第2章<完結>
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潜入する時間が刻一刻と迫っていた。
装備を確認しシュウのマスタングに乗り込む。
途中でコインパーキングにとめ、SATの車に同乗した。
安室達は組織の研究所の方に今頃向かっているだろう。あちらの無事を願うばかりだ。
深夜。暗闇の中、杯戸町の古びたビルに到着する。
SATと共に毒ガスマスクや防弾チョッキを身に着けて私とシュウ含め5人で潜入する。
残り5人は車で待機。
建物は廃墟と化しており建物の1階より上は何もなかった。1階は駐車場とエレベーターがあった。
エレベーターだけは稼働しているらしい。
ベルモットの記憶を辿るとどうやら地下にいけるらしい。だが通常鍵がないと下には行けない仕組みのようだ。
とりあえずエレベーターのボタンを押し、エレベーターには最上階にいってもらう。
扉をこじ開けて簡易的に命綱をつけて下にゆっくりと降りた。
SATの二名は1階で待機させた。
1番底に着くと扉が見えた。
鍵はかかっているもののこの程度なら簡単に開けられる。
鍵を開けて内部に入ると、白くて明るい通路や部屋があった。割と真新しい。
ここはまるで病院みたいだ。
瞬時に空間把握魔法で全体を把握する。
看護師や医者のような人が全部で10人、ほとんど仮眠をとっており2人だけ動いているようだ。
夜中だから戦闘員はいないのかもしれない。
1番奥の部屋に人が二人いる。
おそらくその二人がボスとシャロンだろう。
起きている医療従事者二人を、遠くからそっと眠らせて奥へ進む。
SAT1名を部屋の外に置いてシュウと私でボス達の部屋に乗り込んだ。
「…よくここが分かったな?監視カメラで見ていたよ。」
どうやらバレていたようだ。
「あんたを捕まえに来た。」
「わしはなにもしていないぞ。勝手に下っ端共がやった事だ。」
「他の人が捕まればアンタに命令されたのはバレる。」
「…分かった。だがお願いだ、シャロンは助けてやってくれ。」
「ベルモットとの約束ですから彼女は助けましょう。」
シュウがボスに手錠をかけてシャロンに背を向けている間さっとシャロンの治療をする。
顔色は良くなったようだ。毒でダメになった内蔵を回復させた。
「あなた…だれ?」
「おおっ、シャロン!意識が戻ったのか!」
「あなた…。私どうしたのかしら?」
「薬のせいで眠っていたんだよ。前の薬は失敗だった。今度こそ大丈夫だ。」
「もうやめましょう、永遠の命なんて私はいらないわ。」
「ふざけるな!お前のためにわしがどれだけ金と時間を費やしたと思っている!わしと一緒に永遠に共に生きると言ったのは嘘か!」
「そうではないわ。死は自然の摂理なのよ。」
「シャロンに何をしたんだ!私のシャロンがこんな事言うはずがない!お前ら!」
どこからともなく10人程人が現れた。
「まずい…闇の魔法使いだ…。」
「こいつらはなんでも出来る!お前らなんてイチコロだ!殺せ!」
そういうと手錠を床に落としシャロンを繋いでいた管を抜いて一緒に奥に逃げ込んだ。
魔法使い達が手錠の鍵を外したんだろう。
「こいつら、魔法使いだ。」
「まさか…こんな所で…。」
「スコール!」
「おうよ!」すぐさまスコールが来てくれた。
「こいつらなんとかして!」
「了解!ハティは今お父さんを連れてくるからな。お前らはあの逃げたじいさん達を追え!」
奥へと走るとスコールに数秒遅れてハティと父が来た。
3人で闇の魔法使い達を制圧している。
これなら大丈夫なはず。
シュウと共に急いで奥へ行くとエレベーターがあった。どうやら上へ行ったらしい。
自分達もエレベーターに乗り込んで最上階へ行った。
最上階の屋上に着くとボスとシャロンがいた。
どうやらジン達のヘリコプターに乗り込もうとしているらしい。
すかさずシュウがヘリのローター付近を狙撃する。
弾が当たる前にヘリコプターは慌てて離れていった。
ボス達に近づこうとすると、目の前に一人の魔法使いが立ちはだかった。
こいつはなんだかヤバそうだ…。
シュウにジン達を任せて魔法使いと戦う。
炎や水、雷、色々なタイプの魔法で攻撃を仕掛けてくる。思ったより強大な魔力だ。
私自身魔力は強い方だが、こいつはおそらく私と同等かそれ以上かもしれない。
「さすがですね。一度あなたと戦ってみたかったんですよ、ナマエ。」
「なんで名前を知って…」
「貴女の曾お祖父さんであるロキのもう1人の妻、シギュンはご存知ですよね?
