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5章 星のように煌めく

王子、立つ
フレドレット「先日、国王が亡くなったそうだ……」
アンドリアズ「次期国王争いは更に激化するだろう。多くの血が流れるな。」
フレドレット「第二王子のヴィクトル、第三王子のステイアス……。
どんな人物が知っているか?」
アンドリアズ「ヴィクトル王子は攻撃的で、自尊心と猜疑心の塊のような男だ。
対してステイアス王子は気弱で争うことが苦手。日和見的な人物……って所だな。
どちらもイヴェルカ王子ほどの才覚はなく、王位を継ぐには相応しくない。」
アンドリアズ「何より、二人とも聖痕を持っていないからな。」
フレドレッド「…………………。」
アンドリアズ「こんな時レヴィが生きていればどうするのかな……。」
フレドレット「それ以上は言うな、リアズ。聖痕こそ王の証なんだ。
俺が聖痕で……」

ユーマリダ「アンドリアズ、やはり我々に声をかけて来た派閥がありました。」
アンドリアズ「思ったより早いな。どこだ?」
ユーマリダ「第二王子ヴィクトルの派閥であるキンブル公からです。」
アンドリアズ「ほう、一度煮え湯を飲まされているのに……よほど切羽詰まっているようだな。」
ユーマリダ「第三王子のステイアス派閥には聖教の大司教が後ろ盾していますからね。」
アンドリアズ「信者の多い聖教の大司教が相手ともなれば、キンブル公もこちらを頼らざるを得ないか。
……しかし、これは好都合だな。」
ユーマリダ「何がですか?」
アンドリアズ「いずれ分かる。まずは依頼の方だ。」
ユーマリダ「……はい。」
ユーマリダ「次期国王を巡る争いは激化する一方です。王国内は纏まりを欠くようですね。」

懇願:資金の最終投入:研究員と会話する
研究員「アンドリアズ、今までありがとうございました!」
アンドリアズ「どうした?」
研究員「度重なる貴方の資金提供により、ワタクシの研究がついに完成したのです!
これで王国のジェイド研究は世界一となりました!
近代魔術、なにするものぞ!」
アンドリアズ「見捨てないでおいた甲斐があったな。」
研究員「え、見捨て……?」
アンドリアズ「それで、研究の成果とやらはどこだ?」
研究員「あ~それはですねぇ……
まだお見せできないのです。」
アンドリアズ「どういうことだ?」
研究員「理論は完成したのです。完璧です。
ですが、まだ現実のものとなっていない!」
アンドリアズ「つまり理論だけか。」
研究員「机上の空論ではありませんよ!資金さえあれば、すぐにでも現実のものとして見せましょう!」
アンドリアズ「やはり、そうなるんだな……。」
資金提供→
研究員「ありがとうございます!
貴方のお陰でジェイド研究は完成しました!
ワタクシと貴方の名前が刻まれた石碑が永久にその業績を称えることになるでしょう!
すぐに石碑の建設に入ります!」
アンドリアズ「資金の無駄遣いはやめろ。研究結果はすぐに使えるようにしておけ。」
研究員「はい、かしこまりました!」
研究員「国が纏まりませんねぇ……。
ワタクシの研究に影響が出なければのですが。」
※ブルーフォックスに相応しい武器
開発担当員「アンドリアズ、武器整備設備を最新のものにしないか?」
アンドリアズ「また何か企んでいるのか?」
開発担当員「そうじゃないさ!俺達の活躍が世界中で有名になっただろ?そのお陰で俺達の武器にも注目が集まって、俺達と付き合いがある商人も注目の的!
それで商売が繁盛したってんで、また最新の設備を使ってくれって話がきたって訳さ。」
アンドリアズ「なるほどな。悪くない話だ。」
開発担当員「じゃあ、また金を用意してくれよな!」
アンドリアズ「……金を取るのか?」
開発担当員「かなりの値引きがされているんだぜ?」
施設強化
開発担当員「よし、これで世界最高級の設備が揃うわけだ!」
アンドリアズ「その大袈裟な表現に見合う性能があればいいがな。」
開発担当員「大丈夫だって!保障するよ!」
アンドリアズ「そうか。」

