第3章〈完結〉
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「本当に手を出さずに撃退するなんてさすが!」
「18歳の今の俺はFBIでもなんでもない。
何かあっても逮捕は出来ない上、下手をすると俺が暴行罪で捕まってしまうからな。」
「本当は私がなんとかすべきだったんだけど…ごめんね。助けてくれてありがとう。」
「大切な人を守れないような男にFBIは務まらんよ。」そう言いながら少し照れくさそうだった。
次の日になっても結局シュウは元には戻らなかった。
「これは…解毒剤作ってもらわないと駄目そうね…。」
「そうだな。いい加減元に戻らないと家を見に行く所ではないだろうし。
それにそろそろ未来の俺に君を返さないとな。」
「シュウ…。」
「ナマエ、薬を作った人に連絡してくれ。」
「…分かった。
もしもし、哀ちゃん?…そう、解毒剤の事で…。
ちょうど出来上がった?あっ、うん…じゃあ取りに行くね。うん。ありがとう、じゃあ後でね。」
「ずっと解毒剤作ってくれていたみたい。ようやく完成したって。」
「そうか、ちょうど良かった。」
車で向かい、道がすいていたのですぐに到着した。
ビーッ
「ナマエです。」
「ロック開けるわね。」
エレベーターで上がって行く。
「…シュウ。」
「俺は大丈夫だ。
今の俺も、30代の俺も自分である事には変わりないだろう?
まぁ今回のこの若くなっていた期間の事を忘れてしまうかもしれないがな。
ナマエ…いつだって君の事愛してる。
この短い期間だろうと。
…それだけが言いたかった。」
「ありがとう。私もよ。」
インターホンを押すと哀ちゃん、もとい志保ちゃんが出迎えてくれた。
「哀ちゃんこんにちは!」
「いらっしゃい。…随分若くなったわね。
ごめんなさい、私の薬のせいで。」
「いや、構わないさ。"俺は"楽しかった。」
「部屋に入って。」
リビングのソファーに腰をかける。
「あっ、大君。…本当に随分若くなったわね。可愛い〜!昔はこんな感じだったのね!」
「すまない、18歳までの記憶しかなくてな。君の事が誰か分からない。大君とは俺の事か?」
「私はこの子の姉。宮野明美です。えっと、大くんっていうのはニックネームみたいなものよ。」
「そうか。」
「すぐに薬持ってくるわね。今飲んで。
また何か副作用おきても困るから。」
「わかった。」
少しすると部屋から哀ちゃんが水と錠剤1錠を持ってリビングに来た。
「はい、これ。」
薬を渡されると、じっと薬を見つめた。
「どうしたの?毒なんて入ってないわよ。今度はちゃんと作ったんだから。」
「薬の心配はしていないんだが、今回の事を忘れてしまうかもしれないと思ったら少し寂しくなった。」
そう言って苦笑すると私の頬にキスをし、薬を口に放り込んで水を飲んだ。
「…ッ…グヴッ……。」
シュウが苦しそうに呻いていたが、それが落ち着いて顔を上げるといつものシュウに戻っていた。
「…?何があったんだ?なんで俺はここに…。」
「覚えてないの?」
「何がだ?」
「薬に間違って違う成分が入ってて、18歳に記憶も見た目も若返っちゃったの。」
「何も覚えてない。媚薬を使った記憶はあるが途中から記憶が途切れている。」
「戻って良かったわ。今日一日無理はしないでね。お酒も禁止!」
「それは残念だ。…薬をありがとう。」
「ありがとね。また遊びに来るね。」
「えぇ、待ってるから。」
「明美さん、哀ちゃんまたね!」
帰りの車の中。
「シュウ、何も覚えてないの?」
「覚えてない。何か変な事言ってたか?」
「…ううん、何も。」
忘れたら寂しいだとか、愛してるだとか、色々恥ずかしい事を言っておいて"全て覚えている"なんて言えないからな…。
