第16話 選択
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月は黒く染まり続ける
いつまでも、いつまでも
けれど、あの時とただひとつ違うことがあった
月は知ったのだ---------太陽は輝きを忘れていないことを
厚い雲に覆われ、月からは太陽が見えないけれど
たとえ、太陽の光が浴びれずとも、太陽は変わらず雲の先にあることを知っている
だから、闇を纏いながらもそこにいられた
だから、闇に飲み込まれてもそこにいられた
それで構わない
太陽が輝いているのなら、どんなに黒く染まってもいい
月は黒くそこに在り続けた
己の意志で
ただ月は、あるひとつの変化に気づいていないことがあった
それは、太陽と月を隔てる、その厚い雲に、
--------------------微かな風が吹き始めたということを
第16話 選択 -終-
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