Put on a happy face
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
いま、なんじだろ。
瞼を閉じていても赤のような朱色のような色が見える。外が明るい証拠だ。
起きなきゃと思うのに、気持ちだけ起きていても身体は言うことを聞いてくれない。
全く瞼が開かなかった。
酷い眠気を覚ますためにも少しでも身体を動かしたい。…ほんの少し腰を浮かせてから気づいたけど、私、座ってる…?
昨日はベッドで寝なかったんだっけ?
確か…シュウと…夕食を食べて、2人でワインを半分位あけて………?
記憶ない。
もしかしたらソファーで寝ちゃったのかな。
ほんの少し寒くて身震いをする。
身体にかかっている布切れを肩までかけた。
布団にしては随分薄いから、ブランケットをかけてくれたのかな。
身体をモゾモゾと動かして左側を向く。
ん?なんか、規則的な振動を感じる。
外、工事でもしてたっけ…?
それにコーヒーとタバコとガソリンの匂いがする。
……え??ガソリン!?
ようやく頭がフル回転して目を開けたのに、あまりの眩しさにすぐに目を閉じた。
急激に光が目に入ったせいで酷く痛い。
「ッ…!」
「起きたか?」
しょぼしょぼする目開けて、視界に入ったのは運転中のシュウだった。
真っ黒のグラサンに黒いデニムのパンツ。
それとは正反対に眩しいくらい真っ白なTシャツを着ていた。
車用灰皿からはとっくに火の消えたタバコが1本ポツンと入っている。
窓から見える景色はすごい速さで流れていた。
どうやらここは車の中、しかも車は高速道路の上を走っているらしい。
「えっ、ちょっと待って!!なんで車の中!?」
「急に飛び起きるなよ。心臓に良くない。」
「いやいや、誰でも驚くでしょう!
起きたら走行中の車内とか!
うわー!なんで私、運ばれてる時点で気づかなかったんだろ。公安失格だ…。」
「昨日のワインに一服盛ったんだ。悪かったよ。」
「は?」
睡眠薬盛られてたのか。
恋人になんてことするんだこの男は。
イライラしながら彼を見つめる。
いつもに比べると警戒心の欠片もない顔をしていた。その上酷く機嫌が良い。
いつもの何倍も口角が上がっている。
色々問い詰めたいけど、こんな顔されちゃったら何も言えないよね。
ため息をついてブランケットの中で丸まった。
「で?そこのFBI捜査官さん?
これからどこに行くの?」
「温泉。」
「温泉!?」日帰り温泉!!
思わず目を輝かせた。
「お互い疲れをとるには良いだろう?」
"嬉しい"と呟くと悪戯が成功したような子供っぽい笑みを向けられた。
思わずドキドキしてしまう。
急にそんな顔をするなんて、ずるい。
俯いて気づいたが着替えまで済んでいた。
グリーンとイエローのボタニカル柄のノースリーブワンピース。
「ねぇ…シュウ?つかぬ事をお聞きしますが…。この服どこから持ってきた?」
「君の家からだが?」
「なん…ッ!なんで私のセーフハウスの場所知ってるの!?」
私は潜入捜査に入ってからすぐに実家の前のマンションを引越し、手頃なアパートを借りた。
そのアパートも組織壊滅してすぐに退去の手続きを済ませてしまった為、現在は公安のセーフハウスの1つを使わせてもらっている。
「シュウがなんで場所知ってるの?降谷さんしか場所を知らないはずなのに!
もしかして降谷さんから聞いたの?」
「…いいや。」
「引っ越す前にスマホから何から何までGPSの類はチェックしたはずなのに…!
親がスマホにつけてたのも盗聴器だけだったはずだし…。」
「だろうな。」
「だろうな、って…。」
「ナマエの寝室のテディベア。
俺にそっくりだろ?」
「なんで、知って……?」
「君が潜入捜査に入って少しして、馴染みの紅茶専門店でそのぬいぐるみを貰った。」
その場面を見透かされていたような物言いに怖くなった。
「特注で作ってもらったんだ。
赤くて、緑の目をしたテディベアをな。
職人が面白がってそのクマにオマケでニット帽と、紺のシャツに革ジャン、黒いズボンを履かせてくれた。」
「まさか…。」
「君が休日によく通っていたその紅茶の専門店。
あそこの茶葉はなかなか高品質だ。」
鳥肌を立てる私を気に止めることなくシュウは話を進めた。
「店主に話をつけてレジ横に飾ってもらったんだ。
それでナマエが買い物に来たら、タイミングを見計らってプレゼントしてくれと頼んだ。」
「……。」
「君は本当に可愛らしい。
俺の分身のそのクマに毎日色々報告もしてくれていたからな。首元にカメラを仕込んでいると気付かずに。」
「撮ってたの!?」
「ああ。俺が盗聴器だけで満足するとでも?
…君の姿は毎日眺めていたから、会えない日が続いても寂しくはなかったぞ。
その時の動画は未だに厳重に保管している。」
「消して!!今すぐ!!」
「嫌だ。」
「どこにあるの!?データは!!パソコン?」
「ここにはない。後でデータの保管場所は教えてやるから静かにしろ。」
高速を降りるようだ。
「戸塚インター…。」今は神奈川県にいるらしい。
「それで、目的地は?」
「江ノ島だ。」
瞼を閉じていても赤のような朱色のような色が見える。外が明るい証拠だ。
起きなきゃと思うのに、気持ちだけ起きていても身体は言うことを聞いてくれない。
全く瞼が開かなかった。
酷い眠気を覚ますためにも少しでも身体を動かしたい。…ほんの少し腰を浮かせてから気づいたけど、私、座ってる…?