窓の外を眺めるフリをして苦笑した。
秀一がそう思っている事をナマエは知る由もなかった。
「18歳の今の俺はFBIでもなんでもない。
何かあっても逮捕は出来ない上、下手をすると俺が暴行罪で捕まってしまうからな。」
「本当は私がなんとかすべきだったんだけど…ごめんね。助けてくれてありがとう。」
「大切な人を守れないような男にFBIは務まらんよ。」そう言いながら少し照れくさそうだった。
次の日になっても結局シュウは元には戻らなかった。
「これは…解毒剤作ってもらわないと駄目そうね…。」
「そうだな。いい加減元に戻らないと家を見に行く所ではないだろうし。
それにそろそろ未来の俺に君を返さないとな。」
「シュウ…。」
「ナマエ、薬を作った人に連絡してくれ。」
「…分かった。
もしもし、哀ちゃん?…そう、解毒剤の事で…。
ちょうど出来上がった?あっ、うん…じゃあ取りに行くね。うん。ありがとう、じゃあ後でね。」
「ずっと解毒剤作ってくれていたみたい。ようやく完成したって。」
「そうか、ちょうど良かった。」
車で向かい、道がすいていたのですぐに到着した。
ビーッ
「ナマエです。」
「ロック開けるわね。」
エレベーターで上がって行く。
「…シュウ。」
「俺は大丈夫だ。
今の俺も、30代の俺も自分である事には変わりないだろう?
まぁ今回のこの若くなっていた期間の事を忘れてしまうかもしれないがな。
ナマエ…いつだって君の事愛してる。
この短い期間だろうと。
…それだけが言いたかった。」
「ありがとう。私もよ。」
インターホンを押すと哀ちゃん、もとい志保ちゃんが出迎えてくれた。
「哀ちゃんこんにちは!」
「いらっしゃい。…随分若くなったわね。
ごめんなさい、私の薬のせいで。」
「いや、構わないさ。"俺は"楽しかった。」
「部屋に入って。」
リビングのソファーに腰をかける。
「あっ、大君。…本当に随分若くなったわね。可愛い〜!昔はこんな感じだったのね!」
「すまない、18歳までの記憶しかなくてな。君の事が誰か分からない。大君とは俺の事か?」
「私はこの子の姉。宮野明美です。えっと、大くんっていうのはニックネームみたいなものよ。」
「そうか。」
「すぐに薬持ってくるわね。今飲んで。
また何か副作用おきても困るから。」
「わかった。」
少しすると部屋から哀ちゃんが水と錠剤1錠を持ってリビングに来た。
「はい、これ。」
薬を渡されると、じっと薬を見つめた。
「どうしたの?毒なんて入ってないわよ。今度はちゃんと作ったんだから。」
「薬の心配はしていないんだが、今回の事を忘れてしまうかもしれないと思ったら少し寂しくなった。」
そう言って苦笑すると私の頬にキスをし、薬を口に放り込んで水を飲んだ。
「…ッ…グヴッ……。」
シュウが苦しそうに呻いていたが、それが落ち着いて顔を上げるといつものシュウに戻っていた。
「…?何があったんだ?なんで俺はここに…。」
「覚えてないの?」
「何がだ?」
「薬に間違って違う成分が入ってて、18歳に記憶も見た目も若返っちゃったの。」
「何も覚えてない。媚薬を使った記憶はあるが途中から記憶が途切れている。」
「戻って良かったわ。今日一日無理はしないでね。お酒も禁止!」
「それは残念だ。…薬をありがとう。」
「ありがとね。また遊びに来るね。」
「えぇ、待ってるから。」
「明美さん、哀ちゃんまたね!」
帰りの車の中。
「シュウ、何も覚えてないの?」
「覚えてない。何か変な事言ってたか?」
「…ううん、何も。」
忘れたら寂しいだとか、愛してるだとか、色々恥ずかしい事を言っておいて"全て覚えている"なんて言えないからな…。
窓の外を眺めるフリをして苦笑した。
秀一がそう思っている事をナマエは知る由もなかった。