第3章〈完結〉
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お酒を買って旅館に到着した。
「予約した赤井ですが。」
「赤井様ですね、お待ちしておりました。
受付をお願いします。」
「ナマエ、貸し切りの露天風呂予約出来るがどうする?」
「予約したい!」
旅館には4つ貸し切り露天風呂があり、3つは空いていれば予約なしで好きな所を選んで入れる。
残り1ヶ所は普段有料らしいが、自分達が泊まった所はランク上の部屋らしく、予約すれば追加料金無しで入れるらしい。
せっかくなのでその普段有料の露天風呂に入る事にした。
「じゃあ…21時頃で。」
「21時にご予約お取りしますね。時間になりましたら受付まで鍵を受け取りにいらして下さい。
夕食は18時半です。こちらの紙をご覧下さい。」
「分かりました。」
部屋に着いて鍵を開ける。
「わ!写真で見た通りオシャレ!」
「良い所だな。」
荷物を置いて浴衣に着替える事にした。
「えっと…サイズ的にこれかな。んー…シュウは大きいからこれかな。」
「…これだと丈が短いな。」
「じゃあこれかな?」
「あぁ、大丈夫そうだ。」
「…ちょ、シュウ合わせが逆!」
「すまん、こういうのはさっぱりでな。」
「前から見てyになれば良いの。帯は適当で良いから結んで右後ろに回して。」
「ホォー。こうするのか。」
「浴衣も着たことだし…夕食までまだ時間あるから、私大浴場行ってこようかなー。」
「俺も行こう。外が少々暑くて汗をかいてしまった。」
「少し暑かったよね。もうそろそろ夏だもんね。」
支度をして部屋を出たが、エレベーターの前で忘れ物に気付いた。
「あっごめん、私メイク落とし忘れちゃった。先に行ってて!」
「分かった。」
【赤井秀一視点】
ナマエが部屋に忘れ物をしたらしく先にエレベーターで下に降りた。
廊下を曲がった所で目の前にいた男が派手に転倒した。
「大丈夫か?」手を差し伸べて立ち上がらせた。
「イテテテ…あっ、すみません。何かにつまづいてしまって。」
「ん?なんだこれは。」足を前に出そうとした時足に何かが当たった。
よく見るとテグスのような透明な紐が廊下を横切るようにピンとはられていた。
「テグスか?」
「なんでこんな所にあるんでしょうか。」
「危ないな、外そう。」
片方を俺が、もう片方を転んだ男が解いた。
ただ思ったよりそんなにキツく結ばれてはいなかった。
「まぁ、適当によけておきましょう。じゃあ、どうもー。」
男が大浴場に向かって行きドアを開けた。
開ける直前、ドアの上に仕掛けられたトラップに気付いた。
「危ない!」
思わず男の腕を掴んで引いた。
その瞬間上から木製の桶が降ってきた。
彼には当たらず、床はカーペットだったのでカタンと軽い音がして桶が転がった。
「悪戯にしては悪質だな。こんな重い桶が頭に当たっていたら大怪我するぞ。」
「誰がやったんでしょうか。」
「…。これ以上は何も無いと思うが気をつけて入ろう。」
そのまま風呂に入った。他に客は誰もいなかった。
「あの、先程は助けて頂いてありがとうございました。すみません、御礼を言い忘れていたなと思ったので。」
「怪我がなくてなによりだ。」
「あのー、僕貴方のことどこかで見た事がある気がするんです。警視庁にいたことあります?」
「君は警察官なのか?」
「はい、警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係、巡査部長の高木渉です!」
「そうか、俺はFBIの赤井秀一だ。」
「FBIの赤井さん!?確か黒の組織壊滅にかなり貢献した狙撃の名手…。」
「ホォー、俺の事知っているのか。」
「えぇ、凄く話題になっていました!捜査官として優秀で、俳優並に格好良いって。噂通りですね!」
「そうか?」
「今日はおひとりで?」
