第3章〈完結〉
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帰ってきて夕食まで時間があったので部屋の露天風呂に入りゆっくり寛いだ。
その後は浴衣だと落ち着かないという事でお互い普通に服を着た。
「お、これ印刷してアルバム作ろ。」
「俺も何枚か撮ったからまとめて印刷しておこう。後で写真LINEしてくれ。」
「分かった。よろしくー。あ、せっかくだから部屋で一緒に写真撮ろ。こっち来て。」
ソファーの隣に座ってもらった。
「俺が撮ろう。Say cheese.」
「Cheese!」
カシャ
「ありがとう。お、良い感じ。私にその写真送って。待ち受けにしようかな。
あーでも、シュウとウサギの写真も良いな。迷う〜。」
「今送った。俺は今撮ったのを待ち受けにするか…。」
「じゃあ私もそうしよ。お揃い〜!」
「…ちょっと恥ずかしいな、これ。」
「たまには良いじゃん。シュウいつも初期設定のままだし。…あ、そろそろ夕食の時間じゃない?」
「行こう。昼がホッドドッグ一個だったからな。さすがに腹が減った。」
下の食事処に行くと佐藤さんと高木刑事に会った。
ちょうど来たところらしい。
「どうも〜!今日どこか行った?」
「アウトレットで買い物して海ほたる行ったわよ。」
「良いな〜!私達マザー牧場行ってきた。」
「あら、私達も明日行くつもり。どうだった?」
観光話をしていたら料理が運ばれてきた。
流石、昨日とメニューが違う。
前菜が出た後鍋が出てきた。
「熱そうだけど美味しそう。」
鍋に取り箸を入れた時に黒くて固いものに触れた。
「なにこれ。」
箸で引き上げると…
「キャアアア!」
思わず箸を放り出して目の前に座っていたシュウに抱きついた。
シュウが再度箸で持ち上げる。
どうみてもG、私の大嫌いな。
「…ん?ナマエ、これはおもちゃだ。」
「なにこれ!?」
佐藤さんの驚く声に振り返るとムカデのおもちゃらしきものが鍋に入っていたらしい。
叫び声を聞きつけてスタッフか急いで入ってきた。
「どうなさいま…えぇっ!?」
それぞれ箸で掴んでいた虫のおもちゃに驚く。
「おもちゃだろう。だれか旅館の関係者に子供はいるか?」
「あっはい、若旦那と若女将の子がおります…。」
「呼んでくれないか?」
「さ、探してみます。すみません、料理新しいのをお持ちしますので少々お待ちください。
申し訳ありませんでした!」
急いで料理を持ち帰り新しいものを持ってきた。
その数分後子供を連れて入ってきた。
小学校4〜5年くらいの男の子だ。
「ずっと悪戯をしていたのは君か?」
「ヒッ…。」シュウに怖がっている。
「君だね?」
観念したように頷いた。
「大浴場に悪戯するのは良いが、怪我をするような悪戯は関心しない。男ばかりを狙ったのはまだましだが…。
それに食べ物を粗末にするような悪戯は最低だ。」
「申し訳ありませんでした!」
若女将が必死に頭を下げた。
「子供自身が謝るべきだと思うが。」
男の子は涙目になり唇をキツく噛むとどこかへ走り去ってしまった。
「…すまない、俺は言い方がキツいからな…。」
「とんでもありません。改めて謝罪させます。
お詫びといってはなんですが飲み物の料金は頂きません。お好きな飲み物をいくらでも頼んで頂いて構いません…。」
「いや、お詫びはいらない。子供のやった事だからな。料金は普通に支払う。」
「いえ、親としてのせめてもの誠意です。」
「そうか。ではウーロン茶。」
「お酒でもなんでもー」
「いや、腹が膨れるからそれで構わない。」
「私もウーロン茶!」
「高木様方もお好きな飲み物をー」
「僕この水でいいです!お腹いっぱいになるので。」
「私もいいわ。お酒飲みながらだと昨日デザートに苦戦したもの。」
「そうですか…。部屋に飲み物をお持ちする事も可能ですのでいつでもロビーに連絡して下さい。
それでは失礼します。」
とりあえずその後料理を食べ進めて30分位した所で旅館のスタッフ達が慌てている声が聞こえた。
「いた?」
「いません!」
「どこいっちゃったのかしら…。」
その時微かに外で男の子の叫び声のようなものが聞こえた。
「シュウ…聞こえた?」
「微かに。」
