第2章<完結>
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【性的な内容を含みます】
仮眠室へ行こうとした時廊下の向こうからシュウがフラフラと歩いてくるのが見えた。
眠いのかいつもより殺気が増した顔でこちらを見た。
「…天使がいるのかと思った。」
「何言ってんの?頭大丈夫?」
「…ちょうど良かった、来てくれ。」
「えっ、何?ちょ、そっちは…」
仮眠室の隣のシャワールームに何故か押し込められた。
3つあるシャワールームの一室に入れられてシュウがカーテンを閉めた。
「脱げ。」
「えっ、なんで。」
「いいから。」
そういうとさっさとシャワー室に入っていってしまった。
仕方がなく自分も脱いでシャワー室に入った。
「ん。」何か口に咥えている。
「何これ…コンドームじゃん…。」
口から私の手のひらに落とされると
「俺に充電させてくれ。」と言われた。
「何ヶ月ご無沙汰だと思う?3ヶ月だ。もう限界だ。本当は自分で処理しようと思っていたんだがちょうど良かった。」
「なにが…んんっ!」
突然深くキスをされ口内を貪るように舌を這わせてくる。さっきまで煙草を吸っていたんだろう。
煙草の強い香りが嫌でも頭をクラクラさせる。
「んっ、ふうっ…し…シュウ…。」
「舌を出せ。」
舌を出すと舌を絡ませて吸われる。
シャワー室に水音が響く。
他の利用客に聞かれてしまうのではないかと心配する傍ら少し興奮する。
満足した顔で今度は首、鎖骨、胸にキスを落とされた。
油断して力を抜いた時突然シュウの左手が私の下の突起をまさぐる。
「ヒッ…ダメ、そこ…」
「ダメじゃない…。」しばらく触られていなかったせいか久々の快感にあっという間にイってしまいそうになる。
「ほら、イけ…。」
イイところをグリグリとされて達してしまった。
「ヌルヌルだな。洗ってやろう。」
そういうとボディソープを手に出して私の敏感になった部分に塗った。
イかされたばかりで敏感になっていて、ボディソープを塗られただけで足に力が上手く入らなかった。
腰が引けているのを見てシュウがグッと腰を抱いた。そのまま股の隙間にシュウのモノが入ってきた。
愛液とボディソープのヌルヌルが潤滑剤になって一層気持ちが良かった。
「うっ…はぁ…はぁ…気持ちイイな。俺もイってしまいそうだ。っ…ウウッ」
太腿にシュウの白濁液がドロリと垂れる。凄く熱い。
「もう挿れてもいいか…?限界だ。」
頷くとさっとゴムを付けて片脚を持ち上げられた。
一気に奥まで挿入される。
「ああっ!」
「あまり声出すなよ。聞かれても知らんぞ。ここはよく音が響く。」
手で私の口を塞ぎながら律動を繰り返す。
「くっ… ナマエのナカ、酷く熱い。っ…。」
抽挿が早くなり動きが止まったかと思うとシュウのモノがドクドクと脈打った。
「はぁっ…はぁっ…
ナマエ、愛してる…。」
そういうと急に私の方に倒れ込んできた。
どうしたのかと慌てて顔を見ると…
「…え…寝てる…。」
とりあえずシュウを退かして中からモノを抜き、床に座らせる。
ゴムはゴミ箱に捨てていくわけには行かないのでたまたま持っていたビニールに入れた。
シュウをどうするべきだろうか。
このままにしておく訳にはいかないので、タオルで拭いてから浮かせつつ服を着させた。
まさか浮かせたまま服を着せる日が来るなんて。
体格も大きいので思ったより着せにくい。
とりあえず誰にも見られないよう浮かせたまま仮眠室のベッドに寝かせた。
「ふー。焦った…。」
よし、まだ戻るまで時間は少しある。
スマホで目覚ましをかけて2時間弱同じベッドで寝ることにした。
気だるい身体は眠気を余計助長させ、すんなり眠りにつく事が出来た。
目覚ましの音で目を覚ますとシュウはまだ寝ていた。
シュウのスマホを見ると、明後日まで休めとの連絡が入っていたのでそのまま寝かすことにした。
自分も仕事に戻り書類を作っているとジェイムズが部屋に来た。
「何か?」
「君も明後日まで休むと良い。しっかり休息を取るんだぞ。」
「え?大丈夫ですよ。仮眠しましたし。」
「…赤井君の為だよ。」
そう言って耳元にボソボソと囁かれた。
