第8話 小悪漢
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◇第8話 小悪漢 【スキット】◇
* 圧政による街の現状 *
リリーティア
「カロル、リタ、雨衣買ってきてくれてありがとう」
リタ
「別にいいわよ。必要なものだし」
カロル
「そうそう。でも、お金渡されたときはおかしいなって思ったんだけどね」
エステル
「・・・どうしてです?」
カロル
「人数分の雨衣にしては多すぎるなって思ったんだよ。でも、そんなことなかったんだけど」
ユーリ
「ん?ということは、少し値が張ってたってことか?」
カロル
「そうなんだよ。値段聞いたときは正直びっくりしてさ。だって他の街より倍以上違うから、おかしいなって・・・」
リリーティア
「もう知ってる通り、この街は執政官の圧政で税金に苦しんでるからね」
リタ
「お金がないから店の仕入れも満足にできない。でも税金も納めないといけない。生活のためには売り物の値を必然的に上げざるおえないってことね」
リリーティア
「とくに、街の外から来た客となるとね」
カロル
「店の人もすごく申し訳なさうそうな顔してたね」
ユーリ
「・・・・・・店主が悪いってわけじゃねえんだけどな」
エステル
「お店の人も苦しい決断で、日々を営んでいるんですね」
リリーティア
「・・・・・・」
* ウィチルとリタは知り合い *
ユーリ
「そういや、あのウィチルってのもアスピオの人間だって言ってたな」
エステル
「リタとも知り合いなんですよね?」
リタ
「ん・・・?・・・・・さあ?」
リリーティア
「さぁって・・・」
リタ
「なんか視界の端には入れたことがあったような気がするんだけど・・・。ぼんやりとしか覚えてないのよね」
カロル
「なんか、ウィチルがケンカ腰だった理由、わかった気がするね」
* 前帝直属の魔導士 *
カロル
「<帝国>直属の魔導士なのに騎士の協力を断って、よく何も言われずに済んだね」
リタ
「義務か何だかしらないけど、こっちは研究で忙しいの。それに、<帝国>に協力して何の得があるっているのよ」
カロル
「いや、でも、義務なんでしょ。・・・リリーティア、そんな簡単に断って大丈夫なの?」
リリーティア
「・・・・・・いや、まあ」
リタ
「ガキんちょ、ごちゃごちゃうるさい」
エステル
「そういえば、リリーティアは皇帝家に仕える前帝直属の魔導士でしたよね?」
ユーリ
「皇帝直属?・・・・・・<帝国>直属と何が違うんだ?」
エステル
「えっと、何か違いがあるんです?」
リリーティア
「そうだね・・・・・・、ほかの魔導士と比べて様々な面で研究を支援してもらえる権限があるってことだね。研究資金はもちろんなんだけど・・・、例えば、世界には<帝国>が管理している場所、物とか、厳しく制限されているものがあるでしょ。だけど、研究のためであれば、すべてそれらを優遇的に許可してくれる。そこが一番大きな違いかな」
リタ
「シャイコス遺跡や、アスピオにある重要資料庫とか、<帝国>が元々許可してくれているとこはいいけど、それ以外の遺跡とか、重要書物となると、許可取るのに時間がかかるのよね、ありえないぐらいに。それに、許可が取れないことも多いし、ほんと面倒」
カロル
「じゃあ、リリーティアは簡単に許可が取れるってことなんだ」
リリーティア
「すべてがそうではないけどね」
ユーリ
「それだけ皇帝家の信頼が厚いってことなんだな」
カロル
「すごい信頼だね」
リリーティア
「・・・・・・まあ、ね」
* 強制調査権限って? *
エステル
「ねえ、リタ、フレンが言っていた、魔導器(ブラスティア)研究所の強制調査権限ってなんです?」
リタ
「ああ、あれね。要するに、<帝国>が認めた魔導器(ブラスティア)調査であれば、どこでも入っていけますよというものよ」
ユーリ
「なんだ、そんなすげえ権限あったのかよ」
カロル
「ボクらが苦労する必要って、全然ないんじゃないの?」
リタ
「たぶん、無理だと思うわよ。例外とかいって、よく弾かれるのよ」
ユーリ
「<帝国>のやりそうなことだな」
リタ
「だから、言ったでしょ。なかなか許可を取ることは難しいの」
カロル
「あ、それじゃあ、リリーティアが直接それ持って行ったらいいんじゃない?皇帝家に仕える魔導師の権限使ってさ」
リリーティア
「さすがにそれは・・・、同じよう弾かれるよ」
カロル
「え、そうなの?」
リリーティア
「相手は評議会だしね。今の評議会は皇帝同等の権限があるから」
ユーリ
「しかもやましいことをやってるような奴は、余計に立ち入りを許可したくないってな」
