第1章<完結>
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組織の上の人間に掛け合った結果、ワンルームではなくなったものの2LDKに三人暮らしとなった。
なぜ中途半端に2LDKか?
カルバドスの嫌がらせでもある。
二部屋を誰がどう使うか争わせたかったのだろう。
心底底意地の悪いヤツだ。
ヤツの思惑は外れて大した争いも無く
俺が一部屋・バーボンとスコッチ二人で一部屋に落ち着いた。
おかけで同居によるストレスはかなり減った。
顔を合わせる時間が減った為
バーボンとの衝突も幾分減った。
なるべく避けているのは変わらないが、多少日常の話をするようにはなった。
それにバーボンは時折飯を作ってくれる程度にはなった。
数ヶ月後、今までにない任務が回ってきた。
組織が手をかけている、生演奏が聴けるバーがある。
そこでは以前ナマエが被害にあった、"女性"に脅威的なあの媚薬を使い金持ちの要人からお金を巻き上げているようだ。
女性が狂ったように縋ってくるのが楽しいらしく、
要人は高い金を払ってでも薬を買いたいらしい。
以前の事件現場と同じく女性に薬を盛り、併設されている個室に連れ込むことが出来る。
カルバドスによると薬の噂を何処からともなく聞きつけた警察の犬が最近バー内部を嗅ぎ回っているから調べろとの事だった。
幸運なことに三人共楽器が弾ける。
俺はコンサーティーナが使える。
コンサーティーナとはアコーディオンに属する蛇腹楽器の一つだ。
バーボンはギター全般。
スコッチはベース。
あくまでも調査なのでそれぞれ他のスタッフと共に1〜2曲弾いた後、客を調べなくてはならない。
時折ボーイの仕事もした。
注意すべきは要人よりも女性だ。
薬の事を調べるためにわざと要人と共にバーにくるかもしれない。
調査をして1ヶ月、なかなか進展はない。
女性のほとんどはホステスやキャバ嬢、デートクラブの女性達だ。
要人から薬に関して高額の口止め料を貰っていたため彼女たちは何があっても口を割っていないようだ。
お金目当てで様々な要人と何度も来ている女性も中には見かけた。
俺が1曲弾き終わり、ステージから離れると拍手をしながらカルバドスが近づいてきた。
「よぉ、ライ。良い演奏だった。」
「何の用だ。」
「一応お前の上司だ。そんな邪険にするなよ。たまには一緒に飲もうぜ。」
「お前俺の事が嫌いだろう。俺の顔を見ながら酒を飲むなんざ気でも狂ったのか。」
「ライ、お前が嫌いだなんて言ったことないぞ。」
心外だ、という顔で手をヒラヒラさせる。
ステージではバーボンとスコッチ達が演奏を始めた。
「来いよ、奢ってやる。」
バーの席に座るとバーテンに"アレを頼む"と一言言うとカクテルが出てきた。
上の方が黄色、下の方がエメラルドグリーンでグラデーションのようになっている。
「なんだこれは。」
「最近ハマっているんだ。"ライ"入りカクテル。
カクテルだが甘くはないし度数強いぞ。」
豪快に笑って俺にグラスを寄越す。
「なんだよ、何も入れてねぇよ。そんじゃグラス交換しようぜ。…一気に飲めよ、ライ。」
断るわけにはいかないが、何が入っているか分からない。グラスを変えたからといって大丈夫だとは限らない。だがさすがにこんなに人がいる中、人が死んだら要人が二度と来ないだろう。
一口、口に含んだが毒では無さそうだ。
「なんだ、そんな舐めてねぇで早く飲めよ。」
ニタニタと嫌な顔で笑うカルバドスを殴りたい気持ちを抑え一気に酒を煽った。
「ヒューッ。飲んだな。さぁてお楽しみは10分後だ。外で女を引っ掛ける事をすすめるよ。」
