If story … 別ルート【完結】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
病院へ着いてすぐさま病室をノックした。
「はい。」
「沖矢です。」
ガチャ
「昴!もう退院だって。早いよね。」
「安心しました。頭、痛みはもうないですか?」
「うん、なんともないし傷跡もないって医者が驚いてたよ。」
「それは良かったです。荷物、それだけですか?」
「うん、これだけみたい。
ねぇ…これって、何?」
ナマエが取り出したのはFBIの手帳だった。
「FBIってかいてあるんだけど…?」
「ご自身は何者だったと思いますか?」
「えっ?私?多分私も大学院生だったんでしょ?まさかのFBI?この手帳、偽物…でしょ?」
「今ある記憶はなんですか?」
「えっとね…昴と大学の図書館で初めて会った時と…スーパーで一緒に買い物行った時と…花見?してる時が途切れ途切れに覚えてる。あと昴が東都大学の大学院生で工学部、私が何か英語系?だったような。」
「それで…全部ですか?赤井秀一さんの事は?」
「秀一さん?うーーん…見た事はある気がするような、ないような?」
「そう…ですか。この手帳は預かっておきます。
ゆっくり思い出しましょう。」
「多分昴の事も中途半端にしか覚えてないと思う。これから改めてよろしくお願いします。」
「ええ、こちらこそ…よろしくお願いします。さて、家に帰りましょうね。荷物持ちますから。退院手続きはお済みですか?」
「これから下行って手続きしないと。」
「そうですか。では行きましょう。」
看護師達にお礼を言ってエレベーターに乗り込んだ。
1階の退院受付窓口で退院手続きを行う。
医療費や入院費は一切かからなかった。
公安の仕事上での労災になるので安室君が連絡しておいてくれたんだろう。
「お金、かからないんだね?」
「ええ、事件に巻き込まれただけですからね、警察が手続きしてくれたらしいですよ。」
「そうなんだ?」少し怪しんでいたものの納得してくれたらしい。
「これが僕の車です。」後部座席にカバンを置いた。
「赤くて丸い感じのフォルム、なんか可愛い車だね。ちょっと昴の体格に合ってなさそうだけど。」
「この車、subaru360っていう種類なんですよ。
愛称はてんとう虫です。」
「ブフッ、ごめ、…あはは!昴だからスバルなの?ふふっ、面白い人!」
「前にもそんな事言われましたよ。」
「なんだかカッコイイスポーツカーに乗ってそうだなって思ってたのに、思ってたのと違くてビックリした。でも素敵な車だね。」
「さ、乗ってください。」
「ありがとう。」
ドアを開けてやると気恥ずかしそうに車に乗った。
久しぶりにこの車に乗ったな…。
車を走らせてマンションへと向かった。
マンションの駐車場に着いてマスタングの隣にとめた。
「わ!隣、カッコイイ車だね。」
「それは赤井秀一さんの車ですよ。
フォード・マスタングGT500という車種です。」
「へぇー。二人とも車は赤なんだね。」
「えぇ。それとマスタングの隣の車は貴女のですよ。」
「私、随分と厳つい車乗ってたのね。」
「ベントレー・コンチネンタルGT。結構な高級車ですよ。」
「私ってお金持ちなの?」
「どうでしょうか、まぁそうかもしれませんが主に車にお金を使うタイプなんでしょうね。」
「ふーん。しかも左ハンドル。」
「出身地はどちらか覚えていますか?」
「わかんない。…目の色がグレーだったから多分ハーフか何かだとおもうんだけど。」
「イギリス出身、元々の生活拠点はアメリカでした。必要があって日本に来ているんですよ。」
「昴もアメリカにいたの?」
「何故?」
「なんとなくそんな気がした。あれ、でも初めて会ったのが図書館だったから…違うか。気のせいかも。」
「…とにかく部屋へ行きましょう。」
エレベーターを上がって部屋の前に着いた。
「2つ、赤井っていう表札がある。」
「僕達が一緒に住んだ時はまだ学生でしたからね、今でもまだ名義としては赤井秀一さんが部屋を借りてくれているんですよ。二つね。」
「えっ、そうなの!?私、ちゃんと秀一さんに家賃払ってる?」
「そんな事気にする必要はありませんよ。」
