If story … 別ルート【完結】
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記憶を無くしても料理の腕は変わらない。
いつも通り手際よくカレーを作っている。
下手をすると手伝う事がないくらいに。
「手伝う隙ないんですが。」
「えっ、ごめん、つい。じゃあカレーまぜて。」
「それだけですか。」
「気づいたら1人でやってた…笑」
「構いませんが…退院したばかりですし無理しないで下さいね。」
「大丈夫、料理は好きだから。」
カレーが出来上がり二人で食べた。
その後自分が食器洗いをしているとナマエが冷凍庫を漁ってアイスを取り出し食べ始めた。
微笑ましく見つめながら食器洗いを終えてお風呂を洗う。
「昴、お風呂洗うのやるよ、自分の部屋のだし…。」
「大人しくアイス食べてなさい。溶けるでしょう?」
「う…。ありがとう。」
「もう沸かしてしまいますよ。」
「うん。昴もこっちで入るの?」
「別々に沸かしては水道代勿体ないですから。
いつもそうでしたよ。」
「あっ、そうなんだ。」
「大丈夫ですよ、一緒には入りませんから。」
「当たり前でしょ!」
「お酒が呑みたいので先に入らせてもらいますね。
どうせアイス食べてすぐには入らないでしょう?」
「流石、よくお分かりで…。」
「ずっと一緒にいるんですから当然ですよ。」
お風呂が湧いて部屋から着替えと、こっそりメイク用品を持ち込む。とりあえず隈を隠すためコンシーラーだけ塗るか。
まぁ目を開けていなければバレる事はないだろう。
「襲われたくなければ入らないで下さいね?」
「なにがあっても絶対入りません。」
ドアを閉めた。
これで入ってくる事はないだろう。
ウィッグと変声機を外す。
見慣れた自分の顔が鏡に見える。
ため息をついて服を脱いで風呂場に入った。
風呂から出て髪を乾かしウィッグをつけ、変声機をつけ、隈を隠した。
大丈夫、どう見ても沖矢だ。
お風呂を出ると、どうやらテレビを見ていたらしい。
「これ、凄いね。貿易会社が人身売買と臓器売買だって。こわっ。」
「物騒ですね。」
あの時のか。
結局、2代目の女性社長と部下が首謀者だった。
この女性はヤクザと繋がっていて、裏業界によく精通しているような人物だったらしい。
そのツテもあり闇医者を雇ったり海外の裏ビジネスに精通するようになったと。
どうやら随分サイコパスな女だったようだ。
「そんなにこの事件気になるの?」
「凄い話ですね。まるでドラマのようです。」
貴女も公安と一緒にこの人達を逮捕したんですよ、なんて言えない。
「色んな事件があるのねぇ。私もそろそろお風呂入ってくる。」
「えぇ。」
冷凍庫から氷を出し、いつも使い慣れたグラスに入れる。
戸棚からバーボンの瓶を取り出しロックで注いだ。
ニュースを見ながらバーボンを呷るように飲んだ。
「あぁ、もうなくなってしまった。」
もう一杯飲むのはナマエが戻ってきてからにしよう。
しばらくしてニュースが終わってしまったので、
適当にチャンネルを変えているとクラシック特集をやっていた。
「カノン…。」忌々しい。この曲を爆弾の着信音の設定にしておくなんて。
「グウッ…頭痛い!ハァッハァッ……。」
まさかもうお風呂から出ていたとは。
ドアからちょうど出てきたナマエが酷く苦しそうにもがいていた。
慌ててテレビを消して座り込んでいるのを抱き抱える。酷い呼吸だ。
「…過呼吸だな。」
過呼吸は呼吸数が増えることで体内にある二酸化炭素が必要以上に放出されて、炭酸ガス濃度が低くなることだ。
吐いた息を吸うことで改善するものの、近くに紙袋は見当たらない。…仕方がない。
彼女をガッチリホールドし、動けない状態でキスした。
これなら呼吸数を減らすと同時に二酸化炭素が多い空気を送り込むことが出来る。
少しすると治まってきたらしい。
そっと離れると慌てて突き飛ばされ、肩から息をしていた。
「治りました?」
「ここ…は…普通…袋…渡す…でしょ…。」息も絶え絶えだ。
「すみません、袋が見当たらなかったので。
こっちの方が手っ取り早いですし。
そんなにハァハァしていたらまた過呼吸になりますよ?」
「急にキスなんて…ズルい!」
