第3章〈完結〉
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ナマエより先に目が覚めてしまった。
喜ぶべきか、残念というべきか、まだ18歳のままだ。
時計を見るともう11時。
そろそろ上司が来る時間じゃないのか。
「ナマエ、起きろ。」
「んー…。あ、ジェイムズ来ちゃう。
…シュウ、やっぱりまだ戻ってないのね。」
「そのようだ。そのうち戻るだろ。」
起きて急いで支度をしているとインターホンが鳴った。
「俺が出よう。」
玄関のドアを開けると初老の男が立っていた。
「君がジェイムズか?」
「赤井君、どうしたんだね…その姿。」
「俺は18歳の頃に姿と記憶が変わってしまったそうだ。俺は貴方のことを何も知らない。」
「そうか…私はFBIのジェイムズブラックだ。」
「あっ、ジェイムズいらっしゃい。あの…ちょっとした手違いで…。」
「ハイジャック事件のことを詳しく聞こうと思っていたがこれだと厳しいな。任務も手伝わせられない。
いつ戻るんだ?」
「恐らく24時間以内には。」
「大丈夫だ、何かあっても狙撃の腕は極端に変わらないはずだ。」
「そうかもしれないが…今の状態で事件があっても出動させられない。」
「それは残念だ。」
「とにかく、早く元に戻しなさい。あまり赤井君で実験するのは控えるように。」
「はい。」ナマエが苦笑する。
おそらく魔法でこういう状態になったと思われているな。
その後すぐにジェイムズは帰宅した。
ーーーーーー
「今日は何か予定あるのか?」
「特に無いけど。」
「それならデートをしよう。」
「デート?良いけど。」
「早く行こう。楽しみだ。」
にっこり微笑むとナマエが固まった。
「どうした?」
「な、なんでもない!」
「顔が赤いが?体調悪いなら無理に」
「違う、大丈夫だから。行こ!」
レンタカーの車のキーを持ってさっさと行ってしまった。
今の俺では運転が出来ないのが残念だ。
仕方なく助手席に座った。
「ふふふ、シュウが助手席に座るなんて初めてかも。レアだわ。」
「車の右側に座るとは違和感があるな。日本とは逆だから免許取得に手間取りそうだ。」
「そういえば昔言ってたかも。元いたイギリスも日本も右側通行だから免許を取るのに手間取ったって。」
「やはりそうか。」
「今は覚えてないだろうけど、シュウは今に至るまで色々努力してきたんだよ。」
「…そうだな。」
一時的とはいえ、18歳の自分がタイムスリップして未来の俺から現在の時間を奪ってしまっているような感覚になった。
少しだけで良い、10代の自分のまま彼女をもう少し見ていたいんだ。俺なら分かってくれるだろう。
「そろそろ行こうか。ショッピングモールがあるからそこに行こう。」
車を走らせ40分位で到着した。
ナマエのお腹が鳴る。
少し照れくさそうな顔で彼女が笑った。
「起きてから何も食べていなかったな。」
「お腹すいちゃった。何か食べよう。何が良い?」
「そうだな…どれも良さそうだ。」
「じゃあ和食。」
「ナマエは昔から本当に和食が好きだな。」
何も考えていなかったのに口からポロッと言葉が出た。
驚いた。
だって俺は彼女が和食好きなんて知らないのだから。
「…シュウ、ちょっと元に戻りつつあるのかな?」
「…そうかもしれないな。」
俺なのに、俺じゃないような…身体を乗っ取られそうな恐怖を感じた。戻りたくない。
気付いたら未来の俺に今を返したくなくなってしまっていた。
「早く行こ、混んでるよ。」
「あぁ。」
考えるのはやめよう。どう足掻いても俺は今だけの存在だから。
___________
「美味しい。」
「良かったな。」
「初めて会ってレストラン行った時も和食食べたの。懐かしいなぁ。」
「そうか。」
「…どうしたの?なんかさっきから顔暗くない?」
「そんな事はない。なぁ、服を見に行かないか?
