スピンオフ 降谷の日常【更新休止中】
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僕にはずっと心に引っかかっている事がある。
スコッチの事だ。
赤井が生きていると分かってからずっと問い詰めてやりたかったがどうにも1歩踏み出せなかった。
最近になり後処理が落ち着いて余裕が出てきたのかその思いが強くなり、ついそれを彼女に言ってしまうほどに考え込んでいた。
「組織に潜入していた事は言ったよね…?」
「うん、聞いた。」
「実はそこで大事な親友を亡くしたんだ。景光って言うんだけど。彼とは学生時代からずっと一緒で、とても優しくて強いやつだった。
昔一緒に潜入したんだ。
だがある日景光が組織内で警察だとバレた。
バレた要因は未だに分からない…。
その時僕に一通のメールが来たんだ。
…バレたと。死ぬしかないと。
慌てて何時間もかかってスマホの位置をなんとか割り出して、ある建物に急いで向かった。
階段を無我夢中で登ったんだ。
そしたら……。
仲間だと思っていたある男に殺されていた。
…殺されていたというのは奴の演技で、血痕から景光が自殺したのは分かった。
その男はFBIだったから、自殺させるんじゃなく他にも助ける手立てはいくらでもあったはず。
なのになんで見殺しにしたんだろうって思ってしまって。
だからその男と顔を合わせる度怒りが湧いて冷静で居られなくなる。
…アイツが殺したんじゃないのは分かってるけど許せないんだ。」
「…。でも、その場にいた人じゃないと本当の状況は分からないよね。手術もそう。
データとしてオペの記録は色々かいてあるけど、本当に手術した人しか分からない事もあるかもしれない。
見ただけで分からない事って、沢山あるんじゃないかな…?言わないと人の心は誰にも分からないよ。」
彼女の言葉にはっとした。
多分僕は知るのが怖かった。
アイツのせいにしておけば、アイツを憎んでいればいいだけだった。
それでは何の解決にもならない。何か赤井にも事情があったはず。
赤井にしか知らない何かを、僕は知るべきなのかもしれない。
「…ごめん、今日は帰る。」
「うん。またね。気をつけて。」
「…ありがとう。」
そのまま車で工藤邸へ向かった。
インターホンを鳴らすと沖矢が出てきた。
「おや、安室さん。どうしたんですか?」
「今日は赤井と話がしたい。」
「…分かりました。リビングにかけてお待ちください。」
リビングに入りソファーに座る。
少しすると変装を解いた赤井が入ってきた。
「安室くん、深刻な顔をしてどうした?何かあったのか?」
「赤井、スコッチが亡くなった状況を細かく教えろ。」
「なんで今更。」
「今更じゃない、ずっと考えていた。
なんで死ななければならなかったのか、教えてくれ。」
「君に言う必要はない。」
「親友だったんだ。学生時代からの。大事な仲間だった…。」
手をぐっと握りしめて赤井に土下座をした。
「スコッチの、真実が知りたい。お願いします。」
「安室君、土下座はよしてくれ!」
「言うまで頭を上げません。」
「言うからよせ、ソファーに座ってくれ。」
「…。」
「先に場所を特定できたのはあきのおかげだ。なんとか探し出してくれた。
あの建物の屋上へ急いで階段を登った。
俺を見て驚いたんだろう。掴み合いになった。
投げ飛ばした瞬間スコッチに銃を抜き取られてしまった。彼が銃口を自身の胸ポケットに向けたので慌ててシリンダーを掴み俺がFBIである事、自分なら助けられると伝えた。
だがその時後ろから足音が聞こえて、つい気を取られてシリンダーの手を緩めてしまった。
……全ては俺が悪かった。銃を奪われなければ…。
後ろから来る足音に気を取られ、シリンダーの手を緩める事をしなければ、彼は助かったはずだった…。
本当に悪かった。俺のせいだ、安室くん…。
君の大事な仲間を失わせて、すまない…。」
顔を手で覆い、肩を震わせ涙ながらに話を聞かされた。
ライが殺したのではないということは分かっていたものの、本当の状況が分かると物凄いショックを受けた。
「それはお前のせいじゃない…。っ…僕があの時、タイミング悪く行かなければ良かったんだ…。赤井のせいにしたのは僕自身だ!赤井は何も悪くない!」
赤井の目をはばからず、わんわん泣いた。
「俺のせいだ、頼むから今まで通り俺のせいにして一生憎み続けてくれ!」
「うるさいバカ!なんでお前そんなに優しいんだよ!クソッ!」
その後随分長い時間赤井がオロオロしながら必死に僕を慰めてくれた。
あの鉄仮面のようなライが素だとこんな顔をするのか。
なんだか可笑しくなってつい笑ってしまった。
ようやく少し冷静になり、潜入時代のスコッチとの思い出話をした。
最終的に今度二人でスコッチの墓参りに行き、お互い誠心誠意謝罪しようと約束した。
今度は"スコッチ"を飲みながら赤井と色々と話をしようと思う。真実が知れて良かった。