僕はその息子であるナリの子孫。
つまりはあなたの親戚です。」
「なんでそれが組織に…。」
「元々人間界にロキの子孫は僕だけでした。それなのに気づいたら貴方の父が生まれた。
本当は随分前に貴女の父を殺すつもりでした。
でもただ殺すのはつまらないと思った。
もう少し待ってみようと思った。
だからそれまでの暇つぶしにこの爺さんを利用した。
元々死にかけていたが、APTX4869の薬を飲ませ若返らせた。
間違った部分がある薬のデータを渡し不完全な薬を作らせ妻を死にかけさせた。
その後思った通り優秀な研究員と莫大な資金を得ることに奔走した。そして黒の組織が作られた。
組織が軌道にのった頃、貴女の父に久々に会いました。結婚している事が分かり、子供を身篭った事も分かった。
せっかくならもっと待って貴方の父と大人になった貴女を殺した方が楽しそうだと思った。
しばらくしてあなたが大人になり、居場所を探した。FBIになったとは情報を得たものの、FBI館内は思ったよりセキュリティが凄くて入れない上に引越しが多いのか住んでいる場所が特定出来なかった。
そんなある日たまたまFBIの赤井秀一を見つけた。
もしかしたら貴女と知り合いかもしれないと思った。
とりあえず女に変装し、油断させて近付くと"引越し前で家を引き払ってしまった"と言っていたので泊めてやった。
帰り際、本当にたまたま貴女とすれ違った。
こっそり貴女の居場所を特定する魔法をかけてしばらく野放しにしていた。
それが今日こうやって会えるとは。運命ですね。」
「じゃあ今回の事はシュウは関係ないでしょう。」
「そのつもりだったんですが、気が変わりました。
お二人は結婚し、契約したんですよね?
お二人を神界には行かせない。貴方達を殺し永遠に魂を封じ込める。
…アバダケタブラ!」
緑の閃光が幾つも勢いよく飛んでくる。
死の呪文を何の躊躇いもなく唱える。
そんな事をしていたらボス達やシュウも巻き添えをくらってしまう。
とりあえずシュウを伏せさせる。
この死の呪文はどうやってもガード出来ない。
当たったら即死は免れない。
せめて急いでシュウには逃げてもらわなくては。
「シュウ、逃げて!ボス達を連れて、早く!」
「ヘリ、邪魔だな。」
そう男が呟いた瞬間ヘリは爆発し炎上した。
ヘリの中の人達は急いで隣のビルの屋上へ逃げる。
それに気付いたSATの隊員が急いで確保に向かう。
赤井秀一がボスとシャロンを連れて1つ下の階へ向かうとSATの隊員が来た。
「この二人を頼む。急いでここから逃げろ!」
「分かりました!お二人も早く逃げてくださいね!」
急いでこの場から隣のビルに居る組織の人間を狙撃する。…2人程倒せたようだ。その他数名も無事確保されたようだ。
自殺しないよう猿轡を噛ませている。
それを確認して急いでまた上へと上がって行った。
今屋上にはナマエと赤井秀一、ナリの子孫という男がいるだけだ。
未だ緑の閃光が遠慮なく各方面から降り注ぐ。
緑の閃光がお互いから発せられたその瞬間、
突然ナマエの足元が凍った。
緑の閃光がナマエを貫こうとする。
何も考えずとにかく走った。
間に合ってくれ、頼む!
【ナマエ視点】
突然の事だった。逃げようとした瞬間足元が凍った。
しまった、油断した。
死の呪文である緑の閃光が迫ってくる。
足元が凍った状態では姿くらましは出来ない。
足元の氷を解除して逃げる時間はおそらくないだろう。
諦めたその時、突然目の前にシュウが来て抱きしめられた。
ダメ!そんな事をしたらシュウが!
振り払う時間は無かった。
一瞬ギュッと力強く抱きしめられたかと思うと、すぐに力が抜け後ろに勢いよく倒れ込んだ。
「嘘…………シュウ……?シュウ!起きて!ダメ!寝ないで!起きてよ!!」
離れた所を見ると敵の男が倒れていた。
シュウが突然出てきた事に気を取られたのか、死の呪文を食らったらしい。死んでいる。
そんな…相打ちで私が死ぬはずだったのに。なんで庇ったの…。私の身内の事だし、シュウが死ぬ必要はなかった。
「やだ…やだよ…置いてかないでよ!
まだ私達結婚したばかりだよ?
昨日籍入れたばっかりじゃないの!
私まだちゃんとプロポーズされてないよ!!!