そう言うとカルバドスはバーから出ていった。
やはり盛られたか。
急いでトイレに駆け込んだ。
胃の中を空っぽにしたものの、言われた通り10分後に視界が歪んだ。
急いで外に出て誰も居ない路地へと身を隠す。
さっきのアイツの言葉からすると媚薬だったらしい。
全身が燃えるように熱い。
俺の下半身が脈打つ。
苦しい、熱い。何も考えられない。
あの時のナマエはこんな気持ちだったのか。
だがあの薬は女性に限定的に高い効果が現れるものだ。
男が飲んだところで少々クラクラするだけだったはず…。何故だ。
疑問を繰り返した所で何の解決にもならなかった。
あれがあの時と逆で、男に限定的に効果を表すものだったら。そう考えると冷や汗が出た。
効果が切れるのを待つか、女性とヤるまで症状が緩和されないか。
動く度下着で下腹部のモノが擦れる為、動きたくても動けない。
次第にポツポツと雨が降ってきた。
「あの、大丈夫ですか?具合が悪いんですか?」
落ち着いた雰囲気の少し高めの声の女性が声をかけてきた。顔を見る余裕はない。
「…大丈夫…だ。」なんとか声を絞り出した。
「…ライ、大丈夫。私がなんとかする。」
さっきとは違う女性の声。コードネームで呼ばれた事と聞き覚えのある声に驚き、顔を見た。
ミルクティーカラーの髪を緩く巻いた、グレーの目をした女性。もしかして…。
「ナマエ、か?」
「正解!ごめん、最初声を変えてたの忘れて声かけちゃった。さ、目を瞑って。あ、着いてリバースするのはやめてね。姿くらまし、姿現わしで移動するから。」
「胃は…とうに空だ。」
なんでここにいるんだ!とか一緒にいる事がバレたら危険が及ぶと言いたかったものの、
有無を言わさずナマエは俺の腕を掴み、一瞬で移動した。
腕を掴まれた後急にお腹のそこが引き込まれた感覚に陥り、その後洗濯機に突っ込まれたかのようにグルグルと回転していたのは分かった。
目眩と若干の吐き気が襲う。
ここは、ホテルか?
「大丈夫?水飲んで。」
コップを差し出されたものの、手が震えて上手く飲めず口の端から水が滴り落ちる。
見かねたナマエが口移しで飲ませてくれた。
水を飲むと吐き気と目眩は落ち着いてきた。
「媚薬なのは分かるんだけど、どんな薬か分からないし、毒以外に関する解毒薬は持ってないの。」
悲しそうな顔をしてそう告げられた。
"アイツの嫌がらせだろう。効果が切れるまで放っておいてくれ。"そう言いたかったが口から漏れたのは空気だけだった。
とにかくじわじわと薬が自分を蝕む。
段々と話が出来なくなるくらい身体が苦しかった。
時間が経つにつれて効果が強くなってきている気もした。
今まで媚薬の耐性はいくつもつけてきたが、こんなに酷いものは始めてだった。
「大丈夫。今度は私が助ける番。」
優しい眼差しで動けない俺を見ると、身体が魔法でフワりと浮きベッドの上に着地した。
ナマエが俺に馬乗りになり軽くキスをしてきた。
堪らず引き寄せ口内を貪る。
キスだけでもほんの少しだけ落ち着いた。
お互い肩で息をして離れるとナマエが俺のベルトを外しチャックをおろす。
「ズボンと下着綺麗にしておくね。」
どうやら自分のものでかなりシミになっているようだ。魔法で一瞬で乾かしてもらった。
俺の衣服をさっと取り去り近くの椅子に投げた。
そして顔を俺のものに近付け、口に咥える。
「はぁ…ぁ…っ!」過敏になっているせいかすぐに達してしまい、彼女の口内に出してしまった。
「すまない…。」1度出したお陰が声が出せる程度になった。
「…大丈夫よ。」ティッシュに吐き出しこちらを見る。
