第3章〈完結〉
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次の日からまたシュウは新人に狙撃を教えに行っていた。
しばらくアメリカにいる分、ゆっくり教えられるという事で新人の指導員はシュウ一人になった。
私は一時的に事務総長補佐として仕事に戻ることになった。
久しぶりで緊張する。少し深呼吸をして職場の部屋に入った。
「おはよー!皆久しぶり!」
「わぁ!久しぶり!」
皆歓声を上げて喜んで迎え入れてくれた。
「オリくんまたよろしくね。」
新人には自己紹介をして、知った顔皆には軽く挨拶をして久々に事務総長のオリオンの隣の席へと座った。
「よろしくお願いします。…席はそのままにしてあります。」
「ありがとう。…うわ、引き出しいつのか分かんない飴が入ってる!捨てよ。」
「そういえば以前一時的に戻ってきた時はメガネをかけたイケメンに連れ去られてましたよね。」
「あーうん…、そうだったね。ご迷惑おかけしました。」
「あの人とはどうなったんですか?」
「あのねぇ…話すと長くなるからとりあえず仕事。
休憩の時に話すわ。」
「了解です。」
休憩時間になると皆が一斉に集まってきた。
「あの時のナマエさんの恋人ってどうなったんですか?」
「あのメガネの長身の人でしたよね!」
「あの、初めに報告させて下さい。
結婚しました。籍を入れたのは組織壊滅させた頃で…最近結婚式もしました。」
「おおっ!」
「「「おめでとうございます!」」」
皆から祝福の声が上がった。
「ありがとう。あと、相手なんだけど…
赤井秀一が生きていることは皆知ってる…よね?」
「はい。まさか…」
「そう。あの、以前皆が見たメガネの姿は変装で…
私の夫は赤井秀一です。」
自分で言っていて顔から火を噴きそうな程恥ずかしくなった。
「やっぱり。そうかと思いましたよ。以前メガネの姿でしたけど、目を開けた時に珍しい緑の目に特徴的な隈が見えましたから。
あれは赤井さんだったのかもとずっと思っていましたよ。でも以前亡くなったと聞いていたので…赤井さんの親戚かな?とか色々考えていたんですが、生きていたと聞いてやはりあれは、と思っていた所です!」
流石は事務総長、オリオンにはバレていたらしい。
「これから赤井さんって呼びましょうか〜?」
仲良しのミアがニヤニヤしながらからかってきた。
「いやいや、皆今まで通り名前で呼んで!」
「ちょっとナマエ、お昼食べながら私にも色々事の顛末を聞かせてちょうだいね!馴れ初めとか!最近ほとんど日本にいるんだもの。
数年ぶりにきちんと話がしたいわ。」
「ミア、もちろん。さ、皆各自お昼行きましょ。」
休憩でサンドイッチとポテトチップスを貪っているとミアがバナナを食べながら尋問してきた。
「さぁナマエ、色々教えてもらうわよ!教えてもらうまで帰さないから!これは尋問よ!」
「手厳しいなー。えっと、まず初めに私が事務総長を辞めた頃だけど…。あれ、えっ、10年位前?あれって。」
「そうよ。超スピード出世で事務総長になったのに急に補佐になって、それから数年したらあっという間にいなくなったんだもん。ビックリしちゃった。」
「えっと、実は私色々薬に詳しくて。赤井秀一が組織に潜入する前に薬の耐性つけさせる手伝いをしてたの。それ以降もずーっと色々サポートしてたんだよね。」
「なるほど、ずっと付き合ってたわけね。」
「お見通しか。」
「それで…最近組織に突入する前に籍入れたの。」
「なにそれ、もし赤井さんが死んだらナマエは未亡人じゃないの!それで良かったの?」
「うん…それでも良かった。」
「いやー。まいったまいった。一途な子だとは思ってたけど。そんな顔をする程赤井さんに惚れてるのね。…良いわねぇ。」
「ミアはどうなの?」
「…実はねぇ、オリオンと付き合ってるの。」
「えー!!!そうなの?ビックリ!そうなんだ、良かったね。」
「ほら、ナマエが前に変装の赤井さんに連れ去られてたじゃない?その後位かな、付き合ったの。実はオリオン、貴女に惚れてたのよ。でもあんな場面見て諦めたらしくて、私が慰めてたらいつの間にか…良い感じになっちゃった。」
