Put on a happy face
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高速から降りてしばらく車に揺られる。
観光地な為か、平日といえど車は少々混みあっていた。動いては止まる、その繰り返しだった。
カラカラに喉が乾いていたので、車が止まったタイミングでシュウの飲みかけのコーヒーを1口貰った。
全く甘さの欠片もないブラックコーヒー。
正直ブラックは少し苦手。
「俺のコーヒーを飲んでいても構わないが、右のドアポケットの所にお茶がある。」
「…ありがとう。」
コーヒー飲む前に言って欲しかった、という言葉をお茶と共に飲み込んだ。
「ブラックは苦手のようだな。」
「うん。飲めなくはないけど、得意じゃないかな。」
「そうか、では」
唇に柔らかいものが触れる。
先程飲んだブラックコーヒーの苦味が薄らいでいたのに、苦味が再度ぶり返す。
「ちょっ…!!」
「俺とのキスの味も、嫌いかな?」
「ッ……きらいじゃ、ないです…。」
「俺とのキスの味だと思えば、そのうちブラックも飲めるようになるんじゃないか?」
ニヤけるシュウを軽く肘で小突いた。
それからどれくらい走っただろうか。
ようやくカーナビが目的地が近い事を教えてくれた。
到着したのは二階建てのコンクリの駐車場。
多くの観光客がここに車を止めることを想定している為か、かなり広い。
「行こう。」
差し出された大きい右手を取って歩き出した。
駐車場を出て、まずは右の方へ。
「こっちには有名な青銅の鳥居がある。」
少し先の方には青というより緑がかった古い鳥居が見えた。
「青銅…。結構年季が入っているわね。」
「そうだな。元は1747年に作られたらしいが、
1821年に再度建てられて今に続いているらしい。」
「へぇー、すごい。そんなに古くからのものを今こうして見られるのは素敵だね。」
「温泉はここを右なんだが……。
このまま観光してから温泉へ行こう。
鳥居を超えてまっすぐだ。」
鳥居の先は仲見世通りというらしい。
昔ながらな雰囲気のお店が所狭しと並んでいる。
どれも趣ある店構えだ。
「駐車場の方にもあったが、海が近いからか海鮮の店が多いな。」
「そうだね。お腹すいたし後で海鮮丼食べたい!
朝から何も食べてないし。」
「あぁ、そうしよう。」
ちりめん細工の店や漬物屋さんがあったり。見ているだけで楽しい。
「あ!お煎餅やさんがある!食べ歩きしよ!
海苔わさびも美味しそう。うーん。悩むなぁ。
決めた!梅ざらめ。」
「俺は普通ので良い。」
「醤油ね。すいませ〜ん。この醤油煎餅と梅ざらめのお煎餅1枚ずつ下さい!」
「はいよ!ちょっと待っててね。
おや、2人は外人さんか?日本語上手いねぇ。」
「Thank you!」
「これ、おまけだよ!わさび煎餅も試してみるといいよ。ちょっと刺激は強いけど、慣れるとクセになるから!」
「Wow!嬉しい!」
少々オーバーなくらいにリアクションをする。
煎餅を受け取って2人でボリボリと食べながらコンクリートタイルの通りを歩く。
梅の香りと煎餅のしょっぱさにざらめの甘さが合わさって美味しい。最高!
シュウもお腹が空いていたのか、随分と早く平らげていた。
シュウを横目に、鼻歌交じりに煎餅を齧る。
「…君は日本人じゃなかったか?」
「そりゃあね、外人さん?って聞かれて"日本人なんです"って言ったら気を使うでしょ!
