第3章〈完結〉
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
最近、ナマエの距離が妙に近い気がする。
距離が近いというか密着している。
役柄をイメージした香水とやらのせいだろうか?
そう思って香水をつけるのをやめてみたがそれでも関係なかった。
重要な電話と風呂や洗面所、トイレにいる以外は常に。
…まぁ特に問題はないので好きにさせておこう。
そう思って3日後。
「ねぇねぇ!シュウ!」
「どうした?」
読んでいた本を伏せて置き、彼女の目を見つめた。
「…いい加減怒らないの?」
「何故だ?怒る要素があったか?」
「いや、これだけくっついたら嫌じゃない?」
「むしろ歓迎だが?」
意図が全く分からなかった。
俺に怒られたいのか?
「たまたま見た雑誌の恋愛特集で…
"恋人に密着して何日で嫌がられるか"と、
"絶対に手放してはいけない彼氏の条件"って言うのがあって試したくなった。」
「そうか、試されていたんだな。それで、俺はどうだった?」
「…いや、うん、完璧すぎて。
そもそも過剰に密着するの、普通1日〜1日半で嫌がる人が多いんだけど!?」
「… ナマエはもし俺がべったり密着していたらどれくらいで嫌になる?」
「………え。…トイレとかお風呂とか大事な用事がある時は嫌だけど…それ以外は別に。」
「ほら、同じだろ。」
「…うーん。やっぱり私達は日本人の感覚とは違うか。」
「そうかもしれないな。
後は、手放してはいけない恋人の条件は?」
「一部だけど…
温和、感情の起伏が激しすぎない、嘘をつかない、
家族に紹介する、誠実で真面目、有言実行、
過度な束縛をしない、女性が体調が悪い時に態度が悪くならない…あとは、"ねぇねぇ"って話しかけてきちんと目を見て返事をしてくれる。」
「…当てはまっているのか?自分ではよく分からないが…。」
「流石です。」
「そうか。このままくっついていてくれても問題はない。」
「…うん、冬はそうさせてもらうけど…
夏は暑いからこれ以上はいい。」
「つれないな。」
素っ気ない言い方に思わず笑った。
「…あー…晩ご飯食べすぎてまだお腹いっぱい。
結構高カロリーだったからなー。
ちょっと散歩してくる。」
「…待て。今何時だと思っている。」
「22時。」
「…一緒に行く。」
「えっ?大丈夫だよ。ちょっと歩くくらい。
ここ最近邪魔しちゃってたから本読んでて。
それ、ずっと読みたがってた新刊なんでしょう?」
「本はいつでも読める。…帽子を取ってくるから、
少し待っていてくれ。」
帽子を手にとると急いで玄関へ向かった。
マンションを出るとむっとした暑苦しい空気が肺を満たした。もう8月…完全に夏だと言うのを改めて実感する。
「夜はまだマシだけど暑いよね。」
「そうだな。」
暑くてもこの繋いだ手を離そうという気持ちは微塵も湧かなかった。
「離れたくないのは、俺の方かもしれないな。」
距離が近いというか密着している。
役柄をイメージした香水とやらのせいだろうか?
そう思って香水をつけるのをやめてみたがそれでも関係なかった。
重要な電話と風呂や洗面所、トイレにいる以外は常に。
…まぁ特に問題はないので好きにさせておこう。
そう思って3日後。
「ねぇねぇ!シュウ!」
「どうした?」
読んでいた本を伏せて置き、彼女の目を見つめた。
「…いい加減怒らないの?」
「何故だ?怒る要素があったか?」
「いや、これだけくっついたら嫌じゃない?」
「むしろ歓迎だが?」
意図が全く分からなかった。
俺に怒られたいのか?
「たまたま見た雑誌の恋愛特集で…
"恋人に密着して何日で嫌がられるか"と、
"絶対に手放してはいけない彼氏の条件"って言うのがあって試したくなった。」
「そうか、試されていたんだな。それで、俺はどうだった?」
「…いや、うん、完璧すぎて。
そもそも過剰に密着するの、普通1日〜1日半で嫌がる人が多いんだけど!?」
「… ナマエはもし俺がべったり密着していたらどれくらいで嫌になる?」
「………え。…トイレとかお風呂とか大事な用事がある時は嫌だけど…それ以外は別に。」
「ほら、同じだろ。」
「…うーん。やっぱり私達は日本人の感覚とは違うか。」
「そうかもしれないな。
後は、手放してはいけない恋人の条件は?」
「一部だけど…
温和、感情の起伏が激しすぎない、嘘をつかない、
家族に紹介する、誠実で真面目、有言実行、
過度な束縛をしない、女性が体調が悪い時に態度が悪くならない…あとは、"ねぇねぇ"って話しかけてきちんと目を見て返事をしてくれる。」
「…当てはまっているのか?自分ではよく分からないが…。」
「流石です。」
「そうか。このままくっついていてくれても問題はない。」
「…うん、冬はそうさせてもらうけど…
夏は暑いからこれ以上はいい。」
「つれないな。」
素っ気ない言い方に思わず笑った。
「…あー…晩ご飯食べすぎてまだお腹いっぱい。
結構高カロリーだったからなー。
ちょっと散歩してくる。」
「…待て。今何時だと思っている。」
「22時。」
「…一緒に行く。」
「えっ?大丈夫だよ。ちょっと歩くくらい。
ここ最近邪魔しちゃってたから本読んでて。
それ、ずっと読みたがってた新刊なんでしょう?」
「本はいつでも読める。…帽子を取ってくるから、
少し待っていてくれ。」
帽子を手にとると急いで玄関へ向かった。
マンションを出るとむっとした暑苦しい空気が肺を満たした。もう8月…完全に夏だと言うのを改めて実感する。
「夜はまだマシだけど暑いよね。」
「そうだな。」
暑くてもこの繋いだ手を離そうという気持ちは微塵も湧かなかった。
「離れたくないのは、俺の方かもしれないな。」