…実はジェイムズがシャワー室に連れ込まれているのを見てしまったらしく、こんな事を繰り返されては困ると思い休みをくれたそう。
恥ずかしすぎる。羞恥心と怒りが湧いた。
その後一時間ほどパソコンの前に居たがジェイムズが困ったようにシュウを連れて帰るように、と言われたのでしぶしぶ荷物を纏めて仮眠室へ向かった。
「シュウ、起きて。…起きてってば!ねぇ!」
「…… ナマエがいる…。俺はまだ夢を見ているのか?」
「ねぇシュウ、ずっと何日もマトモに寝てないんでしょう。凄い顔してるよ。家に帰ってゆっくり寝よう。ジェイムズが気を使って明後日まで一緒に休みにしてくれたから。」
「そうか…。」
「シュウのマスタングは置いといていいから、私の車に乗って帰ろう。その状態じゃ運転出来ないよ。」
「すまないな…。」
荷物を持ってこさせて車に乗せる。
車まで行くのも一苦労だった。
眠気でシュウはまともに歩けていない。
仕方がなく肩を貸すものの、私より随分背が高くて重いシュウに寄りかかられると上手く真っ直ぐ歩けなかった。
「重い…。」
「すまない…眠くて…上手く足が上がらない。」
途中で警備員さんに手伝ってもらいなんとか車に押し込んだ。
いったい何日寝てないんだろう。
こんな状態のシュウは初めて見た。
よっぽど無理をしたんだろうな…。
車を走らせると、ぼんやりとした顔をしたままポツリポツリと話をし始めた。
「凄く良い夢を見た。君をシャワー室に連れ込んでヤった夢だった…。」
「それ、夢じゃない。本当に連れ込まれた挙句、私に寄りかかって寝ちゃうんだもん。初めて人を浮かせながら服着せたんだからね!」
「…夢じゃなかったのか…。あ、ポケットに入れていたゴムがない…。」
「なんでゴム持ってたの?」
「いつ君に会えるか分からなかったから…ずっと持っていたんだ…。」
そう言って寝息をたてて眠りについた。
私のマンションに着いたものの、完全に寝てしまってはさすがの私でも持ち上げて上まで行くのは無理だ。
姿くらましで部屋に連れていきたかったが、こうも車のドアやシートに寄りかかってしまっては上手く移動出来ない。
接地面が多いと間違えてシートやドアごと移動してしまう恐れがある。
考えた挙句、マンションの隣の部屋に住むシュウのお父さんに来てもらった。
「息子が迷惑かけてすまないな、ナマエさん。」
「余程お疲れのようです。夢と現実の区別がつかないくらい眠いようで。秀一さん、すごくお仕事頑張っていましたよ。」
「そうか。まぁ頑張るのはいいが…無茶は禁物だ。
よいしょっと。流石に重いな。子供の頃とは大違いだ。」そう言って苦笑いをした。
シュウと務武さんは背格好が同じくらいだ。
自身と同じ体重の人を持つのは大変だろう。
「手伝いますよ。」
「いや大丈夫だ。秀一の荷物を頼んだよ。」
重いと言いつつも余裕そうにシュウを運んでいる。
しかもお姫様抱っこで。なかなか貴重なシーンだ。
エレベーターに乗り部屋に着いて靴を脱がせた。
中に入り私のベッドに寝かせてもらった。
「ナマエちゃん、良ければコイツはこのまま寝かせておいてウチに来なさい。
真純のベッド使っていいから。
秀一がこうもベッドを占領していると落ち着いて寝れないだろう。
ついでに何か軽く食べるといい。遠慮はいらない。」
「すみません、ではお言葉に甘えて…。」
隣の赤井家にお邪魔した。
「よく来たね。さ、ゆっくり休んで。秀一が迷惑かけたね。」
「お母さん、お邪魔します。」
「ナマエ姉久しぶり!随分やつれてないか?大丈夫か…?ボクのベッド使って良いからね!」
「その前に何か食べさせよう。急に沢山食べると良くないからな、野菜スープとアボカドチーズトーストを作ってやろう。」
「わ!ありがとうございます、すみません。お世話になります。」
「何を言ってるんだ。私の大事な娘なんだから当たり前だろう。今すぐに作るからな。座って待っていてくれ。」
メアリーお母さんは本当に優しい。
本当の娘のようにとても大事にしてくれる。
ソファーに座ると仮眠したはずなのにまた眠気が襲ってきた。
真純ちゃんにギュッと抱きしめられると安心感と真純ちゃんの温かい体温でついつい瞼が閉じた。
30分ほどして起こされたが真純ちゃんはずっと抱きしめていてくれたらしい。
