第3章〈完結〉
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まだお昼までは時間がある。
スマホと財布と鍵類を手にして駐車場へ向かった。
どれが自分の車かは分からなかったが、駐車場で赤くて白いラインの入った車を見て直感でこれではないかと思った。
鍵のボタンを押すと車が反応した。
やはりこの車が俺のものか。
エンジンをかけると低い重低音が響いた。
懐かしいというか聞き覚えがある音だと思った。
ハンドルが手に馴染むようにフィットする。
身体が覚えているかのようにスムーズに車を動かす事が出来た。
運転に関しては記憶を失っていないので問題なかった。
車で昨日訪問した阿笠博士の家へと向かった。
インターホンを押すと驚いたように出てきた。
「あぁ、赤井君。また来たのじゃな。中でお茶でも飲むかの?」
「えぇ、頂きます。」
中は研究所のようだ。
「すまんのー。色々発明品を作っているから散らかっているんじゃが…。」
「いえ。こちらが突然押しかけたので。」
「今お茶持ってくるからの。」
少し経ってお茶を出された。
「俺は…以前沖矢昴だったんですよね。その姿をよく知っていると。」
「そうじゃ。君は沖矢君として生活しておったよ。隣の工藤邸で。」
「…俺が変装している様子を見た事はありますか?」
「いや、実際見た事はないがの…。ワシは変声機を作っただけじゃからのぅ…。」
「変声機?」
「チョーカー型の変声機じゃ。好きなように声を変えられるスグレモノ!」
「実際変装している過程を見た事がある人物はいますか?」
「うーん、隣の新一なら見た事あるかもしれんのぅ。ちょっと行ってみたらどうじゃ?」
「…ありがとうございました、行ってみます。」
「またの。早く記憶が戻る事を祈っておるぞ。」
「どうも。」
隣の工藤邸のインターホンを押すと若い男が出てきた。新一といったな。
「赤井さん、どうしたんですか?」
「話がしたい。」
「中にどうぞ。」
リビングに案内された。
建物の中はなんだか見覚えがあった。
「ここは…来たことがあるな。」
「それはそうですよ、一時期ここに住んでいたんですから。」
「君は…俺が実際に変装した段階を見た事があるか?」
「ぇ、いや、人の変装や着替えを覗くのもあれなので変装前と変装後しか見た事ないですが…。
オレの母が元々変装させたので見た事あるはずです。」
「…俺は実際沖矢になっていたというのは確実という事か。」
「当たり前ですよ、そんな所疑っているんですか?」
「もう1つ聞きたい。…俺が結婚式の前撮りをした時、写真に沖矢が写っていた。あの沖矢は誰だ?」
「オレはその写真見た事がないので分かりません。そんな写真あるんですか?」
「あぁ、タキシードまでご丁寧に着て写っていた。」
「そうなんですか。でも気にする事ないんじゃないですか?そうだな…赤井さんに背格好が近いのはオレの親父と、赤井さんのお父さんと、あむろさ…降谷さんくらいじゃないですかね?」
「降谷君以外は今何処に?」
「どちらも海外です。」
「そうか…ありがとう。」
もしかしたら、あの写真の沖矢は降谷君なのかもしれない。
降谷君と、ナマエが…共犯…?
「ウッ」
「赤井さん!トイレこっち!」
一気に出されたお茶を飲み干した。
「…すまない、大丈夫だ。」
「顔色、青いですよ。1度休んでいって下さい。客室のベッドは空いているので…。」
「大丈夫だ、俺にはやる事がある。お茶、ありがとう。ボウヤ。」
家を出て車に乗り込んだ。
「ボウヤ、って…赤井さん…。そこは覚えてるのかよ。」
新一は苦笑しながらお茶のカップを片付けた。
スマホと財布と鍵類を手にして駐車場へ向かった。
どれが自分の車かは分からなかったが、駐車場で赤くて白いラインの入った車を見て直感でこれではないかと思った。
鍵のボタンを押すと車が反応した。
やはりこの車が俺のものか。
エンジンをかけると低い重低音が響いた。
懐かしいというか聞き覚えがある音だと思った。
ハンドルが手に馴染むようにフィットする。
身体が覚えているかのようにスムーズに車を動かす事が出来た。
運転に関しては記憶を失っていないので問題なかった。
車で昨日訪問した阿笠博士の家へと向かった。
インターホンを押すと驚いたように出てきた。
「あぁ、赤井君。また来たのじゃな。中でお茶でも飲むかの?」
「えぇ、頂きます。」
中は研究所のようだ。
「すまんのー。色々発明品を作っているから散らかっているんじゃが…。」
「いえ。こちらが突然押しかけたので。」
「今お茶持ってくるからの。」
少し経ってお茶を出された。
「俺は…以前沖矢昴だったんですよね。その姿をよく知っていると。」
「そうじゃ。君は沖矢君として生活しておったよ。隣の工藤邸で。」
「…俺が変装している様子を見た事はありますか?」
「いや、実際見た事はないがの…。ワシは変声機を作っただけじゃからのぅ…。」
「変声機?」
「チョーカー型の変声機じゃ。好きなように声を変えられるスグレモノ!」
「実際変装している過程を見た事がある人物はいますか?」
「うーん、隣の新一なら見た事あるかもしれんのぅ。ちょっと行ってみたらどうじゃ?」
「…ありがとうございました、行ってみます。」
「またの。早く記憶が戻る事を祈っておるぞ。」
「どうも。」
隣の工藤邸のインターホンを押すと若い男が出てきた。新一といったな。
「赤井さん、どうしたんですか?」
「話がしたい。」
「中にどうぞ。」
リビングに案内された。
建物の中はなんだか見覚えがあった。
「ここは…来たことがあるな。」
「それはそうですよ、一時期ここに住んでいたんですから。」
「君は…俺が実際に変装した段階を見た事があるか?」
「ぇ、いや、人の変装や着替えを覗くのもあれなので変装前と変装後しか見た事ないですが…。
オレの母が元々変装させたので見た事あるはずです。」
「…俺は実際沖矢になっていたというのは確実という事か。」
「当たり前ですよ、そんな所疑っているんですか?」
「もう1つ聞きたい。…俺が結婚式の前撮りをした時、写真に沖矢が写っていた。あの沖矢は誰だ?」
「オレはその写真見た事がないので分かりません。そんな写真あるんですか?」
「あぁ、タキシードまでご丁寧に着て写っていた。」
「そうなんですか。でも気にする事ないんじゃないですか?そうだな…赤井さんに背格好が近いのはオレの親父と、赤井さんのお父さんと、あむろさ…降谷さんくらいじゃないですかね?」
「降谷君以外は今何処に?」
「どちらも海外です。」
「そうか…ありがとう。」
もしかしたら、あの写真の沖矢は降谷君なのかもしれない。
降谷君と、ナマエが…共犯…?
「ウッ」
「赤井さん!トイレこっち!」
一気に出されたお茶を飲み干した。
「…すまない、大丈夫だ。」
「顔色、青いですよ。1度休んでいって下さい。客室のベッドは空いているので…。」
「大丈夫だ、俺にはやる事がある。お茶、ありがとう。ボウヤ。」
家を出て車に乗り込んだ。
「ボウヤ、って…赤井さん…。そこは覚えてるのかよ。」
新一は苦笑しながらお茶のカップを片付けた。