「私の収入源は?」
「以前は大学院の論文の手伝いをして収入をもらっていたのと、他にも仕事をされていたんです。
大丈夫です、今ナマエは何も仕事していません。休職中です。」
「え、休職してリストラされない?」
「記憶がない事を説明しておきました。問題ありません。」
「昴は、今仕事は?」
「同じく休職中です。大丈夫です、それでも収入はゼロにはなりませんので。様子を見て仕事を再開しますからお気になさらず。」
「仕事内容は…?」
「工学部でしたからね、とある会社で研究をしています。今はもう大学院生ではありません。」
「そうなんだ…多分私の記憶は結構古いのね。」
「ええ、そうですね。」
「頑張って思い出すわ。」
「無理はしないで下さいね。
いつまでも部屋の前にいる訳にはいきません。
入りましょう。貴女は右の部屋です。
まぁ中で繋がっていますけどね。」
「中で?繋がってる??」
「はい、鍵開けて。カバンに入っているでしょう?」
カギを開けさせて右側の部屋の中に一緒に入る。
「ここが、私の部屋…。」
「そうです。」
「写真一つないのね?」
「先日写真立てを落として壊してしまいましたからね、今はありません。」
「アルバムは?」
「ありません。全て写真はスマホかパソコンに入っていました。」
「え、じゃあパソコン開いてみる。」
「パスワードはご存知ですか?」
「分からない…。誕生日とか?」
「どうでしょうね、多分違うと思いますよ。」
「昴なら開けられないの?」
「無理ですよ、ハッカーじゃありませんし。」
「私、メモしてないのかなー。」
「そんな不用心な人間ではありませんでした。」
「うーん…。昴、スマホ見せてよ!私との写真あるでしょ!」
「後で数枚写真を印刷してあげますよ。スマホを見られるのは少し困りますので。」
「何それ、浮気?」
そんなわけないだろう。
しかし今スマホを見られる訳にはいかない。
赤井秀一としての写真も多いからだ。
後でデータ移行しておかなければ。
「違います、会社の企業秘密が入っているもので。」
「ふーん?」
「本当ですよ。他の人になびくわけないでしょう?
貴女のことをどれほど思っているか。」
抱きしめると目に見えて耳まで赤くなった。
「えっ、あっ、ちょ…こう…密着するのは…慣れない感じ…。でも不思議と落ち着く?」
「落ち着くと言う割に耳が赤いですよ。」
耳元で囁くとより赤さが増した。
「昴の変態!」
「えぇ。そうですよ?知りませんでした?」
「知らない!覚えて…ないっ!」取り乱して照れている。
「フッ…必死ですね。大丈夫です、徐々に貴女の躰にも思い出させてあげますね?」
「やっぱり…そういう関係もあった…よね?」
「もちろんですよ、身体の隅々までよーく知ってますから。」
「もうやだ!向こうの部屋に行って!」
「酷いですね。ついでに僕の部屋も見ますか?」
「…何もしないなら。」
「急に襲ったりは流石にしませんよ。
まぁここ最近忙しくてご無沙汰だったのは確かですが…。
冗談ですよ。そんなに、強ばった顔しないで下さい。
このドアから隣に来れますから。」
ドアを開けてやり部屋に迎え入れた。
「…殺風景だね?」
「ミニマリストなんです。こっちのクローゼットは赤井秀一さんのですから、絶対あけないでくださいね?僕のクローゼットはこっちです。」
赤井秀一と沖矢昴としてクローゼットを分けておいて本当に良かった。
赤井秀一のクローゼットには隠したダンボールがある。開けられる訳にはいかない。
「勝手に開けたりしないよ。」
「冷蔵庫は共有していました。僕はたまにしか料理していませんでしたから。」
「料理は、覚えてる。大丈夫、作れそう。」
「それは良かった。良ければ一緒に夕食を作りませんか?」
「うん、やる!材料は?」
「スーパーへ行かないといけませんね。これから行きましょうか。」
「昴の車で?」
「…あれだけ笑われましたからね、今日はマスタングに乗っていきましょうか。あっちの方が荷物多く入りますし。」
「勝手に乗って大丈夫なの?」
「大丈夫です、彼は…しばらく帰ってきませんから。使う許可も取ってあります。」
「そう…?」
「行きましょう。」玄関で車の鍵を取って玄関を開けた。
