第3章〈完結〉
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梓さんが記帳をしたいというので銀行に向かったものの、規制線が張られて銀行に行く事はおろか近づく事さえ出来なかった。
道路を広範囲に塞ぐほど規制線が張られている。
「…事件かしら?」
「なんでしょうか。随分広範囲に規制線が張られていますね。」
窓を開けて近くにいた警察官に声をかけた。
「何かあったんですか?」
「今、立てこもりがあってね…危険なので広範囲に立ち入り禁止しているんです。すみませんが回り道して下さい。」
「ホォー…。」
よく見るとかなり遠くに風見らしき姿が見えた。
…丁度良い。
「ちょっと待っていて貰えますか?」
「銀行はまた今度で大丈夫ですよ?」
「えぇ。丁度規制線の中に風見さんが見えたもので。」
「え?もしかして、国家公務員って…まさか…
風見さんって警察官なんですか?」
「そうですよ。少し様子を見てきます。」
「様子見るって、普通の人は入れないと思いますよ!昴さん!…って、行っちゃった…。」
車を降りると念の為、トランクからライフルバッグを手にした。
バッグを背負い、規制線に近づくと一人の警察官が立ちはだかった。
「危ないから近づかないでください!」
FBIの手帳を見せると一瞬驚くと本物ですかと尋ねられた。おまけに写真とは見た目が違うので疑われることは仕方がない。
「…向こうにいる風見さん呼んで貰えますか?」
「わ、分かりました…。」
遠くから風見君が慌てて走ってきた。
「すみません、赤井さん!事情を知らない人がいるもので。」
「丁度風見君がいてくれて良かった。で、事件の状況は?」
規制線をくぐって中に入り状況を聞いた。
「犯人は恋人を人質にとって立てこもっています。
それだけならまだ良いんですが…どうやら一緒に死ぬ気のようで。
全身にぐるぐるとダイナマイトを括りつけて、頭には狙撃防止なのかフルフェイスのヘルメットを被っているんです。
防弾かもしれないので下手に手出しが出来ません。
それに手には起爆装置のスイッチを持っています。
少しでも刺激するとボタンを押しかねない状況です。
下手に撃つとダイナマイトに当たり弾丸の熱で爆発するでしょうし、導火線に当たっても着火の可能性が…。犯人を狙撃するにも針に糸を通すようなもので我々も手出しが出来ず…。
説得にも全く聞く耳を持ちません。
もう6時間以上は立てこもっています。」
「降谷君は?」
「別の場所で銀行強盗があってそちらに行ってます。」
「そうか。ではこの不毛な争いは俺が決着をつけてやろう。
その代わりと言ってはなんだが、俺の車にいるポアロの梓さんを送ってやって貰えないか?
ついでにお昼でも行ってくると良い。
どうせ今日は何も食ってはいないんだろう?」
「え?いや、オレが?何故ですか?!そもそもそんなお昼ご飯だとか呑気に言ってられませんよ!」
「…大丈夫だ。それで、犯人は何度か顔を覗かせているのか?」
「ええ、時折何かを確認するように。恐らく狙撃が怖いのでしょう。
狙撃手はかなり遠くで待機しています。
ただ、現在居る場所から撃つことは出来ないので様子見です。」
「そうか。ナマエ呼ぶか…。」
「もしもし?シュウ?もうそろそろ帰る?」
「ナマエ、立てこもりの犯人を狙撃したい。手伝ってくれないか?」
「え?今ニュースでやってるやつ?」
「あぁ。3分で来てくれ。」
「今火を使ってたのに!もう…。」
「赤井さん、3分て…。そんなに近くにいるんですか?」
「大丈夫だ。」
「来たけど。」
「ナマエさん!?」
風見君が随分驚いている。
「あっ、ごめん、おどかしちゃった。とりあえずライフルはギターケースにいれてきたよ。犯人を刺激しないように。」
「あぁ。それでは少しここから離れよう。」
「梓さんは?」
「風見君、梓さんに声をかけてきてくれないか?
