第4章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
【赤井秀一視点】
ナマエがトイレに行きたいと言っていたので先に車で待っている事にした。
窓を開けたままにしながら残っていた手元のコーヒーを一気に飲み干す。
ちらりと窓に目をやった時、以前俺に声をかけてきた女が駆け寄ってきた。
ーーーー
以前の会話を思い出した。
"赤井さん、良かったら、連絡先教えて貰えませんか?"
"…それは、俺を好意的に思っての事か?"
"そ、そうです…。"
"悪いが妻が居るんでね。他を当たってくれ。"
"知ってます…。に…2番目でも…ダメですか?"
"馬鹿か!自分を大切にしろ。"
ーーーー
「何か用か?」無表情で声をかけた。
「あの…私、やっぱり赤井さんの言葉…忘れられないんです!あんなに優しく声をかけてもらった事が嬉しくて…。前に言ったように不倫相手でも良い、2番でも良いから…恋人にしてください!」
「は?どういう事…?」
ちょうど戻ってきたナマエに聞かれてしまった。以前声をかけられたことを全く言っていなかったのは失敗だったかもしれない。
「ナマエ、これは」
「シュウが忘れられないって…何?どういう関係?
…死ぬなら俺の隣でとか言ってたのは…全部私へのご機嫌取りだったの?」
「違う、俺は何も」焦って車から出た。
「しばらく顔、見たくない!最ッ低!大嫌い!」
慌てて走り去る後を追うもすぐに曲がり角で姿が消えた。伸ばした手は空を切った。
「クソっ!逃げられた…。」
「赤井さん…さっきのは…。」
「俺の妻だ。」
つかつかと女に近寄り、胸ぐらを遠慮なく掴んだ。
「もう二度と俺に近寄るな!俺の何が魅力的に見えた?金か?見た目か?それとも地位か?」
「わ…私、緋色の捜査官のファンで…それで……。
主人公が赤井さんに似ていて…かっこよくて…。
赤井さんも、もしかしたら緋色の捜査官のファンなのかな?とか話が合うかもなーとか思っちゃって…
この間思い切って声をかけたんです。そしたらもっと自分を大切にしろって言ってくださって…嬉しくて。」
「…似ているのは当然だ、オリジナルは俺だからな。工藤優作さんと知り合った時に俺をモデルにした脚本が書きたいと言われたから了承したんだ。」
「赤井さんが、モデル…。」
余計女の目が輝いたのでイライラが増した。
「あれ、赤井さん?」
「…風見君。」
女の胸ぐらを掴んでいた手を離して少し距離をとった。
「貴女は…?赤井さんに何か用事ですか?」
「あっ、いえ、あの…。」
「女、所属と名前は?」
「生活安全部、生活安全総務課の千ノ宮です。」
名前を聞かれて少し嬉しそうに言った。
「そうか。…次に俺に近付いたら…殺すぞ。」
黒の組織にいた時のように恐怖心を植え付けるような殺気を放つと女は震えて泣きながらごめんなさい、と呟いて逃げていった。
「あ、赤井さん…」
「すまない、風見君まで怖がらせてしまったか?」
呆然としている風見になるべく普段通りに声をかけた。
「いえ…いつかの降谷さんを思い出してました。
何があったんですか?」
「…風見君、俺の協力者になってくれないか?」
「な、何のですか?」
「安室君を裏切って情報を俺に教えてくれ。」
「公安の極秘資料なら渡しません!」
「そういうのではないから安心してくれ。実は…」
今回の事を伝えると困ったような顔をしたものの了承してくれた。
「でもなんで降谷さんが関係するんですか?」
「俺の事をよく知っている共通の友人は彼しかいない。恐らく1番に相談に行くだろう。
そして安室君なら心配してセキュリティの高いセーフハウスを用意するはず。」
「なるほど。それで…何を教えれば?」
