第17話 灯陽
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◇第17話 灯陽 【スキット】◇
* さらなる悲報 *
リリーティア
「ファリハイド、エルカパルゼ・・・・、そ、そんな・・・・」
アレクセイ
「<帝国>に残っている騎士たちが捜索隊として各街に向かい、現在も捜索を続けているが、現段階ではひとりも生き残りは発見できていないということだ」
リリーティア
「(どうして!?・・・・・・ファリハイドとエルカパルゼが壊滅状態だなんて。他の街も魔物たちに襲われていながら、どうして、その街だけ・・・・・・。だって、その街の結界魔導器(シルトブラスティア)は・・・、すべて強化を行って・・・・・・。それなのに・・・、どうして・・・・・・)」
アレクセイ
「リリーティア」
リリーティア
「(・・・どうしてって、・・・・・・分かりきったことだ)」
アレクセイ
「リリーティア。よいか、余計なことを考えるのではない。まだ真相は分かっていないのだからな」
リリーティア
「それでも、・・・・・・結界魔導器(シルトブラスティア)を強化した街だけが壊滅的な被害を受けています」
アレクセイ
「しかし、それだけではまだ君の責任とは-----」
リリーティア
「ファリハイド、エルカパルゼ だけではありません。数ヶ月前に壊滅したペルレストも、そうです。すべて・・・、すべて結界魔導器(シルトブラスティア)を強化した街です!その街だけなんですよ!何もしていない結界魔導器(シルトブラスティア)は、街は、滅んでいませんっ!!・・・・・・それでも、まだ私の責任ではないと言い切れますか・・・っ」
アレクセイ
「言い切れる」
リリーティア
「!?」
アレクセイ
「君が結界魔導器(シルトブラスティア)を強化した街だけが滅んだというのは事実だが、君が結界魔導器(シルトブラスティア)を強化したから街が滅んだというのは真実ではない」
リリーティア
「ですが・・・・・・」
アレクセイ
「仮説を立てるのはいいが、決め付けるのではない。・・・・・・今は、やれることをやっていくべきではないかね」
リリーティア
「・・・・・・」
アレクセイ
「私がこんなことを言っても気休めにしかならないと思うが・・・。君の責任ではない、けしてな」
リリーティア
「アレクセイ閣下」
アレクセイ
「自分の想いを信じなさい」
リリーティア
「・・・・・・はい、ありがとうございます」
アレクセイ
「いや、私も厳しいことを言ったな。すまない」
リリーティア
「いえ、閣下の言うとおりです。嘆いている暇があるのなら、今やらなければならないことをやっていくべきです」
* 互いに引けない *
リリーティア
「現時点での移植処置成功者数は4人。移植後の容態は4人とも良好とはいえません。いつ異常が起きてもおかしくない状況です」
アレクセイ
「リリーティア」
リリーティア
「今は精神も魔導器(ブラスティア)も互いに安定していますが-----」
アレクセイ
「リリーティア」
リリーティア
「引き続き、私は4人の状態を-----」
アレクセイ
「リリーティア!」
リリーティア
「! ・・・はい」
アレクセイ
「少し休んだらどうだね?」
リリーティア
「大丈夫です」
アレクセイ
「4日もろくに寝ていない者がなにを言う」
リリーティア
「閣下こそ、お休みになってください。私以上に寝ておられないでしょう?」
アレクセイ
「私はいいのだ」
リリーティア
「良くはありません。あなたに倒れられては騎士団全体が不安に陥ります。ただでさえ、この状況に彼らの気は滅入っています」
アレクセイ
「この状況だからこそ休むわけにはいかん」
リリーティア
「それは私もです」
アレクセイ
「・・・・・・」
リリーティア
「・・・・・・」
アレクセイ
「あまり無理をしないでくれ」
リリーティア
「はい。閣下こそ、どうか無理はなさらないように」
アレクセイ
「分かっている」
第17話 灯陽【スキット】 -終-