※信頼は行動と共に
トレミナ「国の交易の様子を見せてもらったけど、あまり大陸の方の商品は取り扱っていないのね。」
アンドリアズ「向こうの商人と繋がりがないからな。
何か伝手でもあるか?」
トレミナ「一応何人か知り合いはいるけど……
あっ。」
アンドリアズ「なんだ?」
トレミナ「大陸とも取引している商人の一人が最近魔獣被害で困っていると聞いたことがあるわ。
知らない仲でもないし上手くいけば、取引してくれるかもしれない。」
アンドリアズ「依頼として出すように話してこれるか?」
トレミナ「いいわ、話を通してくる。」
ミッションクリア後―
トレミナ「先方は感謝していたわ。
すぐに取引の話が進むと思う。」
アンドリアズ「なによりだ。」
トレミナ「でも、商売での譲歩は期待しないでね。
取引を始めたい側と魔獣を駆除したい側……
今回はお互いの利益になる提案をしただけだから。」
アンドリアズ「なるほど、商人の考え方は面白い。」
トレミナ「……まあいいわ。
あとはそっちでなんとかしてね。」
アンドリアズ「ああ。」
トレミナ「……イスカリオン、私……。
え、あっ!?な、なにか用?」
イスカリオン「本当にヘンデ公を倒す必要があったのだろうか?
……今更、こんな事を言っても仕方ないけどね。」

※公爵の痕
ロレイン「アンドリアズ、ウィリアム様の派閥の残党を討伐せよとの通達がありました。」
アンドリアズ「なるほど、良い手だな。
目障りな残党と新興騎士団の共倒れが狙いか。」
ロレイン「はい、その通りかと……どうしますか?」
アンドリアズ「やるさ。
断って痛くもない腹を探られるのも面倒だ。」
ミッション:ヘンデ公爵派残党狩り
ミッション終了後—
アンドリアズ「ヘンデ公派の残党は壊滅した。
もう面倒な命令をされることはない。」
ロレイン「お疲れ様でした……。」
アンドリアズ「思うところがあるのかもしれないが、これは仕事だ。割り切って考えろ。」
ロレイン「あなたは強いですね、アンドリアズ。」
アンドリアズ「かもな。」

ロレイン「王政府、元老院に我々を処罰しようという動きはありません。ご安心下さい。
……我々は一度帝国を退けました。この状況下ではその実績が効いているようです。」

※最高の晩さん
アイゼレア「ねえねえ、ここにも目玉料理が欲しいと思わない?」
アンドリアズ「どういうことだ?」
アイゼレア「最近戦闘も厳しいからね。皆に元気になって欲しいと思ってて……」
アンドリアズ「……………」
アイゼレア「フェンリルのステーキとかどうかなって思うんだけど、どうかな?」
アンドリアズ「ウルフ系の肉は嫌いじゃない。」
アイゼレア「やった!決まりだね!」
ミッション後―
アイゼレア「やったね、リアズ!フェンリルのステーキは大人気だよ!」
アンドリアズ「……俺の分は残っているのか?」
アイゼレア「ちゃんと残してあるよ。今、食べる?」
アンドリアズ「ああ。」
アイゼレア「じゃあ、ボクが焼いてあげるね。待ってて!」
アンドリアズ「……ああ。」

