Put on a happy face
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
次の日は始業式だった。
朝いつも一緒に行くのに今日は時間になっても来ない。
「うーん、来ないなぁ…。先に行くか…。」
お風呂入って帰ったから、もしかしたら風邪でも引いたのかな?…でも何も連絡ないし。
学校についてもやっぱり秀一君はいなかった。
少しして先生が教室に入ってきた。
「突然だが、赤井秀一君がアメリカへ転校する事になった。アメリカの学校は9月始まりなんだそうだ。短い間だったがありがとうございました、との事だ。」
信じられなかった。血の気が引いて震えが止まらない。どういうこと?アメリカ?転校?
…もう、二度と会えないの?
いてもたってもいられずカバンを掴むと急いで教室を出た。先生の慌てる声が後ろから聞こえたが、構うもんか。
急いで彼のマンションに行き、部屋番号を押して呼び出しをした。
…しかし、誰も出ない。ポストを見ると名前の表示が消えていた。…呆然とした。
本当に…いなくなったの?
昨日私とあんな事しておいて?
胸が締め付けられて身体が震える。
鼻がつんとするが、こんな所で泣くわけにいかない。
なんとか堪えて涙は出てこなかったが思うようにその場から動けなかった。
マンションから出てきた金髪の女性と黒髪の男の子が呆然と立ち尽くす私を心配そうに見た。
「大丈夫?具合でも悪いの?」
声をかけてくれたその女性の目の色が彼と同じ緑色で、つい彼を思い出してしまった。
「しゅ…しゅう…っ。あぁーっ。」
そこから堰を切ったように涙が溢れて止まらなかった。女性は驚いて泣きじゃくる私を近くのベンチに座らせ、ハンカチを貸してくれた。
「ありがとうございま…」
涙を拭いて顔を上げると女性と男の子は姿を消していた。
赤くて、白いレースが縁どってあるハンカチ…。
これどうしよう。
ふとハンカチの刺繍を見て驚いた。
"AKAI"…あかい?赤井?もしかして、さっきのは秀一君のお母さんだったの?
慌てて周囲を探したがもうどこにもいなかった。
たまたまいたマンションの管理人に聞いたら1週間前に引っ越して行ったとの事。
今日は部屋の明け渡しの手続きがあって来ていただけで、どこに引っ越したかなどは分からないと話していた。
とりあえず再度学校へ戻ることにした。
職員室へ行き、先生達に秀一君の引越し先を聞いたがアメリカとしか教えてもらえなかった。
お母さんと弟さんは日本に居るそうだが、引越し先の住所までは分からないとの事だった。
学校としてはもう転校の手続きは済んでいて詳しい事はこれ以上分からないと言われた。
次の日学校へは行けなかった。
試しに彼に連絡を取ってみたが、携帯は解約しているのかメールは送れないし電話は使われておりませんと無情な自動音声が再生されただけ。
辛くて仕方がなかった。
キスの感触、彼の温もり…痛かったけど嬉しかった彼との初体験…。
私の大事な部分はまだ余韻が残っているかのように違和感がある。
もう彼のモノで塞がれる事はない。
そもそも、もう話をすることも触れる事も叶わない。
会って5ヶ月弱の出来事なのに、何年も一緒にいた人が急に居なくなったかのようだった。それだけ喪失感が大きかった。
それからようやく3日目で涙が枯れた。
心に穴があいているのは変わらないけど、彼との思い出の地である学校には行こうと思った。
彼が突然居なくなったのはそれだけの理由があっての事。裏切られたという気持ちには何故かならなかった。心のどこかでまた会えると期待している。
彼に言われた言葉のおかげで、私は親と同じ職業になるという目標が出来た。
その為にも私はここで立ち止まってはいけない。
秀一君だっていつまでも私が悲しむのは望まないと思うから。
朝いつも一緒に行くのに今日は時間になっても来ない。
「うーん、来ないなぁ…。先に行くか…。」
お風呂入って帰ったから、もしかしたら風邪でも引いたのかな?…でも何も連絡ないし。
学校についてもやっぱり秀一君はいなかった。
少しして先生が教室に入ってきた。
「突然だが、赤井秀一君がアメリカへ転校する事になった。アメリカの学校は9月始まりなんだそうだ。短い間だったがありがとうございました、との事だ。」
信じられなかった。血の気が引いて震えが止まらない。どういうこと?アメリカ?転校?
…もう、二度と会えないの?
いてもたってもいられずカバンを掴むと急いで教室を出た。先生の慌てる声が後ろから聞こえたが、構うもんか。
急いで彼のマンションに行き、部屋番号を押して呼び出しをした。
…しかし、誰も出ない。ポストを見ると名前の表示が消えていた。…呆然とした。
本当に…いなくなったの?
昨日私とあんな事しておいて?
胸が締め付けられて身体が震える。
鼻がつんとするが、こんな所で泣くわけにいかない。
なんとか堪えて涙は出てこなかったが思うようにその場から動けなかった。
マンションから出てきた金髪の女性と黒髪の男の子が呆然と立ち尽くす私を心配そうに見た。
「大丈夫?具合でも悪いの?」
声をかけてくれたその女性の目の色が彼と同じ緑色で、つい彼を思い出してしまった。
「しゅ…しゅう…っ。あぁーっ。」
そこから堰を切ったように涙が溢れて止まらなかった。女性は驚いて泣きじゃくる私を近くのベンチに座らせ、ハンカチを貸してくれた。
「ありがとうございま…」
涙を拭いて顔を上げると女性と男の子は姿を消していた。
赤くて、白いレースが縁どってあるハンカチ…。
これどうしよう。
ふとハンカチの刺繍を見て驚いた。
"AKAI"…あかい?赤井?もしかして、さっきのは秀一君のお母さんだったの?
慌てて周囲を探したがもうどこにもいなかった。
たまたまいたマンションの管理人に聞いたら1週間前に引っ越して行ったとの事。
今日は部屋の明け渡しの手続きがあって来ていただけで、どこに引っ越したかなどは分からないと話していた。
とりあえず再度学校へ戻ることにした。
職員室へ行き、先生達に秀一君の引越し先を聞いたがアメリカとしか教えてもらえなかった。
お母さんと弟さんは日本に居るそうだが、引越し先の住所までは分からないとの事だった。
学校としてはもう転校の手続きは済んでいて詳しい事はこれ以上分からないと言われた。
次の日学校へは行けなかった。
試しに彼に連絡を取ってみたが、携帯は解約しているのかメールは送れないし電話は使われておりませんと無情な自動音声が再生されただけ。
辛くて仕方がなかった。
キスの感触、彼の温もり…痛かったけど嬉しかった彼との初体験…。
私の大事な部分はまだ余韻が残っているかのように違和感がある。
もう彼のモノで塞がれる事はない。
そもそも、もう話をすることも触れる事も叶わない。
会って5ヶ月弱の出来事なのに、何年も一緒にいた人が急に居なくなったかのようだった。それだけ喪失感が大きかった。
それからようやく3日目で涙が枯れた。
心に穴があいているのは変わらないけど、彼との思い出の地である学校には行こうと思った。
彼が突然居なくなったのはそれだけの理由があっての事。裏切られたという気持ちには何故かならなかった。心のどこかでまた会えると期待している。
彼に言われた言葉のおかげで、私は親と同じ職業になるという目標が出来た。
その為にも私はここで立ち止まってはいけない。
秀一君だっていつまでも私が悲しむのは望まないと思うから。