第3章〈完結〉
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あれから子供達から犯人の死体の記憶、
それと赤井秀一=沖矢昴である事、
現場に安室が来た事の記憶を子供達から消した。
もちろん安室にもその点を伝えておいた。
これで次に光彦君も歩美ちゃんと会っても問題はないはず。
その日の夕方には帰宅した。
玄関に足を踏み入れた瞬間、安堵で気が抜けてその場に座り込んだ。
「大丈夫か?」シュウが心配して一緒になってしゃがみ込んだ。
「生きてて、良かった。」
「そうだな。よく頑張った。」
優しく微笑むと私の両肩を掴んで立たせそっと抱きしめられた。
「ナマエが、生きていて本当に良かった。
正直、君さえ生きていればもうどうでも良いと意識を失いながら思っていた。FBIとしてあるまじき発言だが…本心だ。」
「犯人と対峙して一瞬死を覚悟したんだけど…私が死ぬとシュウも巻き込んじゃうから…意地でもなんとかしないとって必死だった。
今となっては過剰防衛で魔法省に捕まっても良いからシュウが撃たれる前に魔法で大暴れすべきだったなって…後悔してる。」
「魔法界で犯罪者になられるのも困る。」
困ったようにクシャッと笑うシュウが愛おしくて、靴を履いたままなのに抱きついた。
「こら、靴は脱ぎなさい。」
「脱がせて〜。」
「まったく。」
左手で私の腰を支えながら右手で器用に靴を脱がせて玄関に放った。
私を抱えたままソファーに座り込み背もたれに寄りかかった。
シュウに跨ったまま胸に耳を押し当て一定間隔に響く心音に耳を傾けた。
そのリズムが心地よくて思わずウトウトしそうになる。
「まさかあの人が犯人だったとはな…。」
シュウの落ち込んだ声が胸を通して耳に届いた。
ショックと悲しみを隠しきれない声が辛くて、顔が見れなかった。
そのまま胸に耳を当てたまま、静かにシュウの言葉を聞いた。
元々あの犯人だった男と初めて会ったのはFBIに入ったばかりの頃だったらしい。
銃の扱いや身のこなし、心構え等本当に様々な事を教えてくれる兄のような存在だったらしい。
組織の潜入捜査の準備をする為に会わなくなってからは1度も顔を合わせていなかった。
「FBIを辞めたとは聞いていた。軍の衛生兵になるとは聞いていたが…まさかこの為とは微塵も思わなかった。
元々非常に強い男だった。武術も銃術も長けていた。
今回闘ってみて改めてあの人は強かったと実感した。…それに俺が知り合いだと気付いて若干動揺したのを見逃してはいなかった。」
「でも…1発で殺さなかったのは、向こうも少し躊躇ったんじゃない…?」
「違うな。アイツは言っていた。"もがき苦しんで死ぬ姿を見るのが快感だ"と。俺を苦しませて殺したかっただけだ。
俺は組織が壊滅して、日本でゆっくり過ごす内にかなり気が緩んでいたのかもしれない。
…昔だったら何の躊躇いもなく即死させていた。
そうすればナマエに怪我をさせる事もなく、殺させる事もなかった。
…すまなかった。」
小さく首をふり、抱きしめている手を強めた。
「…私も見てたけど、凄く強い人だって分かった。
シュウと互角か、少し上かもしれないと思った。
…私が殺せたのは、相手が私を"子供"だからと油断していたからだよ。子供が易々と銃を撃つとは思わないじゃない?しかも、確実に殺せる頭を狙うとは。」
「…そうだな。本当に助かったよ。」
「…皆、死ななくて良かった。私達、最近入院し過ぎじゃない?」
思わず笑って言うとシュウもつられたように少し笑った。
その後ニュースでは誘拐事件の犯人が逮捕されたと報道されたが、元FBIという事は伏せられた。
もし世間にバレたらFBIの風当たりは強くなるだろうし風評被害は避けたい。
当然小学校はあれからすぐに辞め、ランドセルも綺麗にして阿笠博士に返した。
シュウ、昴はもう少しポアロでのバイト生活を楽しむらしい。
私もポアロでバイトしようかなー、とぼやいたら全力で反対された。
「ナマエ目当てで来る客が増える。駄目だ。触られでもしたら俺が客の腕をへし折ってしまいそうだ。」と凄まれたので諦める事にした。