※頑張っている(リッケンバック)
リッケンバック「アンドリアズ……どうしよう!?」
アンドリアズ「リッカ、どうしたんだ?」
リッケンバック「ノーザンフィールドの知り合いから連絡があったの!
魔物の群れに自分の村が襲われそうなんだって!
フロンティアから来た魔獣みたいで……。
村の人達だけじゃきっと守りきれないよ!」
アンドリアズ「それはお前の故郷の話か?」
リッケンバック「ううん、違うよ。
でも交流があってすごく仲良くしていたの……。」
アンドリアズ「ノーザンフィールドのどの辺だ?」
リッケンバック「北西の方、フロンティアに近い場所だよ。」
アンドリアズ「今から行っても間に合わないな。」
リッケンバック「そ、そんな……!」
アンドリアズ「……………。」
アンドリアズ「だが村を捨てて、逃げているのなら話は別だ。
すぐに出立すればどこかで落ち合えるかもしれない。」
リッケンバック「そ、そうだね!」
アンドリアズ「すぐに準備をしろ。」
リッケンバック「ブルーフォックスを出してもらってもいいの!?」
アンドリアズ「その分、報酬は払ってもらう。」
リッケンバック「うん!」
サブミッション「助けたいの」開放
サブミッション終了後
アンドリアズ「リッカ、伝えておこう。」
リッケンバック「どうしたの……アンドリアズ?」
アンドリアズ「お前が助けたいと言っていた村人達だが、その後斥候に行方を探らせていた。
村人達は近くの別の村へと避難し、全員が無事だということだ。」
リッケンバック「ええっ、本当!?」
アンドリアズ「ああ。」
リッケンバック「そ、そうなんだぁ……
ああっ、良かったよ~!アンドリアズ、ありがとう!」
アンドリアズ「俺は何もしてはいない。
魔獣を倒しただけだ。」
リッケンバック「でも、探してくれたんでしょう?」
アンドリアズ「リッカに独りで探しに行かれでもしたら、面倒だと思っただけだ。」
リッケンバック「ふふっ、そっか~!
それでもいいやっ!ホントにありがと!」
リッケンバック「なんだか街の様子が暗いんだよぉ……。
なんだか食べ物もあまり売ってないしさ。
帝国のせいなんだよね?なんとかできないかな?」

カトリーヌ「どうか傷つけ合う以外の選択肢があることも忘れないでください。」
エスターテ「帝国とすぐ戦うべきじゃないか?なにをぐずぐずしてるんだ?」
サブイベント※女と涙
キャスターヴ「いやぁ、参ったよ。」
アンドリアズ「昨晩、エルムに帰ってこなかったらしいな。
キャスターヴ、何をしていたんだ?」
キャスターヴ「セントラルの北部にある歓楽街に、美人が揃っている店があるって話を聞いたから、ぜひ楽しませてもらおうと思ってな。仕事上がりに遊びにいってみたんだが……。」
アンドリアズ「旧ホーレス伯の領地か?」
キャスターヴ「なんだ、アンドリアズもあの界隈を知っていたのか。隅に置けないな。」
アンドリアズ「俺が知っているのはホーレス伯が若い女を無理やり娼婦館で働かせていたという話だけだ。
すでにヘンデ公の領地になり、そういう類の店も潰れたものと思っていたんだが。」
キャスターヴ「まだ何軒かあったぜ。
で、そこで俺は、女達から事情を聞いたんだが……
女達は貧しさ故、稼ぐために仕方なく身を売った。戦乱の世で弱い者が辛苦を味わうのは理だが、俺は我慢ができなくなってな……
店に火を放って、その際に店の金庫から金を奪い、女達に渡して逃げさせた。それで、
命からがらここまで逃げてきたってわけだ。」
アンドリアズ「おい、余計な火種をまいてくれたな。」
キャスターヴ「はは。そいつら、ここを嗅ぎつけてくるかもな。
そうなったら悪い、先に謝っておくよ。」
アンドリアズ「お前な……。」
キャスターヴ「でも俺は、後悔はしてない。
不幸な女性達を放ってなんておけないからな。」
アンドリアズ「楽しむ気でそういう店に行ったんだろ。」
キャスターヴ「もちろん!向こうもやる気なら楽しませてもらうさ。」
アンドリアズ「もういい。」
キャスターヴ「一難去ってまた一難、か。休む暇も無いね。」

ドノヴァール「ラガルト陛下……安らかにお眠りください。
王国の安泰は我々が護ります。必ず!」
店員「やれやれ……どうなることかと思ったが、お咎めなしで商品を仕入れることができたぜ。」
ワルターキン「ふふっ、面白くなってきたじゃない。
さあ、私たちの好きに動きましょうよ。」
ゾルアック「内外に敵が多く、油断ならない状況だな。
しっかりと足場を固めろ、アンドリアズ。」
食堂員「とりあえず、飯を食うか?」
王政府高官「ヘンデ公を討ったことを非難する声もありますが、一方で正義を成した、との評価もあります。」
傭兵「今ならどこからでも仕事をとり放題じゃないか?
稼ぎ時だぜ!」
アイゼレア「帝国に南区を占領されたままなのに、こんな事をしてていいのかな……。」
シーヴァット「ふむ、予想よりは上手くいっているが……。ここからが難しいな。
味方をする相手を間違えると、首が飛ぶぜ?文字通りな。」

