いい○○の日2021まとめ


『愛しいあなたの……(まもうさ)』

「うさ……」
「んっまもちゃっ」

甘い雰囲気になり、お互いどちらともなく求め合う。
初めて愛し合って以来、飽きること無く、それどころが益々魅了されて止まないうさぎの身体を堪能する。
面白いくらい今も反応をくれるうさぎに衛は溺れていく。

「そう言えばうさ、生理、遅れてるんじゃないか?」

何の抵抗もなく進んで行くが、ふとある事に気づき、衛はうさぎに問いかける。

「ん?あ、そう言えば……遅れてるかも?」

うさぎは衛と付き合ってから初潮を迎えた。
そこからうさぎの身体の管理、特に生理の周期は医者志望である衛が管理していた。
医者志望として、彼氏として、女性の身体を知っておきたかった。何よりうさぎの身体は熟知しておきたいと思った。

そんな事もあり、うさぎは衛に任せ切り。
元々無頓着で鈍感なうさぎは、益々自分の事は気にする事が無くなり、衛任せ。勿論、衛を信頼しているからこそだ。

「もしかして……?」
「妊娠、したのかな?」

お互いに思い当たる節があり、意見が合致する。

「妊娠検査薬、あるか?」
「ううん、無いよ?」
「じゃあ今から買いにドラッグストア行くか?」
「うん」

何はなくとも先ずは検査してみようと言う事に。2人でドラッグストアに妊娠検査薬を買いに出かける。

「使い方は分かるか?」
「うん、ここに尿をかければいいんだよね?トイレ、して来るね」

そう言って少し嬉しそうに、でも少し不安げにうさぎはトイレへと向かって行った。
待ってる間、衛は気が気では無く、ソワソワしていた。

「お待たせ」
「うさ、どうだった?」
「もう、まもちゃん!一分以上待たなきゃって説明に書いてあったじゃん」
「そっか……」

こういう時の男はダメだ。
その点、うさぎの方が冷静だった。
普段と逆転して、衛は少し落ち着きを取り戻した。
ジーッと妊娠検査薬を挟み、それ以上の会話をすること無く無言で2人で見つめる事三分。

「出た!」
「赤い線、出て……ないね?」
「あ、ああ……」
「妊娠、して無いって事でいいんだよね?」
「みたいだな」

てっきり出来ていると思っていた2人は、どこか残念そうだった。

「残念だな。まもちゃんの子、欲しかったのにな……」
「やっぱり、そう簡単なもんじゃ無いんだな。子供が出来るって、尊い事なんだよ」
「そう、だね」
「俺はうさがいれば幸せだから、気持ちだけで十分さ」
「まもちゃん!」

命の尊さ、2人にとっての幸せを改めて再確認した衛とうさぎだった。




END

2021.11.24

いい尿の日&いい妊娠の日

※いい妊娠の日は私のこじつけの語呂合わせですので悪しからずご容赦ください。

10/12ページ
スキ