第3章〈完結〉
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次の日の朝、目を覚ますと10時を過ぎていた。
しまった、少々寝すぎたな…と思って動こうとしたがシュウの腕がしっかりとホールドしている為全く動けなかった。どんなに引っ張っても腕が動かない。
「もう、動けないじゃない!」
少々手荒に眉間をグリグリと押すと"ん…"と身動ぎして反対側を向き再び寝始めた。
そのせいでずり落ちた布団をかけ直して、起こさないようにそっと自分の部屋のキッチンへ向かった。
昨日から用意していた水だしコーヒーはどうなっただろうか。冷蔵庫で抽出に8時間かかるらしいので、寝る前にセットして置いたのだ。
コーヒーに詳しくないが、綺麗に色が出ているので多分大丈夫だろう。
朝ごはんはパンがあるし、後は目玉焼きと昨日の残りのサラダで良いかな。
自分の分だけ目玉焼きを焼いていると急に背中にずっしりと重さを感じた。
「うわ!びっくりした!」
「…。」
無言で肩に顎を乗せられた。
「おはよ。…眠いの?」
「…頭が上手く働かない。」
「コーヒー飲む?」
「ん。」
返事はするものの全く動かない。
「…動けないんだけど?」
「…すまない、動いてやりたいんだが動く気力がない。」
「…3日も神経をすり減らしてたらそうなるよね。」
両手で髪をわしゃわしゃしてやると満足そうだが困ったような顔をした。
「あれー?私、いつからこんな大型犬飼っていたんだっけ?」
冗談めいて言うと"もうずっと前から君の番犬だ"と言われた。
ため息混じりに笑顔で椅子に無理やり座らせ、
焼いていた目玉焼きを渡しパンとサラダも添えた。
その後水だしコーヒーをグラスに注ぎ氷をたっぷり入れて出すと嬉しそうに食べ始めた。
「…先に食べるつもりだったんだろう?悪かった。」
「大丈夫、目玉焼きなんてまたすぐに焼けるから。
それよりもお疲れの栄養失調な旦那にきちんと食べさせないとね。
カロリーメイトに頼りすぎるのも良くないよ。
今度から気をつけてよね。確かに栄養バランス良いし、手軽だし保存がきくのは良いけどさ…。」
「善処する。」
自分の分も目玉焼きが焼けて一緒に食べ始めた。
「この水だしコーヒー、涼しげで良いな。」
「そうでしょ?コーヒー詳しくないから味はよく分からないけど良いなって思って。」
「冷たくて目が覚めるよ。俺は…幸せ者だな。」
優しくも悲しい目をしていた。
朝の新聞に銀行強盗の人質が一名殺された事が書いてあった。
きっと助けられなかった命があった事が堪えたのだろう。
「こうやって…愛する人がいて…俺の為を思ってコーヒーや朝食を用意して貰って。
何気ない一日が、壊れるのは簡単なんだよな。」
「…そうだね。だから毎日大切にしないとね。
まぁそれでもついダラダラしちゃうんだけど。」
「休息は必要だ。永遠に走っていられる人間なんて存在しない。
まぁつまり、俺が言いたいのは…
ナマエと結婚出来て幸せだと言う事だ。」
「シュウ…。」
思わず驚いて言葉に詰まった。
言葉の代わりに出てきたのは涙だった。
「ずるいよ、急に…そんなこと、いうなんて。」
「本心だ。」
満面の笑みを見せると泣いてる私にティッシュを箱ごと寄越し、飄々とした顔して食器を洗い始めた。
「う゛ぅっ…なんでそんな…。食べてられないじゃん。朝から、泣かさないでよ…っ。」
「目を擦るな、腫れるぞ。この後は久々にデートへ行こうか。夜は宅配のピザでも食べながら君の好きな緋色の捜査官のアニメでも見よう。」
「み゛る゛。」