昨日はベッドで寝なかったんだっけ?
確か…シュウと…夕食を食べて、2人でワインを半分位あけて………?
記憶ない。
もしかしたらソファーで寝ちゃったのかな。
ほんの少し寒くて身震いをする。
身体にかかっている布切れを肩までかけた。
布団にしては随分薄いから、ブランケットをかけてくれたのかな。
身体をモゾモゾと動かして左側を向く。
ん?なんか、規則的な振動を感じる。
外、工事でもしてたっけ…?
それにコーヒーとタバコとガソリンの匂いがする。
……え??ガソリン!?
ようやく頭がフル回転して目を開けたのに、あまりの眩しさにすぐに目を閉じた。
急激に光が目に入ったせいで酷く痛い。
「ッ…!」
「起きたか?」
しょぼしょぼする目開けて、視界に入ったのは運転中のシュウだった。
真っ黒のグラサンに黒いデニムのパンツ。
それとは正反対に眩しいくらい真っ白なTシャツを着ていた。
車用灰皿からはとっくに火の消えたタバコが1本ポツンと入っている。
窓から見える景色はすごい速さで流れていた。
どうやらここは車の中、しかも車は高速道路の上を走っているらしい。
「えっ、ちょっと待って!!なんで車の中!?」
「急に飛び起きるなよ。心臓に良くない。」
「いやいや、誰でも驚くでしょう!
起きたら走行中の車内とか!
うわー!なんで私、運ばれてる時点で気づかなかったんだろ。公安失格だ…。」
「昨日のワインに一服盛ったんだ。悪かったよ。」
「は?」
睡眠薬盛られてたのか。
恋人になんてことするんだこの男は。
イライラしながら彼を見つめる。
いつもに比べると警戒心の欠片もない顔をしていた。その上酷く機嫌が良い。
いつもの何倍も口角が上がっている。
色々問い詰めたいけど、こんな顔されちゃったら何も言えないよね。
ため息をついてブランケットの中で丸まった。
「で?そこのFBI捜査官さん?
これからどこに行くの?」
「温泉。」
「温泉!?」日帰り温泉!!
思わず目を輝かせた。
「お互い疲れをとるには良いだろう?」
"嬉しい"と呟くと悪戯が成功したような子供っぽい笑みを向けられた。
思わずドキドキしてしまう。
急にそんな顔をするなんて、ずるい。
俯いて気づいたが着替えまで済んでいた。
グリーンとイエローのボタニカル柄のノースリーブワンピース。
「ねぇ…シュウ?つかぬ事をお聞きしますが…。この服どこから持ってきた?」
「君の家からだが?」
「なん…ッ!なんで私のセーフハウスの場所知ってるの!?」
私は潜入捜査に入ってからすぐに実家の前のマンションを引越し、手頃なアパートを借りた。
そのアパートも組織壊滅してすぐに退去の手続きを済ませてしまった為、現在は公安のセーフハウスの1つを使わせてもらっている。
「シュウがなんで場所知ってるの?降谷さんしか場所を知らないはずなのに!
もしかして降谷さんから聞いたの?」
「…いいや。」
「引っ越す前にスマホから何から何までGPSの類はチェックしたはずなのに…!
親がスマホにつけてたのも盗聴器だけだったはずだし…。」
「だろうな。」
「だろうな、って…。」
「ナマエの寝室のテディベア。
俺にそっくりだろ?」
「なんで、知って……?」
「君が潜入捜査に入って少しして、馴染みの紅茶専門店でそのぬいぐるみを貰った。」
その場面を見透かされていたような物言いに怖くなった。
「特注で作ってもらったんだ。
赤くて、緑の目をしたテディベアをな。
職人が面白がってそのクマにオマケでニット帽と、紺のシャツに革ジャン、黒いズボンを履かせてくれた。」
「まさか…。」
「君が休日によく通っていたその紅茶の専門店。
あそこの茶葉はなかなか高品質だ。」
鳥肌を立てる私を気に止めることなくシュウは話を進めた。
「店主に話をつけてレジ横に飾ってもらったんだ。
それでナマエが買い物に来たら、タイミングを見計らってプレゼントしてくれと頼んだ。」
「……。」
「君は本当に可愛らしい。
俺の分身のそのクマに毎日色々報告もしてくれていたからな。首元にカメラを仕込んでいると気付かずに。」
「撮ってたの!?」
「ああ。俺が盗聴器だけで満足するとでも?
…君の姿は毎日眺めていたから、会えない日が続いても寂しくはなかったぞ。
その時の動画は未だに厳重に保管している。」
「消して!!今すぐ!!」
「嫌だ。」
「どこにあるの!?データは!!パソコン?」
「ここにはない。後でデータの保管場所は教えてやるから静かにしろ。」
高速を降りるようだ。
「戸塚インター…。」今は神奈川県にいるらしい。
「それで、目的地は?」
「江ノ島だ。」