「キスくらいで何照れてるんですか。」
「私はキスした経験の記憶がないの!」
「実質ファーストキスですか、それは嬉しいです。」
「変態!」
「そもそも治療ですよ。」
「…でもなんで急に過呼吸に…。」
「爆発前にカノンの曲が流れていたんです。テレビから流れていたメロディに嫌でも思い出してしまったのでしょう、その事を。」
「そう…なんだ…。あのね…一瞬鉄板が飛んでくる映像が見えたの…。建物の中みたいだった。
このままカノンを聞き続ければ何かー」
「そんな無茶はさせません。さ、そろそろ寝ましょう。僕は自分の部屋で寝ますからゆっくり寝て下さい。」
そう言って部屋を出ようとした時、腕を掴まれた。
「どうしました?」
「あっ…えっと…なんか掴んじゃった。」
「もしかして、一緒に寝たいんですか?」
「えっと…うん。ちょっと一人でいるのが怖いかも。」
「…分かりました、一緒に寝ましょう。ただ、僕の部屋で良いですか?こちらの方がベッド広いので。」
「なんでそっちは広いの?もしかして…。」
「違いますよ、赤井秀一と二人で寝ているわけではありません。男二人で寝るなんて嫌ですよ。そんな趣味はありません。
隣は元々赤井秀一の家族が住んでいたんです。家具をそのまま残してもらって引っ越していったんです。
ベッドは元々赤井秀一の親夫婦のものでしたから。
大丈夫ですよ、シーツや布団は新しい物を買ったので。」
「今、枕持っていくから待ってて。」
「えぇ。」
電気を豆電球にし、横になっているとナマエが来た。
奥の方に寝てもらい、布団をかけてあげた。
自分もメガネを外してサイドテーブルに置き、横になる。
「なんで寝る時までハイネックなの?暑くない?」
「ハイネックが好きなんです。」
「ふーん。」
モゾモゾと自分の近くにくると抱きついてきた。
「…意外と筋肉質だよね。胸板凄い。」
ぺたぺたと触ってきて、首元まで手が伸びそうになった所で腕を掴んだ。
「誘ってるんですか?」
「いや、違ッ!」
「退院したばかりでお疲れでしょう。…おやすみなさい。」
「おやすみ…昴…。」
正直変装したままではかなり寝にくいが仕方がない。
なるべく寝返りをしないように意識しつつ眠りについた。
いつも通り手際よくカレーを作っている。
下手をすると手伝う事がないくらいに。
「手伝う隙ないんですが。」
「えっ、ごめん、つい。じゃあカレーまぜて。」
「それだけですか。」
「気づいたら1人でやってた…笑」
「構いませんが…退院したばかりですし無理しないで下さいね。」
「大丈夫、料理は好きだから。」
カレーが出来上がり二人で食べた。
その後自分が食器洗いをしているとナマエが冷凍庫を漁ってアイスを取り出し食べ始めた。
微笑ましく見つめながら食器洗いを終えてお風呂を洗う。
「昴、お風呂洗うのやるよ、自分の部屋のだし…。」
「大人しくアイス食べてなさい。溶けるでしょう?」
「う…。ありがとう。」
「もう沸かしてしまいますよ。」
「うん。昴もこっちで入るの?」
「別々に沸かしては水道代勿体ないですから。
いつもそうでしたよ。」
「あっ、そうなんだ。」
「大丈夫ですよ、一緒には入りませんから。」
「当たり前でしょ!」
「お酒が呑みたいので先に入らせてもらいますね。
どうせアイス食べてすぐには入らないでしょう?」
「流石、よくお分かりで…。」
「ずっと一緒にいるんですから当然ですよ。」
お風呂が湧いて部屋から着替えと、こっそりメイク用品を持ち込む。とりあえず隈を隠すためコンシーラーだけ塗るか。
まぁ目を開けていなければバレる事はないだろう。
「襲われたくなければ入らないで下さいね?」
「なにがあっても絶対入りません。」
ドアを閉めた。
これで入ってくる事はないだろう。
ウィッグと変声機を外す。
見慣れた自分の顔が鏡に見える。
ため息をついて服を脱いで風呂場に入った。
風呂から出て髪を乾かしウィッグをつけ、変声機をつけ、隈を隠した。
大丈夫、どう見ても沖矢だ。
お風呂を出ると、どうやらテレビを見ていたらしい。
「これ、凄いね。貿易会社が人身売買と臓器売買だって。こわっ。」
「物騒ですね。」
あの時のか。
結局、2代目の女性社長と部下が首謀者だった。