「公安のセーフハウスを全て教えてくれ。」
「えっ、それはちょっと…。ある意味極秘情報というか…。」
「それでは君が1件ずつ調べてくれるのかな?」
「ッ…。これは、私の独り言です。降谷さんの机のデスクの右の棚、上から2番目にファイルがあります。そこに住所があったような。鍵の番号は…1回しか言いませんよ?」
20桁の番号を口頭で言う。
「まぁ、こんな長い番号を1回で覚えられないでしょうから諦めた方が…えっ?赤井さん?本当に取りに行くんですか?あかいさーん!……行ってしまった…。」
言われた通りの番号を入力し、デスクから公安のセーフハウスの住所一覧を取り出した。
スマホで撮影し元に戻す。
次は…もう1人の協力者に声をかけよう。
交通課に行き由美を呼び出した。
「やぁ、由美さん。」
「お、義兄さん?!なんでここに…。」
「仕事が終わったら協力してくれないか?」
「協力…?何か事件でも?」
「あぁ、俺にとってのな。」
「…もしかして、ナマエちゃんと何かあったんですか?」
「…ちょっとした行き違いなんだ。」
「喧嘩ですか?お義兄さん何したんですか!」
「声が大きいぞ。」
他の交通課の警察官がこちらを好奇の眼差しで見ていた。
「とりあえず、もうすぐ終わりますから待っていてください!」
「すまないな。」
待っている間、セーフハウスの住所から建物の周辺状況を確認する。
安室君の事だから泊まるのは女性という配慮をして人通りが多くて治安の良い場所を確保するだろう。
そういった情報はきっと交通課の由美なら把握しているはず。
「お待たせしましたー。」
「あぁ。早速だが人がいない所で話がしたい。どこか会議室は空いてないか?」
「場所借りてくるので待ってて下さい。」
少しして戻ってきた。
「こっちに来て下さい。」
部屋に入ると状況を説明し、公安のセーフハウスの住所リストを見せた。
「ちょっと!こんな極秘データ私に見せちゃダメなんじゃ!」
「この住所の中で人通りが多くて治安の良い場所はどこだ?」
「えー…。そうねぇ…。ここと……ここと…ここ位かしらね。後は夜になると結構人通りが少なかったり犯罪多発地域だったりするわね。…早くしまって、そのスマホ!私が見た事言わないでよね!」
「もちろんだ。本当は俺も見てはいけないデータだからな。」
「もう!」腕をバシッと叩かれた。
「それと、セーフハウス周囲の防犯カメラを見せて欲しい。」
「えっ、そんな私でもホイホイ見られないわよ!」
「事件があった事にする。」
「後で怒られても私、知らないからねッ!」
「あぁ、全て俺の責任にしてくれて構わない。」
ナマエがトイレに行きたいと言っていたので先に車で待っている事にした。
窓を開けたままにしながら残っていた手元のコーヒーを一気に飲み干す。
ちらりと窓に目をやった時、以前俺に声をかけてきた女が駆け寄ってきた。
ーーーー
以前の会話を思い出した。
"赤井さん、良かったら、連絡先教えて貰えませんか?"
"…それは、俺を好意的に思っての事か?"
"そ、そうです…。"
"悪いが妻が居るんでね。他を当たってくれ。"
"知ってます…。に…2番目でも…ダメですか?"
"馬鹿か!自分を大切にしろ。"
ーーーー
「何か用か?」無表情で声をかけた。
「あの…私、やっぱり赤井さんの言葉…忘れられないんです!あんなに優しく声をかけてもらった事が嬉しくて…。前に言ったように不倫相手でも良い、2番でも良いから…恋人にしてください!」
「は?どういう事…?」
ちょうど戻ってきたナマエに聞かれてしまった。以前声をかけられたことを全く言っていなかったのは失敗だったかもしれない。
「ナマエ、これは」
「シュウが忘れられないって…何?どういう関係?
