ。ほどなくして、人形のように振舞う日々を年をまたぎながら続けて行った。
この身は獣、心は凍った。
あなたとまた出会い…溶かされていくまで。
たったひとつだけ、良いことがあった。
あなた以外の男が近づいて来なくて。
あなただけが触れてくれて。あなたの腕の中にいられること。