第3章〈完結〉
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「というわけで、今日から転校生です!皆さん仲良くして下さいね!」担任の小林先生の声が教室内に響いた。
「も…諸星ナマエです。よろしくお願いします。」引きつった笑みで挨拶した。
遡ること3日前。
昴に朝早く起こされたかと思ったら
「3日後、手続きはしておきますので小学校に通ってください。」と訳分からない事を言われた。
「貴女なら子供の姿になれるでしょう?」と、さも当然みたいな顔されたけどコナン君や哀ちゃんじゃあるまいし出来……るよ!出来るけどさ!
「潜入捜査、お願いします。」そう言うと部屋を出ていった。
意味が分からないと思いつつも適当に子供服売り場で何点か服や下着を購入した。
帰ってきた昴を問い詰めると、ジェイムズに協力してもらって書類を偽造しイギリスから一時的に日本に引越してきた事にするらしい。
しかも学校は帝丹小学校らしい。
そうしていつぶりかの小学生。
引きつった笑みのまま席に着くと皆好奇の目を私に向けている。
「ほら、授業はじめますよ!」
授業を受けて休憩時間。
皆わっと集まってきた。
「どこから来たのー?」
「お人形さんみたい!」
「可愛い!家はどこ?」
物凄い数の質問に圧倒されながら適当に答えた。
授業を始めるために先生が来た瞬間蜘蛛の子を散らす勢いで皆席に着いた。
そのタイミングで隣の席の男の子にメモを渡した。
"少年探偵団、私も入りたい。"と。
そう、隣の席は光彦君だ。
クラスに歩美ちゃんも元太くんもいる。
同じクラスになったのは偶然ではないだろう。
昴め…。
放課後になり改めて光彦君が声をかけてくれた。
「少年探偵団に入りたいんですか?」
「うん、先生から聞いて気になって。良い?」
「もちろん良いですよ!ね!歩美ちゃん、元太くん!」
「うん!お友達が増えて嬉しい!よろしくね!私は吉田歩美!」
「俺は小嶋元太。うな重大好きな少年探偵団!」
「うな重好きなのは元太くんだけでしょう!僕は円谷光彦です。よろしくお願いします!」
「よろしくね。」
「これ、少年探偵団のバッジです。使い方教えますね!GPSついていてお互い連絡が取れるスグレモノなんです!博士の発明品なんですよ。」
「ありがとう、便利だね。」
「なんだか、落ち着いた雰囲気が哀ちゃんみたい。」
「哀ちゃん?」一瞬ギクリとした。
「転校しちゃったんだけど、同い年なのにしっかりしていて大人びてお姉さんみたいだったの。」
歩美ちゃんが少し寂しそうに答えた。
「でも、どちらかと言うとあのねーちゃんに似てねぇか?」
「ナマエお姉さんですよね。似てますよね!」
「そういえばにてる!名前も同じだね!」
「そ、そうなんだー!」
冷や汗が止まらない。だって本人だし。
諸星という苗字は、シュウの昔の偽名の苗字借りただけだし…。
「そんな事より今日もポアロ行かねぇか?」
「行きましょうか。」
「歩美も行きたい!」
皆に連れられてポアロへ向かった。
店内に入ると昴がこちらに近づいてきた。
「おや、今日は友人を連れてきたんですか?」
「ナマエちゃんって言うんですよ!」
「ナマエお姉さんに似てるよね!」
「鰻とアナゴくらい似てるぜ!」
元太くんの基準はいつでも鰻だな…。
「えぇ、似てますね。本当に。」
「昴のお兄さんとナマエお姉さんの子供がいたらきっとナマエちゃんみたいな美人さんだね!」
「ブフォ」変なところから吹き出して鼻水が危うく出るところだった。
「クッ…笑。そうだったら嬉しいですね。」
昴、何その満面の笑みは。
「ナマエちゃん、大丈夫ですか?」
「うん、ごめん、なんかむせちゃった。」
「…皆さん、せっかく来てくれたんですが、今日は帰った方が良いですよ。
天気が崩れるとニュースでやってましたから。」
「えーっ?こんなに晴れてるのに?」
「兄ちゃん帰り送ってくれればいいじゃねぇか!」
「すみません、今日はこの後用事がありまして。」
「仕方がありません。帰りましょう。」
「あっ、私学校に忘れ物しちゃった。皆先に帰ってて?」