リリーティア
「そういうこと。(・・・・・・今じゃ、皇帝直属なんて飾りだけのようなものだしな)」
* フレンとの再会 *
リリーティア
「エステル、よかったね、フレンと出会えて」
エステル
「はい。・・・あ、私、まだリリーティアにお礼を言っていませんでした」
リリーティア
「いいよ、私が勝手についてきたようなものだから」
エステル
「そんな、私が無理言ってお願いしたんですから。リリーティア、ありがとうございました」
リリーティア
「そう、改まってお礼を言われると少し照れるけど・・・・・・どういたしまして」
* レイヴンについて *
リタ
「ちょっと、あのレイヴンってのをあたしの前に連れてきなさいよ」
ユーリ
「はあ?なんでオレに言うんだよ」
リタ
「だって、あんたの知り合いなんでしょ?」
ユーリ
「だから、別に知り合いじゃねえって。それをいうならリリィに言えよ」
エステル
「リリーティア、あの方とはお知り合いなんです?」
リリーティア
「ええ、まあ・・・・・・それなりに?」
カロル
「・・・・・・なんで疑問形?」
リタ
「だいたい、あんたが会った場所が牢屋ってのがうさん臭すぎるのよ」
ユーリ
「・・・その点は否定できないな」
エステル
「変わった方だとは思いますが、悪い人には見えませんでしたよ」
カロル
「いや、けど、いい人でもないと思うよ・・・」
リリーティア
「(・・・まあ、あんな出会い方だとそう思うよね)」
* 危機一髪ね *
エステル
「二人を乗せたまま船が沈んだときは、もうだめかと思いました」
カロル
「ほんと、はらはらもんだったよ」
ユーリ
「オレはリリィが突然火の中に飛び込んでいったことのほうが、はらはらしたけどな」
リリーティア
「でも、ユーリが来てくれて本当に助かったよ、一人だったら脱出できなかっただろうから」
ユーリ
「思ったよりも早く沈みやがったからな。オレも、さすがにあせった」
リリーティア
「ええ、確かにあれは私もあせった」
リタ
「・・・・・・死にかけておいて、あせったで済ませるあんたらの神経を疑うわ」
* 暗殺者ザギ *
カロル
「一体あのザギってのなんなの?」
リリーティア
「ラゴウが雇った暗殺者ではあったようだけど・・・」
リタ
「あれもあんたの友達?」
ユーリ
「・・・勘弁してくれよ」
カロル
「それはこっちのセリフだよ、なんか変なやつだったし」
リタ
「あいつ、なんかイヤ」
リリーティア
「同感」
エステル
「同感です」
* 流通拠点、ここはトリム *
リタ
「ノール港とは違って、トリム港はいかにも港町って感じよね」
エステル
「にぎやかだし、船の出入りもすごく多いです」
リリーティア
「町の人たちも、どこか生き生きとしている感じ」
カロル
「そりゃ、このトリム港を取り仕切ってるのは世界中の流通を握る幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)だからね。確か、トリム港に幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)の本社があったはずだよ」
ユーリ
「商売の力で町を動かすなんてことも、やろうと思えばできるんだな。考えもみなかったぜ」
* トリムでの宿泊、そして通報 *
リリーティア
「潮風が気持ちいい。・・・・・・夜も遅いし、そろそろ-------」
カロル
「リリーティア、ここにいた!!」
リリーティア
「え?・・・み、みんな?どうしたの、そんなにあわて-------」
リタ
「いいから、早く逃げる!!」
リリーティア
「ええ!?いったいなに・・・!?」
リリーティア
「はぁ、はぁ・・・・・・い、いったい、どうしたの?」
ユーリ
「ふー、あせった・・・・・・通報されたみたいだ」
リリーティア
「え、通報?・・・・・・ああ、そういうこと」
リタ
「まったく、とんだ有名人よね」
ユーリ以外の一同
「・・・・・・・・・・・・」
ユーリ
「・・・・・・トリムはギルド勢力が強いはずじゃないのか。あの騎士頑張りすぎだろ」
エステル
「ユーリ、真面目な騎士に対して、その発言はどうかと思います」
リリーティア
「私もどうかと思う」
カロル
「う~・・・・・・ユーリと一緒にいると、ぐっすり眠れないの・・・?」
ユーリ
「まあ、いいじゃねえか。こうして捕まらずに済んだんだし」
リタ
「いい迷惑だわ!あんたおおっぴらに表歩けない顔なんだから、今度からは犬と外で寝なさいよ」
ユーリ
「・・・・・・はあ」
リリーティア