仕方がない、しばらくは客で通うとしよう。
それと赤井秀一=沖矢昴である事、
現場に安室が来た事の記憶を子供達から消した。
もちろん安室にもその点を伝えておいた。
これで次に光彦君も歩美ちゃんと会っても問題はないはず。
その日の夕方には帰宅した。
玄関に足を踏み入れた瞬間、安堵で気が抜けてその場に座り込んだ。
「大丈夫か?」シュウが心配して一緒になってしゃがみ込んだ。
「生きてて、良かった。」
「そうだな。よく頑張った。」
優しく微笑むと私の両肩を掴んで立たせそっと抱きしめられた。
「ナマエが、生きていて本当に良かった。
正直、君さえ生きていればもうどうでも良いと意識を失いながら思っていた。FBIとしてあるまじき発言だが…本心だ。」
「犯人と対峙して一瞬死を覚悟したんだけど…私が死ぬとシュウも巻き込んじゃうから…意地でもなんとかしないとって必死だった。
今となっては過剰防衛で魔法省に捕まっても良いからシュウが撃たれる前に魔法で大暴れすべきだったなって…後悔してる。」
「魔法界で犯罪者になられるのも困る。」
困ったようにクシャッと笑うシュウが愛おしくて、靴を履いたままなのに抱きついた。
「こら、靴は脱ぎなさい。」
「脱がせて〜。」
「まったく。」
左手で私の腰を支えながら右手で器用に靴を脱がせて玄関に放った。
私を抱えたままソファーに座り込み背もたれに寄りかかった。
シュウに跨ったまま胸に耳を押し当て一定間隔に響く心音に耳を傾けた。
そのリズムが心地よくて思わずウトウトしそうになる。
「まさかあの人が犯人だったとはな…。」
シュウの落ち込んだ声が胸を通して耳に届いた。
ショックと悲しみを隠しきれない声が辛くて、顔が見れなかった。
そのまま胸に耳を当てたまま、静かにシュウの言葉を聞いた。
元々あの犯人だった男と初めて会ったのはFBIに入ったばかりの頃だったらしい。
銃の扱いや身のこなし、心構え等本当に様々な事を教えてくれる兄のような存在だったらしい。
組織の潜入捜査の準備をする為に会わなくなってからは1度も顔を合わせていなかった。
「FBIを辞めたとは聞いていた。軍の衛生兵になるとは聞いていたが…まさかこの為とは微塵も思わなかった。
元々非常に強い男だった。武術も銃術も長けていた。
今回闘ってみて改めてあの人は強かったと実感した。…それに俺が知り合いだと気付いて若干動揺したのを見逃してはいなかった。」
「でも…1発で殺さなかったのは、向こうも少し躊躇ったんじゃない…?」
「違うな。アイツは言っていた。"もがき苦しんで死ぬ姿を見るのが快感だ"と。俺を苦しませて殺したかっただけだ。
俺は組織が壊滅して、日本でゆっくり過ごす内にかなり気が緩んでいたのかもしれない。
…昔だったら何の躊躇いもなく即死させていた。
そうすればナマエに怪我をさせる事もなく、殺させる事もなかった。
…すまなかった。」
小さく首をふり、抱きしめている手を強めた。
「…私も見てたけど、凄く強い人だって分かった。
シュウと互角か、少し上かもしれないと思った。
…私が殺せたのは、相手が私を"子供"だからと油断していたからだよ。子供が易々と銃を撃つとは思わないじゃない?しかも、確実に殺せる頭を狙うとは。」
「…そうだな。本当に助かったよ。」
「…皆、死ななくて良かった。私達、最近入院し過ぎじゃない?」
思わず笑って言うとシュウもつられたように少し笑った。
その後ニュースでは誘拐事件の犯人が逮捕されたと報道されたが、元FBIという事は伏せられた。
もし世間にバレたらFBIの風当たりは強くなるだろうし風評被害は避けたい。
当然小学校はあれからすぐに辞め、ランドセルも綺麗にして阿笠博士に返した。
シュウ、昴はもう少しポアロでのバイト生活を楽しむらしい。
私もポアロでバイトしようかなー、とぼやいたら全力で反対された。
「ナマエ目当てで来る客が増える。駄目だ。触られでもしたら俺が客の腕をへし折ってしまいそうだ。」と凄まれたので諦める事にした。
仕方がない、しばらくは客で通うとしよう。