第1章<完結>
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
赤井秀一が黒の組織を抜けて3ヶ月が経過した。
赤井秀一が組織から抜けた今、 ナマエは赤井秀一の補佐をする必要はもう無いということで嫌々ながらもアメリカへ帰ることになった。
シュウと離れたくはなかったものの、アメリカでの仕事もあるしNとしてのアメリカでの活動もある。
そう簡単にはワガママは言えなかった。
空港へはシュウが車で送ってくれた。
「帰りたくないよ…。」
「大丈夫だ。俺もさっさと組織を壊滅させてそっちに帰る。…能力で日本には来れないのか?」
「国を超える移動はできないの。各国、国の境界線に移動妨害魔法がかかってるの。」
「そうか。たまにはビザの関係もあるしアメリカへは帰る。心配するな。」
さっと頭を撫でられる。
「…じゃあね、シュウ。またね。」
「あぁ。気をつけて帰れよ。またな。」
その後シュウから数回電話があった。
電話が来る度に胸が踊った。
主に近況報告だったし短い時間だったが、それでも嬉しかった。
何回か目の電話で、
「江戸川コナンという不思議な子供に会ったんだ。君にもいつか是非会ってもらいたい。面白いボウヤだ。」と言っていた。…まさかこれが、最後の会話になるなんて。
その後数ヶ月、ジェイムズから急な呼び出しがあった。部屋へ入ると暗い顔のジェイムズがいた。
「何かあったの?ジェイムズ。」
嫌な予感がした。声が震える。
「ナマエくん、落ち着いて聞いてくれ。
…赤井君が、殺されてしまった。」
「………は?」
アナウンサーである水無怜奈が黒の組織の一員かつNOCであること、そしてその水無怜奈が事故にあい意識不明の重体に陥り我々FBIが病院に匿ったこと。
楠田陸道という組織の一員の潜伏などを経て、結局水無怜奈は黒の組織の手に渡ってしまったこと。
水無怜奈はその後赤井秀一を呼び出した。
赤井秀一は来葉峠で"キール"こと水無怜奈に殺された。
「なんで水無怜奈の所に行ったの?危険なのに!」
「組織に居づらくなったから抜けたいというメールが来たそうだよ。」
「…その人を助けるために…。そんな…。信じられないよっ…。うっ…ううっ…うわぁぁぁ!」
ジェイムズの胸元を掴み、泣き縋った。
「そうだな…彼を失った事は…あまりにも代償が大きい。君は特に辛いだろう。」
悲しくて辛くて、泣き叫んだ。
感情が爆発したいせいで魔力が暴走し近くにあった花瓶や窓が割れるも、ジェイムズは務めて冷静にナマエを必死に慰めた。
しばらく経って多少冷静になり壊した窓や花瓶を直すと、部屋の隅にうずくまった。
「赤井君からこれを預かっていた。死んだら渡してくれと。受け取ってもらえるかな。」
「…これ、シュウのドッグタグ…。」
ジェイムズからひったくると、真剣な眼差しでドッグタグを見る。
「…フッ…ふふっ…あははは!」
急に笑いだしたナマエにジェイムズは気でも狂ったかと焦った。
「ねぇ、ジェイムズ。私ね、これに魔法かけてたの。もし赤井秀一が死んだらドッグタグが割れるように。」
「…やはり君は誤魔化せないか…。」
「死んだ事にしたんでしょ…何か事情があって。」
「そうだ。だが君にさえ居場所を教えることはできない。赤井君との約束だ。探す事はかまわないがね。…君には日本に行く事を命ずる。大学院生として赤井君の捜査を引き継いで組織を追ってくれ。」
…無言でジェイムズに触れる。
「…私の心を読むのはよしてくれナマエ。」
「ごめん。…日本にいるのね。姿を変えて米花町にいると。どんな姿かはジェイムズも知らないのね。」
「そうだ。」
「わかった。日本へまた行きます。シュウを探させてもらうから。」