「えっ、そうなの!?気付かなかった…。」
「ナマエって、恋愛に関してはほんっと鈍感よね!好意持たれていても良く分かってないというか…。ものすごくモテるのに、モテてることに気づかずにアプローチをことごとくスルーして、周囲が勝手に諦めちゃうのよ。」
「ごめん、心当たりがなんっっも無い。全くない。」
「でしょ?赤井さんはよほど熱烈なアプローチだったのね?」
「うーーーん?どうかな?まぁ色々あって最終的に告白されたから…。」
「付き合う前から普段アプローチあったでしょ?」
「…よく分かんなかった。私は好きだとは思ってたけど、正直向こうの気持ちは付き合うまで分からなかった。」
「そうだったのか。俺は随分とアプローチしていたつもりだったんだが…。」
「あ、赤井さん!わ、こんなに近くで初めて見た!初めまして、ミアです。」
「やぁ。ナマエとは友人なのかな?」
「そうなんです、昔から!」
「シュウ、どこから聞いてたの…?」
「ご友人がナマエって鈍感だ、と言っていた辺りから。俺も昼食いに来たんだが思わぬ話を聞いてしまって気になってな。」
「まさか聞かれているとは。…イタ!デコピン禁止!」
「君の鈍感具合に驚いたよ。初めに言っただろうが、一目惚れだったと。本当に気付いてなかったとは。
まぁそれくらい鈍感だったから、他の男に引っかからずに済んでいたのかもな。」
「ムゥ…。」
「赤井さん、良かったらお昼一緒に食べません?」
「あ、いやすまないが新人達に誘われていてね。向こうで食べるよ。…邪魔したな。
…ナマエ、後でな。」
私の頭をポンポンと撫でると行ってしまった。
「うわー、ヤバ!ほんっと赤井さんって、異次元のカッコ良さだわ。FBIに入った頃からものすごいイケメンがいるって噂だったけど、あれはモテるわー。
良いわねー、素敵な旦那様で。取られないように気をつけなさいよ!」
「大丈夫だよ。」
「ほら見て!だれか女の子が声をかけてるわよ!」
「えっ…ほんとだ。何か用があるだけじゃないの?」
「何言ってんの、あの媚びたような女の目!」
「…目?」
「バッカ!ほんっと鈍感なんだから!取られても知らないわよ!」
シュウが困ったような顔を何かを話した後、私を見て少し微笑みながら手を振ってきた。
とりあえず手を振り返す。
「ぐはっ、何あの赤井さんの笑顔。素敵すぎてぐうの音もでないわ。いつもあんな顔見てんの?」
「えー?うん。」
「はー…。良かったわね、女の子達が諦めて居なくなったわよ。私ならあんなイケメンが隣にいたら心臓がいくつあっても足りないわよ!」
旦那を褒められすぎてついつい顔が緩む。
「とりあえず、食べてからもっと話聞かせなさいよ!」
「ふぁい。」
お昼を食べて戻ろうとした時、喫煙所の手前でシュウが女の子達にまた絡まれているのを見かけた。
随分としつこいのかシュウがイラついていた。
にも関わらず女の子達は引き下がらない。
「ナマエおいで。」
私を見つけたシュウに呼ばれた。何事かと近づくと突然引き寄せられキスをされた。しかも唇を割り舌まで入ってきた。
「ん、んー!」シュウを押しのけようとしてもビクともしない。少ししてようやく離れた。
「悪いが俺はコイツのものだ。諦めてくれ。」
怪しくニヤリと笑うと女の子達は赤面し無言で固まっていた。
女の子達を放置してさっさと喫煙所へ入って行ってしまった。
はっとしてシュウに一言悪態をつき私も仕事へと戻った。
「信じられない。まったくもう…。」
「大変ね、赤井夫婦は。」
「びっくりした!…ミア…見てた?」
「見てたわよー。キスシーン、ご馳走様。」
「もー!!恥ずかしい。シュウのバカ!」
「よほどしつこかったんでしょ。だから言ったでしょ。気をつけなさいね、女の嫉妬は凄いから。」
「うん。…分かった。」
ずっと一緒にいた事もあり、油断していたんだと思う。改めてシュウがモテるんだって実感して嬉しい反面どうしたら良いのか分からない気持ちになった。
日本だと強引というか、ああやってグイグイアピールする女性は少ないので盗られるかもという気持ちは皆無だった。
しかしこうしてFBI内を歩くだけでこうもアピールされるのだ。
