第18話 罪
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初めて魔術を使ったあの日。
自分のことのように喜んでくれた父の笑顔。
-私はもっと喜んでほしかった-
だから----------、
もう一度、おどけた笑顔を見せてほしかった。
もう一度、穏やかな笑顔を見せてほしかった。
あの二人の笑う顔を。
その想いで。
初めて魔物と戦ったあの日。
困った表情をしながらも、私を褒めてくれた母の優しい微笑み。
-私はもっと役に立ちたかった-
だから----------、
彼らを死の痛みから守りたかった。
彼らを死の闇から救いたかった。
『一人で全てを背負(しょ)い込むなってこった」
不安に押し潰されていた私を守ってくれた言葉のように。
『優しさはあなたの強さ。その強さは多くの人を救えていることをお忘れなく』
真実に恐れていた私を救ってくれた言葉のように。
命を繋いだ心臓魔導器(ガディスブラスティア)は、その者の胸で赤く輝く。
その赤さが、体を通う血であるように。
その輝きそのものが、命の光であるように。
規則正しい息。
温かい肌の温もり。
生きている。
それは奇跡、そして、現実。
「生きて、生きてくれた」
本当に嬉しかった。
「・・・・・・よかった」
心からそう思った。
---------------この時は。