「えっ、ごめんね!私ずっと寄りかかってたみたい。重かったでしょ。」
「何言ってるんだ。ナマエ姉軽すぎるよ、心配になるくらいだ。沢山食べてから今度はベッドで寝てね!」
「ありがとう。」
真純ちゃんの優しさに涙が出そう。
アボカドとチーズがのったトーストと野菜たっぷりのコンソメスープを平らげるとベッドに案内された。
「好きなだけ寝ててね!」と言われ遠慮なくベッドに横になるとあっという間に寝てしまった。
「ママ、寝たみたいだよ!」
「そうか、余程疲れているんだろう。
真純、秀一の様子をたまに見てやってくれ。起きたらあいつにも何か食わせないとな。」
「あの様子じゃしばらく起きないだろうな。秀一も随分やつれていた。よほど疲れているんだろう。」
あの後私は10時間くらい寝ていたらしい。
起きたら夜中の3時だった。
慌ててリビングへ行っても真っ暗だった。
どうやら真純ちゃんは他の部屋で寝たらしい。
ベッド占領して申し訳なかったな。
電気をつけて持っていたカバンからパソコンを取り出して仕事をした。
仕事をしていたらいつの間にか朝になっていたらしい。6時位にお母さんが起きてきた。
「随分早いな?もう起きていたのか。」
「おはようございます。3時に目が覚めてしまって。」
「そうか。朝ごはん食べたらまた眠るといい。
秀一はまだ一度も起きていないようだ。たまに寝言で呼んでいたから後で見に行ってやってくれないか?」
「分かりました。」
寝言で名前を呼ばれているなんてちょっと恥ずかしい。
先に朝ごはんを食べさせてもらいシュウの所に行った。
ちなみに朝ごはん作るの手伝おうとしたらまだ疲れているだろうからダメだと断られた。
鍵を開けて部屋に入っても身動ぎすらしなかった。
昨日より顔色は良さそうだ。前髪をかきあげてやると少しモゾっと動いた。
何回か撫でてやると私の手を掴んだまま動かなくなってしまった。
なんとか手を離させると名前を呼ばれた。
本当に寝言で呼ばれているらしい。
「ふふっ、可愛い。」思わずニヤける。
まだ明日も休みだ。それまでにシュウには起きてもらわなくては。背伸びをして真純ちゃん達の元へと向かった。
仮眠室へ行こうとした時廊下の向こうからシュウがフラフラと歩いてくるのが見えた。
眠いのかいつもより殺気が増した顔でこちらを見た。
「…天使がいるのかと思った。」
「何言ってんの?頭大丈夫?」
「…ちょうど良かった、来てくれ。」
「えっ、何?ちょ、そっちは…」
仮眠室の隣のシャワールームに何故か押し込められた。
3つあるシャワールームの一室に入れられてシュウがカーテンを閉めた。
「脱げ。」
「えっ、なんで。」
「いいから。」
そういうとさっさとシャワー室に入っていってしまった。
仕方がなく自分も脱いでシャワー室に入った。
「ん。」何か口に咥えている。
「何これ…コンドームじゃん…。」
口から私の手のひらに落とされると
「俺に充電させてくれ。」と言われた。
「何ヶ月ご無沙汰だと思う?3ヶ月だ。もう限界だ。本当は自分で処理しようと思っていたんだがちょうど良かった。」
「なにが…んんっ!」
突然深くキスをされ口内を貪るように舌を這わせてくる。さっきまで煙草を吸っていたんだろう。
煙草の強い香りが嫌でも頭をクラクラさせる。
「んっ、ふうっ…し…シュウ…。」
「舌を出せ。」
舌を出すと舌を絡ませて吸われる。
シャワー室に水音が響く。
他の利用客に聞かれてしまうのではないかと心配する傍ら少し興奮する。
満足した顔で今度は首、鎖骨、胸にキスを落とされた。
油断して力を抜いた時突然シュウの左手が私の下の突起をまさぐる。
「ヒッ…ダメ、そこ…」
「ダメじゃない…。」しばらく触られていなかったせいか久々の快感にあっという間にイってしまいそうになる。
「ほら、イけ…。」
イイところをグリグリとされて達してしまった。
「ヌルヌルだな。洗ってやろう。」
そういうとボディソープを手に出して私の敏感になった部分に塗った。
イかされたばかりで敏感になっていて、ボディソープを塗られただけで足に力が上手く入らなかった。
腰が引けているのを見てシュウがグッと腰を抱いた。そのまま股の隙間にシュウのモノが入ってきた。