※交差する想い
アンドリアズ「フレダ、聞いたぞ。どういうことだ?」
フレドレット「どうした?」
アンドリアズ「イーストフィールドの草原地帯に騎馬隊用の大がかりな演習場を作るように指示したと。
あそこは大陸で使われている近代魔術の威力を試す実験場にする予定だったはずだ。」
フレドレット「近代魔術……か。
オルティナ王国には古代魔術がある。こちらはこちらの戦い方を極めればいい。
それにちょうど騎馬の数が減っていると聞いていた。」
アンドリアズ「今の脅威は帝国や連合といった大陸側の勢力が持つ、新たな兵器だ。
あの兵器の使い勝手の良さは知っているだろ?その機能性をもっと理解しておいたほうがいい。」
フレドレット「古代魔術の方が基本的には威力が高い。
誰でも使えるだけの粗悪品などには負けない。」
アンドリアズ「なに?」
フレドレット「心配するな、リアズ。
オルティナ王国にはオルティナ王国の戦い方がある。」
アンドリアズ「伝統を守るというのか。崇高な考え方だな。
時代に取り残されてしまうほどに。」
フレドレット「いや、これこそが新たな時代を統率する新たな国王としての決断だ。
お前にも腹をくくってもらおうか。」
アンドリアズ「……フレダ。」
フレドレット「なんだ?」
アンドリアズ「いや、いい。」

開発担当員「争いを制するにも、武力は必要だ。
武器は良いものを使えよ。」
イスカリオン「リアズ、君はフレダが王子であることを知っていたのか?」
アンドリアズ「あいつとは長い付き合いだ。
知らないことは、なにもない。」
イスカリオン「そうか、知らなかったのは僕だけか……
で?このまま彼が王になるのに協力するわけかい?」
アンドリアズ「国は強者が率いるべきだ。」
イスカリオン「今はこんな状況だ。その意見もわかる。
だが、どんなに強い王でも永遠には生きられない。
ラガルト王しかり、シェイファム王しかり、ね。
王が変わる度に国が荒れることを良しとすると?」
アンドリアズ「それは制度に問題があるということであって、解決方法はいくらでもある。」
イスカリオン「キミの中にはその未来図があるというのか、フレダが王になることがその一歩だと。」
アンドリアズ「そうだ、俺はそう思っている。」
イスカリオン「キミのことを疑うわけじゃない。
だが、一人の羊飼いに率いられるのではなく、自分達の力で国を守り、統治するべきだ。」
アンドリアズ「この国に住む人間が全員そんな風に考えてくれればいいがな。」
イスカリオン「変えてみせるさ!」
アンドリアズ「民主主義の旗を振れば略奪し放題だと思っているような奴らが変わると思うか?」
イスカリオン「すぐには無理だろう。
だが、少しずつでも変えていかなければ……!」
アンドリアズ「イスカリオン、そこまで他人を信じられるのは尊敬に値する、が、
国を統治するべきは、何万人もの愚者よりも、一人の優れた賢者だ。」
イスカリオン「その考えを突き詰めると、王は優れてさえいれば誰でも良いことになる。」
アンドリアズ「…………。」
イスカリオン「例えば、イヴェルカ様を倒したゼーヴァティアン将軍。
彼が戻ってきて、王になると言ったら君は……」
アンドリアズ「ふざけるな、アレは人ですらない!」
イスカリオン「ッ!?すまない、言い過ぎたよ。
君を怒らせるつもりは無かった。」
アンドリアズ「怒ってなどいない。」
イスカリオン「そうかい?ははっ、君にも愛国心があるんだね。
話せて良かったよ。」