ナマエに選びたいんだ。」
「選んでくれるの?楽しみ。」
食事後服を見に行った。
「これは?」
「丈短すぎじゃない?」
「これは?」
「スリット大胆過ぎ。」
「これ。」
「胸ほとんど出ちゃう!」
「要望が多いな。」
「セクシーな服選びすぎ!」
「これとこれ。」
「あー…ましかも。」
少し胸元が開いた白いブラウスにベルベット生地のダークブルーのタイトスカート。
丈も膝くらいだし良いか。
せっかくなので買ってもらった服を着ていくことにした。
「色っぽくて良いな。」
「こういうのが好きだったのね。」
「女スパイみたいで良くないか?」
「あははは!ちょっとわかる笑」
「似合ってるよ。」
「ありがとう。」
「そこのおねーさん。弟なんて置いといて俺たちと来なよ。」
「面倒見良いんだねぇー。俺たちの面倒も見てよ笑」
変な奴らに絡まれてしまった。
話しかけた男の後ろにぞろぞろ人が来て全員で7人くらいになった。
「弟じゃないです。」
「えー、歳下好みなの?俺たちが年上の良さを教えてやるよ。」
「結構です。」
横をチラッと見るとシュウがめちゃくちゃキレている。今にも殴りかかりそうだ。
「シュウ、無視しよう。」
「大丈夫だ、"俺は"手は出さん。」
「何二人でブツブツ言ってんの?」
「ほら、そこ退いてくれる?ボウヤ。」
シュウは掴まれた腕を捻りあげる。
「俺に触るな。」
「なんだコイツ!」
「てめえ!」殴りかかってきた男の拳を、腕を捻りあげた男の顔面に上手く当てた。
「俺に当たったじゃねぇか!」
「くそっ!」
その後も上手く男達同士に当てるようにして自分で手を出さずに撃退した。
「…本当に手は出してないね。」
「だろう?」
いたずらっ子のようなニヤッとした笑みを浮かべ車の方へ向かった。
喜ぶべきか、残念というべきか、まだ18歳のままだ。
時計を見るともう11時。
そろそろ上司が来る時間じゃないのか。
「ナマエ、起きろ。」
「んー…。あ、ジェイムズ来ちゃう。
…シュウ、やっぱりまだ戻ってないのね。」
「そのようだ。そのうち戻るだろ。」
起きて急いで支度をしているとインターホンが鳴った。
「俺が出よう。」
玄関のドアを開けると初老の男が立っていた。
「君がジェイムズか?」
「赤井君、どうしたんだね…その姿。」
「俺は18歳の頃に姿と記憶が変わってしまったそうだ。俺は貴方のことを何も知らない。」
「そうか…私はFBIのジェイムズブラックだ。」
「あっ、ジェイムズいらっしゃい。あの…ちょっとした手違いで…。」
「ハイジャック事件のことを詳しく聞こうと思っていたがこれだと厳しいな。任務も手伝わせられない。
いつ戻るんだ?」
「恐らく24時間以内には。」
「大丈夫だ、何かあっても狙撃の腕は極端に変わらないはずだ。」
「そうかもしれないが…今の状態で事件があっても出動させられない。」
「それは残念だ。」
「とにかく、早く元に戻しなさい。あまり赤井君で実験するのは控えるように。」
「はい。」ナマエが苦笑する。
おそらく魔法でこういう状態になったと思われているな。
その後すぐにジェイムズは帰宅した。
ーーーーーー
「今日は何か予定あるのか?」
「特に無いけど。」
「それならデートをしよう。」
「デート?良いけど。」
「早く行こう。楽しみだ。」
にっこり微笑むとナマエが固まった。
「どうした?」
「な、なんでもない!」
「顔が赤いが?体調悪いなら無理に」
「違う、大丈夫だから。行こ!」
レンタカーの車のキーを持ってさっさと行ってしまった。
今の俺では運転が出来ないのが残念だ。
仕方なく助手席に座った。
