新・記録日誌
「・・・小林、やったぞ。とうとうゴジラを倒したぞ・・・!」
2025/03/05 22:54特撮
今日、ようやく「ゴジラ・シアター2025」の「ゴジラの逆襲」を、偶然休みだった母と一緒に観て来ました!
生憎の雨模様でしたが、大して雨が降らなかったのが幸いでした。今回は座席予約をして、前列側の中央席で観れましたし(^^)d
夜の仕事が無ければそのまま梅田を満喫出来たのですが、流石に梅田で遊びたいと言う理由で休むなんて駄目なので、母リクエストのHEP FIVEの「まじかるちいかわ」と、昼食にニューミュンヘンへ行くだけに留めました。
そんな「ゴジ逆」、少なくとも僕の記憶では神保町シアター等の関東の上映イベントを除き、映画館では京都みなみ会館時代の「大大大全集」と、大阪のシネ・ヌーヴォに移転した時にそれぞれ一回ずつ上映されたのみで、テレビでは令和以降大体のゴジラ作品が流されたBS・CSでも放送された事の無い、中々見る機会に恵まれない地味に不遇の作品である分、今回の「ゴジラ・シアター」はまたと無い機会なのです・・・!
一応「ゴジ逆」の感想はかれこれ15年前に「特コレ」の時に書いたり(特コレ「ゴジ逆」号紹介)、LINE VOOMには5年前の公開65周年に合わせて買ったブルーレイを紹介した記事を書いた事はありますが、4Kでかつ初めてのスクリーンで観る「ゴジ逆」は・・・もう、最高でした!
本作のみの特徴である、ゴジラを形容するシンバル音が流れるタイトルバックで震え、冒頭の魚群探査機にプリントされている「海洋漁業KK」の文字や、ブルーレイ版を観た時に気付いた序盤でのゴジラ関西上陸を報じる新聞内の誤字「アンギロス」がはっきり見えたりしました。
本作でのゴジラである「逆ゴジ」の、GFWゴジにも通ずる格闘戦重視のプロポーションを持つ、恐竜・爬虫類と言うより人間に近い独特な造形や、正しく「暴龍」な荒々しく野性的な造形である初代アンギラスの魅力もくっきりと分かりますし、この二体が70年前の我らが大阪を破壊し尽くしてくれる中盤の闘争は説明不用の素晴らしさですが、個人的には序盤の岩戸島での岩山に囲まれた中での、人類が干渉しないシチュエーションの戦いも好みだったりします。
大阪戦での特撮は、撮影ミスによって偶然生まれたスピーディーなコマ送りアクションや、昭和東宝特撮を地味に支えるポンポン砲のデビュー戦が主な見所になっていますが、僕としては撮影期間の短縮か経費節約かは不明ながら、戦車やポンポン砲によるゴジラ・アンギラスへの砲撃・爆破が全て合成処理されている点で、一見手抜きのように見えて実にキメ細やかに合成されており、砲弾と共に画面に舞い散る火花はモノクロだからこそ美しさすら感じるカットに仕上がっていると思います。
それと中盤と言えば、「ゴジラ-1.0」の海神作戦の説明に使われた「木製ゴジラ」の元になった?とされる、作戦会議室でのゴジラの進行ルートの確認に使われた「かんたんゴジラ」も、見逃せない所ですよ(?)