「学校の行き方分かる?」歩美ちゃんが心配そうに顔を覗き込んできた。
「大丈夫、私1度通った道は忘れないから。」
「気をつけて帰って下さいね!」
「じゃあまた明日な!」
3人は店から出て帰路に着いたようだ。
「昴。」
「ナマエ、今日はあと30分でシフトが終わりますので待っていて貰えますか?」
「分かった。…ケーキ食べたい。」
「適当に座って下さい。」
「奢り?」
「勿論ですよ、お嬢様。」
小声で会話すると席に着いた。
店内に客は3人いたが本を読んだり音楽を聞いたりと全く周囲を見ていない。
子供一人で居ても気にも留めないだろう。
ランドセルを隣の席に置いた。
ちなみにランドセルは哀ちゃんの物を阿笠博士から借りた。
阿笠博士が捨てるのも寂しいと哀ちゃんの物は全てそのままにとっておいてあるらしい。
服はバレるがランドセルくらいはバレないはず。
少しすると水とケーキが目の前に置かれた。
「どうぞ。」
「ありがとう。さすがにこれは自作じゃないでしょう?」
「えぇ、もう1人のスタッフが事前に作って冷やしておいてくれたものです。
流石に菓子類は作れません。」
「だよね。いただきます。…ん、美味しい。」
「紅茶はいかがですか?」
「ううん、大丈夫。」
ケーキを堪能していると本当に外の雲行きが怪しくなってきた。
「さっきのは本当だったんだ…。」
周囲のお客さんも慌てて会計して店を出ていった。
「さて、そろそろ別のスタッフが来ますし片付けしたら帰りましょう。食べ終わりました?」
「うん、ご馳走様でした。」
お皿を受け取り片付けると昴が財布からケーキの代金を取ってレジへと入れた。
「…なんか、申し訳ない。」
「構いませんよ。潜入させているお礼の一つです。」
フフッと笑うと皿洗いを始めた。
少しすると小雨が降ってきて他のスタッフが店内に駆け込んできて勤務を交代した。
「さ、帰りましょうか。」
そう言うとランドセルごと私をひょいと抱き上げた。
「えっ、ちょ、怖っ。子供の姿で昴の身長まで上がると高低差凄くて怖い。」
「その姿だと歩行スピードが遅くて二人して濡れてしまいますからね。大人しく抱っこされてて下さい。
走りますからしっかり捕まっていて下さいね。」
昴が私を持ったまま駐車場まで走った。
「早っ!」
急いで車に乗り込んだのでおかげでほとんど濡れずにすんだ。
車の後部座席に座っているとコンコンと運転席の窓が叩かれた。
「子供を担いで凄い速さで走っている男がいると聞いたんですが。」
「子供?後部座席にいるのは僕の恋人ですが?
疲れて寝ているんです。そっとしておいて貰えます?」
「あぁ…本当ですね。見間違えかな…すみません。」
警察官は立ち去った。
「あ…あっぶな!急いで元に戻ってブランケットにくるまったから良いものの!」
「まいったな…。すぐに元に戻ってくれて助かった。」
「今誘拐で騒がれてるから世間も敏感になってるんだよ。気をつけてよね!」
「服は…大丈夫か?」
「とりあえず急いで脱いだ…。元々着てたのは下に敷いてる。」
「…。」
「ちょっと、全裸だからって変な事想像しないでよ!」
「おや、変な事とはなんでしょうか?
…冗談です、そんな怖い顔しないで下さい。
家に着いたら服を取ってきてあげますから。」
昴が紺色のシャツを脱いで私に寄越した。
「ありがとう。」
サイズが違いすぎてワンピースみたいになっているがおかげですっぽり太腿まで隠れている。良かった。
「このままマンション上がっても大丈夫そうじゃない?」
「勘弁してくれ…その姿、君が思っている以上にそそられる。正直今すぐにでも襲いたくなる。」
「えっ!?なんで?」
「…事後に俺のシャツを着ているみたいだからだ。」
そう言われて何かで見た彼シャツという言葉を思い出して赤面した。
「も…諸星ナマエです。よろしくお願いします。」引きつった笑みで挨拶した。
遡ること3日前。
昴に朝早く起こされたかと思ったら
「3日後、手続きはしておきますので小学校に通ってください。」と訳分からない事を言われた。
「貴女なら子供の姿になれるでしょう?」と、さも当然みたいな顔されたけどコナン君や哀ちゃんじゃあるまいし出来……るよ!出来るけどさ!
