集合!絶対無敵最強可憐美女姉妹!
「VS」モスラ「・・・それなら、私は今だけ貴女の母になるわ。」
「‐」モスラ『えっ・・・?』
レオ「そのモヤモヤを無くすには、ありのままの自分の気持ちを受け入れる必要があると思うわ。抱え込んだ思いを全部出して、受け止めて貰う事で打ち消さないと駄目。お母さんがそれを出来る人なのは、姉さんはもう分かってるはず。」
シン「ラゴス島に行った時、ゴジラがやってた事みたいな感じよ。受け止めてくれる人がいるんだったら、素直に出さないと。」
イシュタル「わたし達の前でするのが恥ずかしいなら、終わるまで向こうに行ってるよ?」
「‐」モスラ『お気遣い、感謝致します。ですが、ここで恥ずかしがってわたくしの本心を隠すのは、それこそいけないと思います。それと・・・本当によろしいのでしょうか・・・?』
「VS」モスラ「えぇ。私、貴女がときどき悲しい目付きをしているのを見てたの。詮索はしなかったけど、何か助けになれるのなら、なりたいって思ってた。今だけでも私が貴女の母として、心の傷が癒せるのなら・・・
さっ、いらっしゃい?」
「‐」モスラ『!!』
両手を広げ、優しい声で自分を呼ぶ「彼女」を見た瞬間、「‐」モスラの頭におぼろげながらもずっと残っていた、愛しい母の姿が蘇った。
その目は見る間に涙に覆われ、感情のまま「母」の胸に飛び込む。
「彼女」もそれを拒む事無く、両手でそっと「娘」の身体を抱き締めた。
『・・・お母様!』
「よしよし・・・そんなに悲しい顔をして、どうしたの?」
『どうして、ずっとわたくしの所に帰って来てくれなかったのですか・・・わたくしは、寂しかった・・・』
「ごめんなさい。それが使命だったから・・・私はあなたと、世界を守りたかっただけなの。だけど、あなたには小美人と、『愛』を受け継いだ少女がいてくれている。それに、私の使命を継いでくれたあなたの姿が見れて、嬉しいわ。」
『はい・・・それとわたくし・・・ずっとお母様に聞きたい事がありましたの・・・わたくし、ちゃんとした守護神になれていますでしょうか?』
「ええ。あなたは立派な守護神よ。あなたがいるから、世界は今日も平和なのよ。」
『わたくしは一度、勘違いから同じ平和の為に戦っている怪獣のゴジラを傷付けてしまいました・・・それは許されるのでしょうか?』
「大丈夫。今はそのゴジラさんと和解して、一緒に戦っているのでしょう?悔い改める気持ちがあるのなら、それはもう許されているわ。」
『わたくしは・・・こうして泣いていても、良いのでしょうか?』
「いいのよ。こうして涙を流して、辛い思い出を乗り越えられる強さを、あなたは持っているのだから。私ももう一度、こうしてあなたを抱き締められたから、何も悔いは無いわ。だから、今は泣きなさい。」
『う・・・ううっ・・・お母、さま・・・』
「愛しい私の子・・・いつまでも、私はあなたを空から見ているからね・・・」
本当の親子のように、愛を確かめ合う二人の様子を見ながら、姉妹達は静かに・・・だが穏やかに、泣いていた。
レオ――お母さん・・・本当に姉さんの親みたいに接してる。
でも、たとえ「今だけのお母さん」だとしても・・・本人がそう思えて、それで心の傷みを乗り越えられるのなら、誰がどう言ってもそれで良いって思うわ。
ありがとう・・・お母さん。
イシュタル――お母さんに会えて、ほんとに良かったね・・・モスラ姉さん。
シン――・・・なんか、あたしもアイレナ母さんに会いたくなったなぁ。
今度、イシュを連れて墓参りに行こっかな。