ねぇ、目を開けて!」
悲痛な叫びが屋上に響いただけだった。
装備を確認しシュウのマスタングに乗り込む。
途中でコインパーキングにとめ、SATの車に同乗した。
安室達は組織の研究所の方に今頃向かっているだろう。あちらの無事を願うばかりだ。
深夜。暗闇の中、杯戸町の古びたビルに到着する。
SATと共に毒ガスマスクや防弾チョッキを身に着けて私とシュウ含め5人で潜入する。
残り5人は車で待機。
建物は廃墟と化しており建物の1階より上は何もなかった。1階は駐車場とエレベーターがあった。
エレベーターだけは稼働しているらしい。
ベルモットの記憶を辿るとどうやら地下にいけるらしい。だが通常鍵がないと下には行けない仕組みのようだ。
とりあえずエレベーターのボタンを押し、エレベーターには最上階にいってもらう。
扉をこじ開けて簡易的に命綱をつけて下にゆっくりと降りた。
SATの二名は1階で待機させた。
1番底に着くと扉が見えた。
鍵はかかっているもののこの程度なら簡単に開けられる。
鍵を開けて内部に入ると、白くて明るい通路や部屋があった。割と真新しい。
ここはまるで病院みたいだ。
瞬時に空間把握魔法で全体を把握する。
看護師や医者のような人が全部で10人、ほとんど仮眠をとっており2人だけ動いているようだ。
夜中だから戦闘員はいないのかもしれない。
1番奥の部屋に人が二人いる。
おそらくその二人がボスとシャロンだろう。
起きている医療従事者二人を、遠くからそっと眠らせて奥へ進む。
SAT1名を部屋の外に置いてシュウと私でボス達の部屋に乗り込んだ。
「…よくここが分かったな?監視カメラで見ていたよ。」
どうやらバレていたようだ。
「あんたを捕まえに来た。」
「わしはなにもしていないぞ。勝手に下っ端共がやった事だ。」
「他の人が捕まればアンタに命令されたのはバレる。」
「…分かった。だがお願いだ、シャロンは助けてやってくれ。」
「ベルモットとの約束ですから彼女は助けましょう。」
シュウがボスに手錠をかけてシャロンに背を向けている間さっとシャロンの治療をする。
顔色は良くなったようだ。毒でダメになった内蔵を回復させた。
「あなた…だれ?」
「おおっ、シャロン!意識が戻ったのか!」
「あなた…。私どうしたのかしら?」
「薬のせいで眠っていたんだよ。前の薬は失敗だった。今度こそ大丈夫だ。」
「もうやめましょう、永遠の命なんて私はいらないわ。」
「ふざけるな!お前のためにわしがどれだけ金と時間を費やしたと思っている!わしと一緒に永遠に共に生きると言ったのは嘘か!」
「そうではないわ。死は自然の摂理なのよ。」
「シャロンに何をしたんだ!私のシャロンがこんな事言うはずがない!お前ら!」
どこからともなく10人程人が現れた。
「まずい…闇の魔法使いだ…。」
「こいつらはなんでも出来る!お前らなんてイチコロだ!殺せ!」
そういうと手錠を床に落としシャロンを繋いでいた管を抜いて一緒に奥に逃げ込んだ。
魔法使い達が手錠の鍵を外したんだろう。
「こいつら、魔法使いだ。」
「まさか…こんな所で…。」
「スコール!」
「おうよ!」すぐさまスコールが来てくれた。
「こいつらなんとかして!」
「了解!ハティは今お父さんを連れてくるからな。お前らはあの逃げたじいさん達を追え!」
奥へと走るとスコールに数秒遅れてハティと父が来た。
3人で闇の魔法使い達を制圧している。
これなら大丈夫なはず。
シュウと共に急いで奥へ行くとエレベーターがあった。どうやら上へ行ったらしい。
自分達もエレベーターに乗り込んで最上階へ行った。
最上階の屋上に着くとボスとシャロンがいた。
どうやらジン達のヘリコプターに乗り込もうとしているらしい。
すかさずシュウがヘリのローター付近を狙撃する。
弾が当たる前にヘリコプターは慌てて離れていった。
ボス達に近づこうとすると、目の前に一人の魔法使いが立ちはだかった。
こいつはなんだかヤバそうだ…。
シュウにジン達を任せて魔法使いと戦う。
炎や水、雷、色々なタイプの魔法で攻撃を仕掛けてくる。思ったより強大な魔力だ。
私自身魔力は強い方だが、こいつはおそらく私と同等かそれ以上かもしれない。
「さすがですね。一度あなたと戦ってみたかったんですよ、ナマエ。」
「なんで名前を知って…」
「貴女の曾お祖父さんであるロキのもう1人の妻、シギュンはご存知ですよね?
