Put on a happy face
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彼は非常にモテる。
教室にいるだけで他のクラスの女子が話しかけに来るし、ラブレターなんかもしょっちゅうだ。
それなのに他の子には全く見向きもせず、手紙も突き返すと直ぐに私の傍に来てくれた。
何故私なんかをこんなに構ってくれるんだろうか?
あの見た目なら彼女を作る事なんて容易いだろう。
…私の監視で彼の青春が無駄になるなんて、駄目だ。
私のせいで。そもそも私につきまとわなければもっと彼は明るくて楽しい学生生活を送れるだろう。
彼を意地でも突き放さないと。
そう思ったが彼が離れた事を考えると苦しくなった。どうしようもなくモヤモヤした気持ちになり、もうすぐ授業が始まるにも関わらず教室を飛び出した。
彼は直ぐに走って後を追ってきた。
「いい加減にして!もうついてこないで!うんざりなの!」
「そうは言っても、またどこかで男を引っ掛けられては困る。」
「顔も見たくない。」
「急にどうしたんだ?大丈夫だ、告白やラブレターは全て断っている。君が気にする事は何も。」
「気にする?何それ、私があなたの事好きみたいじゃない、その言い方!」
「そう言う意味じゃない。俺は君しか見ていないという事だ。」
「…はぁーぁ。それなら貴方が"相手"してくれる?いい加減つまらないの。」
肩をすくめて自暴自棄に問いかけた。
「いつもそういう行為は何処でしてるんだ?」
「…トイレとか、公園とか。」
「外が良いのか?そういう所で興奮する質なのか?」
「そんな訳ないでしょ!適当に人目につかない所を選んでるだけ。」
「そうか。では場所は俺が決めよう。週末、空いているか?」
「空いてるけど…。」本気?
「では待ち合わせをしよう。俺の連絡先、消してないだろうな?」
「…消してない。」
「今日の夜、連絡しろ。」
命令形かよ。
「さて、教室に帰るぞ。」
その後授業を受けて、帰宅時間になった。
「さて、帰ろう。」
無言で歩く私の後ろをついてくる。
赤井秀一とは家の方向がたまたま一緒だった。
しかも通りを挟んだ向こう側のマンション。
つまりご近所だった。
だから行きも帰りも一緒。
家にいる以外はほとんど彼の顔を見ている気がする。
ちなみに家は学校から一駅の所にある。
たった一駅の間でも毎回他の乗客に触れさせないよう壁になってくれた。
貴方が優し過ぎるから、つい私は甘えちゃって…
私は中途半端にしか突き放せないんだよ。
このままでは2年も3年も強引に同じクラスにしてくるのでは?
そう思ったが全く嫌悪感も抱かず、むしろそうだったら良いなとまで思ってしまう。
私は一体どうしたんだ。
こんなに人に甘える程弱い人間だったか?
自分で自分を守れるはずだったのに。
教室にいるだけで他のクラスの女子が話しかけに来るし、ラブレターなんかもしょっちゅうだ。
それなのに他の子には全く見向きもせず、手紙も突き返すと直ぐに私の傍に来てくれた。
何故私なんかをこんなに構ってくれるんだろうか?
あの見た目なら彼女を作る事なんて容易いだろう。
…私の監視で彼の青春が無駄になるなんて、駄目だ。
私のせいで。そもそも私につきまとわなければもっと彼は明るくて楽しい学生生活を送れるだろう。
彼を意地でも突き放さないと。
そう思ったが彼が離れた事を考えると苦しくなった。どうしようもなくモヤモヤした気持ちになり、もうすぐ授業が始まるにも関わらず教室を飛び出した。
彼は直ぐに走って後を追ってきた。
「いい加減にして!もうついてこないで!うんざりなの!」
「そうは言っても、またどこかで男を引っ掛けられては困る。」
「顔も見たくない。」
「急にどうしたんだ?大丈夫だ、告白やラブレターは全て断っている。君が気にする事は何も。」
「気にする?何それ、私があなたの事好きみたいじゃない、その言い方!」
「そう言う意味じゃない。俺は君しか見ていないという事だ。」
「…はぁーぁ。それなら貴方が"相手"してくれる?いい加減つまらないの。」
肩をすくめて自暴自棄に問いかけた。
「いつもそういう行為は何処でしてるんだ?」
「…トイレとか、公園とか。」
「外が良いのか?そういう所で興奮する質なのか?」
「そんな訳ないでしょ!適当に人目につかない所を選んでるだけ。」
「そうか。では場所は俺が決めよう。週末、空いているか?」
「空いてるけど…。」本気?
「では待ち合わせをしよう。俺の連絡先、消してないだろうな?」
「…消してない。」
「今日の夜、連絡しろ。」
命令形かよ。
「さて、教室に帰るぞ。」
その後授業を受けて、帰宅時間になった。
「さて、帰ろう。」
無言で歩く私の後ろをついてくる。
赤井秀一とは家の方向がたまたま一緒だった。
しかも通りを挟んだ向こう側のマンション。
つまりご近所だった。
だから行きも帰りも一緒。
家にいる以外はほとんど彼の顔を見ている気がする。
ちなみに家は学校から一駅の所にある。
たった一駅の間でも毎回他の乗客に触れさせないよう壁になってくれた。
貴方が優し過ぎるから、つい私は甘えちゃって…
私は中途半端にしか突き放せないんだよ。
このままでは2年も3年も強引に同じクラスにしてくるのでは?
そう思ったが全く嫌悪感も抱かず、むしろそうだったら良いなとまで思ってしまう。
私は一体どうしたんだ。
こんなに人に甘える程弱い人間だったか?
自分で自分を守れるはずだったのに。