「わかんないけど、多分私が以前飲んだ媚薬の逆バージョンかな〜。男に効くようにするなんて悪趣味。悪いんだけど、前回のと違うから解毒薬はないの。薬が体液に流れ出るのは同じかな。今のでちょっと私までクラクラした。」
「あの時と…同じか…。」
ナマエが下着を脱ぎ、再び俺に馬乗りになる。
秘部にあてがい、ゆっくりと腰を落としていった。
猛烈な快楽におかしくなりそうだった。
堪えるように唇を噛む。
「シュウ、唇切れちゃう。」
そっと顔を近付けキスをされる。彼女に手を伸ばすが、やめた。
彼女を抱きしめてしまったら、背中に爪を立ててしまうかもしれない。
彼女を離したくなくなってしまう。
代わりにシーツを強く握りしめた。
ナマエが上下に動く度お互い吐息が漏れる。
数回の律動で達してしまった。
彼女の中に注ぐ幸福感と征服感に襲われて酷く抱いてしまいたくなる。
傷つけたくないという理性がかろうじて俺をシーツに縫い止める。
「シュウ、我慢してる…?私は強いから大丈夫だよ。…好きにして。」
ナマエの最後の一言で俺の理性がプツンと切れた。
彼女をベッドに押し倒し思うがままに中に俺のモノを突き上げ、白濁液を注ぐ。数え切れない位達した。
…何時間経ったか。気がつくとお互い寝ていたらしい。暗かった外はほんのり明るくなってきた。
全身がどちらとも言えぬお互いの愛液でベタベタになっていた。
「酷ぇな。」随分と無茶をさせてしまったようだ。
「ナマエ…。」
彼女を撫でてやりたかったが、手が酷く汚れていることに気付きやめた。
洗面所に置いてあったバスタオルで彼女の身体を簡単に拭いた。
俺はサッとシャワーを浴びて服を着てホテルを出る。
ナマエを置いて出ることは少々躊躇われたがこれ以上巻き込む訳にはいかない。
タクシーに乗り自室へ帰った。
バーボンとスコッチはまだ寝ているようだ。
昼前になってカルバドスがやってきた。
「ふざけるなよ、カルバドス。」
「そんな怖い顔すんなよ。人体実験だよ。上手くいけば自白剤に使えるだろ。アレの効き目、すんげぇだろ!どうだった?なぁ、どんな女を捕まえたんだ?
証拠は残してねぇよな?」
「それ以上くだらん質問をしたら殺すぞ。
…抱いた女は気分が高揚していてつい殺したよ。
いつもの任務のように、跡形もなく証拠は消したから問題はない。」
威圧をかけるようにカルバドスを睨むと思った反応と違っていたのか青白い顔をして去っていった。
なんとか誤魔化せたようだ。
「ライ、カルバドスと何話してたんだよ。
お前すげー顔してたぞ。」
スコッチが部屋から様子を伺っていたようだ。
心配そうな顔をされた。
「大したことじゃない。気にするな。」
「笑えるくらいサイコパスな顔してたぞ。
何かされたのか?昨日も突然トイレに駆け込んで、その後血相変えてバーから出ていったっきり帰って来ねぇし。
バーボンがライの楽器持って帰ってきたんだぜ。
俺たちの部屋にあるから後で回収しろよ。
…今回の事、俺達には関係ない話かもしれないが話くらいは同居人として聞くからな!
俺もあのおっさん嫌いだ。」
笑いながらスコッチは部屋へ戻って行った。
気がかりだった楽器が無事なことに安堵した。
昨日ケースにはしまったものの、ステージ裏に置いてきてしまっていたからな。
俺のコンサーティーナは元々父のものだった。
小さい頃、父が弾いてくれたのを見て欲しくなってしまった。
大事なものだったのだろうが、嫌な顔せず自分にプレゼントしてくれた。
母には怒られたが、父は笑いながら"いつか秀一にあげようと思っていた。予定が早まっただけだ"と言い弾き方を教えてくれた。
…バーボンには後で礼をせねば。
なぜ中途半端に2LDKか?