「潜入捜査、お願いします。」そう言うと部屋を出ていった。
意味が分からないと思いつつも適当に子供服売り場で何点か服や下着を購入した。
帰ってきた昴を問い詰めると、ジェイムズに協力してもらって書類を偽造しイギリスから一時的に日本に引越してきた事にするらしい。
しかも学校は帝丹小学校らしい。
そうしていつぶりかの小学生。
引きつった笑みのまま席に着くと皆好奇の目を私に向けている。
「ほら、授業はじめますよ!」
授業を受けて休憩時間。
皆わっと集まってきた。
「どこから来たのー?」
「お人形さんみたい!」
「可愛い!家はどこ?」
物凄い数の質問に圧倒されながら適当に答えた。
授業を始めるために先生が来た瞬間蜘蛛の子を散らす勢いで皆席に着いた。
そのタイミングで隣の席の男の子にメモを渡した。
"少年探偵団、私も入りたい。"と。
そう、隣の席は光彦君だ。
クラスに歩美ちゃんも元太くんもいる。
同じクラスになったのは偶然ではないだろう。
昴め…。
放課後になり改めて光彦君が声をかけてくれた。
「少年探偵団に入りたいんですか?」
「うん、先生から聞いて気になって。良い?」
「もちろん良いですよ!ね!歩美ちゃん、元太くん!」
「うん!お友達が増えて嬉しい!よろしくね!私は吉田歩美!」
「俺は小嶋元太。うな重大好きな少年探偵団!」
「うな重好きなのは元太くんだけでしょう!僕は円谷光彦です。よろしくお願いします!」
「よろしくね。」
「これ、少年探偵団のバッジです。使い方教えますね!GPSついていてお互い連絡が取れるスグレモノなんです!博士の発明品なんですよ。」
「ありがとう、便利だね。」
「なんだか、落ち着いた雰囲気が哀ちゃんみたい。」
「哀ちゃん?」一瞬ギクリとした。
「転校しちゃったんだけど、同い年なのにしっかりしていて大人びてお姉さんみたいだったの。」
歩美ちゃんが少し寂しそうに答えた。
「でも、どちらかと言うとあのねーちゃんに似てねぇか?」
「ナマエお姉さんですよね。似てますよね!」
「そういえばにてる!名前も同じだね!」
「そ、そうなんだー!」
冷や汗が止まらない。だって本人だし。
諸星という苗字は、シュウの昔の偽名の苗字借りただけだし…。
「そんな事より今日もポアロ行かねぇか?」
「行きましょうか。」
「歩美も行きたい!」
皆に連れられてポアロへ向かった。
店内に入ると昴がこちらに近づいてきた。
「おや、今日は友人を連れてきたんですか?」
「ナマエちゃんって言うんですよ!」
「ナマエお姉さんに似てるよね!」
「鰻とアナゴくらい似てるぜ!」
元太くんの基準はいつでも鰻だな…。
「えぇ、似てますね。本当に。」
「昴のお兄さんとナマエお姉さんの子供がいたらきっとナマエちゃんみたいな美人さんだね!」
「ブフォ」変なところから吹き出して鼻水が危うく出るところだった。
「クッ…笑。そうだったら嬉しいですね。」
昴、何その満面の笑みは。
「ナマエちゃん、大丈夫ですか?」
「うん、ごめん、なんかむせちゃった。」
「…皆さん、せっかく来てくれたんですが、今日は帰った方が良いですよ。
天気が崩れるとニュースでやってましたから。」
「えーっ?こんなに晴れてるのに?」
「兄ちゃん帰り送ってくれればいいじゃねぇか!」
「すみません、今日はこの後用事がありまして。」
「仕方がありません。帰りましょう。」
「あっ、私学校に忘れ物しちゃった。皆先に帰ってて?」
「学校の行き方分かる?」歩美ちゃんが心配そうに顔を覗き込んできた。
「大丈夫、私1度通った道は忘れないから。」
「気をつけて帰って下さいね!」
