第1章<完結>
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ついに調査に訪れる日がきた。
ポケットにある程度解毒剤を忍ばせ、薬を効きにくくする薬も飲んでおいた。
元々魔法薬学が得意だったので、ある程度薬は自作している。
魔法薬学の薬だとしても、非魔法族の薬に対しても効果があった。
どちらも植物や生き物といった自然のものから出来ていることが多い為だと思っている。
ある程度作用機序が分かれば作れた。
身支度をお互いすませ、リビングに行くとシュウはこちらをチラッとみた。
シュウは白シャツに黒いスラックスか。
「…露出多いな。」
ナマエはネイビーのロングワンピースを着ている。オフショルダーに、右側に太腿までスリットが入った大胆な使用。角度でチラリと胸元も見える。
髪も緩く巻き、珍しく金髪にしている。
「ジロジロみないでよ、もう。」
「すまんな、男の性(サガ)というやつだ。君の右側にスリットがあると言うことは、レフティに合わせてくれているのか?」
冗談ぽくスリットに軽く触れ、ニヤリと笑うと玄関へ向かってしまった。
「もう、変態!…そういえばシュウ、せめてグラサンして目の色変えよう。目、何色がいい?」
「君と同じ色が良い。」
「そう?じゃあグレーね。」
ささっと魔法で身なりを変える。
お互い顔を覚えられないよう2人とも認識妨害魔法をかけ、安全のため防御魔法も追加した。
「さて、行こうか。素敵なお嬢さん。」
「よろしくね?」
シュウの手を取るとタクシーで現場へと向かう。
会員制クラブであるが、紹介があれば身分証明はいらない。
シュウがとあるバーで会員の者と接触し、会員IDを教えて貰っていたらしい。そのIDを入口のスタッフに伝えれば中に入れる。
「新規ですか、会員様ですか?」
胡散臭い顔をしたボーイが間延びした声で尋ねる。
「新規で知り合いの紹介だ。IDは〜。」
「〇〇様のご紹介ですね。中へどうぞ。」
男はヘラヘラと笑ってラウンジ席へ案内する。
中央付近は爆音でEDMが流れ、曲にノって踊っている男女が数組いる。
その周辺を囲むようにラウンジ席が備え付けてある。席と席の間に通路が伸びており、通路の奥が個室になっているようだ。8〜10個は個室がありそうだ。
1組のカップルがスタッフに案内され個室へ向かう。男性が女性を支えており、心無しかフラフラしているような…
「お飲み物は何になさいますか?」
視界を遮るように、茶髪で髪をアップにしタイトなスーツを着た若い女性が声をかけてきた。
「俺はバーボンの水割りで。」
赤井秀一はお酒はかなり強いが、流石に任務中にストレートでお酒を煽るのは躊躇したのだろう。
「私あんまりアルコール強くないの。弱いのある?」
「当店オリジナルカクテルはいかがでしょうか?度数を抑えて作りますので。」
「じゃあお願い。」
「かしこまりました。」
女性は怪しい笑みを浮かべるとスタッフルームへと入っていった。
「さっき、見た?カップルが部屋に入っていったみたいだけど。」
「あぁ、女性の足元がふらついていた。どうやら個室に消えたようだ。」
男女が入っていった部屋へ感覚を研ぎ澄ませ、空間認識能力で部屋の中を探る。
案の定、どうやら致しているようで…。
「やっぱり…ビンゴ。」
「やはりな。」
顔を見合わせてお互い苦笑いをする。
「お待たせ致しました。バーボン水割りとオリジナルカクテルの摩天楼でございます。」
「摩天楼…。」
ナマエがぼそっと呟く。
「そちらは女性限定です。お連れ様は飲まないようにお願いしますね。」
スタッフはシュウに目配せをした。
「分かった。」