…死ぬなら俺の隣でとか言ってたのは…全部私へのご機嫌取りだったの?」
「違う、俺は何も」焦って車から出た。
「しばらく顔、見たくない!最ッ低!大嫌い!」
慌てて走り去る後を追うもすぐに曲がり角で姿が消えた。伸ばした手は空を切った。
「クソっ!逃げられた…。」
「赤井さん…さっきのは…。」
「俺の妻だ。」
つかつかと女に近寄り、胸ぐらを遠慮なく掴んだ。
「もう二度と俺に近寄るな!俺の何が魅力的に見えた?金か?見た目か?それとも地位か?」
「わ…私、緋色の捜査官のファンで…それで……。
主人公が赤井さんに似ていて…かっこよくて…。
赤井さんも、もしかしたら緋色の捜査官のファンなのかな?とか話が合うかもなーとか思っちゃって…
この間思い切って声をかけたんです。そしたらもっと自分を大切にしろって言ってくださって…嬉しくて。」
「…似ているのは当然だ、オリジナルは俺だからな。工藤優作さんと知り合った時に俺をモデルにした脚本が書きたいと言われたから了承したんだ。」
「赤井さんが、モデル…。」
余計女の目が輝いたのでイライラが増した。
「あれ、赤井さん?」
「…風見君。」
女の胸ぐらを掴んでいた手を離して少し距離をとった。
「貴女は…?赤井さんに何か用事ですか?」
「あっ、いえ、あの…。」
「女、所属と名前は?」
「生活安全部、生活安全総務課の千ノ宮です。」
名前を聞かれて少し嬉しそうに言った。
「そうか。…次に俺に近付いたら…殺すぞ。」
黒の組織にいた時のように恐怖心を植え付けるような殺気を放つと女は震えて泣きながらごめんなさい、と呟いて逃げていった。
「あ、赤井さん…」
「すまない、風見君まで怖がらせてしまったか?」
呆然としている風見になるべく普段通りに声をかけた。
「いえ…いつかの降谷さんを思い出してました。
何があったんですか?」
「…風見君、俺の協力者になってくれないか?」
「な、何のですか?」
「安室君を裏切って情報を俺に教えてくれ。」
「公安の極秘資料なら渡しません!」
「そういうのではないから安心してくれ。実は…」
今回の事を伝えると困ったような顔をしたものの了承してくれた。
「でもなんで降谷さんが関係するんですか?」
「俺の事をよく知っている共通の友人は彼しかいない。恐らく1番に相談に行くだろう。
そして安室君なら心配してセキュリティの高いセーフハウスを用意するはず。」
「なるほど。それで…何を教えれば?」
「公安のセーフハウスを全て教えてくれ。」
「えっ、それはちょっと…。ある意味極秘情報というか…。」
「それでは君が1件ずつ調べてくれるのかな?」
「ッ…。これは、私の独り言です。降谷さんの机のデスクの右の棚、上から2番目にファイルがあります。そこに住所があったような。鍵の番号は…1回しか言いませんよ?」
20桁の番号を口頭で言う。
「まぁ、こんな長い番号を1回で覚えられないでしょうから諦めた方が…えっ?赤井さん?本当に取りに行くんですか?あかいさーん!……行ってしまった…。」
言われた通りの番号を入力し、デスクから公安のセーフハウスの住所一覧を取り出した。
スマホで撮影し元に戻す。
次は…もう1人の協力者に声をかけよう。
交通課に行き由美を呼び出した。
「やぁ、由美さん。」
「お、義兄さん?!なんでここに…。」
「仕事が終わったら協力してくれないか?」
「協力…?何か事件でも?」
「あぁ、俺にとってのな。」
「…もしかして、ナマエちゃんと何かあったんですか?」
「…ちょっとした行き違いなんだ。」
「喧嘩ですか?お義兄さん何したんですか!」
「声が大きいぞ。」
他の交通課の警察官がこちらを好奇の眼差しで見ていた。
「とりあえず、もうすぐ終わりますから待っていてください!」
「すまないな。」
待っている間、セーフハウスの住所から建物の周辺状況を確認する。
安室君の事だから泊まるのは女性という配慮をして人通りが多くて治安の良い場所を確保するだろう。
そういった情報はきっと交通課の由美なら把握しているはず。
「お待たせしましたー。」
「あぁ。早速だが人がいない所で話がしたい。どこか会議室は空いてないか?」
「場所借りてくるので待ってて下さい。」
少しして戻ってきた。
「こっちに来て下さい。」
部屋に入ると状況を説明し、公安のセーフハウスの住所リストを見せた。
「ちょっと!こんな極秘データ私に見せちゃダメなんじゃ!」
「この住所の中で人通りが多くて治安の良い場所はどこだ?」
「えー…。そうねぇ…。ここと……ここと…ここ位かしらね。後は夜になると結構人通りが少なかったり犯罪多発地域だったりするわね。…早くしまって、そのスマホ!私が見た事言わないでよね!」
「もちろんだ。本当は俺も見てはいけないデータだからな。」
「もう!」腕をバシッと叩かれた。
「それと、セーフハウス周囲の防犯カメラを見せて欲しい。」
「えっ、そんな私でもホイホイ見られないわよ!」
「事件があった事にする。」
「後で怒られても私、知らないからねッ!」
「あぁ、全て俺の責任にしてくれて構わない。」