鼻水と涙でぐちゃぐちゃの顔になった私もを見て心底笑うシュウに飛び蹴りを食らわしたくなった。
しまった、少々寝すぎたな…と思って動こうとしたがシュウの腕がしっかりとホールドしている為全く動けなかった。どんなに引っ張っても腕が動かない。
「もう、動けないじゃない!」
少々手荒に眉間をグリグリと押すと"ん…"と身動ぎして反対側を向き再び寝始めた。
そのせいでずり落ちた布団をかけ直して、起こさないようにそっと自分の部屋のキッチンへ向かった。
昨日から用意していた水だしコーヒーはどうなっただろうか。冷蔵庫で抽出に8時間かかるらしいので、寝る前にセットして置いたのだ。
コーヒーに詳しくないが、綺麗に色が出ているので多分大丈夫だろう。
朝ごはんはパンがあるし、後は目玉焼きと昨日の残りのサラダで良いかな。
自分の分だけ目玉焼きを焼いていると急に背中にずっしりと重さを感じた。
「うわ!びっくりした!」
「…。」
無言で肩に顎を乗せられた。
「おはよ。…眠いの?」
「…頭が上手く働かない。」
「コーヒー飲む?」
「ん。」
返事はするものの全く動かない。
「…動けないんだけど?」
「…すまない、動いてやりたいんだが動く気力がない。」
「…3日も神経をすり減らしてたらそうなるよね。」
両手で髪をわしゃわしゃしてやると満足そうだが困ったような顔をした。
「あれー?私、いつからこんな大型犬飼っていたんだっけ?」
冗談めいて言うと"もうずっと前から君の番犬だ"と言われた。
ため息混じりに笑顔で椅子に無理やり座らせ、
焼いていた目玉焼きを渡しパンとサラダも添えた。
その後水だしコーヒーをグラスに注ぎ氷をたっぷり入れて出すと嬉しそうに食べ始めた。
「…先に食べるつもりだったんだろう?悪かった。」
「大丈夫、目玉焼きなんてまたすぐに焼けるから。
それよりもお疲れの栄養失調な旦那にきちんと食べさせないとね。
カロリーメイトに頼りすぎるのも良くないよ。
今度から気をつけてよね。確かに栄養バランス良いし、手軽だし保存がきくのは良いけどさ…。」
「善処する。」
自分の分も目玉焼きが焼けて一緒に食べ始めた。
「この水だしコーヒー、涼しげで良いな。」
「そうでしょ?コーヒー詳しくないから味はよく分からないけど良いなって思って。」
「冷たくて目が覚めるよ。俺は…幸せ者だな。」
優しくも悲しい目をしていた。
朝の新聞に銀行強盗の人質が一名殺された事が書いてあった。
きっと助けられなかった命があった事が堪えたのだろう。
「こうやって…愛する人がいて…俺の為を思ってコーヒーや朝食を用意して貰って。
何気ない一日が、壊れるのは簡単なんだよな。」
「…そうだね。だから毎日大切にしないとね。
まぁそれでもついダラダラしちゃうんだけど。」
「休息は必要だ。永遠に走っていられる人間なんて存在しない。
まぁつまり、俺が言いたいのは…
ナマエと結婚出来て幸せだと言う事だ。」
「シュウ…。」
思わず驚いて言葉に詰まった。
言葉の代わりに出てきたのは涙だった。
「ずるいよ、急に…そんなこと、いうなんて。」
「本心だ。」
満面の笑みを見せると泣いてる私にティッシュを箱ごと寄越し、飄々とした顔して食器を洗い始めた。
「う゛ぅっ…なんでそんな…。食べてられないじゃん。朝から、泣かさないでよ…っ。」
「目を擦るな、腫れるぞ。この後は久々にデートへ行こうか。夜は宅配のピザでも食べながら君の好きな緋色の捜査官のアニメでも見よう。」
「み゛る゛。」
鼻水と涙でぐちゃぐちゃの顔になった私もを見て心底笑うシュウに飛び蹴りを食らわしたくなった。