シュウが頷いたが、スタッフの女性は動かない。
「?行っていいぞ。」
シュウが声をかけるも、スタッフは怪しい笑みを浮かべたまま「カクテルのご感想をお伺いしたいので、御協力お願いします。その後内部をご案内しますので。」と言ったまま動かなかった。
どうやら、飲まないといけない雰囲気だ。
飲んでそのまま体の外に魔法で転送すれば良いが、魔法薬学狂いのナマエは効果が気になった。
今まであるものと同じかもしれない。
でも違うかもしれない。1口試してみよう。
さすがに死ぬ事はないだろう。
「いただきます。」
1口飲んでみると、甘さの中に不思議な花のような香りを感じた。
すると視界が急に歪み一瞬で身体の奥から熱が吹き出したようだった。咄嗟に魔力で薬の効果を押さえ込みら持ちこたえる。
冷や汗を抑えながらシュウに目配せをした。
「黒。」
一言呟くと入口から盗聴器で会話を聞いていた捜査員が大勢入ってきた。
10分後にはスタッフ全員逮捕され薬も全て回収された。客も全員事情聴取を受けることとなり、個室にいた女性は皆念の為救急搬送された。
2人が外に出るとジェイムズが慌てて駆け寄ってきた。
「ナマエ、大丈夫か?飲んでしまったんだろう。」
「今はなんとか大丈夫…抑えているから。」
「君も救急搬送しよう。待っていなさい。」
「薬を一つ頂戴。自分で解毒剤作るから。スグ作れる。」
「分かった。赤井君もいる事だし大丈夫だろう。…赤井君…もしもの時は"色々と"頼んだぞ。」
「分かっています、ナマエは俺に任せてください。」
シュウは"色々"と、の意味を深くは聞かなかったが了承した。
「そのまま直帰、休んでくれ。3日後捜査資料を作って提出を頼んだぞ。」
「そんなに休まなくても」シュウが遮るように言うと
「いや、今回2人ともよくやってくれた。少し休むと良い。」
ジェイムズは優しい笑みを浮かべ答える。
「「ありがとうございます。」」
車で送ってもらい帰宅した。
ポケットにある程度解毒剤を忍ばせ、薬を効きにくくする薬も飲んでおいた。
元々魔法薬学が得意だったので、ある程度薬は自作している。
魔法薬学の薬だとしても、非魔法族の薬に対しても効果があった。
どちらも植物や生き物といった自然のものから出来ていることが多い為だと思っている。
ある程度作用機序が分かれば作れた。
身支度をお互いすませ、リビングに行くとシュウはこちらをチラッとみた。
シュウは白シャツに黒いスラックスか。
「…露出多いな。」
ナマエはネイビーのロングワンピースを着ている。オフショルダーに、右側に太腿までスリットが入った大胆な使用。角度でチラリと胸元も見える。
髪も緩く巻き、珍しく金髪にしている。
「ジロジロみないでよ、もう。」
「すまんな、男の性(サガ)というやつだ。君の右側にスリットがあると言うことは、レフティに合わせてくれているのか?」
冗談ぽくスリットに軽く触れ、ニヤリと笑うと玄関へ向かってしまった。
「もう、変態!…そういえばシュウ、せめてグラサンして目の色変えよう。目、何色がいい?」
「君と同じ色が良い。」
「そう?じゃあグレーね。」
ささっと魔法で身なりを変える。
お互い顔を覚えられないよう2人とも認識妨害魔法をかけ、安全のため防御魔法も追加した。
「さて、行こうか。素敵なお嬢さん。」
「よろしくね?」
シュウの手を取るとタクシーで現場へと向かう。
会員制クラブであるが、紹介があれば身分証明はいらない。
シュウがとあるバーで会員の者と接触し、会員IDを教えて貰っていたらしい。そのIDを入口のスタッフに伝えれば中に入れる。
「新規ですか、会員様ですか?」
胡散臭い顔をしたボーイが間延びした声で尋ねる。
「新規で知り合いの紹介だ。IDは〜。」