「いや、妻と一緒に来たんだ。」
「あっ、奥さんいらっしゃるんですね!」
「あぁ。君は?」
「ぼ、僕は…か、彼女と来ました。」
「そうか。お互いゆっくり羽を伸ばそう。」
「はい。では!」
高木と名乗る刑事は先に出ていった。
帰りに何もトラップが無いと良いが。
【高木渉視点】
大浴場へウキウキで向かっていると急に足に何かが引っかかり思いっきり転んでしまった。
「大丈夫か?」
後ろにいた男性が手を差し伸べてくれた。物凄いイケメンだった。俳優かモデルかもしれないなぁ。そんな人に手を差し伸べられるなんて。ちょっとドギマギしてしまった。
「イテテテ…あっ、すみません。何かにつまづいてしまって。」
「ん?なんだこれは。」その男性が足元を見てしゃがんだ。テグスのような透明な紐が廊下を横切るようにピンとはられていた。
「テグスか?」
「なんでこんな所にあるんでしょうか。」
「危ないな、外そう。」
片方を僕がもう片方を助けてくれた男性が解いた。
「まぁ、適当によけておきましょう。じゃあ、どうもー。」
気恥ずかしくて後ろを見たまま適当に勢いよくドアを開けた。
「危ない!」
急に腕を掴まれて引っ張られ、壁に押しやられた。
気付いたらその男性に壁ドンされているような体勢になっていた。
つい男性の横顔をじっくり見てしまった。
ん?なんか見た事あるような…。
「悪戯にしては悪質だな。こんな重い桶が頭に当たっていたら大怪我するぞ。」
そう言われて初めて桶が落ちてきたのだと気付いた。
腕を引かれていなかったら怪我をしていた。
「誰がやったんでしょうか。」
「…これ以上は何も無いと思うが気をつけて入ろう。」
中には他に誰もいなかった。
良かった、自分たちが1番最初で。
「あの、先程は助けて頂いてありがとうございました。すみません、御礼を言い忘れていたなと思ったので。」
「怪我がなくてなによりだ。」
「あのー、僕貴方のことどこかで見た事がある気がするんです。警視庁にいたことあります?」
多分だけど警視庁の喫煙所で見た気がした。前に公安部に用があって行った時だったと思う。
随分前だったけど驚く程イケメンだったので印象に残っていた。
「君は警察官なのか?」
「はい、警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係、巡査部長の高木渉です!」
「そうか、俺はFBIの赤井秀一だ。」
「FBIの赤井さん!?確か黒の組織壊滅にかなり貢献した狙撃の名手…。」
組織壊滅後物凄い噂になっていた。警視庁内に名前を聞いて知らない人はいないと思う。
「ホォー、俺の事知っているのか。」
「えぇ、凄く話題になっていました!捜査官として優秀で、俳優並に格好良いって。噂通りですね!」
「そうか?」
「今日はおひとりで?」
「いや、妻と一緒に来たんだ。」
「あっ、奥さんいらっしゃるんですね!」
こんなに格好良い人なら色々遊んでそうだなと思ってしまった自分が恥ずかしい。
「あぁ。君は?」
「ぼ、僕は…か、彼女と来ました。」
「そうか。お互いゆっくり羽を伸ばそう。」
「はい。では!」
なんだか落ち着かず、さっさと風呂から出た。
部屋に戻ると美和子さんがお茶を飲んでいた。
「ねぇ、聞いて!私さっき廊下でナマエちゃんに会ったの!」
「偶然ですねぇ。僕さっきFBIの赤井秀一さんに会いましたよ!」
「えっ、あの赤井さん!?どう?イケメン?見てみたいわー。」
「噂通り物凄いイケメンでした。俳優かモデルかと思いました。奥さんと来たらしいです。」
「へぇー。結婚してるのね。もしすれ違ったら教えてちょうだい。会ってみたいわ。じゃあ私もお風呂行ってこようかな。」
「あっ、大浴場に行く途中でテグスだったり桶だったり危険な悪戯がされていたんです!行く時気をつけて下さいね!下まで一緒に行きますよ。」