「ご自身の部屋、鍵大丈夫ですか?」
「さっき閉めたから大丈夫。」
家を出てエレベーターに乗った。
「はい。」
「沖矢です。」
ガチャ
「昴!もう退院だって。早いよね。」
「安心しました。頭、痛みはもうないですか?」
「うん、なんともないし傷跡もないって医者が驚いてたよ。」
「それは良かったです。荷物、それだけですか?」
「うん、これだけみたい。
ねぇ…これって、何?」
ナマエが取り出したのはFBIの手帳だった。
「FBIってかいてあるんだけど…?」
「ご自身は何者だったと思いますか?」
「えっ?私?多分私も大学院生だったんでしょ?まさかのFBI?この手帳、偽物…でしょ?」
「今ある記憶はなんですか?」
「えっとね…昴と大学の図書館で初めて会った時と…スーパーで一緒に買い物行った時と…花見?してる時が途切れ途切れに覚えてる。あと昴が東都大学の大学院生で工学部、私が何か英語系?だったような。」
「それで…全部ですか?赤井秀一さんの事は?」
「秀一さん?うーーん…見た事はある気がするような、ないような?」
「そう…ですか。この手帳は預かっておきます。
ゆっくり思い出しましょう。」
「多分昴の事も中途半端にしか覚えてないと思う。これから改めてよろしくお願いします。」
「ええ、こちらこそ…よろしくお願いします。さて、家に帰りましょうね。荷物持ちますから。退院手続きはお済みですか?」
「これから下行って手続きしないと。」
「そうですか。では行きましょう。」
看護師達にお礼を言ってエレベーターに乗り込んだ。
1階の退院受付窓口で退院手続きを行う。
医療費や入院費は一切かからなかった。
公安の仕事上での労災になるので安室君が連絡しておいてくれたんだろう。
「お金、かからないんだね?」
「ええ、事件に巻き込まれただけですからね、警察が手続きしてくれたらしいですよ。」
「そうなんだ?」少し怪しんでいたものの納得してくれたらしい。
「これが僕の車です。」後部座席にカバンを置いた。
「赤くて丸い感じのフォルム、なんか可愛い車だね。ちょっと昴の体格に合ってなさそうだけど。」
「この車、subaru360っていう種類なんですよ。
愛称はてんとう虫です。」
「ブフッ、ごめ、…あはは!昴だからスバルなの?ふふっ、面白い人!」
「前にもそんな事言われましたよ。」
「なんだかカッコイイスポーツカーに乗ってそうだなって思ってたのに、思ってたのと違くてビックリした。でも素敵な車だね。」
「さ、乗ってください。」
「ありがとう。」
ドアを開けてやると気恥ずかしそうに車に乗った。
久しぶりにこの車に乗ったな…。
車を走らせてマンションへと向かった。
マンションの駐車場に着いてマスタングの隣にとめた。
「わ!隣、カッコイイ車だね。」
「それは赤井秀一さんの車ですよ。
フォード・マスタングGT500という車種です。」
「へぇー。二人とも車は赤なんだね。」
「えぇ。それとマスタングの隣の車は貴女のですよ。」
「私、随分と厳つい車乗ってたのね。」
「ベントレー・コンチネンタルGT。結構な高級車ですよ。」
「私ってお金持ちなの?」
「どうでしょうか、まぁそうかもしれませんが主に車にお金を使うタイプなんでしょうね。」
「ふーん。しかも左ハンドル。」
「出身地はどちらか覚えていますか?」
「わかんない。…目の色がグレーだったから多分ハーフか何かだとおもうんだけど。」
「イギリス出身、元々の生活拠点はアメリカでした。必要があって日本に来ているんですよ。」
「昴もアメリカにいたの?」
「何故?」
「なんとなくそんな気がした。あれ、でも初めて会ったのが図書館だったから…違うか。気のせいかも。」
「…とにかく部屋へ行きましょう。」
エレベーターを上がって部屋の前に着いた。
「2つ、赤井っていう表札がある。」
「僕達が一緒に住んだ時はまだ学生でしたからね、今でもまだ名義としては赤井秀一さんが部屋を借りてくれているんですよ。二つね。」
「えっ、そうなの!?私、ちゃんと秀一さんに家賃払ってる?」
「そんな事気にする必要はありませんよ。」
「私の収入源は?」
「以前は大学院の論文の手伝いをして収入をもらっていたのと、他にも仕事をされていたんです。