「〇〇様のご紹介ですね。中へどうぞ。」
男はヘラヘラと笑ってラウンジ席へ案内する。
中央付近は爆音でEDMが流れ、曲にノって踊っている男女が数組いる。
その周辺を囲むようにラウンジ席が備え付けてある。席と席の間に通路が伸びており、通路の奥が個室になっているようだ。8〜10個は個室がありそうだ。
1組のカップルがスタッフに案内され個室へ向かう。男性が女性を支えており、心無しかフラフラしているような…
「お飲み物は何になさいますか?」
視界を遮るように、茶髪で髪をアップにしタイトなスーツを着た若い女性が声をかけてきた。
「俺はバーボンの水割りで。」
赤井秀一はお酒はかなり強いが、流石に任務中にストレートでお酒を煽るのは躊躇したのだろう。
「私あんまりアルコール強くないの。弱いのある?」
「当店オリジナルカクテルはいかがでしょうか?度数を抑えて作りますので。」
「じゃあお願い。」
「かしこまりました。」
女性は怪しい笑みを浮かべるとスタッフルームへと入っていった。
「さっき、見た?カップルが部屋に入っていったみたいだけど。」
「あぁ、女性の足元がふらついていた。どうやら個室に消えたようだ。」
男女が入っていった部屋へ感覚を研ぎ澄ませ、空間認識能力で部屋の中を探る。
案の定、どうやら致しているようで…。
「やっぱり…ビンゴ。」
「やはりな。」
顔を見合わせてお互い苦笑いをする。
「お待たせ致しました。バーボン水割りとオリジナルカクテルの摩天楼でございます。」
「摩天楼…。」
ナマエがぼそっと呟く。
「そちらは女性限定です。お連れ様は飲まないようにお願いしますね。」
スタッフはシュウに目配せをした。
「分かった。」
シュウが頷いたが、スタッフの女性は動かない。
「?行っていいぞ。」
シュウが声をかけるも、スタッフは怪しい笑みを浮かべたまま「カクテルのご感想をお伺いしたいので、御協力お願いします。その後内部をご案内しますので。」と言ったまま動かなかった。
どうやら、飲まないといけない雰囲気だ。
飲んでそのまま体の外に魔法で転送すれば良いが、魔法薬学狂いのナマエは効果が気になった。
今まであるものと同じかもしれない。
でも違うかもしれない。1口試してみよう。
さすがに死ぬ事はないだろう。
「いただきます。」
1口飲んでみると、甘さの中に不思議な花のような香りを感じた。
すると視界が急に歪み一瞬で身体の奥から熱が吹き出したようだった。咄嗟に魔力で薬の効果を押さえ込みら持ちこたえる。
冷や汗を抑えながらシュウに目配せをした。
「黒。」
一言呟くと入口から盗聴器で会話を聞いていた捜査員が大勢入ってきた。
10分後にはスタッフ全員逮捕され薬も全て回収された。客も全員事情聴取を受けることとなり、個室にいた女性は皆念の為救急搬送された。
2人が外に出るとジェイムズが慌てて駆け寄ってきた。
「ナマエ、大丈夫か?飲んでしまったんだろう。」
「今はなんとか大丈夫…抑えているから。」
「君も救急搬送しよう。待っていなさい。」
「薬を一つ頂戴。自分で解毒剤作るから。スグ作れる。」
「分かった。赤井君もいる事だし大丈夫だろう。…赤井君…もしもの時は"色々と"頼んだぞ。」
「分かっています、ナマエは俺に任せてください。」
シュウは"色々"と、の意味を深くは聞かなかったが了承した。
「そのまま直帰、休んでくれ。3日後捜査資料を作って提出を頼んだぞ。」
「そんなに休まなくても」シュウが遮るように言うと
「いや、今回2人ともよくやってくれた。少し休むと良い。」
ジェイムズは優しい笑みを浮かべ答える。
「「ありがとうございます。」」
車で送ってもらい帰宅した。