アンドリアズ「愛国心、か……。」
アンドリアズ「次に任務は聖教と戦うことになる。
……念のためカトリーヌと話しておくか。」

※手のひらの中
カトリーヌ「……………。」
アンドリアズ「カトリーヌ。これからお前の古巣と戦うことになる。」
カトリーヌ「大丈夫です。わたくしも覚悟して聖教から離れた身。
ですが、グランベル聖教は民を救済する組織であるはずなのに、
政治闘争へ加担するなど……やはりあの組織の存在は過ちであったのでしょうか。」
アンドリアズ「俺がその問いに答えられると思うのか?」
カトリーヌ「ごめんなさい。そうですね。任務に集中します。」
アンドリアズ「それがいい。生き残ったらゆっくり考えられるさ。」
カトリーヌ「……………。」
※ミッション 大司教討伐指令 

※帰るべき場所
カトリーヌ「アンドリアズ。今度少しお暇をいただいてもよろしいでしょうか?」
アンドリアズ「任務に支障がなければ構わないが、どうしたんだ?」
カトリーヌ「ノーザンフィールドに住む両親から、話があるので帰郷するようにと連絡がありました。あっ、帰郷と言っても一時的に里帰りするだけですが。」
アンドリアズ「どんな話かは聞いているのか?」
カトリーヌ「はい、恐らくはわたくしがテンプルナイツを辞めたことだと思います……。
両親には伝えておりませんでしたが、おおよそ人伝に聞いたのでしょう。わたくしの家は、代々敬虔な聖教の信徒です。わたくしがテンプルナイツへの入隊を決めた時、両親は自分の娘が、神に殉じる尖兵となれたことをとても喜んでいました。」
アンドリアズ「なら帰ったところで叱責されるだけだろう。」
カトリーヌ「ええ、両親は嘆くでしょう。ですがこれはわたくしが悩んだ末に決めた道、
わかり合えずとも、この決意は自らの口で一度伝えておきたいと思いました。」
アンドリアズ「好きにしろ。ただ万が一……
そのまま帰ってこなかった場合は、お前を除隊扱いにする。」
カトリーヌ「わかりました、ですがそうはなりません。
わたくしは必ずここに戻ります。」
アンドリアズ「そうか。」

カトリーヌ「色々、考えてみます……」

※少年は成長を欲す
エスターテ「はあ……。」
アンドリアズ「どうした、エスターテ。」
エスターテ「アンドリアズ、おれ……。前よりも成長したよな?」
アンドリアズ「……?
ああ、お前の魔術兵としての実力は、ブルーフォックスの中でも指折りだ。
入団時は精神面で不安に思えるところもあったが、今となってはその心配もない。」
エスターテ「そ、そうだよな!」
アンドリアズ「どうしたんだ?」
エスターテ「カトリーヌがいつまでも俺を子ども扱いするんだ。ちゃんと糧食は忘れずに持ってきたとか、魔術兵は前線に出過ぎるなとか……いつまで経っても過保護なんだよ。」
アンドリアズ「カトリーヌとは出会って長いんだろ?お前のことを幼い頃から知っているなら、そうなる気持ちは、わからなくもないが。」
エスターテ「おれはもうカトリーヌを守れる一人前の兵士なのに……。」
アンドリアズ「そういうことか。」
エスターテ「えっ?なに?」
アンドリアズ「いや、何でもない。」
エスターテ「えっ、おい!今何か、勝手に納得してただろ!?
ち、違うぞ!変な勘違いするなよ、アンドリアズ!」
アンドリアズ「別に俺はどうこうするつもりもない。」
エスターテ「……そ、そうか。」
エスターテ「派閥だとか継承者とか難しいことはわからないけど、国の立場がしっかりするのは良いことだな。」

ユーマリダ「少し想定外のことが起きました……。
ですが、問題ありません。」
王政府高官「王政府内はかなり混乱しています。
この混乱を治めることができるのはもはや……。」