勘違いで赤井を恨み続ける所だった。
えれなに感謝をしないと。
スコッチの事だ。
赤井が生きていると分かってからずっと問い詰めてやりたかったがどうにも1歩踏み出せなかった。
最近になり後処理が落ち着いて余裕が出てきたのかその思いが強くなり、ついそれを彼女に言ってしまうほどに考え込んでいた。
「組織に潜入していた事は言ったよね…?」
「うん、聞いた。」
「実はそこで大事な親友を亡くしたんだ。景光って言うんだけど。彼とは学生時代からずっと一緒で、とても優しくて強いやつだった。
昔一緒に潜入したんだ。
だがある日景光が組織内で警察だとバレた。
バレた要因は未だに分からない…。
その時僕に一通のメールが来たんだ。
…バレたと。死ぬしかないと。
慌てて何時間もかかってスマホの位置をなんとか割り出して、ある建物に急いで向かった。
階段を無我夢中で登ったんだ。
そしたら……。
仲間だと思っていたある男に殺されていた。
…殺されていたというのは奴の演技で、血痕から景光が自殺したのは分かった。
その男はFBIだったから、自殺させるんじゃなく他にも助ける手立てはいくらでもあったはず。
なのになんで見殺しにしたんだろうって思ってしまって。
だからその男と顔を合わせる度怒りが湧いて冷静で居られなくなる。
…アイツが殺したんじゃないのは分かってるけど許せないんだ。」
「…。でも、その場にいた人じゃないと本当の状況は分からないよね。手術もそう。
データとしてオペの記録は色々かいてあるけど、本当に手術した人しか分からない事もあるかもしれない。
見ただけで分からない事って、沢山あるんじゃないかな…?言わないと人の心は誰にも分からないよ。」
彼女の言葉にはっとした。
多分僕は知るのが怖かった。
アイツのせいにしておけば、アイツを憎んでいればいいだけだった。
それでは何の解決にもならない。何か赤井にも事情があったはず。
赤井にしか知らない何かを、僕は知るべきなのかもしれない。
「…ごめん、今日は帰る。」
「うん。またね。気をつけて。」
「…ありがとう。」
そのまま車で工藤邸へ向かった。
インターホンを鳴らすと沖矢が出てきた。
「おや、安室さん。どうしたんですか?」
「今日は赤井と話がしたい。」
「…分かりました。リビングにかけてお待ちください。」
リビングに入りソファーに座る。
少しすると変装を解いた赤井が入ってきた。
「安室くん、深刻な顔をしてどうした?何かあったのか?」
「赤井、スコッチが亡くなった状況を細かく教えろ。」
「なんで今更。」
「今更じゃない、ずっと考えていた。
なんで死ななければならなかったのか、教えてくれ。」
「君に言う必要はない。」
「親友だったんだ。学生時代からの。大事な仲間だった…。」
手をぐっと握りしめて赤井に土下座をした。
「スコッチの、真実が知りたい。お願いします。」
「安室君、土下座はよしてくれ!」
「言うまで頭を上げません。」
「言うからよせ、ソファーに座ってくれ。」
「…。」
「先に場所を特定できたのはあきのおかげだ。なんとか探し出してくれた。
あの建物の屋上へ急いで階段を登った。
俺を見て驚いたんだろう。掴み合いになった。
投げ飛ばした瞬間スコッチに銃を抜き取られてしまった。彼が銃口を自身の胸ポケットに向けたので慌ててシリンダーを掴み俺がFBIである事、自分なら助けられると伝えた。
だがその時後ろから足音が聞こえて、つい気を取られてシリンダーの手を緩めてしまった。
……全ては俺が悪かった。銃を奪われなければ…。
後ろから来る足音に気を取られ、シリンダーの手を緩める事をしなければ、彼は助かったはずだった…。
本当に悪かった。俺のせいだ、安室くん…。
君の大事な仲間を失わせて、すまない…。」
顔を手で覆い、肩を震わせ涙ながらに話を聞かされた。
ライが殺したのではないということは分かっていたものの、本当の状況が分かると物凄いショックを受けた。
「それはお前のせいじゃない…。っ…僕があの時、タイミング悪く行かなければ良かったんだ…。赤井のせいにしたのは僕自身だ!赤井は何も悪くない!」
赤井の目をはばからず、わんわん泣いた。
「俺のせいだ、頼むから今まで通り俺のせいにして一生憎み続けてくれ!」
「うるさいバカ!なんでお前そんなに優しいんだよ!クソッ!」
その後随分長い時間赤井がオロオロしながら必死に僕を慰めてくれた。
あの鉄仮面のようなライが素だとこんな顔をするのか。
なんだか可笑しくなってつい笑ってしまった。
ようやく少し冷静になり、潜入時代のスコッチとの思い出話をした。
最終的に今度二人でスコッチの墓参りに行き、お互い誠心誠意謝罪しようと約束した。
今度は"スコッチ"を飲みながら赤井と色々と話をしようと思う。真実が知れて良かった。
勘違いで赤井を恨み続ける所だった。
えれなに感謝をしないと。