私達の見た目から外国出身だと思われるのは当然だし、ああ言っておいたほうが無難よ。」
「…まぁ、いつかはアメリカ国籍になってもらうかもしれないしな。」
「えっ?ごめん。お煎餅の音で聞こえなかった!」
「なんでもないさ。」
「そうだ、わさび煎餅半分こしよ。はい。」
「ん。……意外と旨いな。」
「ね。」
元々シュウは日本食に馴染みはある上、辛いもの好きだからあっという間に食べていた。
FBIの人達はこれ食べたらびっくりしちゃうんじゃないだろうか。
観光地な為か、平日といえど車は少々混みあっていた。動いては止まる、その繰り返しだった。
カラカラに喉が乾いていたので、車が止まったタイミングでシュウの飲みかけのコーヒーを1口貰った。
全く甘さの欠片もないブラックコーヒー。
正直ブラックは少し苦手。
「俺のコーヒーを飲んでいても構わないが、右のドアポケットの所にお茶がある。」
「…ありがとう。」
コーヒー飲む前に言って欲しかった、という言葉をお茶と共に飲み込んだ。
「ブラックは苦手のようだな。」
「うん。飲めなくはないけど、得意じゃないかな。」
「そうか、では」
唇に柔らかいものが触れる。
先程飲んだブラックコーヒーの苦味が薄らいでいたのに、苦味が再度ぶり返す。
「ちょっ…!!」
「俺とのキスの味も、嫌いかな?」
「ッ……きらいじゃ、ないです…。」
「俺とのキスの味だと思えば、そのうちブラックも飲めるようになるんじゃないか?」
ニヤけるシュウを軽く肘で小突いた。
それからどれくらい走っただろうか。
ようやくカーナビが目的地が近い事を教えてくれた。
到着したのは二階建てのコンクリの駐車場。
多くの観光客がここに車を止めることを想定している為か、かなり広い。
「行こう。」
差し出された大きい右手を取って歩き出した。
駐車場を出て、まずは右の方へ。
「こっちには有名な青銅の鳥居がある。」
少し先の方には青というより緑がかった古い鳥居が見えた。
「青銅…。結構年季が入っているわね。」
「そうだな。元は1747年に作られたらしいが、
1821年に再度建てられて今に続いているらしい。」
「へぇー、すごい。そんなに古くからのものを今こうして見られるのは素敵だね。」
「温泉はここを右なんだが……。
このまま観光してから温泉へ行こう。
鳥居を超えてまっすぐだ。」
鳥居の先は仲見世通りというらしい。
昔ながらな雰囲気のお店が所狭しと並んでいる。
どれも趣ある店構えだ。
「駐車場の方にもあったが、海が近いからか海鮮の店が多いな。」
「そうだね。お腹すいたし後で海鮮丼食べたい!
朝から何も食べてないし。」
「あぁ、そうしよう。」
ちりめん細工の店や漬物屋さんがあったり。見ているだけで楽しい。
「あ!お煎餅やさんがある!食べ歩きしよ!
海苔わさびも美味しそう。うーん。悩むなぁ。
決めた!梅ざらめ。」
「俺は普通ので良い。」
「醤油ね。すいませ〜ん。この醤油煎餅と梅ざらめのお煎餅1枚ずつ下さい!」
「はいよ!ちょっと待っててね。
おや、2人は外人さんか?日本語上手いねぇ。」
「Thank you!」
「これ、おまけだよ!わさび煎餅も試してみるといいよ。ちょっと刺激は強いけど、慣れるとクセになるから!」
「Wow!嬉しい!」
少々オーバーなくらいにリアクションをする。
煎餅を受け取って2人でボリボリと食べながらコンクリートタイルの通りを歩く。
梅の香りと煎餅のしょっぱさにざらめの甘さが合わさって美味しい。最高!
シュウもお腹が空いていたのか、随分と早く平らげていた。
シュウを横目に、鼻歌交じりに煎餅を齧る。
「…君は日本人じゃなかったか?」
「そりゃあね、外人さん?って聞かれて"日本人なんです"って言ったら気を使うでしょ!
私達の見た目から外国出身だと思われるのは当然だし、ああ言っておいたほうが無難よ。」
「…まぁ、いつかはアメリカ国籍になってもらうかもしれないしな。」
「えっ?ごめん。お煎餅の音で聞こえなかった!」
「なんでもないさ。」
「そうだ、わさび煎餅半分こしよ。はい。」
「ん。……意外と旨いな。」
「ね。」
元々シュウは日本食に馴染みはある上、辛いもの好きだからあっという間に食べていた。
FBIの人達はこれ食べたらびっくりしちゃうんじゃないだろうか。