シーヴァット「お嬢様が抜けたんだって?」
アンドリアズ「ああ、ついて行かなくて良かったのか?」
シーヴァット「なぜついて行くと思うんだ?
俺が忠義に厚い男に見えるのか?」
アンドリアズ「まさか。だが、お前の雇い主だったんだろう?」
シーヴァット「確かにお嬢様は面白い。ただ、俺は殊の外ここを気に入っているみたいだ。」
アンドリアズ「そうか。」
シーヴァット「アンドリアズ、一つだけ忠告しておくぜ。
あのお嬢様がこのまま引き下がるとは思えない。
特にアンタは、あの人のお気に入りだったみたいだしな。」
アンドリアズ「……………。」
シーヴァット「気をつけることだ。」
研究員「ふむ、落ち込んでおられるご様子。なにかありましたか?」
開発担当者「団に王子がいるんだったら、半端な装備をつけるわけにはいかないな。」
傭兵「俺達、もしかして、王子様お抱えの騎士団ってことになるのか?
ははっ、出世したもんだぜ。今まで頑張ってきてよかった!」

ドノヴァール「フレドレット殿がレヴァンティア様だったとは……。
亡きラガルト様の為にも命に代えてもお守りする所存。」
店員「ワルターキンは良いお得意様だったんだがなぁ。色々取り寄せてたんだよ。」
国を憂う勇士
アンドリアズ「イスカ、出陣の準備をしてくれ。
暴徒がまた現れたそうだ。」
イスカリオン「今度はどういう目的で暴れているんだい?」
アンドリアズ「民主主義を謳っているそうだが、そういう体裁にしているだけだろう。
斥候によるとただの略奪行為と変わらないということだった。」
イスカリオン「……真実の正義はここにもない、か。
わかった、僕も行こう。ちなみにその斥候の話、もちろん信頼しているが、
僕に詭弁を伝えているわけではないだろうね。」
アンドリアズ「行けばわかる。自分の目で確かめればいい。」
イスカリオン「キミの言うことはいつも正しい。
気味が悪いくらいにね。」
・ミッション「暴動と平和」
イスカリオン「リアズ、先日の件を謝罪しよう。」
アンドリアズ「何のことだ?」
イスカリオン「倒した賊が元々どういった人間だったのか気になっていた件だよ。
あの後僕なりに調べてみたが、彼らはやはり最初から略奪が目的だったようだ。
国を良くしたいという崇高な目的など最初から持ち合わせていなかったということだ。」
アンドリアズ「そうか。」
イスカリオン「はは、これからは僕ももう少し、キミの言葉を素直に受け取らないといけないね。」
アンドリアズ「それならそれでいい。」
(イスカリオン、去る)
アンドリアズ「そうやって突き詰めないと割り切れない所がお前の弱点だと言っているんだ。」
イスカリオン「ワルターのことは残念だが、いずれはこうなると感じていたよ。
彼女が見ていたものは、僕達とは違い過ぎた。僕達は相容れなかったんだ。」
ロレイン「ブルーフォックスを取り巻く状況は予断を許しません。
ワルターキンのことは残念ですが、ご自身の職務を全うするよう、お願いします。」

※過去の中のお前
ゾルアック「……………。」
アンドリアズ「どうした、ゾルアック。」
ゾルアック「お前とフレダが俺を訊ねてきた日のことを思い出していた……。
瘦せこけた二人の少年が満身創痍の姿で俺の家に駆け込んでくるなり、傭兵として戦いたいと言ってきた、あの日をな。」
アンドリアズ「フレダの父アーリム様から、何かあった時は、旧知の仲である傭兵ゾルアック・ウィガンを頼るように言われていた。それまでの道中、俺達は何度も、追っ手に殺されそうになった……。」
ゾルアック「二人とも今にも倒れそうな様子だったが、その眼だけは強い意思を宿していたな。」
アンドリアズ「フレダは特にそうだったろう。
何せ家族や友人を殺された直後だったからな。」
ゾルアック「いや、むしろお前に、それを感じたぞ。」
アンドリアズ「俺に?」
ゾルアック「怒りや妄執とは違った、何者にも崩せない、
冷徹かつ揺るぎない意志だ。そしてそれは今も変わることはなさそうだ。」
アンドリアズ「何が言いたい?」
ゾルアック「俺が背中を預けられる男で助かる、それだけだ。」
アンドリアズ「そうか。」
ゾルアック「フレダがな……そうか……。」
フレドレット「王国が乱れている今こそ纏まらなければならないのに、ワルターめ……!」
キャスターヴ「国内が少々きな臭いが、我らがブルーフォックスはどう動くのかな?
個人的には慎重に判断していただきたいところだ。頼んだよ。」
リッケンバック「フレダって王子様なんだって!
いやぁ、高貴な雰囲気がすると思っていたんだよね~。」