「ふふふ、シュウが助手席に座るなんて初めてかも。レアだわ。」
「車の右側に座るとは違和感があるな。日本とは逆だから免許取得に手間取りそうだ。」
「そういえば昔言ってたかも。元いたイギリスも日本も右側通行だから免許を取るのに手間取ったって。」
「やはりそうか。」
「今は覚えてないだろうけど、シュウは今に至るまで色々努力してきたんだよ。」
「…そうだな。」
一時的とはいえ、18歳の自分がタイムスリップして未来の俺から現在の時間を奪ってしまっているような感覚になった。
少しだけで良い、10代の自分のまま彼女をもう少し見ていたいんだ。俺なら分かってくれるだろう。
「そろそろ行こうか。ショッピングモールがあるからそこに行こう。」
車を走らせ40分位で到着した。
ナマエのお腹が鳴る。
少し照れくさそうな顔で彼女が笑った。
「起きてから何も食べていなかったな。」
「お腹すいちゃった。何か食べよう。何が良い?」
「そうだな…どれも良さそうだ。」
「じゃあ和食。」
「ナマエは昔から本当に和食が好きだな。」
何も考えていなかったのに口からポロッと言葉が出た。
驚いた。
だって俺は彼女が和食好きなんて知らないのだから。
「…シュウ、ちょっと元に戻りつつあるのかな?」
「…そうかもしれないな。」
俺なのに、俺じゃないような…身体を乗っ取られそうな恐怖を感じた。戻りたくない。
気付いたら未来の俺に今を返したくなくなってしまっていた。
「早く行こ、混んでるよ。」
「あぁ。」
考えるのはやめよう。どう足掻いても俺は今だけの存在だから。
___________
「美味しい。」
「良かったな。」
「初めて会ってレストラン行った時も和食食べたの。懐かしいなぁ。」
「そうか。」
「…どうしたの?なんかさっきから顔暗くない?」
「そんな事はない。なぁ、服を見に行かないか?
ナマエに選びたいんだ。」
「選んでくれるの?楽しみ。」
食事後服を見に行った。
「これは?」
「丈短すぎじゃない?」
「これは?」
「スリット大胆過ぎ。」
「これ。」
「胸ほとんど出ちゃう!」
「要望が多いな。」
「セクシーな服選びすぎ!」
「これとこれ。」
「あー…ましかも。」
少し胸元が開いた白いブラウスにベルベット生地のダークブルーのタイトスカート。
丈も膝くらいだし良いか。
せっかくなので買ってもらった服を着ていくことにした。
「色っぽくて良いな。」
「こういうのが好きだったのね。」
「女スパイみたいで良くないか?」
「あははは!ちょっとわかる笑」
「似合ってるよ。」
「ありがとう。」
「そこのおねーさん。弟なんて置いといて俺たちと来なよ。」
「面倒見良いんだねぇー。俺たちの面倒も見てよ笑」
変な奴らに絡まれてしまった。
話しかけた男の後ろにぞろぞろ人が来て全員で7人くらいになった。
「弟じゃないです。」
「えー、歳下好みなの?俺たちが年上の良さを教えてやるよ。」
「結構です。」
横をチラッと見るとシュウがめちゃくちゃキレている。今にも殴りかかりそうだ。
「シュウ、無視しよう。」
「大丈夫だ、"俺は"手は出さん。」
「何二人でブツブツ言ってんの?」
「ほら、そこ退いてくれる?ボウヤ。」
シュウは掴まれた腕を捻りあげる。
「俺に触るな。」
「なんだコイツ!」
「てめえ!」殴りかかってきた男の拳を、腕を捻りあげた男の顔面に上手く当てた。
「俺に当たったじゃねぇか!」
「くそっ!」
その後も上手く男達同士に当てるようにして自分で手を出さずに撃退した。
「…本当に手は出してないね。」
「だろう?」
いたずらっ子のようなニヤッとした笑みを浮かべ車の方へ向かった。