スピンオフ 降谷の日常【更新休止中】
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今日、バーボンとしての自分は終わった。
長かった潜入がようやく終わりを迎えた。
組織の研究所に突入し苦難を乗り越えてようやく終わりを告げた。
だがまだ問題がある。
研究所にいた赤井秀一の父親と名乗る男が自分を庇って酷い火傷を負っている。
急いで救急車を呼んだもののまだ来ない。
いますぐ死ぬほどではないものの、見ていて辛そうだ。
「降谷くん、秀一は無事か?」
「大丈夫です、彼には心強い味方がいますから…。後で連絡とって行かせますから。」
「そうか、よろしく頼むよ…。」
遠くからサイレンの音が聞こえる。
赤井の父がさっきよりぐったりしてきた。
「寝たらダメですよ!起きてください!今救急車が来ましたから!」
「ありがとう、大丈夫だ。生きて家族に会わなければな…。」
救急隊員が急いで赤井父を連れていく。
「誰か同乗者を!」
慌てて救急車に乗り込んだ。後は風見達がなんとかしてくれるはずだ。
10分ほどで病院に着いて赤井父はICUへと入っていった。
これでお役御免だと帰ろうとすると一人の看護師が凄い形相で走ってきて腕を掴まれた。
「そんな酷い怪我をしているのになに帰ろうとしてるんですかっ!!」
「大丈夫です、これくらい。自分で手当しますから。」
「大丈夫じゃないです!こっち来てください!」
無理やり腕を引いて処置室に連れていかれた。
「服を着ていても、一枚服をめくればこんなに"赤い血が流れてるでしょ!"」
その時ハッとした。何故かエレーナさんの声が聞こえた気がした。
初恋の人、ずっと手当をしてくれていた人ー
医師の指示で薬を受け取りテキパキと手際よく処置をしてくれた。それがどうしてもエレーナさんと被った。
「はい、これでいいですよ…。飲み薬も処方するそうですから、下で会計後に受け取ってくださね。このファイルをしたの受付に出して下さい。ではー」
「待って!あの…連絡先、教えて下さい!!」
しまった、あまりに必死になりすぎて引かれてしまったかもしれない。
「ウフフ…本当はダメですけど、それだけ怪我していますし心配なので…特別ですよ。」
彼女はポケットに入っていた手帳を一枚ちぎって電話番号を書き、僕の胸ポケットに入れた。
「田中えれなです。」
「降谷…零です…。」
「降谷さん、あんまり無理はしないでくださいね。では。」
行ってしまった。
彼女をエレーナさん代わりにしようなどとは1ミリも思ってない。だけど心の奥底からどうしようもなく惹かれてしまった。これが一目惚れという奴なのかもしれない。
彼女から貰ったメモを大事にポケットの奥底に突っ込み、1階へと向かった。
会計して薬を受け取ると風見達が病院の入口から入ってきた。
赤井の父は無事である事を伝えると、風見から赤井がこの病院に入院していると聞かされ急いで赤井の病室へと向かった。
赤井達を病室へ案内し風見の車で帰宅した。
次の日、火傷によるものか、傷から感染したのか熱が出た。
頭がボーッとする。
この時は思考力が随分低下していた。
本当に何を考えたのか、風見に連絡するつもりが何故か昨日出会ったばかりのえれなさんに電話をしていた。
電話の相手があの女性だとは気づかず、熱がある事を伝えると住所を聞かれて答えた後、家の鍵を開けて布団に向かった瞬間に意識を失ってしまった。
しばらくして目を覚ますと布団に横になっており、額に冷えピタがついていた。
「良かった、起きましたね…。」
「?!!えれなさん、なんでここにー」
「覚えてないんですか?とても苦しそうな声で助けを求めていたので急いで来たんです。住所教えてもらいましたし。そうそう、勝手に台所お借りしました。ポカリスエットと食べれそうでしたらお粥食べてください。その後昨日の処方薬ものんでくださいね。」
「申し訳ありませんでした…錯乱して貴女にかけてしまうとは。ご迷惑おかけしました…。」
「何言ってるんですか、私は看護師です。助けるのは当然です。今日あたり熱が出るんじゃないかと心配していたら案の定でした…。さっき勝手に身体に薬を塗って処置しておきました。数日で熱も治まると思いますよ。明日も仕事終わったら見に来ます。
…あ、すみません…ムキになってしまいました。職業病で放っておけないというか。すみません、彼女さんとかいたら逆に迷惑ですよね。」
「彼女はいません。いたら貴女に声をかけてませんよ。」
「あっ、そうですよね。…あの、明日も見に来ていいでしょうか?」
「助かります…お願いします。」
その後看病のおかげで熱は下がり火傷も少し良くなった。
「だいぶ良くなりましたね。」
「えれなさん…僕と付き合って下さい。」
「えっ、でも出会ったばかりだし…。」
「本気なんです。一目惚れです…。ダメ、ですか…?」
必死になって恥ずかしいという感情は捨て、彼女を離したくない、一緒に居て欲しいという思いが先走った。
「あの…はい…よろしくお願いします。」
「良かった!ありがとう!」
「そんなに強く抱きしめないで下さいっ!傷に響きますよ!」
「いてててっ。」
「もう!」
今度は、この幸せは絶対に失いたくない。