余談ですが、「VSビオランテ」中盤にてゴジラが予想を外して急に大阪へ向かう展開も「ゴジ逆」のオマージュ?と思っていたり・・・
終盤の神子島でのゴジラ封印作戦はやや冗長だとよく言われますが、多少内容が似た作戦が実行されている「トップガン マーヴェリック」をご覧になったならあの作戦がいかに難しく、更に今回はゴジラが攻撃して来ると言う、さながらエクストラハードモードの中で作戦を完遂する事の凄さがお分かりになるかと思いますし(実際参加したほとんどの戦闘機が失敗しています)、オキシジェン・デストロイヤーが失われた中でこの作戦でしかゴジラに対抗する術が無い・・・そのスリリングさを理解されたなら、単調には感じなくなるかと思います。
「架空の兵器を使わず、自然の力と人類の尽力でゴジラに立ち向かう」、と言う点では海神作戦に似ていると感じますし、この辺りはスクリーンで観てこそハラハラさせられると思いますね。
ストーリーも過去一で引き込まれまして、月岡・秀美さん・小林のスリーマンセルメイン、序盤で主人公が島でゴジラ目撃、中盤でゴジラ大暴れ、三番手キャラがゴジラを倒す為に死亡・・・など、意外と「54ゴジラ」との共通項があると思っているのですが、アレンジが上手く利いているのであまり被っている感じはありません(主人公とヒロインがコンビ→主人公と三番手がコンビ、主人公とヒロイン目撃→主人公と三番手目撃、東京or大阪、陰キャ気味の芹沢博士と明らかに陽キャな小林)。
また、「54ゴジラ」は戦後や第五福竜丸被曝事件の影響、ゴジラ=戦争・原水爆のメタファーと言う立ち位置もあって常に悲壮感漂う雰囲気の作風でしたが、「ゴジ逆」は最初からエンタメ作品として作られた点や、主な舞台が大阪になった事による浪花・人情気質に満ちた作風もあり、ゴジラ・アンギラスの暴威に襲われながらもジョークを飛ばしながら、負けじと再起に奮闘する海洋漁業KKの人々のたくましい下町根性ドラマは、見ていて心地よいです。
まぁ、だからこそ他愛の無い日々がゴジラによって崩れて行く、と言う点が際立ったりするのですが(会社屋上で月岡・秀美さんがいい雰囲気になっていたら戦闘機群が空を飛ぶ、ゴジラは大阪に来ないと聞いて道頓堀でダンスと洒落込んだらゴジラ大阪へ来る、北海道で楽しい宴会をしていたらゴジラの目撃情報が入って冷や水を掛けられる、「花婿さん」こと本作屈指の名キャラ・小林死す)。
前作との橋渡し役の山根博士が序盤のみの登場、アンギラスが中盤で退場し舞台が北海道に移る・・・など、人によっては残念な点もあるのは否めませんが、特撮面以外でも本作のみメガホンを撮った、隠れた名作「透明人間」の監督・小田基義氏による民衆に寄り添ったドラマ・演出や、「ゴジラ エビラ モスラ 南海の大決闘」以降の軽快なBGMのイメージが強い作曲家・佐藤勝氏による、ドラマと相反するような一貫した恐怖感を煽る劇伴、「シン・ゴジラ:オルソ」や「ゴジラ-1.0/C」などのモノクロ化作品を除けば最後のモノクロゴジラ映画・・・などなど、本作ならではの良さ・魅力は山ほどあります。
何より、恐らくは「~の逆襲」と言う続編モノ作品のタイトルのハシりになったであろう点は、間違いなく偉大な功績でしょう。
「メカゴジラの逆襲」しかり、「ちびゴジラの逆襲」しかり、「キングコングの逆襲」しかり(「キン逆」は続編モノではありませんが)・・・
ちなみにタイトルと言えば、「ゴジ逆」の英語版タイトルは基本的に「GODZILLA RAIDS AGAIN」となっている筈なのですが、今回の「ゴジラ・シアター2025」では「GODZILLA STRIKES AGAIN」となっていました。
「ATTACK OF LEGION」と「ADVANT OF LEGION」の二種類の英語版タイトルが存在する「ガメラ2」に似た案件ですが・・・もしかして、これを機に英語版タイトル変更?
そんなこんなで・・・上映が明日までである都合、是非観に行って下さい!と言いにくいのですが・・・遠くない場所に対象の劇場があって、スケジュールが空いていると言う方は、何卒!劇場まで足を運んで頂き、僕のこの思いを少しでも感じて頂きたいです!
・・・以上、お気に入り作品故につい作品自体の感想を書いてしまいましたが(汗)、ご清聴ありがとうございましたm(_ _)m
最後に言える事、それは公開70周年の今年に東宝の映画館で「ゴジラの逆襲」を観れた事への歓喜と感謝、ただただそれに尽きます・・・!
ありがとう!!ゴジラ・シアター!!
そして、明後日からはまさかの「ゴジラ・シアター2025」延長戦の「モスラ対ゴジラ」、更に来月には「怪獣大戦争」が上映されます!
