他CSゲーム小ネタ集①
・欲しいもの(△GITOとクロエ)
貴方は欲しいものがあるのと突然クロエさんに言われた。
ちょうど控室にてフォームスターの選手として呼ばれる前のことだ。俺のシャボンモンスターKIRIM△RUキリマルと待っている間にソシャゲで遊んでいると様子を見に来てくれて。新発売メルティ―ズが提供しているコーラを(メルティ曰くアイスの原料にも使われているパチパチ感とのど越しの良さが絶妙なんだこれがまた!)差し入れてとして持ってきてくれたんだ。
クロエさんは積極的に選手として参加してくれる訳ではないがミステリアスな雰囲気を携えていて。
美術館の館長としても。俺らがダークメーネルが暴走したのをきっかけにあいつが従えているシャボンモンスターの出所情報を素早くそれでいて大人の女性の勘…てやつなのかな、いいところを突いて集めてくれていた。
「喉なら今潤いましたよ」
「それは良かった。私が貴方に聞きたかったのはどんな手を使ってでも欲しいものがあるのかしらということよ」
こうした時のクロエさんはさっきも言った通り元からミステリアスな人なんだけどさ。
その妖艶な魅力が増すというか。まあ人によってはもしかしたら怖いんだろうかと思う。
俺たちは慣れたものだからそうっすねっと気軽に答える。
「欲しいっていうか目指すって感じすっね」
前にラジオで話したことあるんでクロエさんも聴いていたかもと俺は続ける。バブロさんに憧れていざ対戦して見たらどこから攻めても全然敵わなくて。ちょーくやしくてそれでこうなったらプロになってあの人にいつか勝つ!とそう語ったのだ。
そんなところが推せるんじゃとトニックの祖母がいたら声高らかに喜んでいたであろう。
クロエさんはいつものふっくらとした唇で弧を描きつつ種類は違うのだけど目指すものがあるのは私も同じよとそう微笑んでくれた。
ー美しいものはそうね、完成を目指すの。でもそれに終わりはない。
貴方のフォームスターとしての人生はどうなのかしら。バブロを目指して終わるの?
挑戦とは違う射抜くようなその視線にもうすぐ時間だと俺は立ち上がり。
あの人はチャンピオンとしてずっと選ばれているんですよね。それを繰り返し…その始まりは誰かの為だった。
誰かの始まりになれるなら終わりはないんすよとフォームガンを手にしてキリマルと顔を合わせた。
クロエさんはコレクションにはとどまらない精神、楽しませてもらうわとそう送り出してくれた。
ー私の正体を知っても貴方たちは変わらないでスターであり続けるのだと。