愛液とボディソープのヌルヌルが潤滑剤になって一層気持ちが良かった。
「うっ…はぁ…はぁ…気持ちイイな。俺もイってしまいそうだ。っ…ウウッ」
太腿にシュウの白濁液がドロリと垂れる。凄く熱い。
「もう挿れてもいいか…?限界だ。」
頷くとさっとゴムを付けて片脚を持ち上げられた。
一気に奥まで挿入される。
「ああっ!」
「あまり声出すなよ。聞かれても知らんぞ。ここはよく音が響く。」
手で私の口を塞ぎながら律動を繰り返す。
「くっ… ナマエのナカ、酷く熱い。っ…。」
抽挿が早くなり動きが止まったかと思うとシュウのモノがドクドクと脈打った。
「はぁっ…はぁっ…
ナマエ、愛してる…。」
そういうと急に私の方に倒れ込んできた。
どうしたのかと慌てて顔を見ると…
「…え…寝てる…。」
とりあえずシュウを退かして中からモノを抜き、床に座らせる。
ゴムはゴミ箱に捨てていくわけには行かないのでたまたま持っていたビニールに入れた。
シュウをどうするべきだろうか。
このままにしておく訳にはいかないので、タオルで拭いてから浮かせつつ服を着させた。
まさか浮かせたまま服を着せる日が来るなんて。
体格も大きいので思ったより着せにくい。
とりあえず誰にも見られないよう浮かせたまま仮眠室のベッドに寝かせた。
「ふー。焦った…。」
よし、まだ戻るまで時間は少しある。
スマホで目覚ましをかけて2時間弱同じベッドで寝ることにした。
気だるい身体は眠気を余計助長させ、すんなり眠りにつく事が出来た。
目覚ましの音で目を覚ますとシュウはまだ寝ていた。
シュウのスマホを見ると、明後日まで休めとの連絡が入っていたのでそのまま寝かすことにした。
自分も仕事に戻り書類を作っているとジェイムズが部屋に来た。
「何か?」
「君も明後日まで休むと良い。しっかり休息を取るんだぞ。」
「え?大丈夫ですよ。仮眠しましたし。」
「…赤井君の為だよ。」
そう言って耳元にボソボソと囁かれた。
…実はジェイムズがシャワー室に連れ込まれているのを見てしまったらしく、こんな事を繰り返されては困ると思い休みをくれたそう。
恥ずかしすぎる。羞恥心と怒りが湧いた。
その後一時間ほどパソコンの前に居たがジェイムズが困ったようにシュウを連れて帰るように、と言われたのでしぶしぶ荷物を纏めて仮眠室へ向かった。
「シュウ、起きて。…起きてってば!ねぇ!」
「…… ナマエがいる…。俺はまだ夢を見ているのか?」
「ねぇシュウ、ずっと何日もマトモに寝てないんでしょう。凄い顔してるよ。家に帰ってゆっくり寝よう。ジェイムズが気を使って明後日まで一緒に休みにしてくれたから。」
「そうか…。」
「シュウのマスタングは置いといていいから、私の車に乗って帰ろう。その状態じゃ運転出来ないよ。」
「すまないな…。」
荷物を持ってこさせて車に乗せる。
車まで行くのも一苦労だった。
眠気でシュウはまともに歩けていない。
仕方がなく肩を貸すものの、私より随分背が高くて重いシュウに寄りかかられると上手く真っ直ぐ歩けなかった。
「重い…。」
「すまない…眠くて…上手く足が上がらない。」
途中で警備員さんに手伝ってもらいなんとか車に押し込んだ。
いったい何日寝てないんだろう。
こんな状態のシュウは初めて見た。
よっぽど無理をしたんだろうな…。
車を走らせると、ぼんやりとした顔をしたままポツリポツリと話をし始めた。
「凄く良い夢を見た。君をシャワー室に連れ込んでヤった夢だった…。」
「それ、夢じゃない。本当に連れ込まれた挙句、私に寄りかかって寝ちゃうんだもん。初めて人を浮かせながら服着せたんだからね!」
「…夢じゃなかったのか…。あ、ポケットに入れていたゴムがない…。」
「なんでゴム持ってたの?」
「いつ君に会えるか分からなかったから…ずっと持っていたんだ…。」
そう言って寝息をたてて眠りについた。
私のマンションに着いたものの、完全に寝てしまってはさすがの私でも持ち上げて上まで行くのは無理だ。
姿くらましで部屋に連れていきたかったが、こうも車のドアやシートに寄りかかってしまっては上手く移動出来ない。
接地面が多いと間違えてシートやドアごと移動してしまう恐れがある。