絶対に、守ってみせる。
長かった潜入がようやく終わりを迎えた。
組織の研究所に突入し苦難を乗り越えてようやく終わりを告げた。
だがまだ問題がある。
研究所にいた赤井秀一の父親と名乗る男が自分を庇って酷い火傷を負っている。
急いで救急車を呼んだもののまだ来ない。
いますぐ死ぬほどではないものの、見ていて辛そうだ。
「降谷くん、秀一は無事か?」
「大丈夫です、彼には心強い味方がいますから…。後で連絡とって行かせますから。」
「そうか、よろしく頼むよ…。」
遠くからサイレンの音が聞こえる。
赤井の父がさっきよりぐったりしてきた。
「寝たらダメですよ!起きてください!今救急車が来ましたから!」
「ありがとう、大丈夫だ。生きて家族に会わなければな…。」
救急隊員が急いで赤井父を連れていく。
「誰か同乗者を!」
慌てて救急車に乗り込んだ。後は風見達がなんとかしてくれるはずだ。
10分ほどで病院に着いて赤井父はICUへと入っていった。
これでお役御免だと帰ろうとすると一人の看護師が凄い形相で走ってきて腕を掴まれた。
「そんな酷い怪我をしているのになに帰ろうとしてるんですかっ!!」
「大丈夫です、これくらい。自分で手当しますから。」
「大丈夫じゃないです!こっち来てください!」
無理やり腕を引いて処置室に連れていかれた。
「服を着ていても、一枚服をめくればこんなに"赤い血が流れてるでしょ!"」
その時ハッとした。何故かエレーナさんの声が聞こえた気がした。
初恋の人、ずっと手当をしてくれていた人ー
医師の指示で薬を受け取りテキパキと手際よく処置をしてくれた。それがどうしてもエレーナさんと被った。
「はい、これでいいですよ…。飲み薬も処方するそうですから、下で会計後に受け取ってくださね。このファイルをしたの受付に出して下さい。ではー」
「待って!あの…連絡先、教えて下さい!!」
しまった、あまりに必死になりすぎて引かれてしまったかもしれない。
「ウフフ…本当はダメですけど、それだけ怪我していますし心配なので…特別ですよ。」
彼女はポケットに入っていた手帳を一枚ちぎって電話番号を書き、僕の胸ポケットに入れた。
「田中えれなです。」
「降谷…零です…。」
「降谷さん、あんまり無理はしないでくださいね。では。」
行ってしまった。
彼女をエレーナさん代わりにしようなどとは1ミリも思ってない。だけど心の奥底からどうしようもなく惹かれてしまった。これが一目惚れという奴なのかもしれない。
彼女から貰ったメモを大事にポケットの奥底に突っ込み、1階へと向かった。
会計して薬を受け取ると風見達が病院の入口から入ってきた。
赤井の父は無事である事を伝えると、風見から赤井がこの病院に入院していると聞かされ急いで赤井の病室へと向かった。
赤井達を病室へ案内し風見の車で帰宅した。
次の日、火傷によるものか、傷から感染したのか熱が出た。
頭がボーッとする。
この時は思考力が随分低下していた。
本当に何を考えたのか、風見に連絡するつもりが何故か昨日出会ったばかりのえれなさんに電話をしていた。
電話の相手があの女性だとは気づかず、熱がある事を伝えると住所を聞かれて答えた後、家の鍵を開けて布団に向かった瞬間に意識を失ってしまった。
しばらくして目を覚ますと布団に横になっており、額に冷えピタがついていた。
「良かった、起きましたね…。」
「?!!えれなさん、なんでここにー」
「覚えてないんですか?とても苦しそうな声で助けを求めていたので急いで来たんです。住所教えてもらいましたし。そうそう、勝手に台所お借りしました。ポカリスエットと食べれそうでしたらお粥食べてください。その後昨日の処方薬ものんでくださいね。」
「申し訳ありませんでした…錯乱して貴女にかけてしまうとは。ご迷惑おかけしました…。」
「何言ってるんですか、私は看護師です。助けるのは当然です。今日あたり熱が出るんじゃないかと心配していたら案の定でした…。さっき勝手に身体に薬を塗って処置しておきました。数日で熱も治まると思いますよ。明日も仕事終わったら見に来ます。
…あ、すみません…ムキになってしまいました。職業病で放っておけないというか。すみません、彼女さんとかいたら逆に迷惑ですよね。」
「彼女はいません。いたら貴女に声をかけてませんよ。」
「あっ、そうですよね。…あの、明日も見に来ていいでしょうか?」
「助かります…お願いします。」
その後看病のおかげで熱は下がり火傷も少し良くなった。
「だいぶ良くなりましたね。」
「えれなさん…僕と付き合って下さい。」
「えっ、でも出会ったばかりだし…。」
「本気なんです。一目惚れです…。ダメ、ですか…?」
必死になって恥ずかしいという感情は捨て、彼女を離したくない、一緒に居て欲しいという思いが先走った。
「あの…はい…よろしくお願いします。」
「良かった!ありがとう!」
「そんなに強く抱きしめないで下さいっ!傷に響きますよ!」
「いてててっ。」
「もう!」
今度は、この幸せは絶対に失いたくない。
絶対に、守ってみせる。
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