長くても30分、時間を欲しいと。」
「わ、分かりました。」
「君に梓さんを紹介しようと思っていたんだ。ちょうど良かった。」
「え?どういう事ですか?赤井さんッ!!あれ?いない…。
まったく!降谷さんといい赤井さんといい、なんでこんなに姿を消すのが早いんだ…。」
半ば諦めたような顔で車の方へと足を進めた。
道路を広範囲に塞ぐほど規制線が張られている。
「…事件かしら?」
「なんでしょうか。随分広範囲に規制線が張られていますね。」
窓を開けて近くにいた警察官に声をかけた。
「何かあったんですか?」
「今、立てこもりがあってね…危険なので広範囲に立ち入り禁止しているんです。すみませんが回り道して下さい。」
「ホォー…。」
よく見るとかなり遠くに風見らしき姿が見えた。
…丁度良い。
「ちょっと待っていて貰えますか?」
「銀行はまた今度で大丈夫ですよ?」
「えぇ。丁度規制線の中に風見さんが見えたもので。」
「え?もしかして、国家公務員って…まさか…
風見さんって警察官なんですか?」
「そうですよ。少し様子を見てきます。」
「様子見るって、普通の人は入れないと思いますよ!昴さん!…って、行っちゃった…。」
車を降りると念の為、トランクからライフルバッグを手にした。
バッグを背負い、規制線に近づくと一人の警察官が立ちはだかった。
「危ないから近づかないでください!」
FBIの手帳を見せると一瞬驚くと本物ですかと尋ねられた。おまけに写真とは見た目が違うので疑われることは仕方がない。
「…向こうにいる風見さん呼んで貰えますか?」
「わ、分かりました…。」
遠くから風見君が慌てて走ってきた。
「すみません、赤井さん!事情を知らない人がいるもので。」
「丁度風見君がいてくれて良かった。で、事件の状況は?」
規制線をくぐって中に入り状況を聞いた。
「犯人は恋人を人質にとって立てこもっています。
それだけならまだ良いんですが…どうやら一緒に死ぬ気のようで。
全身にぐるぐるとダイナマイトを括りつけて、頭には狙撃防止なのかフルフェイスのヘルメットを被っているんです。
防弾かもしれないので下手に手出しが出来ません。
それに手には起爆装置のスイッチを持っています。
少しでも刺激するとボタンを押しかねない状況です。
下手に撃つとダイナマイトに当たり弾丸の熱で爆発するでしょうし、導火線に当たっても着火の可能性が…。犯人を狙撃するにも針に糸を通すようなもので我々も手出しが出来ず…。
説得にも全く聞く耳を持ちません。
もう6時間以上は立てこもっています。」
「降谷君は?」
「別の場所で銀行強盗があってそちらに行ってます。」
「そうか。ではこの不毛な争いは俺が決着をつけてやろう。
その代わりと言ってはなんだが、俺の車にいるポアロの梓さんを送ってやって貰えないか?
ついでにお昼でも行ってくると良い。
どうせ今日は何も食ってはいないんだろう?」
「え?いや、オレが?何故ですか?!そもそもそんなお昼ご飯だとか呑気に言ってられませんよ!」
「…大丈夫だ。それで、犯人は何度か顔を覗かせているのか?」
「ええ、時折何かを確認するように。恐らく狙撃が怖いのでしょう。
狙撃手はかなり遠くで待機しています。
ただ、現在居る場所から撃つことは出来ないので様子見です。」
「そうか。ナマエ呼ぶか…。」
「もしもし?シュウ?もうそろそろ帰る?」
「ナマエ、立てこもりの犯人を狙撃したい。手伝ってくれないか?」
「え?今ニュースでやってるやつ?」
「あぁ。3分で来てくれ。」
「今火を使ってたのに!もう…。」
「赤井さん、3分て…。そんなに近くにいるんですか?」
「大丈夫だ。」
「来たけど。」
「ナマエさん!?」
風見君が随分驚いている。
「あっ、ごめん、おどかしちゃった。とりあえずライフルはギターケースにいれてきたよ。犯人を刺激しないように。」
「あぁ。それでは少しここから離れよう。」
「梓さんは?」
「風見君、梓さんに声をかけてきてくれないか?
長くても30分、時間を欲しいと。」
「わ、分かりました。」
「君に梓さんを紹介しようと思っていたんだ。ちょうど良かった。」
「え?どういう事ですか?赤井さんッ!!あれ?いない…。
まったく!降谷さんといい赤井さんといい、なんでこんなに姿を消すのが早いんだ…。」
半ば諦めたような顔で車の方へと足を進めた。