1冊目
ねえ、ショッピさん。
「っ、えみさん、まさか」
私は貴方のお言葉に甘えます。
「危ない!」
だから必ず、救ってくださいね。
私は一歩後退り、線路へ身を投げた。
――――――――
『あの、ショッピさん』
『なんすか』
『もし、私が今ここで身を投げてしまったら…貴方は救ってくださいますか?』
『…そりゃ救いますよ』
――――――――
ハッと我に返る。その途端、周りの情報が自身へ流れ込んでくる。
ざわめく周囲、向けられる目という目、ぎゅっと抱き締められる感覚、噎せるような煙草の香りと、相対した優しい彼の香り、耳元からは彼の焦ったような荒い息遣い。
嗚呼、彼は私を救ってくれたんやな。
「っ、えみさん、まさか」
私は貴方のお言葉に甘えます。
「危ない!」
だから必ず、救ってくださいね。
私は一歩後退り、線路へ身を投げた。
――――――――
『あの、ショッピさん』
『なんすか』
『もし、私が今ここで身を投げてしまったら…貴方は救ってくださいますか?』
『…そりゃ救いますよ』
――――――――
ハッと我に返る。その途端、周りの情報が自身へ流れ込んでくる。
ざわめく周囲、向けられる目という目、ぎゅっと抱き締められる感覚、噎せるような煙草の香りと、相対した優しい彼の香り、耳元からは彼の焦ったような荒い息遣い。
嗚呼、彼は私を救ってくれたんやな。
1/13ページ