この女性はヤクザと繋がっていて、裏業界によく精通しているような人物だったらしい。
そのツテもあり闇医者を雇ったり海外の裏ビジネスに精通するようになったと。
どうやら随分サイコパスな女だったようだ。
「そんなにこの事件気になるの?」
「凄い話ですね。まるでドラマのようです。」
貴女も公安と一緒にこの人達を逮捕したんですよ、なんて言えない。
「色んな事件があるのねぇ。私もそろそろお風呂入ってくる。」
「えぇ。」
冷凍庫から氷を出し、いつも使い慣れたグラスに入れる。
戸棚からバーボンの瓶を取り出しロックで注いだ。
ニュースを見ながらバーボンを呷るように飲んだ。
「あぁ、もうなくなってしまった。」
もう一杯飲むのはナマエが戻ってきてからにしよう。
しばらくしてニュースが終わってしまったので、
適当にチャンネルを変えているとクラシック特集をやっていた。
「カノン…。」忌々しい。この曲を爆弾の着信音の設定にしておくなんて。
「グウッ…頭痛い!ハァッハァッ……。」
まさかもうお風呂から出ていたとは。
ドアからちょうど出てきたナマエが酷く苦しそうにもがいていた。
慌ててテレビを消して座り込んでいるのを抱き抱える。酷い呼吸だ。
「…過呼吸だな。」
過呼吸は呼吸数が増えることで体内にある二酸化炭素が必要以上に放出されて、炭酸ガス濃度が低くなることだ。
吐いた息を吸うことで改善するものの、近くに紙袋は見当たらない。…仕方がない。
彼女をガッチリホールドし、動けない状態でキスした。
これなら呼吸数を減らすと同時に二酸化炭素が多い空気を送り込むことが出来る。
少しすると治まってきたらしい。
そっと離れると慌てて突き飛ばされ、肩から息をしていた。
「治りました?」
「ここ…は…普通…袋…渡す…でしょ…。」息も絶え絶えだ。
「すみません、袋が見当たらなかったので。
こっちの方が手っ取り早いですし。
そんなにハァハァしていたらまた過呼吸になりますよ?」
「急にキスなんて…ズルい!」
「キスくらいで何照れてるんですか。」
「私はキスした経験の記憶がないの!」
「実質ファーストキスですか、それは嬉しいです。」
「変態!」
「そもそも治療ですよ。」
「…でもなんで急に過呼吸に…。」
「爆発前にカノンの曲が流れていたんです。テレビから流れていたメロディに嫌でも思い出してしまったのでしょう、その事を。」
「そう…なんだ…。あのね…一瞬鉄板が飛んでくる映像が見えたの…。建物の中みたいだった。
このままカノンを聞き続ければ何かー」
「そんな無茶はさせません。さ、そろそろ寝ましょう。僕は自分の部屋で寝ますからゆっくり寝て下さい。」
そう言って部屋を出ようとした時、腕を掴まれた。
「どうしました?」
「あっ…えっと…なんか掴んじゃった。」
「もしかして、一緒に寝たいんですか?」
「えっと…うん。ちょっと一人でいるのが怖いかも。」
「…分かりました、一緒に寝ましょう。ただ、僕の部屋で良いですか?こちらの方がベッド広いので。」
「なんでそっちは広いの?もしかして…。」
「違いますよ、赤井秀一と二人で寝ているわけではありません。男二人で寝るなんて嫌ですよ。そんな趣味はありません。
隣は元々赤井秀一の家族が住んでいたんです。家具をそのまま残してもらって引っ越していったんです。
ベッドは元々赤井秀一の親夫婦のものでしたから。
大丈夫ですよ、シーツや布団は新しい物を買ったので。」
「今、枕持っていくから待ってて。」
「えぇ。」
電気を豆電球にし、横になっているとナマエが来た。
奥の方に寝てもらい、布団をかけてあげた。
自分もメガネを外してサイドテーブルに置き、横になる。
「なんで寝る時までハイネックなの?暑くない?」
「ハイネックが好きなんです。」
「ふーん。」
モゾモゾと自分の近くにくると抱きついてきた。
「…意外と筋肉質だよね。胸板凄い。」
ぺたぺたと触ってきて、首元まで手が伸びそうになった所で腕を掴んだ。
「誘ってるんですか?」
「いや、違ッ!」
「退院したばかりでお疲れでしょう。…おやすみなさい。」
「おやすみ…昴…。」
正直変装したままではかなり寝にくいが仕方がない。
なるべく寝返りをしないように意識しつつ眠りについた。