If story … 別ルート【完結】
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駐車場でマスタングのドアを開けて助手席に乗せてやった。
乗ったことを確認してドアを閉め運転席に乗り込んだ。
「ッ…。」ナマエが頭を抑えてもがき苦しんでいた。
「!どうしました?頭が痛いんですか?」
「シュウ…。」
シュウ、と一言言った後突然過呼吸のようにハァハァと荒く息をし始めた。冷や汗がにじむ。
「深呼吸して、僕を見て下さい。」
「…ごめん……やっと落ち着いてきた…。」
「…何か見えたんですか?」
「あのね、秀一さんがいつもそこに座って運転していたのを…私が見てる所…。
それで…親しげに"シュウ"って呼んで…。」
「あぁ、泣かないで下さい。…ハンカチ使って下さい。」
「私、なんで泣いて…?…ハンカチ、ありがと…。
変なの…私、昴の恋人なのにこれじゃあまるで…。」
「彼の運転する車によく乗っていましたから。
…どうしますか?やはり僕の車にしますか?」
「ううん、大丈夫。また何か思い出せるかもしれない。」
「そうですか…。何かあったら言ってください。車とめますから。」
エンジンをかける。この車特有の低い重低音のエンジン音が鳴り響く。
「エンジン音もカッコイイね。」
「そうですね、僕もこの音気に入っています。
あんまり吹かすと近所迷惑ですけどね。
それでは行きますよ。」
スーパーに到着して野菜と鶏肉、カレールーをカゴに入れた。
「お菓子が見たい。」そう言ってお菓子コーナーにフラフラと向かう姿が昔と被った。
「一つだけですよ。」あの時と同じように言ってみる。
「昴ママ、アイスも買いたい。」
冗談っぽく笑う顔はいつも通りだった。
「誰がママですか。せいぜい兄ですよ。」
「じゃあ昴お兄ちゃん。」
ため息をついてデコピンをする。
「イタッ!」
「ふざけてないで行きますよ。」
「はーい。」
「今度はアルフォートのファミリーパックですか。
ファミリーパック好きですね…。」
「一応一つだけだよ。
…もしかして、前にも同じやり取りしてた?」
「してましたよ。あの時はきのこの里とたけのこの里のファミリーパックでしたけどね。」
「記憶を無くしても本質は変わらないんでしょうね。エヘヘ。」
「そうみたいですね。…アイス買うんでしょう?早く選んで下さい。」
「はーい。」
ルンルンとアイスを選ぶ顔を見て正直少し癒された。
とにかく今は生きていてくれているだけで十分だ。
そう思うことにした。
「昴は買わないの?」
「甘いものはあまり普段食べないんです。」
「お菓子なら何が好き?」
「せいぜいポテトチップスくらいですかね。」
「なるほど。」
「1番好きなのはお酒とタバコとコーヒーですけどね。」
「…タバコ吸うんだ…意外。」
随分驚いて目を見開いた。
「そんなに驚きますか?」
「うん、タバコの匂いしないし。秀一さんの車はタバコの匂いがしてたから吸うんだろうなと思ったけど。」
「同じ銘柄です。」
「そうなんだ。」
「朝食のパンも買いましょうか。」
「じゃあこれ。」
「朝から菓子パン…。本当に甘いものが好きですね。」
「うん。シ……昴は?」
「シュウって言おうとしました?」
「なんでだろ、たまに無意識に口から出てくる。
不思議。レジに行こ?」
「お酒だけ買わせて下さい。」
「うん。」
ワインとバーボン、最近ナマエが好きだと言っていた日本酒をカゴに入れた。
「そんなに飲むの?」
「一気に飲むわけではありませんが。」
「身体壊さないでね。」
「気をつけます。会計しましょうか。」
「私払う。」
「大丈夫です。基本的に僕がいつも支払いしています。」
「私…ヒモだった?」
「クッ…笑。
違いますよ、僕が支払いたくて出しているんです。
だから気にしないで下さい。」
クレジットカードをナマエに見えないように支払う。
名義が赤井秀一なので気付かれたら怪しまれてしまう。
ビニール袋を持って店を出ようとすると袋を一つ取られた。
「重いでしょう?」
「だって、両手塞がってたら手繋げられないもん。」
「…可愛い事言いますね。」
「バカにしてるでしょ?」
「してません。純粋に可愛いと思いました。」
ムスッとしながらも照れつつ手を繋いでくるなんて、可愛いと思わない男はいないだろう。
「袋貸してください。両方片手で持ちますから。」
「昴が凄い重くなるよ?」
「これくらい重くありませんよ。ただ、左手で持たせて下さい。利き手なんです。」