「じゃあまた明日な!」
3人は店から出て帰路に着いたようだ。
「昴。」
「ナマエ、今日はあと30分でシフトが終わりますので待っていて貰えますか?」
「分かった。…ケーキ食べたい。」
「適当に座って下さい。」
「奢り?」
「勿論ですよ、お嬢様。」
小声で会話すると席に着いた。
店内に客は3人いたが本を読んだり音楽を聞いたりと全く周囲を見ていない。
子供一人で居ても気にも留めないだろう。
ランドセルを隣の席に置いた。
ちなみにランドセルは哀ちゃんの物を阿笠博士から借りた。
阿笠博士が捨てるのも寂しいと哀ちゃんの物は全てそのままにとっておいてあるらしい。
服はバレるがランドセルくらいはバレないはず。
少しすると水とケーキが目の前に置かれた。
「どうぞ。」
「ありがとう。さすがにこれは自作じゃないでしょう?」
「えぇ、もう1人のスタッフが事前に作って冷やしておいてくれたものです。
流石に菓子類は作れません。」
「だよね。いただきます。…ん、美味しい。」
「紅茶はいかがですか?」
「ううん、大丈夫。」
ケーキを堪能していると本当に外の雲行きが怪しくなってきた。
「さっきのは本当だったんだ…。」
周囲のお客さんも慌てて会計して店を出ていった。
「さて、そろそろ別のスタッフが来ますし片付けしたら帰りましょう。食べ終わりました?」
「うん、ご馳走様でした。」
お皿を受け取り片付けると昴が財布からケーキの代金を取ってレジへと入れた。
「…なんか、申し訳ない。」
「構いませんよ。潜入させているお礼の一つです。」
フフッと笑うと皿洗いを始めた。
少しすると小雨が降ってきて他のスタッフが店内に駆け込んできて勤務を交代した。
「さ、帰りましょうか。」
そう言うとランドセルごと私をひょいと抱き上げた。
「えっ、ちょ、怖っ。子供の姿で昴の身長まで上がると高低差凄くて怖い。」
「その姿だと歩行スピードが遅くて二人して濡れてしまいますからね。大人しく抱っこされてて下さい。
走りますからしっかり捕まっていて下さいね。」
昴が私を持ったまま駐車場まで走った。
「早っ!」
急いで車に乗り込んだのでおかげでほとんど濡れずにすんだ。
車の後部座席に座っているとコンコンと運転席の窓が叩かれた。
「子供を担いで凄い速さで走っている男がいると聞いたんですが。」
「子供?後部座席にいるのは僕の恋人ですが?
疲れて寝ているんです。そっとしておいて貰えます?」
「あぁ…本当ですね。見間違えかな…すみません。」
警察官は立ち去った。
「あ…あっぶな!急いで元に戻ってブランケットにくるまったから良いものの!」
「まいったな…。すぐに元に戻ってくれて助かった。」
「今誘拐で騒がれてるから世間も敏感になってるんだよ。気をつけてよね!」
「服は…大丈夫か?」
「とりあえず急いで脱いだ…。元々着てたのは下に敷いてる。」
「…。」
「ちょっと、全裸だからって変な事想像しないでよ!」
「おや、変な事とはなんでしょうか?
…冗談です、そんな怖い顔しないで下さい。
家に着いたら服を取ってきてあげますから。」
昴が紺色のシャツを脱いで私に寄越した。
「ありがとう。」
サイズが違いすぎてワンピースみたいになっているがおかげですっぽり太腿まで隠れている。良かった。
「このままマンション上がっても大丈夫そうじゃない?」
「勘弁してくれ…その姿、君が思っている以上にそそられる。正直今すぐにでも襲いたくなる。」
「えっ!?なんで?」
「…事後に俺のシャツを着ているみたいだからだ。」
そう言われて何かで見た彼シャツという言葉を思い出して赤面した。