その後救急車とパトカーが来て男の子と犯人は救急車で搬送された。
私達は警察署で事情を説明した。
とりあえず詳しい事情は再度明日説明する事になりそうだ。

警察署から旅館に戻ると旅館のスタッフが駆け寄ってきて物凄い勢いで頭を下げて感謝された。
現在若女将と若旦那は病院にいるとの事。
男の子と一緒に病院で一泊するらしい。

「無事でよかったです。当然の事をしたまでなので。」
感謝や労いの言葉をかけてくるスタッフ達を宥め、なんとか上の階へ行った。
部屋に入ろうとするとちょうど佐藤さんと高木刑事と会った。
「お疲れ様でした。」
「お疲れ様でした！いや、流石ですね！僕達日本警察が少し恥ずかしくなります…。」
高木刑事が少し困ったような顔をした。
「何を言っているんだ、たまたま俺たちが行った方向に犯人がいた、それだけの事だ。」
そう言ってシュウは部屋に入ってしまった。
「男の子が無事でよかった！じゃあまた明日。おやすみなさい〜。」
「おやすみ！」（佐）
「おやすみなさい！」（高）

部屋に入り私はゴロゴロしながらチューハイを飲みながらお菓子を貪った。
料理が中途半端だったからなー。
ちょっとお腹空いた。

シュウは一人でバーボンで祝杯をあげていた。
「ポテチいるー？うすしお。」
「少し貰おう。…久々に食うと旨いな。バーボンにはちょっと合わないが。」
「確かにウィスキーには合わなそう。まだチョコ系の方が合うんじゃない？」
そう言ってシュウの口にたけのこの里を一つ放り込んだ。
「…旨い。」気に入ったらしく二〜三個つまみながらウィスキーを流し込んだ。
「甘いものにだいぶ慣れてきたよね。」
「日本の菓子は旨いものが多いからな。
アメリカの物はどうにも甘すぎたり妙な味がする物があって苦手だった。」
「あー… Twizzlersとか？」
「そうだな…あれは…無理だった。アメリカに来た頃罰ゲームで食わされた。」
「私も友達に美味しいからってもらって無理だった。私アメリカ帰ったら日本のお菓子禁断症状出そう。」
「時々日本に来よう、一緒に。」

その日は0時半には就寝した。
シュウも疲れたのかいつもより早く寝ていた。

明日には警察署に行かなければ。