「ため息つきたいのはこっちなんだけど・・・」
第8話 小悪漢 【スキット】 -終-
* 圧政による街の現状 *
リリーティア
「カロル、リタ、雨衣買ってきてくれてありがとう」
リタ
「別にいいわよ。必要なものだし」
カロル
「そうそう。でも、お金渡されたときはおかしいなって思ったんだけどね」
エステル
「・・・どうしてです?」
カロル
「人数分の雨衣にしては多すぎるなって思ったんだよ。でも、そんなことなかったんだけど」
ユーリ
「ん?ということは、少し値が張ってたってことか?」
カロル
「そうなんだよ。値段聞いたときは正直びっくりしてさ。だって他の街より倍以上違うから、おかしいなって・・・」
リリーティア
「もう知ってる通り、この街は執政官の圧政で税金に苦しんでるからね」
リタ
「お金がないから店の仕入れも満足にできない。でも税金も納めないといけない。生活のためには売り物の値を必然的に上げざるおえないってことね」
リリーティア
「とくに、街の外から来た客となるとね」
カロル
「店の人もすごく申し訳なさうそうな顔してたね」
ユーリ
「・・・・・・店主が悪いってわけじゃねえんだけどな」
エステル
「お店の人も苦しい決断で、日々を営んでいるんですね」
リリーティア
「・・・・・・」
* ウィチルとリタは知り合い *
ユーリ
「そういや、あのウィチルってのもアスピオの人間だって言ってたな」
エステル
「リタとも知り合いなんですよね?」
リタ
「ん・・・?・・・・・さあ?」
リリーティア
「さぁって・・・」
リタ
「なんか視界の端には入れたことがあったような気がするんだけど・・・。ぼんやりとしか覚えてないのよね」
カロル
「なんか、ウィチルがケンカ腰だった理由、わかった気がするね」
* 前帝直属の魔導士 *
カロル
「<帝国>直属の魔導士なのに騎士の協力を断って、よく何も言われずに済んだね」
リタ
「義務か何だかしらないけど、こっちは研究で忙しいの。それに、<帝国>に協力して何の得があるっているのよ」
カロル
「いや、でも、義務なんでしょ。・・・リリーティア、そんな簡単に断って大丈夫なの?」
リリーティア
「・・・・・・いや、まあ」
リタ
「ガキんちょ、ごちゃごちゃうるさい」
エステル
「そういえば、リリーティアは皇帝家に仕える前帝直属の魔導士でしたよね?」
ユーリ
「皇帝直属?・・・・・・<帝国>直属と何が違うんだ?」
エステル
「えっと、何か違いがあるんです?」
リリーティア
「そうだね・・・・・・、ほかの魔導士と比べて様々な面で研究を支援してもらえる権限があるってことだね。研究資金はもちろんなんだけど・・・、例えば、世界には<帝国>が管理している場所、物とか、厳しく制限されているものがあるでしょ。だけど、研究のためであれば、すべてそれらを優遇的に許可してくれる。そこが一番大きな違いかな」
リタ
「シャイコス遺跡や、アスピオにある重要資料庫とか、<帝国>が元々許可してくれているとこはいいけど、それ以外の遺跡とか、重要書物となると、許可取るのに時間がかかるのよね、ありえないぐらいに。それに、許可が取れないことも多いし、ほんと面倒」
カロル
「じゃあ、リリーティアは簡単に許可が取れるってことなんだ」
リリーティア
「すべてがそうではないけどね」
ユーリ
「それだけ皇帝家の信頼が厚いってことなんだな」
カロル
「すごい信頼だね」
リリーティア
「・・・・・・まあ、ね」
* 強制調査権限って? *
エステル
「ねえ、リタ、フレンが言っていた、魔導器(ブラスティア)研究所の強制調査権限ってなんです?」
リタ
「ああ、あれね。要するに、<帝国>が認めた魔導器(ブラスティア)調査であれば、どこでも入っていけますよというものよ」
ユーリ
「なんだ、そんなすげえ権限あったのかよ」
カロル
「ボクらが苦労する必要って、全然ないんじゃないの?」
リタ
「たぶん、無理だと思うわよ。例外とかいって、よく弾かれるのよ」
ユーリ
「<帝国>のやりそうなことだな」
リタ
「だから、言ったでしょ。なかなか許可を取ることは難しいの」
カロル
「あ、それじゃあ、リリーティアが直接それ持って行ったらいいんじゃない?皇帝家に仕える魔導師の権限使ってさ」
リリーティア
「さすがにそれは・・・、同じよう弾かれるよ」
カロル
「え、そうなの?」
リリーティア
「相手は評議会だしね。今の評議会は皇帝同等の権限があるから」
ユーリ
「しかもやましいことをやってるような奴は、余計に立ち入りを許可したくないってな」
リリーティア
