Put on a happy face
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「…お礼に支払うつもりだったのに。」
「それでは今度、何か夕食作ってください。」
「それくらいで良ければいつでも。…昴さん、流石に食べすぎたから歩いて帰っても良い?」
「構いませんよ。」
ここから20〜30分位かかると思うが腹ごなしには丁度良い。
店を出てから若干の酔いに任せて昴さんの手を握ってみた。やっぱり自分よりも体温が高い気がするな。
それに私と手の大きさが全然違う。
背が高いとその分手も足も大きいんだろうな。
私に身長分けて欲しい所だ。もう少し身長が欲しかった。だって周囲が高身長過ぎるから比率だと凄く小さく感じるんだもの。
かといって仕事上はあまり高いヒール履けないし。
「何か考え事ですか?」
「昴さん、私に身長5cmで良いから頂戴。」
「フフ…何を言うかと思ったら。身長気にしているんですか?そのままでも可愛らしくて良いと思いますが。」
「だって職場の皆も背が高い人ばかりだから。ちいさいってからかわれるし。」
「それはただちょっかいをかけているだけじゃないですか?」
「余計悔しい。」
他愛もない会話をしながら歩いているとホテル街に来てしまった。
「…入ります?」
「入りません!」ドギマギしながら即答した。
「残念だ。」肩をすくめてホテルを通り過ぎる。
「もう、変な冗談やめてください!」
「冗談じゃないんですけどね。でもゴム持っていないので…また今度。ホテルにあるものだとサイズが合わないんでね。」
ニコニコしながらこちらの様子を伺っている。
私の反応を楽しんでいるんだろうな。
「昴さんの変態!」
拗ねて昴さんの手を離した時、どこからかエンジンを吹かす音が聞こえた。と思ったら車が凄いスピードで蛇行しながら走ってきた。
このままだとあそこにいるカップルに車が突っ込む!
そう思った瞬間勝手に身体が動いていた。
「あっぶな…。」私の言葉は車がホテルに突っ込む音でかき消された。
両脇に抱えたカップルを降ろし、怪我がないか確認して帰させた。
振り返ると昴さんが運転席のドアを無理矢理こじ開けて運転手を救出していた。
泡を吹いている。何かの発作だろうか。
とりあえず警察と救急に連絡をした。
「脈はあるし呼吸もある。見る限り大きな外傷もなさそうだ。」
昴さんが運転手を横向きにして窒息しないように体勢を変えつつ、応急処置をしてくれていた。
その後警察が来たので状況を伝え、後日必要があればまた事情を聞くという事になった。
救急車が来ても運転手は意識が戻らなかった。
無事に回復すると良いな…。
「流石だな。」
「なにが?」
「まさかあのカップル2人を抱えたまま、車のボンネットに飛び乗って事故を回避するとは。」
「あれくらい出来ないとゼロを名乗れないよ。
昴さんも、あのかなり潰れたドアをこじ開けて救出するなんて凄い。」
「まぁ、力はありますから。」
「流石。」
再び昴さんの大きい手をぐっと握った。
しっかり握ると手のゴツゴツとした関節がよく分かる。武骨な手だけど、優しさが伝わってくるような手。
私はいつまでこの手を握っていられるんだろうか。
またこの手を離さなければならない時が来てしまうのだろうか。
「それでは今度、何か夕食作ってください。」
「それくらいで良ければいつでも。…昴さん、流石に食べすぎたから歩いて帰っても良い?」
「構いませんよ。」
ここから20〜30分位かかると思うが腹ごなしには丁度良い。
店を出てから若干の酔いに任せて昴さんの手を握ってみた。やっぱり自分よりも体温が高い気がするな。
それに私と手の大きさが全然違う。
背が高いとその分手も足も大きいんだろうな。
私に身長分けて欲しい所だ。もう少し身長が欲しかった。だって周囲が高身長過ぎるから比率だと凄く小さく感じるんだもの。
かといって仕事上はあまり高いヒール履けないし。
「何か考え事ですか?」
「昴さん、私に身長5cmで良いから頂戴。」
「フフ…何を言うかと思ったら。身長気にしているんですか?そのままでも可愛らしくて良いと思いますが。」
「だって職場の皆も背が高い人ばかりだから。ちいさいってからかわれるし。」
「それはただちょっかいをかけているだけじゃないですか?」
「余計悔しい。」
他愛もない会話をしながら歩いているとホテル街に来てしまった。
「…入ります?」
「入りません!」ドギマギしながら即答した。
「残念だ。」肩をすくめてホテルを通り過ぎる。
「もう、変な冗談やめてください!」
「冗談じゃないんですけどね。でもゴム持っていないので…また今度。ホテルにあるものだとサイズが合わないんでね。」
ニコニコしながらこちらの様子を伺っている。
私の反応を楽しんでいるんだろうな。
「昴さんの変態!」
拗ねて昴さんの手を離した時、どこからかエンジンを吹かす音が聞こえた。と思ったら車が凄いスピードで蛇行しながら走ってきた。
このままだとあそこにいるカップルに車が突っ込む!
そう思った瞬間勝手に身体が動いていた。
「あっぶな…。」私の言葉は車がホテルに突っ込む音でかき消された。
両脇に抱えたカップルを降ろし、怪我がないか確認して帰させた。
振り返ると昴さんが運転席のドアを無理矢理こじ開けて運転手を救出していた。
泡を吹いている。何かの発作だろうか。
とりあえず警察と救急に連絡をした。
「脈はあるし呼吸もある。見る限り大きな外傷もなさそうだ。」
昴さんが運転手を横向きにして窒息しないように体勢を変えつつ、応急処置をしてくれていた。
その後警察が来たので状況を伝え、後日必要があればまた事情を聞くという事になった。
救急車が来ても運転手は意識が戻らなかった。
無事に回復すると良いな…。
「流石だな。」
「なにが?」
「まさかあのカップル2人を抱えたまま、車のボンネットに飛び乗って事故を回避するとは。」
「あれくらい出来ないとゼロを名乗れないよ。
昴さんも、あのかなり潰れたドアをこじ開けて救出するなんて凄い。」
「まぁ、力はありますから。」
「流石。」
再び昴さんの大きい手をぐっと握った。
しっかり握ると手のゴツゴツとした関節がよく分かる。武骨な手だけど、優しさが伝わってくるような手。
私はいつまでこの手を握っていられるんだろうか。
またこの手を離さなければならない時が来てしまうのだろうか。