カルバドスの嫌がらせでもある。
二部屋を誰がどう使うか争わせたかったのだろう。
心底底意地の悪いヤツだ。
ヤツの思惑は外れて大した争いも無く
俺が一部屋・バーボンとスコッチ二人で一部屋に落ち着いた。
おかけで同居によるストレスはかなり減った。
顔を合わせる時間が減った為
バーボンとの衝突も幾分減った。
なるべく避けているのは変わらないが、多少日常の話をするようにはなった。
それにバーボンは時折飯を作ってくれる程度にはなった。
数ヶ月後、今までにない任務が回ってきた。
組織が手をかけている、生演奏が聴けるバーがある。
そこでは以前ナマエが被害にあった、"女性"に脅威的なあの媚薬を使い金持ちの要人からお金を巻き上げているようだ。
女性が狂ったように縋ってくるのが楽しいらしく、
要人は高い金を払ってでも薬を買いたいらしい。
以前の事件現場と同じく女性に薬を盛り、併設されている個室に連れ込むことが出来る。
カルバドスによると薬の噂を何処からともなく聞きつけた警察の犬が最近バー内部を嗅ぎ回っているから調べろとの事だった。
幸運なことに三人共楽器が弾ける。
俺はコンサーティーナが使える。
コンサーティーナとはアコーディオンに属する蛇腹楽器の一つだ。
バーボンはギター全般。
スコッチはベース。
あくまでも調査なのでそれぞれ他のスタッフと共に1〜2曲弾いた後、客を調べなくてはならない。
時折ボーイの仕事もした。
注意すべきは要人よりも女性だ。
薬の事を調べるためにわざと要人と共にバーにくるかもしれない。
調査をして1ヶ月、なかなか進展はない。
女性のほとんどはホステスやキャバ嬢、デートクラブの女性達だ。
要人から薬に関して高額の口止め料を貰っていたため彼女たちは何があっても口を割っていないようだ。
お金目当てで様々な要人と何度も来ている女性も中には見かけた。
俺が1曲弾き終わり、ステージから離れると拍手をしながらカルバドスが近づいてきた。
「よぉ、ライ。良い演奏だった。」
「何の用だ。」
「一応お前の上司だ。そんな邪険にするなよ。たまには一緒に飲もうぜ。」
「お前俺の事が嫌いだろう。俺の顔を見ながら酒を飲むなんざ気でも狂ったのか。」
「ライ、お前が嫌いだなんて言ったことないぞ。」
心外だ、という顔で手をヒラヒラさせる。
ステージではバーボンとスコッチ達が演奏を始めた。
「来いよ、奢ってやる。」
バーの席に座るとバーテンに"アレを頼む"と一言言うとカクテルが出てきた。
上の方が黄色、下の方がエメラルドグリーンでグラデーションのようになっている。
「なんだこれは。」
「最近ハマっているんだ。"ライ"入りカクテル。
カクテルだが甘くはないし度数強いぞ。」
豪快に笑って俺にグラスを寄越す。
「なんだよ、何も入れてねぇよ。そんじゃグラス交換しようぜ。…一気に飲めよ、ライ。」
断るわけにはいかないが、何が入っているか分からない。グラスを変えたからといって大丈夫だとは限らない。だがさすがにこんなに人がいる中、人が死んだら要人が二度と来ないだろう。
一口、口に含んだが毒では無さそうだ。
「なんだ、そんな舐めてねぇで早く飲めよ。」
ニタニタと嫌な顔で笑うカルバドスを殴りたい気持ちを抑え一気に酒を煽った。
「ヒューッ。飲んだな。さぁてお楽しみは10分後だ。外で女を引っ掛ける事をすすめるよ。」
そう言うとカルバドスはバーから出ていった。
やはり盛られたか。
急いでトイレに駆け込んだ。
胃の中を空っぽにしたものの、言われた通り10分後に視界が歪んだ。
