If story … 別ルート【完結】
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あれからずっと考えた。
"本来はいない存在"ってどういう意味?
それに私がなんで昴を撃っていたの?しかも2回も。
あれは本当に自分の記憶だったのか?
何かの映画と混同しているんじゃないのか?
それにしては昴は否定も肯定もしなかった。
おそらく、本当の出来事なんだろう。
そしてあのFBIの手帳はなんだったんだろう。
私はFBI?という事は昴も?それとも昴は何かの犯人だった?
…いや、どちらも悪人ではないと言っていた。それはない。じゃあ何故?理由もなく味方を撃つなんて事は有り得ないだろう。
考えが堂々巡りで何も答えが出なかった。
そもそも本当に恋人同士なんだろうか?
普段は何の問題もなくゆったり平和に過ごしている。
特に喧嘩もない。
一緒に料理をしたりTVを見たりたまに一緒にゲームをしてみたり。
気になるお店があれば食べに行ったりショッピング等でデートをしたり。
本当にごく普通のカップルだと思う。
ただ、時たまふらっとどこかへ一人でドライブへ行ってしまったり、機密情報ですからと言ってパソコンを操作している時は昴の部屋に入れてもらえなかったりする。
一人でいる時間は大切だと思うし、パソコンで仕事をしている昴を邪魔する訳にはいかないから当然の事だと思う。
そんな事はどうでも良い。
一番の不安材料は、手を繋いだりキスをすることはあってもそれ以上の関係にはならないという事。
いつも一緒のベッドで寝ていた。
なのにほとんどキスもないし、あってもごく軽いもの。
記憶を失って1ヶ月は経っているというのに。
私は記憶喪失以前と随分性格が違うのだろうか。
そのせいで昴は私に魅力を感じないのかもしれない。
いつものように昴と一緒にベッドに横になった。
「ねぇ、昴。私って記憶喪失前と性格、違う?」
「いえ、さほど変わりませんが。人間の性格や本質はそう簡単に変わるものではありませんからね。」
「…だよね。あー…じゃあ喋り方が違う?」
「それも変わりません。いつもそんな感じですよ。」
「ねぇ…昴…私って、魅力…ないの?」
「何言っているんですか、いつもとても魅力的ですよ。」
「…そう、ありがと…。」
何を聞いてもうわべにしか聞こえなかった。
「何かあったんですか?」
「なんでもない。ねぇ…ギュッてして良い?」
「肩か腰であれば。」
いつもこうだ。
しぶしぶ肩に腕をまわす。
相変わらずのハイネック。
さりげなく首に手をまわすフリをしてみる。
「触るなと言ったはずですが。」
「…ごめんなさい。」
いつもこうだ。強く牽制される。
いつもならここで引き下がるが、何故か今日はとても悔しかった。
「私ばっかり求めてるみたいで、もう嫌。私自分の部屋で寝る。」
そう言って枕を掴んで自分の部屋に逃げた。
自分のベッドに入って頭まで布団を被った。
その後昴が追いかけてくる事もなかった。
それからはお互いよそよそしくなってしまった。
昴も仕事量が増えたらしく部屋に篭っている時間が圧倒的に増えた。
私もずっと家にいるのも退屈になってきたのでパン屋でバイトをする事にした。
昴にその事を伝えたが"良いんじゃないですか?"の一言だった。
「私の事、どうでも良いんだ。」段々考えも卑屈になっていった。
パン屋は電車で1駅の所。車の運転は不安があるので電車通勤だ。
ポアロにパンを卸しているパン屋らしい。
初日はアタフタしていたがパンの値段はその日に覚えられたしルーティンさえ分かれば次の日からは問題なく仕事が出来た。
周囲からも仕事が出来ると褒められ嬉しかった。
仕事の間は記憶を失くした事を忘れられた。
純粋に素の自分が役立っている事に安心感を覚えた。
この感情が、昴に対して記憶を失くしてしまった事の罪悪感みたいな物を少し覆い隠してくれた。
だからきちんと昴と向き合おうとしなかった。
昴に対する愛は変わらないと思う。
ただ、昴を突っぱねてしまった罪悪感と記憶を失った後ろめたさから解放されたかったのかもしれない。
バイト帰りはいつも昴に連絡をした。
最寄りの駅に着くといつも昴の車で迎えに来てくれていた。
1ヶ月経っても車での迎えはきちんと来てくれていた。
もちろん迎えのお礼は言うし、バイトでの事を普通に話をする。テレビを見ながらたわいも無い話もふる。
表面上はお互い仲が良いと思う。
だがあれから一緒にベッドに入る事は1度もなかった。
"本来はいない存在"ってどういう意味?