私も自分磨きを頑張らないと、いつ他の女性に靡くかも分からない。
…努力をしようと改めて思った。
しばらくアメリカにいる分、ゆっくり教えられるという事で新人の指導員はシュウ一人になった。
私は一時的に事務総長補佐として仕事に戻ることになった。
久しぶりで緊張する。少し深呼吸をして職場の部屋に入った。
「おはよー!皆久しぶり!」
「わぁ!久しぶり!」
皆歓声を上げて喜んで迎え入れてくれた。
「オリくんまたよろしくね。」
新人には自己紹介をして、知った顔皆には軽く挨拶をして久々に事務総長のオリオンの隣の席へと座った。
「よろしくお願いします。…席はそのままにしてあります。」
「ありがとう。…うわ、引き出しいつのか分かんない飴が入ってる!捨てよ。」
「そういえば以前一時的に戻ってきた時はメガネをかけたイケメンに連れ去られてましたよね。」
「あーうん…、そうだったね。ご迷惑おかけしました。」
「あの人とはどうなったんですか?」
「あのねぇ…話すと長くなるからとりあえず仕事。
休憩の時に話すわ。」
「了解です。」
休憩時間になると皆が一斉に集まってきた。
「あの時のナマエさんの恋人ってどうなったんですか?」
「あのメガネの長身の人でしたよね!」
「あの、初めに報告させて下さい。
結婚しました。籍を入れたのは組織壊滅させた頃で…最近結婚式もしました。」
「おおっ!」
「「「おめでとうございます!」」」
皆から祝福の声が上がった。
「ありがとう。あと、相手なんだけど…
赤井秀一が生きていることは皆知ってる…よね?」
「はい。まさか…」
「そう。あの、以前皆が見たメガネの姿は変装で…
私の夫は赤井秀一です。」
自分で言っていて顔から火を噴きそうな程恥ずかしくなった。
「やっぱり。そうかと思いましたよ。以前メガネの姿でしたけど、目を開けた時に珍しい緑の目に特徴的な隈が見えましたから。
あれは赤井さんだったのかもとずっと思っていましたよ。でも以前亡くなったと聞いていたので…赤井さんの親戚かな?とか色々考えていたんですが、生きていたと聞いてやはりあれは、と思っていた所です!」
流石は事務総長、オリオンにはバレていたらしい。
「これから赤井さんって呼びましょうか〜?」
仲良しのミアがニヤニヤしながらからかってきた。
「いやいや、皆今まで通り名前で呼んで!」
「ちょっとナマエ、お昼食べながら私にも色々事の顛末を聞かせてちょうだいね!馴れ初めとか!最近ほとんど日本にいるんだもの。
数年ぶりにきちんと話がしたいわ。」
「ミア、もちろん。さ、皆各自お昼行きましょ。」
休憩でサンドイッチとポテトチップスを貪っているとミアがバナナを食べながら尋問してきた。
「さぁナマエ、色々教えてもらうわよ!教えてもらうまで帰さないから!これは尋問よ!」
「手厳しいなー。えっと、まず初めに私が事務総長を辞めた頃だけど…。あれ、えっ、10年位前?あれって。」
「そうよ。超スピード出世で事務総長になったのに急に補佐になって、それから数年したらあっという間にいなくなったんだもん。ビックリしちゃった。」
「えっと、実は私色々薬に詳しくて。赤井秀一が組織に潜入する前に薬の耐性つけさせる手伝いをしてたの。それ以降もずーっと色々サポートしてたんだよね。」
「なるほど、ずっと付き合ってたわけね。」
「お見通しか。」
「それで…最近組織に突入する前に籍入れたの。」
「なにそれ、もし赤井さんが死んだらナマエは未亡人じゃないの!それで良かったの?」
「うん…それでも良かった。」
「いやー。まいったまいった。一途な子だとは思ってたけど。そんな顔をする程赤井さんに惚れてるのね。…良いわねぇ。」
「ミアはどうなの?」
「…実はねぇ、オリオンと付き合ってるの。」
「えー!!!そうなの?ビックリ!そうなんだ、良かったね。」
「ほら、ナマエが前に変装の赤井さんに連れ去られてたじゃない?その後位かな、付き合ったの。実はオリオン、貴女に惚れてたのよ。でもあんな場面見て諦めたらしくて、私が慰めてたらいつの間にか…良い感じになっちゃった。」
「えっ、そうなの!?気付かなかった…。」