その後すぐに車が急発進する音が聞こえた。
急いで部屋から外を見るも暗くて全く見えない。
「旅館客のリストと車種と車のボディーカラー、ナンバーを教えてくれ。俺らはFBIだ。」
「僕達も探します。警視庁の刑事です。」
皆で手帳を出して身分を明かし、急いでリストを見せてもらう。
どうやら食事処に現れていない男性客1名がいるらしい。ナンバーを教えてもらい駐車場を見るもその車はいないようだった。
佐藤刑事が警察に連絡しとりあえずナンバーを伝えて検問や緊急配備をするらしい。
声が聞こえた旅館の裏口に向かうと子供の靴が落ちていて、何か引きずったような跡があった。
裏口から車に乗せて連れ去った可能性が高い。
自分達も急いで車の鍵を部屋から取り、急いでマスタングに乗り込んだ。
シュウは念の為トランクからライフルを出し後部座席に置いた。
私はとりあえず近くにいた鳥達を集めて空から車を探してもらった。
地図を見て何処へ向かったか予想をつける。
高木刑事達と連絡を取り、お互い逆方向を探すことにした。
多分だけど隠れやすい場所といったら山の中だろう。
ここから南へ行ったところに鋸山という山があった。
まずはそこへ向かってみた。
幸い道があまり混んでいなかったのでスピードを上げて車の間を縫うように走った。
一度スピード超過で白バイに止められたが、FBIの手帳を出し捜査に協力している事を伝えると捜査中の全ての白バイやパトカーに伝えてくれるとの事。
これでいちいち日本の警察に止められる事はなくなるはず。かなり助かる。
しばらく車を走らせたが、なかなか探している車は見つからない。
山に着いてしまいそうだな、と思った時1羽のフクロウが来てこの先にいる事を教えてくれた。
少し走ると遠くにライトをつけて山を登る1台の車が見えた。
「あれか。山奥に入られると厄介だな…。
ナマエ、運転頼む。」
「ええっ!」
車を一旦止めて急いで運転席に移り車を走らせた。
シュウは後部座席で窓を開け、遠くを走る車にライフルの銃口を向けた。
「ストレートに入ったら同じ速度で固定してくれ。」
「分かった。」
犯人と思しき車までの距離はかなりある。
なるべく車を揺らさないよう運転した。
まっすぐな道を走ること2分、銃声が響いた。
犯人の車のタイヤにヒットしたらしく、パンクし走行不能になって車を乗り捨てていた。
その後遠くで分かりづらかったが、子供らしき影を引っ掴み男が山の方へ走っていった。
犯人の車の傍に停車し、急いで追いかける。
シュウはライフルの暗視スコープを使って辺りを見ていた。
「もっと奥か?」
範囲は限られるが空間認識魔法で周辺を察知する。
どうやら600m先にいるらしい。
シュウに場所を伝え挟み撃ちにする事にした。
警察に場所を連絡する。
シュウと電話でやりとりしつつ犯人を追い込む。
「その子を解放しなさい。」
犯人の目の前に出て拳銃の銃口を向けた。
「警察か?この子がどうなっても良いのか?銃をおろせよ。」
どうやら犯人も銃を持っていたらしく銃口を子供に向けた。
「やだあ!怖いよ!ママぁ!!」
「うるせえ黙れ!撃つぞ!」
「うっ…うっ…。」
「銃をおろして足元に置け。手は頭に置け。そんでそのまま下がってどこかへ失せろ。」
とりあえず銃をおろして手は頭、後ろへ少しずつ下がった。
電話をスピーカーにしているのでやり取りをシュウは聞いているだろう。
私が十分距離をとったことに満足気な表情をして犯人は子供の腕を掴みつつ逃げようとした。その時2発の銃声が聞こえ犯人の手から拳銃が離れ、右胸から血が吹き出した。
そのタイミングで子供を抱きかかえて姿くらましで車の元に戻った。
子供は泣きじゃくって何がなんだか分かっていないようだった。
「もう大丈夫、安全だよ。私達は警察なの。すぐに家に帰れるからね。」
そう言うと泣きながら抱きついてきた。
「怖かった!」
しばらく慰めているとシュウが犯人を連れて戻ってきた。犯人を気絶させたらしい。
「簡単に止血したが、こいつの手当てをしてくれないか?」
まずは子供をマスタングに乗せて横にならせた。
誰も見ていない事を確認して地面に伸びている犯人の傷口を小さくして包帯を巻き止血した。
銃で撃ったことを報告する必要があるので完全に傷を消すわけにいかない。