急いで外に出て誰も居ない路地へと身を隠す。
さっきのアイツの言葉からすると媚薬だったらしい。
全身が燃えるように熱い。
俺の下半身が脈打つ。
苦しい、熱い。何も考えられない。
あの時のナマエはこんな気持ちだったのか。
だがあの薬は女性に限定的に高い効果が現れるものだ。
男が飲んだところで少々クラクラするだけだったはず…。何故だ。
疑問を繰り返した所で何の解決にもならなかった。
あれがあの時と逆で、男に限定的に効果を表すものだったら。そう考えると冷や汗が出た。
効果が切れるのを待つか、女性とヤるまで症状が緩和されないか。
動く度下着で下腹部のモノが擦れる為、動きたくても動けない。
次第にポツポツと雨が降ってきた。
「あの、大丈夫ですか?具合が悪いんですか?」
落ち着いた雰囲気の少し高めの声の女性が声をかけてきた。顔を見る余裕はない。
「…大丈夫…だ。」なんとか声を絞り出した。
「…ライ、大丈夫。私がなんとかする。」
さっきとは違う女性の声。コードネームで呼ばれた事と聞き覚えのある声に驚き、顔を見た。
ミルクティーカラーの髪を緩く巻いた、グレーの目をした女性。もしかして…。
「ナマエ、か?」
「正解!ごめん、最初声を変えてたの忘れて声かけちゃった。さ、目を瞑って。あ、着いてリバースするのはやめてね。姿くらまし、姿現わしで移動するから。」
「胃は…とうに空だ。」
なんでここにいるんだ!とか一緒にいる事がバレたら危険が及ぶと言いたかったものの、
有無を言わさずナマエは俺の腕を掴み、一瞬で移動した。
腕を掴まれた後急にお腹のそこが引き込まれた感覚に陥り、その後洗濯機に突っ込まれたかのようにグルグルと回転していたのは分かった。
目眩と若干の吐き気が襲う。
ここは、ホテルか?
「大丈夫?水飲んで。」
コップを差し出されたものの、手が震えて上手く飲めず口の端から水が滴り落ちる。
見かねたナマエが口移しで飲ませてくれた。
水を飲むと吐き気と目眩は落ち着いてきた。
「媚薬なのは分かるんだけど、どんな薬か分からないし、毒以外に関する解毒薬は持ってないの。」
悲しそうな顔をしてそう告げられた。
"アイツの嫌がらせだろう。効果が切れるまで放っておいてくれ。"そう言いたかったが口から漏れたのは空気だけだった。
とにかくじわじわと薬が自分を蝕む。
段々と話が出来なくなるくらい身体が苦しかった。
時間が経つにつれて効果が強くなってきている気もした。
今まで媚薬の耐性はいくつもつけてきたが、こんなに酷いものは始めてだった。
「大丈夫。今度は私が助ける番。」
優しい眼差しで動けない俺を見ると、身体が魔法でフワりと浮きベッドの上に着地した。
ナマエが俺に馬乗りになり軽くキスをしてきた。
堪らず引き寄せ口内を貪る。
キスだけでもほんの少しだけ落ち着いた。
お互い肩で息をして離れるとナマエが俺のベルトを外しチャックをおろす。
「ズボンと下着綺麗にしておくね。」
どうやら自分のものでかなりシミになっているようだ。魔法で一瞬で乾かしてもらった。
俺の衣服をさっと取り去り近くの椅子に投げた。
そして顔を俺のものに近付け、口に咥える。
「はぁ…ぁ…っ!」過敏になっているせいかすぐに達してしまい、彼女の口内に出してしまった。
「すまない…。」1度出したお陰が声が出せる程度になった。
「…大丈夫よ。」ティッシュに吐き出しこちらを見る。
「わかんないけど、多分私が以前飲んだ媚薬の逆バージョンかな〜。男に効くようにするなんて悪趣味。悪いんだけど、前回のと違うから解毒薬はないの。薬が体液に流れ出るのは同じかな。今のでちょっと私までクラクラした。」