何だか、毎月往年のゴジラ(特撮怪獣)映画がスクリーンで上映されるこの状況、まさに京都みなみ会館時代の「大大大全集」みたいですね・・・「ゴジラ・シアター2025」がここまで続くと言う事は、予想以上に好調だったと言う証拠だと思いますし(今日の上映も雨の日の平日ながら中々に人が来ていました)、ファンとしては嬉しい悲鳴ではあるのですが。
「モスゴジ」は母も観に行きたいと言っていますので、また予定を合わせて行こうと思います。
生憎の雨模様でしたが、大して雨が降らなかったのが幸いでした。今回は座席予約をして、前列側の中央席で観れましたし(^^)d
夜の仕事が無ければそのまま梅田を満喫出来たのですが、流石に梅田で遊びたいと言う理由で休むなんて駄目なので、母リクエストのHEP FIVEの「まじかるちいかわ」と、昼食にニューミュンヘンへ行くだけに留めました。
そんな「ゴジ逆」、少なくとも僕の記憶では神保町シアター等の関東の上映イベントを除き、映画館では京都みなみ会館時代の「大大大全集」と、大阪のシネ・ヌーヴォに移転した時にそれぞれ一回ずつ上映されたのみで、テレビでは令和以降大体のゴジラ作品が流されたBS・CSでも放送された事の無い、中々見る機会に恵まれない地味に不遇の作品である分、今回の「ゴジラ・シアター」はまたと無い機会なのです・・・!
一応「ゴジ逆」の感想はかれこれ15年前に「特コレ」の時に書いたり(特コレ「ゴジ逆」号紹介)、LINE VOOMには5年前の公開65周年に合わせて買ったブルーレイを紹介した記事を書いた事はありますが、4Kでかつ初めてのスクリーンで観る「ゴジ逆」は・・・もう、最高でした!
本作のみの特徴である、ゴジラを形容するシンバル音が流れるタイトルバックで震え、冒頭の魚群探査機にプリントされている「海洋漁業KK」の文字や、ブルーレイ版を観た時に気付いた序盤でのゴジラ関西上陸を報じる新聞内の誤字「アンギロス」がはっきり見えたりしました。
本作でのゴジラである「逆ゴジ」の、GFWゴジにも通ずる格闘戦重視のプロポーションを持つ、恐竜・爬虫類と言うより人間に近い独特な造形や、正しく「暴龍」な荒々しく野性的な造形である初代アンギラスの魅力もくっきりと分かりますし、この二体が70年前の我らが大阪を破壊し尽くしてくれる中盤の闘争は説明不用の素晴らしさですが、個人的には序盤の岩戸島での岩山に囲まれた中での、人類が干渉しないシチュエーションの戦いも好みだったりします。
大阪戦での特撮は、撮影ミスによって偶然生まれたスピーディーなコマ送りアクションや、昭和東宝特撮を地味に支えるポンポン砲のデビュー戦が主な見所になっていますが、僕としては撮影期間の短縮か経費節約かは不明ながら、戦車やポンポン砲によるゴジラ・アンギラスへの砲撃・爆破が全て合成処理されている点で、一見手抜きのように見えて実にキメ細やかに合成されており、砲弾と共に画面に舞い散る火花はモノクロだからこそ美しさすら感じるカットに仕上がっていると思います。
それと中盤と言えば、「ゴジラ-1.0」の海神作戦の説明に使われた「木製ゴジラ」の元になった?とされる、作戦会議室でのゴジラの進行ルートの確認に使われた「かんたんゴジラ」も、見逃せない所ですよ(?)