僕はその息子であるナリの子孫。
つまりはあなたの親戚です。」
「なんでそれが組織に…。」
「元々人間界にロキの子孫は僕だけでした。それなのに気づいたら貴方の父が生まれた。
本当は随分前に貴女の父を殺すつもりでした。
でもただ殺すのはつまらないと思った。
もう少し待ってみようと思った。
だからそれまでの暇つぶしにこの爺さんを利用した。
元々死にかけていたが、APTX4869の薬を飲ませ若返らせた。
間違った部分がある薬のデータを渡し不完全な薬を作らせ妻を死にかけさせた。
その後思った通り優秀な研究員と莫大な資金を得ることに奔走した。そして黒の組織が作られた。
組織が軌道にのった頃、貴女の父に久々に会いました。結婚している事が分かり、子供を身篭った事も分かった。
せっかくならもっと待って貴方の父と大人になった貴女を殺した方が楽しそうだと思った。
しばらくしてあなたが大人になり、居場所を探した。FBIになったとは情報を得たものの、FBI館内は思ったよりセキュリティが凄くて入れない上に引越しが多いのか住んでいる場所が特定出来なかった。
そんなある日たまたまFBIの赤井秀一を見つけた。
もしかしたら貴女と知り合いかもしれないと思った。
とりあえず女に変装し、油断させて近付くと"引越し前で家を引き払ってしまった"と言っていたので泊めてやった。
帰り際、本当にたまたま貴女とすれ違った。
こっそり貴女の居場所を特定する魔法をかけてしばらく野放しにしていた。
それが今日こうやって会えるとは。運命ですね。」
「じゃあ今回の事はシュウは関係ないでしょう。」
「そのつもりだったんですが、気が変わりました。
お二人は結婚し、契約したんですよね?
お二人を神界には行かせない。貴方達を殺し永遠に魂を封じ込める。
…アバダケタブラ!」
緑の閃光が幾つも勢いよく飛んでくる。
死の呪文を何の躊躇いもなく唱える。
そんな事をしていたらボス達やシュウも巻き添えをくらってしまう。
とりあえずシュウを伏せさせる。
この死の呪文はどうやってもガード出来ない。
当たったら即死は免れない。
せめて急いでシュウには逃げてもらわなくては。
「シュウ、逃げて!ボス達を連れて、早く!」
「ヘリ、邪魔だな。」
そう男が呟いた瞬間ヘリは爆発し炎上した。
ヘリの中の人達は急いで隣のビルの屋上へ逃げる。
それに気付いたSATの隊員が急いで確保に向かう。
赤井秀一がボスとシャロンを連れて1つ下の階へ向かうとSATの隊員が来た。
「この二人を頼む。急いでここから逃げろ!」
「分かりました!お二人も早く逃げてくださいね!」
急いでこの場から隣のビルに居る組織の人間を狙撃する。…2人程倒せたようだ。その他数名も無事確保されたようだ。
自殺しないよう猿轡を噛ませている。
それを確認して急いでまた上へと上がって行った。
今屋上にはナマエと赤井秀一、ナリの子孫という男がいるだけだ。
未だ緑の閃光が遠慮なく各方面から降り注ぐ。
緑の閃光がお互いから発せられたその瞬間、
突然ナマエの足元が凍った。
緑の閃光がナマエを貫こうとする。
何も考えずとにかく走った。
間に合ってくれ、頼む!
【ナマエ視点】
突然の事だった。逃げようとした瞬間足元が凍った。
しまった、油断した。
死の呪文である緑の閃光が迫ってくる。
足元が凍った状態では姿くらましは出来ない。
足元の氷を解除して逃げる時間はおそらくないだろう。
諦めたその時、突然目の前にシュウが来て抱きしめられた。
ダメ!そんな事をしたらシュウが!
振り払う時間は無かった。
一瞬ギュッと力強く抱きしめられたかと思うと、すぐに力が抜け後ろに勢いよく倒れ込んだ。
「嘘…………シュウ……?シュウ!起きて!ダメ!寝ないで!起きてよ!!」
離れた所を見ると敵の男が倒れていた。
シュウが突然出てきた事に気を取られたのか、死の呪文を食らったらしい。死んでいる。
そんな…相打ちで私が死ぬはずだったのに。なんで庇ったの…。私の身内の事だし、シュウが死ぬ必要はなかった。
「やだ…やだよ…置いてかないでよ!
まだ私達結婚したばかりだよ?
昨日籍入れたばっかりじゃないの!
私まだちゃんとプロポーズされてないよ!!!
ねぇ、目を開けて!」
悲痛な叫びが屋上に響いただけだった。