とりあえず警察と救急車が来るのを待とう。もう少しで来るはずだから。
その後は浴衣だと落ち着かないという事でお互い普通に服を着た。
「お、これ印刷してアルバム作ろ。」
「俺も何枚か撮ったからまとめて印刷しておこう。後で写真LINEしてくれ。」
「分かった。よろしくー。あ、せっかくだから部屋で一緒に写真撮ろ。こっち来て。」
ソファーの隣に座ってもらった。
「俺が撮ろう。Say cheese.」
「Cheese!」
カシャ
「ありがとう。お、良い感じ。私にその写真送って。待ち受けにしようかな。
あーでも、シュウとウサギの写真も良いな。迷う〜。」
「今送った。俺は今撮ったのを待ち受けにするか…。」
「じゃあ私もそうしよ。お揃い〜!」
「…ちょっと恥ずかしいな、これ。」
「たまには良いじゃん。シュウいつも初期設定のままだし。…あ、そろそろ夕食の時間じゃない?」
「行こう。昼がホッドドッグ一個だったからな。さすがに腹が減った。」
下の食事処に行くと佐藤さんと高木刑事に会った。
ちょうど来たところらしい。
「どうも〜!今日どこか行った?」
「アウトレットで買い物して海ほたる行ったわよ。」
「良いな〜!私達マザー牧場行ってきた。」
「あら、私達も明日行くつもり。どうだった?」
観光話をしていたら料理が運ばれてきた。
流石、昨日とメニューが違う。
前菜が出た後鍋が出てきた。
「熱そうだけど美味しそう。」
鍋に取り箸を入れた時に黒くて固いものに触れた。
「なにこれ。」
箸で引き上げると…
「キャアアア!」
思わず箸を放り出して目の前に座っていたシュウに抱きついた。
シュウが再度箸で持ち上げる。
どうみてもG、私の大嫌いな。
「…ん?ナマエ、これはおもちゃだ。」
「なにこれ!?」
佐藤さんの驚く声に振り返るとムカデのおもちゃらしきものが鍋に入っていたらしい。
叫び声を聞きつけてスタッフか急いで入ってきた。
「どうなさいま…えぇっ!?」
それぞれ箸で掴んでいた虫のおもちゃに驚く。
「おもちゃだろう。だれか旅館の関係者に子供はいるか?」
「あっはい、若旦那と若女将の子がおります…。」
「呼んでくれないか?」
「さ、探してみます。すみません、料理新しいのをお持ちしますので少々お待ちください。
申し訳ありませんでした!」
急いで料理を持ち帰り新しいものを持ってきた。
その数分後子供を連れて入ってきた。
小学校4〜5年くらいの男の子だ。
「ずっと悪戯をしていたのは君か?」
「ヒッ…。」シュウに怖がっている。
「君だね?」
観念したように頷いた。
「大浴場に悪戯するのは良いが、怪我をするような悪戯は関心しない。男ばかりを狙ったのはまだましだが…。
それに食べ物を粗末にするような悪戯は最低だ。」
「申し訳ありませんでした!」
若女将が必死に頭を下げた。
「子供自身が謝るべきだと思うが。」
男の子は涙目になり唇をキツく噛むとどこかへ走り去ってしまった。
「…すまない、俺は言い方がキツいからな…。」
「とんでもありません。改めて謝罪させます。
お詫びといってはなんですが飲み物の料金は頂きません。お好きな飲み物をいくらでも頼んで頂いて構いません…。」
「いや、お詫びはいらない。子供のやった事だからな。料金は普通に支払う。」
「いえ、親としてのせめてもの誠意です。」
「そうか。ではウーロン茶。」
「お酒でもなんでもー」
「いや、腹が膨れるからそれで構わない。」
「私もウーロン茶!」
「高木様方もお好きな飲み物をー」
「僕この水でいいです!お腹いっぱいになるので。」
「私もいいわ。お酒飲みながらだと昨日デザートに苦戦したもの。」
「そうですか…。部屋に飲み物をお持ちする事も可能ですのでいつでもロビーに連絡して下さい。
それでは失礼します。」
とりあえずその後料理を食べ進めて30分位した所で旅館のスタッフ達が慌てている声が聞こえた。
「いた?」
「いません!」
「どこいっちゃったのかしら…。」
その時微かに外で男の子の叫び声のようなものが聞こえた。
「シュウ…聞こえた?」
「微かに。」
その後すぐに車が急発進する音が聞こえた。
急いで部屋から外を見るも暗くて全く見えない。