大丈夫です、今ナマエは何も仕事していません。休職中です。」
「え、休職してリストラされない?」
「記憶がない事を説明しておきました。問題ありません。」
「昴は、今仕事は?」
「同じく休職中です。大丈夫です、それでも収入はゼロにはなりませんので。様子を見て仕事を再開しますからお気になさらず。」
「仕事内容は…?」
「工学部でしたからね、とある会社で研究をしています。今はもう大学院生ではありません。」
「そうなんだ…多分私の記憶は結構古いのね。」
「ええ、そうですね。」
「頑張って思い出すわ。」
「無理はしないで下さいね。
いつまでも部屋の前にいる訳にはいきません。
入りましょう。貴女は右の部屋です。
まぁ中で繋がっていますけどね。」
「中で?繋がってる??」
「はい、鍵開けて。カバンに入っているでしょう?」
カギを開けさせて右側の部屋の中に一緒に入る。
「ここが、私の部屋…。」
「そうです。」
「写真一つないのね?」
「先日写真立てを落として壊してしまいましたからね、今はありません。」
「アルバムは?」
「ありません。全て写真はスマホかパソコンに入っていました。」
「え、じゃあパソコン開いてみる。」
「パスワードはご存知ですか?」
「分からない…。誕生日とか?」
「どうでしょうね、多分違うと思いますよ。」
「昴なら開けられないの?」
「無理ですよ、ハッカーじゃありませんし。」
「私、メモしてないのかなー。」
「そんな不用心な人間ではありませんでした。」
「うーん…。昴、スマホ見せてよ!私との写真あるでしょ!」
「後で数枚写真を印刷してあげますよ。スマホを見られるのは少し困りますので。」
「何それ、浮気?」
そんなわけないだろう。
しかし今スマホを見られる訳にはいかない。
赤井秀一としての写真も多いからだ。
後でデータ移行しておかなければ。
「違います、会社の企業秘密が入っているもので。」
「ふーん?」
「本当ですよ。他の人になびくわけないでしょう?
貴女のことをどれほど思っているか。」
抱きしめると目に見えて耳まで赤くなった。
「えっ、あっ、ちょ…こう…密着するのは…慣れない感じ…。でも不思議と落ち着く?」
「落ち着くと言う割に耳が赤いですよ。」
耳元で囁くとより赤さが増した。
「昴の変態!」
「えぇ。そうですよ?知りませんでした?」
「知らない!覚えて…ないっ!」取り乱して照れている。
「フッ…必死ですね。大丈夫です、徐々に貴女の躰にも思い出させてあげますね?」
「やっぱり…そういう関係もあった…よね?」
「もちろんですよ、身体の隅々までよーく知ってますから。」
「もうやだ!向こうの部屋に行って!」
「酷いですね。ついでに僕の部屋も見ますか?」
「…何もしないなら。」
「急に襲ったりは流石にしませんよ。
まぁここ最近忙しくてご無沙汰だったのは確かですが…。
冗談ですよ。そんなに、強ばった顔しないで下さい。
このドアから隣に来れますから。」
ドアを開けてやり部屋に迎え入れた。
「…殺風景だね?」
「ミニマリストなんです。こっちのクローゼットは赤井秀一さんのですから、絶対あけないでくださいね?僕のクローゼットはこっちです。」
赤井秀一と沖矢昴としてクローゼットを分けておいて本当に良かった。
赤井秀一のクローゼットには隠したダンボールがある。開けられる訳にはいかない。
「勝手に開けたりしないよ。」
「冷蔵庫は共有していました。僕はたまにしか料理していませんでしたから。」
「料理は、覚えてる。大丈夫、作れそう。」
「それは良かった。良ければ一緒に夕食を作りませんか?」
「うん、やる!材料は?」
「スーパーへ行かないといけませんね。これから行きましょうか。」
「昴の車で?」
「…あれだけ笑われましたからね、今日はマスタングに乗っていきましょうか。あっちの方が荷物多く入りますし。」
「勝手に乗って大丈夫なの?」
「大丈夫です、彼は…しばらく帰ってきませんから。使う許可も取ってあります。」
「そう…?」
「行きましょう。」玄関で車の鍵を取って玄関を開けた。
「ご自身の部屋、鍵大丈夫ですか?」
「さっき閉めたから大丈夫。」
家を出てエレベーターに乗った。