「あぁ、かまわんよ。…赤井君を頼んだよ。」
そうしてまた日本へ旅立つ事になった。
第2章へ続く
赤井秀一が組織から抜けた今、 ナマエは赤井秀一の補佐をする必要はもう無いということで嫌々ながらもアメリカへ帰ることになった。
シュウと離れたくはなかったものの、アメリカでの仕事もあるしNとしてのアメリカでの活動もある。
そう簡単にはワガママは言えなかった。
空港へはシュウが車で送ってくれた。
「帰りたくないよ…。」
「大丈夫だ。俺もさっさと組織を壊滅させてそっちに帰る。…能力で日本には来れないのか?」
「国を超える移動はできないの。各国、国の境界線に移動妨害魔法がかかってるの。」
「そうか。たまにはビザの関係もあるしアメリカへは帰る。心配するな。」
さっと頭を撫でられる。
「…じゃあね、シュウ。またね。」
「あぁ。気をつけて帰れよ。またな。」
その後シュウから数回電話があった。
電話が来る度に胸が踊った。
主に近況報告だったし短い時間だったが、それでも嬉しかった。
何回か目の電話で、
「江戸川コナンという不思議な子供に会ったんだ。君にもいつか是非会ってもらいたい。面白いボウヤだ。」と言っていた。…まさかこれが、最後の会話になるなんて。
その後数ヶ月、ジェイムズから急な呼び出しがあった。部屋へ入ると暗い顔のジェイムズがいた。
「何かあったの?ジェイムズ。」
嫌な予感がした。声が震える。
「ナマエくん、落ち着いて聞いてくれ。
…赤井君が、殺されてしまった。」
「………は?」
アナウンサーである水無怜奈が黒の組織の一員かつNOCであること、そしてその水無怜奈が事故にあい意識不明の重体に陥り我々FBIが病院に匿ったこと。
楠田陸道という組織の一員の潜伏などを経て、結局水無怜奈は黒の組織の手に渡ってしまったこと。
水無怜奈はその後赤井秀一を呼び出した。
赤井秀一は来葉峠で"キール"こと水無怜奈に殺された。
「なんで水無怜奈の所に行ったの?危険なのに!」
「組織に居づらくなったから抜けたいというメールが来たそうだよ。」
「…その人を助けるために…。そんな…。信じられないよっ…。うっ…ううっ…うわぁぁぁ!」
ジェイムズの胸元を掴み、泣き縋った。
「そうだな…彼を失った事は…あまりにも代償が大きい。君は特に辛いだろう。」
悲しくて辛くて、泣き叫んだ。
感情が爆発したいせいで魔力が暴走し近くにあった花瓶や窓が割れるも、ジェイムズは務めて冷静にナマエを必死に慰めた。
しばらく経って多少冷静になり壊した窓や花瓶を直すと、部屋の隅にうずくまった。
「赤井君からこれを預かっていた。死んだら渡してくれと。受け取ってもらえるかな。」
「…これ、シュウのドッグタグ…。」
ジェイムズからひったくると、真剣な眼差しでドッグタグを見る。
「…フッ…ふふっ…あははは!」
急に笑いだしたナマエにジェイムズは気でも狂ったかと焦った。
「ねぇ、ジェイムズ。私ね、これに魔法かけてたの。もし赤井秀一が死んだらドッグタグが割れるように。」
「…やはり君は誤魔化せないか…。」
「死んだ事にしたんでしょ…何か事情があって。」
「そうだ。だが君にさえ居場所を教えることはできない。赤井君との約束だ。探す事はかまわないがね。…君には日本に行く事を命ずる。大学院生として赤井君の捜査を引き継いで組織を追ってくれ。」
…無言でジェイムズに触れる。
「…私の心を読むのはよしてくれナマエ。」
「ごめん。…日本にいるのね。姿を変えて米花町にいると。どんな姿かはジェイムズも知らないのね。」
「そうだ。」
「わかった。日本へまた行きます。シュウを探させてもらうから。」
「あぁ、かまわんよ。…赤井君を頼んだよ。」
そうしてまた日本へ旅立つ事になった。
第2章へ続く