「あの時と…同じか…。」
ナマエが下着を脱ぎ、再び俺に馬乗りになる。
秘部にあてがい、ゆっくりと腰を落としていった。
猛烈な快楽におかしくなりそうだった。
堪えるように唇を噛む。
「シュウ、唇切れちゃう。」
そっと顔を近付けキスをされる。彼女に手を伸ばすが、やめた。
彼女を抱きしめてしまったら、背中に爪を立ててしまうかもしれない。
彼女を離したくなくなってしまう。
代わりにシーツを強く握りしめた。
ナマエが上下に動く度お互い吐息が漏れる。
数回の律動で達してしまった。
彼女の中に注ぐ幸福感と征服感に襲われて酷く抱いてしまいたくなる。
傷つけたくないという理性がかろうじて俺をシーツに縫い止める。
「シュウ、我慢してる…?私は強いから大丈夫だよ。…好きにして。」
ナマエの最後の一言で俺の理性がプツンと切れた。
彼女をベッドに押し倒し思うがままに中に俺のモノを突き上げ、白濁液を注ぐ。数え切れない位達した。
…何時間経ったか。気がつくとお互い寝ていたらしい。暗かった外はほんのり明るくなってきた。
全身がどちらとも言えぬお互いの愛液でベタベタになっていた。
「酷ぇな。」随分と無茶をさせてしまったようだ。
「ナマエ…。」
彼女を撫でてやりたかったが、手が酷く汚れていることに気付きやめた。
洗面所に置いてあったバスタオルで彼女の身体を簡単に拭いた。
俺はサッとシャワーを浴びて服を着てホテルを出る。
ナマエを置いて出ることは少々躊躇われたがこれ以上巻き込む訳にはいかない。
タクシーに乗り自室へ帰った。
バーボンとスコッチはまだ寝ているようだ。
昼前になってカルバドスがやってきた。
「ふざけるなよ、カルバドス。」
「そんな怖い顔すんなよ。人体実験だよ。上手くいけば自白剤に使えるだろ。アレの効き目、すんげぇだろ!どうだった?なぁ、どんな女を捕まえたんだ?
証拠は残してねぇよな?」
「それ以上くだらん質問をしたら殺すぞ。
…抱いた女は気分が高揚していてつい殺したよ。
いつもの任務のように、跡形もなく証拠は消したから問題はない。」
威圧をかけるようにカルバドスを睨むと思った反応と違っていたのか青白い顔をして去っていった。
なんとか誤魔化せたようだ。
「ライ、カルバドスと何話してたんだよ。
お前すげー顔してたぞ。」
スコッチが部屋から様子を伺っていたようだ。
心配そうな顔をされた。
「大したことじゃない。気にするな。」
「笑えるくらいサイコパスな顔してたぞ。
何かされたのか?昨日も突然トイレに駆け込んで、その後血相変えてバーから出ていったっきり帰って来ねぇし。
バーボンがライの楽器持って帰ってきたんだぜ。
俺たちの部屋にあるから後で回収しろよ。
…今回の事、俺達には関係ない話かもしれないが話くらいは同居人として聞くからな!
俺もあのおっさん嫌いだ。」
笑いながらスコッチは部屋へ戻って行った。
気がかりだった楽器が無事なことに安堵した。
昨日ケースにはしまったものの、ステージ裏に置いてきてしまっていたからな。
俺のコンサーティーナは元々父のものだった。
小さい頃、父が弾いてくれたのを見て欲しくなってしまった。
大事なものだったのだろうが、嫌な顔せず自分にプレゼントしてくれた。
母には怒られたが、父は笑いながら"いつか秀一にあげようと思っていた。予定が早まっただけだ"と言い弾き方を教えてくれた。
…バーボンには後で礼をせねば。