「ナマエって、恋愛に関してはほんっと鈍感よね!好意持たれていても良く分かってないというか…。ものすごくモテるのに、モテてることに気づかずにアプローチをことごとくスルーして、周囲が勝手に諦めちゃうのよ。」
「ごめん、心当たりがなんっっも無い。全くない。」
「でしょ?赤井さんはよほど熱烈なアプローチだったのね?」
「うーーーん?どうかな?まぁ色々あって最終的に告白されたから…。」
「付き合う前から普段アプローチあったでしょ?」
「…よく分かんなかった。私は好きだとは思ってたけど、正直向こうの気持ちは付き合うまで分からなかった。」
「そうだったのか。俺は随分とアプローチしていたつもりだったんだが…。」
「あ、赤井さん!わ、こんなに近くで初めて見た!初めまして、ミアです。」
「やぁ。ナマエとは友人なのかな?」
「そうなんです、昔から!」
「シュウ、どこから聞いてたの…?」
「ご友人がナマエって鈍感だ、と言っていた辺りから。俺も昼食いに来たんだが思わぬ話を聞いてしまって気になってな。」
「まさか聞かれているとは。…イタ!デコピン禁止!」
「君の鈍感具合に驚いたよ。初めに言っただろうが、一目惚れだったと。本当に気付いてなかったとは。
まぁそれくらい鈍感だったから、他の男に引っかからずに済んでいたのかもな。」
「ムゥ…。」
「赤井さん、良かったらお昼一緒に食べません?」
「あ、いやすまないが新人達に誘われていてね。向こうで食べるよ。…邪魔したな。
…ナマエ、後でな。」
私の頭をポンポンと撫でると行ってしまった。
「うわー、ヤバ!ほんっと赤井さんって、異次元のカッコ良さだわ。FBIに入った頃からものすごいイケメンがいるって噂だったけど、あれはモテるわー。
良いわねー、素敵な旦那様で。取られないように気をつけなさいよ!」
「大丈夫だよ。」
「ほら見て!だれか女の子が声をかけてるわよ!」
「えっ…ほんとだ。何か用があるだけじゃないの?」
「何言ってんの、あの媚びたような女の目!」
「…目?」
「バッカ!ほんっと鈍感なんだから!取られても知らないわよ!」
シュウが困ったような顔を何かを話した後、私を見て少し微笑みながら手を振ってきた。
とりあえず手を振り返す。
「ぐはっ、何あの赤井さんの笑顔。素敵すぎてぐうの音もでないわ。いつもあんな顔見てんの?」
「えー?うん。」
「はー…。良かったわね、女の子達が諦めて居なくなったわよ。私ならあんなイケメンが隣にいたら心臓がいくつあっても足りないわよ!」
旦那を褒められすぎてついつい顔が緩む。
「とりあえず、食べてからもっと話聞かせなさいよ!」
「ふぁい。」
お昼を食べて戻ろうとした時、喫煙所の手前でシュウが女の子達にまた絡まれているのを見かけた。
随分としつこいのかシュウがイラついていた。
にも関わらず女の子達は引き下がらない。
「ナマエおいで。」
私を見つけたシュウに呼ばれた。何事かと近づくと突然引き寄せられキスをされた。しかも唇を割り舌まで入ってきた。
「ん、んー!」シュウを押しのけようとしてもビクともしない。少ししてようやく離れた。
「悪いが俺はコイツのものだ。諦めてくれ。」
怪しくニヤリと笑うと女の子達は赤面し無言で固まっていた。
女の子達を放置してさっさと喫煙所へ入って行ってしまった。
はっとしてシュウに一言悪態をつき私も仕事へと戻った。
「信じられない。まったくもう…。」
「大変ね、赤井夫婦は。」
「びっくりした!…ミア…見てた?」
「見てたわよー。キスシーン、ご馳走様。」
「もー!!恥ずかしい。シュウのバカ!」
「よほどしつこかったんでしょ。だから言ったでしょ。気をつけなさいね、女の嫉妬は凄いから。」
「うん。…分かった。」
ずっと一緒にいた事もあり、油断していたんだと思う。改めてシュウがモテるんだって実感して嬉しい反面どうしたら良いのか分からない気持ちになった。
日本だと強引というか、ああやってグイグイアピールする女性は少ないので盗られるかもという気持ちは皆無だった。
しかしこうしてFBI内を歩くだけでこうもアピールされるのだ。
私も自分磨きを頑張らないと、いつ他の女性に靡くかも分からない。
…努力をしようと改めて思った。