※変化の先触れ
アイゼレア「うーん、なんだかなぁ。
あっ、リアズ。ちょっと最近おかしくない?」
アンドリアズ「何がだ?」
アイゼレア「ブルーフォックスの雰囲気だよ。みんなピリピリしているというか、殺伐としてる感じ。
団の規模は大きくなって、地位も高くなって……。昔に比べて確実に全てが良くなっているはずなのに、ここにいると何か心が落ち着かなくなるんだ。リアズはそう思わない?」
アンドリアズ「戦いが激化し、対立する勢力が台頭しつつある。皆が殺気立つのは仕方ないだろう。ここは戦う者たちの集団だ。安らぎを求めるのはそもそもおかしい。」
アイゼレア「それはわかっているけどさ。でもブルーフォックスが設立されたくらいの時は、
もっとみんなでワイワイと楽しくやってた気がしたんだけどな。」
アンドリアズ「この先は更に厳しい戦いが続くことになる。アイゼ、お前の腕は信頼している、が。今の団の空気を望まないというなら……」
アイゼレア「リアズ、その先は言っちゃダメだよ。ボクはフレダとリアズに付いてここまで来た。傭兵として、剣士として培ってきた矜持もある。
ボクは最後までリアズ達と共にある。この命が尽きるその時まで、ね。」
アンドリアズ「アイゼ、もしお前が俺かフレダどちらかを選ばなければならない時が来たとしたら……」
アイゼレア「えっ?」
アンドリアズ「いや、いい。忘れてくれ。」

アイゼレア「フレダが王子様……。
で、でも今までと同じように声掛けてもいいよね?」

フレドレット「ワルターの奴、ここまでするとは……!」
イスカリオン「彼女を野放しに出来ない、一刻も早く……」
イスカリオン「リアズ……今のは……。」
アンドリアズ「ワルターキンは俺が仕留める。」
イスカリオン「えっ?」
アンドリアズ「邪魔はするなよ。」
フレドレット「リアズ……。」
イスカリオン「……………。」

エスターテ「アンドリアズ、ちょっといいか?」
アンドリアズ「どうした?」
エスターテ「ワルターキンの死体使役術のことさ。聖教で長い間研究され続けてきたけど、
あれはずっと完成しなかった……でもワルターキンはそれをやってのけた。」
アンドリアズ「秘術や呪術なんてのは完成させなかったってのが正直なところだろうな。」
エスターテ「やっぱりそう思う?」
アンドリアズ「そんな力が今は、制御不能な状態だ。なんとか片付ける必要があるな。」
エスターテ「アンドリアズ……?」
エスターテ「どう、するんだ……?」
研究員「携帯用の設備を発明しましたので、急な遠征も怖くなくなりましたよ!」
店員「店の移動は大変なんだが、仕方ないよなぁ……。」
食堂員「出張先でも手は抜かねぇ、食え。」
開発担当員「出張時も手軽に運べるように荷車を強化してみたんだ。」

燃え落ちる教え「ヘイル・ウェン攻略作戦」
店員「移動にも慣れてきたよ。なにか買うかい?」
研究員「場所がどこであろうと手は抜きません。研究は常にワタクシと共にあります。」
食堂員「補給は十分だ。食え。」
開発担当者「荷車を強化したのは正解だったな。どこでも武器を開発してやれるぞ。」

エスターテ「……本当に、さっきの惨状を作ったのがワルターキンだってのかよ。」
アイゼレア「ボクもまだ信じられない……。けど、あんなのって……。
ねえ、リアズ。ワルターキンを止めよう?」
アンドリアズ「そのつもりだ。何としてもここで終わらせる。」
アイゼレア「終わらせるって……リアズ!」
エスターテ「おい、アイゼ!」
アイゼレア「………………。」
アンドリアズ「……………。」
店員「いよいよだな。準備は十分か?」
開発担当員「迷えば武器は鋭さを失う。どうするか、決めるのはお前だ。」
食堂員「食え。」
研究員「そろそろエルムに戻りたいところです。お待ちしておりますよ、アンドリアズ。」
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