それに私がなんで昴を撃っていたの?しかも2回も。
あれは本当に自分の記憶だったのか?
何かの映画と混同しているんじゃないのか?
それにしては昴は否定も肯定もしなかった。
おそらく、本当の出来事なんだろう。
そしてあのFBIの手帳はなんだったんだろう。
私はFBI?という事は昴も?それとも昴は何かの犯人だった?
…いや、どちらも悪人ではないと言っていた。それはない。じゃあ何故?理由もなく味方を撃つなんて事は有り得ないだろう。
考えが堂々巡りで何も答えが出なかった。
そもそも本当に恋人同士なんだろうか?
普段は何の問題もなくゆったり平和に過ごしている。
特に喧嘩もない。
一緒に料理をしたりTVを見たりたまに一緒にゲームをしてみたり。
気になるお店があれば食べに行ったりショッピング等でデートをしたり。
本当にごく普通のカップルだと思う。
ただ、時たまふらっとどこかへ一人でドライブへ行ってしまったり、機密情報ですからと言ってパソコンを操作している時は昴の部屋に入れてもらえなかったりする。
一人でいる時間は大切だと思うし、パソコンで仕事をしている昴を邪魔する訳にはいかないから当然の事だと思う。
そんな事はどうでも良い。
一番の不安材料は、手を繋いだりキスをすることはあってもそれ以上の関係にはならないという事。
いつも一緒のベッドで寝ていた。
なのにほとんどキスもないし、あってもごく軽いもの。
記憶を失って1ヶ月は経っているというのに。
私は記憶喪失以前と随分性格が違うのだろうか。
そのせいで昴は私に魅力を感じないのかもしれない。
いつものように昴と一緒にベッドに横になった。
「ねぇ、昴。私って記憶喪失前と性格、違う?」
「いえ、さほど変わりませんが。人間の性格や本質はそう簡単に変わるものではありませんからね。」
「…だよね。あー…じゃあ喋り方が違う?」
「それも変わりません。いつもそんな感じですよ。」
「ねぇ…昴…私って、魅力…ないの?」
「何言っているんですか、いつもとても魅力的ですよ。」
「…そう、ありがと…。」
何を聞いてもうわべにしか聞こえなかった。
「何かあったんですか?」
「なんでもない。ねぇ…ギュッてして良い?」
「肩か腰であれば。」
いつもこうだ。
しぶしぶ肩に腕をまわす。
相変わらずのハイネック。
さりげなく首に手をまわすフリをしてみる。
「触るなと言ったはずですが。」
「…ごめんなさい。」
いつもこうだ。強く牽制される。
いつもならここで引き下がるが、何故か今日はとても悔しかった。
「私ばっかり求めてるみたいで、もう嫌。私自分の部屋で寝る。」
そう言って枕を掴んで自分の部屋に逃げた。
自分のベッドに入って頭まで布団を被った。
その後昴が追いかけてくる事もなかった。
それからはお互いよそよそしくなってしまった。
昴も仕事量が増えたらしく部屋に篭っている時間が圧倒的に増えた。
私もずっと家にいるのも退屈になってきたのでパン屋でバイトをする事にした。
昴にその事を伝えたが"良いんじゃないですか?"の一言だった。
「私の事、どうでも良いんだ。」段々考えも卑屈になっていった。
パン屋は電車で1駅の所。車の運転は不安があるので電車通勤だ。
ポアロにパンを卸しているパン屋らしい。
初日はアタフタしていたがパンの値段はその日に覚えられたしルーティンさえ分かれば次の日からは問題なく仕事が出来た。
周囲からも仕事が出来ると褒められ嬉しかった。
仕事の間は記憶を失くした事を忘れられた。
純粋に素の自分が役立っている事に安心感を覚えた。
この感情が、昴に対して記憶を失くしてしまった事の罪悪感みたいな物を少し覆い隠してくれた。
だからきちんと昴と向き合おうとしなかった。
昴に対する愛は変わらないと思う。
ただ、昴を突っぱねてしまった罪悪感と記憶を失った後ろめたさから解放されたかったのかもしれない。
バイト帰りはいつも昴に連絡をした。
最寄りの駅に着くといつも昴の車で迎えに来てくれていた。
1ヶ月経っても車での迎えはきちんと来てくれていた。
もちろん迎えのお礼は言うし、バイトでの事を普通に話をする。テレビを見ながらたわいも無い話もふる。
表面上はお互い仲が良いと思う。
だがあれから一緒にベッドに入る事は1度もなかった。