考えた挙句、マンションの隣の部屋に住むシュウのお父さんに来てもらった。
「息子が迷惑かけてすまないな、ナマエさん。」
「余程お疲れのようです。夢と現実の区別がつかないくらい眠いようで。秀一さん、すごくお仕事頑張っていましたよ。」
「そうか。まぁ頑張るのはいいが…無茶は禁物だ。
よいしょっと。流石に重いな。子供の頃とは大違いだ。」そう言って苦笑いをした。
シュウと務武さんは背格好が同じくらいだ。
自身と同じ体重の人を持つのは大変だろう。
「手伝いますよ。」
「いや大丈夫だ。秀一の荷物を頼んだよ。」
重いと言いつつも余裕そうにシュウを運んでいる。
しかもお姫様抱っこで。なかなか貴重なシーンだ。
エレベーターに乗り部屋に着いて靴を脱がせた。
中に入り私のベッドに寝かせてもらった。
「ナマエちゃん、良ければコイツはこのまま寝かせておいてウチに来なさい。
真純のベッド使っていいから。
秀一がこうもベッドを占領していると落ち着いて寝れないだろう。
ついでに何か軽く食べるといい。遠慮はいらない。」
「すみません、ではお言葉に甘えて…。」
隣の赤井家にお邪魔した。
「よく来たね。さ、ゆっくり休んで。秀一が迷惑かけたね。」
「お母さん、お邪魔します。」
「ナマエ姉久しぶり!随分やつれてないか?大丈夫か…?ボクのベッド使って良いからね!」
「その前に何か食べさせよう。急に沢山食べると良くないからな、野菜スープとアボカドチーズトーストを作ってやろう。」
「わ!ありがとうございます、すみません。お世話になります。」
「何を言ってるんだ。私の大事な娘なんだから当たり前だろう。今すぐに作るからな。座って待っていてくれ。」
メアリーお母さんは本当に優しい。
本当の娘のようにとても大事にしてくれる。
ソファーに座ると仮眠したはずなのにまた眠気が襲ってきた。
真純ちゃんにギュッと抱きしめられると安心感と真純ちゃんの温かい体温でついつい瞼が閉じた。
30分ほどして起こされたが真純ちゃんはずっと抱きしめていてくれたらしい。
「えっ、ごめんね!私ずっと寄りかかってたみたい。重かったでしょ。」
「何言ってるんだ。ナマエ姉軽すぎるよ、心配になるくらいだ。沢山食べてから今度はベッドで寝てね!」
「ありがとう。」
真純ちゃんの優しさに涙が出そう。
アボカドとチーズがのったトーストと野菜たっぷりのコンソメスープを平らげるとベッドに案内された。
「好きなだけ寝ててね!」と言われ遠慮なくベッドに横になるとあっという間に寝てしまった。
「ママ、寝たみたいだよ!」
「そうか、余程疲れているんだろう。
真純、秀一の様子をたまに見てやってくれ。起きたらあいつにも何か食わせないとな。」
「あの様子じゃしばらく起きないだろうな。秀一も随分やつれていた。よほど疲れているんだろう。」
あの後私は10時間くらい寝ていたらしい。
起きたら夜中の3時だった。
慌ててリビングへ行っても真っ暗だった。
どうやら真純ちゃんは他の部屋で寝たらしい。
ベッド占領して申し訳なかったな。
電気をつけて持っていたカバンからパソコンを取り出して仕事をした。
仕事をしていたらいつの間にか朝になっていたらしい。6時位にお母さんが起きてきた。
「随分早いな?もう起きていたのか。」
「おはようございます。3時に目が覚めてしまって。」
「そうか。朝ごはん食べたらまた眠るといい。
秀一はまだ一度も起きていないようだ。たまに寝言で呼んでいたから後で見に行ってやってくれないか?」
「分かりました。」
寝言で名前を呼ばれているなんてちょっと恥ずかしい。
先に朝ごはんを食べさせてもらいシュウの所に行った。
ちなみに朝ごはん作るの手伝おうとしたらまだ疲れているだろうからダメだと断られた。
鍵を開けて部屋に入っても身動ぎすらしなかった。
昨日より顔色は良さそうだ。前髪をかきあげてやると少しモゾっと動いた。
何回か撫でてやると私の手を掴んだまま動かなくなってしまった。
なんとか手を離させると名前を呼ばれた。
本当に寝言で呼ばれているらしい。
「ふふっ、可愛い。」思わずニヤける。
まだ明日も休みだ。それまでにシュウには起きてもらわなくては。背伸びをして真純ちゃん達の元へと向かった。