「そういうこと。(・・・・・・今じゃ、皇帝直属なんて飾りだけのようなものだしな)」
* フレンとの再会 *
リリーティア
「エステル、よかったね、フレンと出会えて」
エステル
「はい。・・・あ、私、まだリリーティアにお礼を言っていませんでした」
リリーティア
「いいよ、私が勝手についてきたようなものだから」
エステル
「そんな、私が無理言ってお願いしたんですから。リリーティア、ありがとうございました」
リリーティア
「そう、改まってお礼を言われると少し照れるけど・・・・・・どういたしまして」
* レイヴンについて *
リタ
「ちょっと、あのレイヴンってのをあたしの前に連れてきなさいよ」
ユーリ
「はあ?なんでオレに言うんだよ」
リタ
「だって、あんたの知り合いなんでしょ?」
ユーリ
「だから、別に知り合いじゃねえって。それをいうならリリィに言えよ」
エステル
「リリーティア、あの方とはお知り合いなんです?」
リリーティア
「ええ、まあ・・・・・・それなりに?」
カロル
「・・・・・・なんで疑問形?」
リタ
「だいたい、あんたが会った場所が牢屋ってのがうさん臭すぎるのよ」
ユーリ
「・・・その点は否定できないな」
エステル
「変わった方だとは思いますが、悪い人には見えませんでしたよ」
カロル
「いや、けど、いい人でもないと思うよ・・・」
リリーティア
「(・・・まあ、あんな出会い方だとそう思うよね)」
* 危機一髪ね *
エステル
「二人を乗せたまま船が沈んだときは、もうだめかと思いました」
カロル
「ほんと、はらはらもんだったよ」
ユーリ
「オレはリリィが突然火の中に飛び込んでいったことのほうが、はらはらしたけどな」
リリーティア
「でも、ユーリが来てくれて本当に助かったよ、一人だったら脱出できなかっただろうから」
ユーリ
「思ったよりも早く沈みやがったからな。オレも、さすがにあせった」
リリーティア
「ええ、確かにあれは私もあせった」
リタ
「・・・・・・死にかけておいて、あせったで済ませるあんたらの神経を疑うわ」
* 暗殺者ザギ *
カロル
「一体あのザギってのなんなの?」
リリーティア
「ラゴウが雇った暗殺者ではあったようだけど・・・」
リタ
「あれもあんたの友達?」
ユーリ
「・・・勘弁してくれよ」
カロル
「それはこっちのセリフだよ、なんか変なやつだったし」
リタ
「あいつ、なんかイヤ」
リリーティア
「同感」
エステル
「同感です」
* 流通拠点、ここはトリム *
リタ
「ノール港とは違って、トリム港はいかにも港町って感じよね」
エステル
「にぎやかだし、船の出入りもすごく多いです」
リリーティア
「町の人たちも、どこか生き生きとしている感じ」
カロル
「そりゃ、このトリム港を取り仕切ってるのは世界中の流通を握る幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)だからね。確か、トリム港に幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)の本社があったはずだよ」
ユーリ
「商売の力で町を動かすなんてことも、やろうと思えばできるんだな。考えもみなかったぜ」
* トリムでの宿泊、そして通報 *
リリーティア
「潮風が気持ちいい。・・・・・・夜も遅いし、そろそろ-------」
カロル
「リリーティア、ここにいた!!」
リリーティア
「え?・・・み、みんな?どうしたの、そんなにあわて-------」
リタ
「いいから、早く逃げる!!」
リリーティア
「ええ!?いったいなに・・・!?」
リリーティア
「はぁ、はぁ・・・・・・い、いったい、どうしたの?」
ユーリ
「ふー、あせった・・・・・・通報されたみたいだ」
リリーティア
「え、通報?・・・・・・ああ、そういうこと」
リタ
「まったく、とんだ有名人よね」
ユーリ以外の一同
「・・・・・・・・・・・・」
ユーリ
「・・・・・・トリムはギルド勢力が強いはずじゃないのか。あの騎士頑張りすぎだろ」
エステル
「ユーリ、真面目な騎士に対して、その発言はどうかと思います」
リリーティア
「私もどうかと思う」
カロル
「う~・・・・・・ユーリと一緒にいると、ぐっすり眠れないの・・・?」
ユーリ
「まあ、いいじゃねえか。こうして捕まらずに済んだんだし」
リタ
「いい迷惑だわ!あんたおおっぴらに表歩けない顔なんだから、今度からは犬と外で寝なさいよ」
ユーリ
「・・・・・・はあ」
リリーティア
「ため息つきたいのはこっちなんだけど・・・」
第8話 小悪漢 【スキット】 -終-