余談ですが、「VSビオランテ」中盤にてゴジラが予想を外して急に大阪へ向かう展開も「ゴジ逆」のオマージュ?と思っていたり・・・
終盤の神子島でのゴジラ封印作戦はやや冗長だとよく言われますが、多少内容が似た作戦が実行されている「トップガン マーヴェリック」をご覧になったならあの作戦がいかに難しく、更に今回はゴジラが攻撃して来ると言う、さながらエクストラハードモードの中で作戦を完遂する事の凄さがお分かりになるかと思いますし(実際参加したほとんどの戦闘機が失敗しています)、オキシジェン・デストロイヤーが失われた中でこの作戦でしかゴジラに対抗する術が無い・・・そのスリリングさを理解されたなら、単調には感じなくなるかと思います。
「架空の兵器を使わず、自然の力と人類の尽力でゴジラに立ち向かう」、と言う点では海神作戦に似ていると感じますし、この辺りはスクリーンで観てこそハラハラさせられると思いますね。
ストーリーも過去一で引き込まれまして、月岡・秀美さん・小林のスリーマンセルメイン、序盤で主人公が島でゴジラ目撃、中盤でゴジラ大暴れ、三番手キャラがゴジラを倒す為に死亡・・・など、意外と「54ゴジラ」との共通項があると思っているのですが、アレンジが上手く利いているのであまり被っている感じはありません(主人公とヒロインがコンビ→主人公と三番手がコンビ、主人公とヒロイン目撃→主人公と三番手目撃、東京or大阪、陰キャ気味の芹沢博士と明らかに陽キャな小林)。
また、「54ゴジラ」は戦後や第五福竜丸被曝事件の影響、ゴジラ=戦争・原水爆のメタファーと言う立ち位置もあって常に悲壮感漂う雰囲気の作風でしたが、「ゴジ逆」は最初からエンタメ作品として作られた点や、主な舞台が大阪になった事による浪花・人情気質に満ちた作風もあり、ゴジラ・アンギラスの暴威に襲われながらもジョークを飛ばしながら、負けじと再起に奮闘する海洋漁業KKの人々のたくましい下町根性ドラマは、見ていて心地よいです。
まぁ、だからこそ他愛の無い日々がゴジラによって崩れて行く、と言う点が際立ったりするのですが(会社屋上で月岡・秀美さんがいい雰囲気になっていたら戦闘機群が空を飛ぶ、ゴジラは大阪に来ないと聞いて道頓堀でダンスと洒落込んだらゴジラ大阪へ来る、北海道で楽しい宴会をしていたらゴジラの目撃情報が入って冷や水を掛けられる、「花婿さん」こと本作屈指の名キャラ・小林死す)。
前作との橋渡し役の山根博士が序盤のみの登場、アンギラスが中盤で退場し舞台が北海道に移る・・・など、人によっては残念な点もあるのは否めませんが、特撮面以外でも本作のみメガホンを撮った、隠れた名作「透明人間」の監督・小田基義氏による民衆に寄り添ったドラマ・演出や、「ゴジラ エビラ モスラ 南海の大決闘」以降の軽快なBGMのイメージが強い作曲家・佐藤勝氏による、ドラマと相反するような一貫した恐怖感を煽る劇伴、「シン・ゴジラ:オルソ」や「ゴジラ-1.0/C」などのモノクロ化作品を除けば最後のモノクロゴジラ映画・・・などなど、本作ならではの良さ・魅力は山ほどあります。
何より、恐らくは「~の逆襲」と言う続編モノ作品のタイトルのハシりになったであろう点は、間違いなく偉大な功績でしょう。
「メカゴジラの逆襲」しかり、「ちびゴジラの逆襲」しかり、「キングコングの逆襲」しかり(「キン逆」は続編モノではありませんが)・・・
ちなみにタイトルと言えば、「ゴジ逆」の英語版タイトルは基本的に「GODZILLA RAIDS AGAIN」となっている筈なのですが、今回の「ゴジラ・シアター2025」では「GODZILLA STRIKES AGAIN」となっていました。
「ATTACK OF LEGION」と「ADVANT OF LEGION」の二種類の英語版タイトルが存在する「ガメラ2」に似た案件ですが・・・もしかして、これを機に英語版タイトル変更?
そんなこんなで・・・上映が明日までである都合、是非観に行って下さい!と言いにくいのですが・・・遠くない場所に対象の劇場があって、スケジュールが空いていると言う方は、何卒!劇場まで足を運んで頂き、僕のこの思いを少しでも感じて頂きたいです!
・・・以上、お気に入り作品故につい作品自体の感想を書いてしまいましたが(汗)、ご清聴ありがとうございましたm(_ _)m
最後に言える事、それは公開70周年の今年に東宝の映画館で「ゴジラの逆襲」を観れた事への歓喜と感謝、ただただそれに尽きます・・・!
ありがとう!!ゴジラ・シアター!!
そして、明後日からはまさかの「ゴジラ・シアター2025」延長戦の「モスラ対ゴジラ」、更に来月には「怪獣大戦争」が上映されます!
何だか、毎月往年のゴジラ(特撮怪獣)映画がスクリーンで上映されるこの状況、まさに京都みなみ会館時代の「大大大全集」みたいですね・・・「ゴジラ・シアター2025」がここまで続くと言う事は、予想以上に好調だったと言う証拠だと思いますし(今日の上映も雨の日の平日ながら中々に人が来ていました)、ファンとしては嬉しい悲鳴ではあるのですが。
「モスゴジ」は母も観に行きたいと言っていますので、また予定を合わせて行こうと思います。