「…ありがとう。昴って左利きなの?」
「そうです。」
車に乗り込んで帰路に着いた。
乗ったことを確認してドアを閉め運転席に乗り込んだ。
「ッ…。」ナマエが頭を抑えてもがき苦しんでいた。
「!どうしました?頭が痛いんですか?」
「シュウ…。」
シュウ、と一言言った後突然過呼吸のようにハァハァと荒く息をし始めた。冷や汗がにじむ。
「深呼吸して、僕を見て下さい。」
「…ごめん……やっと落ち着いてきた…。」
「…何か見えたんですか?」
「あのね、秀一さんがいつもそこに座って運転していたのを…私が見てる所…。
それで…親しげに"シュウ"って呼んで…。」
「あぁ、泣かないで下さい。…ハンカチ使って下さい。」
「私、なんで泣いて…?…ハンカチ、ありがと…。
変なの…私、昴の恋人なのにこれじゃあまるで…。」
「彼の運転する車によく乗っていましたから。
…どうしますか?やはり僕の車にしますか?」
「ううん、大丈夫。また何か思い出せるかもしれない。」
「そうですか…。何かあったら言ってください。車とめますから。」
エンジンをかける。この車特有の低い重低音のエンジン音が鳴り響く。
「エンジン音もカッコイイね。」
「そうですね、僕もこの音気に入っています。
あんまり吹かすと近所迷惑ですけどね。
それでは行きますよ。」
スーパーに到着して野菜と鶏肉、カレールーをカゴに入れた。
「お菓子が見たい。」そう言ってお菓子コーナーにフラフラと向かう姿が昔と被った。
「一つだけですよ。」あの時と同じように言ってみる。
「昴ママ、アイスも買いたい。」
冗談っぽく笑う顔はいつも通りだった。
「誰がママですか。せいぜい兄ですよ。」
「じゃあ昴お兄ちゃん。」
ため息をついてデコピンをする。
「イタッ!」
「ふざけてないで行きますよ。」
「はーい。」
「今度はアルフォートのファミリーパックですか。
ファミリーパック好きですね…。」
「一応一つだけだよ。
…もしかして、前にも同じやり取りしてた?」
「してましたよ。あの時はきのこの里とたけのこの里のファミリーパックでしたけどね。」
「記憶を無くしても本質は変わらないんでしょうね。エヘヘ。」
「そうみたいですね。…アイス買うんでしょう?早く選んで下さい。」
「はーい。」
ルンルンとアイスを選ぶ顔を見て正直少し癒された。
とにかく今は生きていてくれているだけで十分だ。
そう思うことにした。
「昴は買わないの?」
「甘いものはあまり普段食べないんです。」
「お菓子なら何が好き?」
「せいぜいポテトチップスくらいですかね。」
「なるほど。」
「1番好きなのはお酒とタバコとコーヒーですけどね。」
「…タバコ吸うんだ…意外。」
随分驚いて目を見開いた。
「そんなに驚きますか?」
「うん、タバコの匂いしないし。秀一さんの車はタバコの匂いがしてたから吸うんだろうなと思ったけど。」
「同じ銘柄です。」
「そうなんだ。」
「朝食のパンも買いましょうか。」
「じゃあこれ。」
「朝から菓子パン…。本当に甘いものが好きですね。」
「うん。シ……昴は?」
「シュウって言おうとしました?」
「なんでだろ、たまに無意識に口から出てくる。
不思議。レジに行こ?」
「お酒だけ買わせて下さい。」
「うん。」
ワインとバーボン、最近ナマエが好きだと言っていた日本酒をカゴに入れた。
「そんなに飲むの?」
「一気に飲むわけではありませんが。」
「身体壊さないでね。」
「気をつけます。会計しましょうか。」
「私払う。」
「大丈夫です。基本的に僕がいつも支払いしています。」
「私…ヒモだった?」
「クッ…笑。
違いますよ、僕が支払いたくて出しているんです。
だから気にしないで下さい。」
クレジットカードをナマエに見えないように支払う。
名義が赤井秀一なので気付かれたら怪しまれてしまう。
ビニール袋を持って店を出ようとすると袋を一つ取られた。
「重いでしょう?」
「だって、両手塞がってたら手繋げられないもん。」
「…可愛い事言いますね。」
「バカにしてるでしょ?」
「してません。純粋に可愛いと思いました。」
ムスッとしながらも照れつつ手を繋いでくるなんて、可愛いと思わない男はいないだろう。
「袋貸してください。両方片手で持ちますから。」
「昴が凄い重くなるよ?」
「これくらい重くありませんよ。ただ、左手で持たせて下さい。利き手なんです。」
「…ありがとう。昴って左利きなの?」
「そうです。」
車に乗り込んで帰路に着いた。