「悪戯?分かった。1人で大丈夫よ、気をつけて行くから。」
あの悪戯は誰の仕業だろうか。
「予約した赤井ですが。」
「赤井様ですね、お待ちしておりました。
受付をお願いします。」
「ナマエ、貸し切りの露天風呂予約出来るがどうする?」
「予約したい!」
旅館には4つ貸し切り露天風呂があり、3つは空いていれば予約なしで好きな所を選んで入れる。
残り1ヶ所は普段有料らしいが、自分達が泊まった所はランク上の部屋らしく、予約すれば追加料金無しで入れるらしい。
せっかくなのでその普段有料の露天風呂に入る事にした。
「じゃあ…21時頃で。」
「21時にご予約お取りしますね。時間になりましたら受付まで鍵を受け取りにいらして下さい。
夕食は18時半です。こちらの紙をご覧下さい。」
「分かりました。」
部屋に着いて鍵を開ける。
「わ!写真で見た通りオシャレ!」
「良い所だな。」
荷物を置いて浴衣に着替える事にした。
「えっと…サイズ的にこれかな。んー…シュウは大きいからこれかな。」
「…これだと丈が短いな。」
「じゃあこれかな?」
「あぁ、大丈夫そうだ。」
「…ちょ、シュウ合わせが逆!」
「すまん、こういうのはさっぱりでな。」
「前から見てyになれば良いの。帯は適当で良いから結んで右後ろに回して。」
「ホォー。こうするのか。」
「浴衣も着たことだし…夕食までまだ時間あるから、私大浴場行ってこようかなー。」
「俺も行こう。外が少々暑くて汗をかいてしまった。」
「少し暑かったよね。もうそろそろ夏だもんね。」
支度をして部屋を出たが、エレベーターの前で忘れ物に気付いた。
「あっごめん、私メイク落とし忘れちゃった。先に行ってて!」
「分かった。」
【赤井秀一視点】
ナマエが部屋に忘れ物をしたらしく先にエレベーターで下に降りた。
廊下を曲がった所で目の前にいた男が派手に転倒した。
「大丈夫か?」手を差し伸べて立ち上がらせた。
「イテテテ…あっ、すみません。何かにつまづいてしまって。」
「ん?なんだこれは。」足を前に出そうとした時足に何かが当たった。
よく見るとテグスのような透明な紐が廊下を横切るようにピンとはられていた。
「テグスか?」
「なんでこんな所にあるんでしょうか。」
「危ないな、外そう。」
片方を俺が、もう片方を転んだ男が解いた。
ただ思ったよりそんなにキツく結ばれてはいなかった。
「まぁ、適当によけておきましょう。じゃあ、どうもー。」
男が大浴場に向かって行きドアを開けた。
開ける直前、ドアの上に仕掛けられたトラップに気付いた。
「危ない!」
思わず男の腕を掴んで引いた。
その瞬間上から木製の桶が降ってきた。
彼には当たらず、床はカーペットだったのでカタンと軽い音がして桶が転がった。
「悪戯にしては悪質だな。こんな重い桶が頭に当たっていたら大怪我するぞ。」
「誰がやったんでしょうか。」
「…。これ以上は何も無いと思うが気をつけて入ろう。」
そのまま風呂に入った。他に客は誰もいなかった。
「あの、先程は助けて頂いてありがとうございました。すみません、御礼を言い忘れていたなと思ったので。」
「怪我がなくてなによりだ。」
「あのー、僕貴方のことどこかで見た事がある気がするんです。警視庁にいたことあります?」
「君は警察官なのか?」
「はい、警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係、巡査部長の高木渉です!」
「そうか、俺はFBIの赤井秀一だ。」
「FBIの赤井さん!?確か黒の組織壊滅にかなり貢献した狙撃の名手…。」
「ホォー、俺の事知っているのか。」
「えぇ、凄く話題になっていました!捜査官として優秀で、俳優並に格好良いって。噂通りですね!」
「そうか?」
「今日はおひとりで?」
「いや、妻と一緒に来たんだ。」
「あっ、奥さんいらっしゃるんですね!」