「旅館客のリストと車種と車のボディーカラー、ナンバーを教えてくれ。俺らはFBIだ。」
「僕達も探します。警視庁の刑事です。」
皆で手帳を出して身分を明かし、急いでリストを見せてもらう。
どうやら食事処に現れていない男性客1名がいるらしい。ナンバーを教えてもらい駐車場を見るもその車はいないようだった。
佐藤刑事が警察に連絡しとりあえずナンバーを伝えて検問や緊急配備をするらしい。
声が聞こえた旅館の裏口に向かうと子供の靴が落ちていて、何か引きずったような跡があった。
裏口から車に乗せて連れ去った可能性が高い。
自分達も急いで車の鍵を部屋から取り、急いでマスタングに乗り込んだ。
シュウは念の為トランクからライフルを出し後部座席に置いた。
私はとりあえず近くにいた鳥達を集めて空から車を探してもらった。
地図を見て何処へ向かったか予想をつける。
高木刑事達と連絡を取り、お互い逆方向を探すことにした。
多分だけど隠れやすい場所といったら山の中だろう。
ここから南へ行ったところに鋸山という山があった。
まずはそこへ向かってみた。
幸い道があまり混んでいなかったのでスピードを上げて車の間を縫うように走った。
一度スピード超過で白バイに止められたが、FBIの手帳を出し捜査に協力している事を伝えると捜査中の全ての白バイやパトカーに伝えてくれるとの事。
これでいちいち日本の警察に止められる事はなくなるはず。かなり助かる。
しばらく車を走らせたが、なかなか探している車は見つからない。
山に着いてしまいそうだな、と思った時1羽のフクロウが来てこの先にいる事を教えてくれた。
少し走ると遠くにライトをつけて山を登る1台の車が見えた。
「あれか。山奥に入られると厄介だな…。
ナマエ、運転頼む。」
「ええっ!」
車を一旦止めて急いで運転席に移り車を走らせた。
シュウは後部座席で窓を開け、遠くを走る車にライフルの銃口を向けた。
「ストレートに入ったら同じ速度で固定してくれ。」
「分かった。」
犯人と思しき車までの距離はかなりある。
なるべく車を揺らさないよう運転した。
まっすぐな道を走ること2分、銃声が響いた。
犯人の車のタイヤにヒットしたらしく、パンクし走行不能になって車を乗り捨てていた。
その後遠くで分かりづらかったが、子供らしき影を引っ掴み男が山の方へ走っていった。
犯人の車の傍に停車し、急いで追いかける。
シュウはライフルの暗視スコープを使って辺りを見ていた。
「もっと奥か?」
範囲は限られるが空間認識魔法で周辺を察知する。
どうやら600m先にいるらしい。
シュウに場所を伝え挟み撃ちにする事にした。
警察に場所を連絡する。
シュウと電話でやりとりしつつ犯人を追い込む。
「その子を解放しなさい。」
犯人の目の前に出て拳銃の銃口を向けた。
「警察か?この子がどうなっても良いのか?銃をおろせよ。」
どうやら犯人も銃を持っていたらしく銃口を子供に向けた。
「やだあ!怖いよ!ママぁ!!」
「うるせえ黙れ!撃つぞ!」
「うっ…うっ…。」
「銃をおろして足元に置け。手は頭に置け。そんでそのまま下がってどこかへ失せろ。」
とりあえず銃をおろして手は頭、後ろへ少しずつ下がった。
電話をスピーカーにしているのでやり取りをシュウは聞いているだろう。
私が十分距離をとったことに満足気な表情をして犯人は子供の腕を掴みつつ逃げようとした。その時2発の銃声が聞こえ犯人の手から拳銃が離れ、右胸から血が吹き出した。
そのタイミングで子供を抱きかかえて姿くらましで車の元に戻った。
子供は泣きじゃくって何がなんだか分かっていないようだった。
「もう大丈夫、安全だよ。私達は警察なの。すぐに家に帰れるからね。」
そう言うと泣きながら抱きついてきた。
「怖かった!」
しばらく慰めているとシュウが犯人を連れて戻ってきた。犯人を気絶させたらしい。
「簡単に止血したが、こいつの手当てをしてくれないか?」
まずは子供をマスタングに乗せて横にならせた。
誰も見ていない事を確認して地面に伸びている犯人の傷口を小さくして包帯を巻き止血した。
銃で撃ったことを報告する必要があるので完全に傷を消すわけにいかない。
とりあえず警察と救急車が来るのを待とう。もう少しで来るはずだから。