天体ショーでSS
『守護星に誓いを(ジェダレイ)』
「レイ、火星が近くで輝いて綺麗だよ」
「そうね」
自分の守護星が近くで見られるのに、全く嬉しくなさそうなレイに落胆する。
「相変わらず冷静だな?」
「そう?火星最接近なんて珍しい事でもないから。2年に1度はある事よ」
珍しい事ではなくとも俺はレイと見られることが幸せなんだけどな。
「そうだけど2年後にまた見られるとは限らないわけだし」
「天気さえ良ければ見られるわよ」
彼女は分かっていないな。
戦士である俺達はいつ敵が現れ、どうなるか先が分からない。
だから2年後が今日みたいに無事迎えられるか保証なんてどこにも無い。
その日その日一瞬一瞬が大事なかけがえ無い日常
「2年後がどうなってるか分からない。レイと見られるかどうかも...」
「...別れてるかもしれないしね」
「俺は何があっても別れない!ただ、また敵が現れたら先の保証は無いだろ?俺達はそう言う宿命だし」
「その覚悟は出来てるわ」
戦士として覚悟を決め、凛とする姿は火星みたく燃えていた。
END
2020年10月6日の火星接近の日にTwitterに直接書いた話です。1年半も経っててすみません。
『伝わらない想い(ジェダレイ)』
「月が綺麗だな、レイ」
「うさぎの様に暖かくて落ち着く光ね」
「愛してるって意味なのに……」
「夏目漱石ね。知ってるわよ」
「照れてるレイも可愛い。そして、今夜の月と同じくらい美しいよ」
「バカ!」
いつまでも2人で月を眺めていた。
あの頃とは違う感情と、違う関係で。
END
こちらは昨日のピンクムーンに書いた話です。