「あぁ。君は?」
「ぼ、僕は…か、彼女と来ました。」
「そうか。お互いゆっくり羽を伸ばそう。」
「はい。では!」
高木と名乗る刑事は先に出ていった。
帰りに何もトラップが無いと良いが。
【高木渉視点】
大浴場へウキウキで向かっていると急に足に何かが引っかかり思いっきり転んでしまった。
「大丈夫か?」
後ろにいた男性が手を差し伸べてくれた。物凄いイケメンだった。俳優かモデルかもしれないなぁ。そんな人に手を差し伸べられるなんて。ちょっとドギマギしてしまった。
「イテテテ…あっ、すみません。何かにつまづいてしまって。」
「ん?なんだこれは。」その男性が足元を見てしゃがんだ。テグスのような透明な紐が廊下を横切るようにピンとはられていた。
「テグスか?」
「なんでこんな所にあるんでしょうか。」
「危ないな、外そう。」
片方を僕がもう片方を助けてくれた男性が解いた。
「まぁ、適当によけておきましょう。じゃあ、どうもー。」
気恥ずかしくて後ろを見たまま適当に勢いよくドアを開けた。
「危ない!」
急に腕を掴まれて引っ張られ、壁に押しやられた。
気付いたらその男性に壁ドンされているような体勢になっていた。
つい男性の横顔をじっくり見てしまった。
ん?なんか見た事あるような…。
「悪戯にしては悪質だな。こんな重い桶が頭に当たっていたら大怪我するぞ。」
そう言われて初めて桶が落ちてきたのだと気付いた。
腕を引かれていなかったら怪我をしていた。
「誰がやったんでしょうか。」
「…これ以上は何も無いと思うが気をつけて入ろう。」
中には他に誰もいなかった。
良かった、自分たちが1番最初で。
「あの、先程は助けて頂いてありがとうございました。すみません、御礼を言い忘れていたなと思ったので。」
「怪我がなくてなによりだ。」
「あのー、僕貴方のことどこかで見た事がある気がするんです。警視庁にいたことあります?」
多分だけど警視庁の喫煙所で見た気がした。前に公安部に用があって行った時だったと思う。
随分前だったけど驚く程イケメンだったので印象に残っていた。
「君は警察官なのか?」
「はい、警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係、巡査部長の高木渉です!」
「そうか、俺はFBIの赤井秀一だ。」
「FBIの赤井さん!?確か黒の組織壊滅にかなり貢献した狙撃の名手…。」
組織壊滅後物凄い噂になっていた。警視庁内に名前を聞いて知らない人はいないと思う。
「ホォー、俺の事知っているのか。」
「えぇ、凄く話題になっていました!捜査官として優秀で、俳優並に格好良いって。噂通りですね!」
「そうか?」
「今日はおひとりで?」
「いや、妻と一緒に来たんだ。」
「あっ、奥さんいらっしゃるんですね!」
こんなに格好良い人なら色々遊んでそうだなと思ってしまった自分が恥ずかしい。
「あぁ。君は?」
「ぼ、僕は…か、彼女と来ました。」
「そうか。お互いゆっくり羽を伸ばそう。」
「はい。では!」
なんだか落ち着かず、さっさと風呂から出た。
部屋に戻ると美和子さんがお茶を飲んでいた。
「ねぇ、聞いて!私さっき廊下でナマエちゃんに会ったの!」
「偶然ですねぇ。僕さっきFBIの赤井秀一さんに会いましたよ!」
「えっ、あの赤井さん!?どう?イケメン?見てみたいわー。」
「噂通り物凄いイケメンでした。俳優かモデルかと思いました。奥さんと来たらしいです。」
「へぇー。結婚してるのね。もしすれ違ったら教えてちょうだい。会ってみたいわ。じゃあ私もお風呂行ってこようかな。」
「あっ、大浴場に行く途中でテグスだったり桶だったり危険な悪戯がされていたんです!行く時気をつけて下さいね!下まで一緒に行きますよ。」
「悪戯?分かった。1人で大丈夫よ、気をつけて行くから。」
あの悪戯は誰の仕業だろうか。