集合!絶対無敵最強可憐美女姉妹!







それから一行は祭壇のすぐ近くにある、サークル状に置かれた石に座り、宝琳を食べながら談笑に耽っていた。
島の聖域であるこの一帯は、祭壇を中心に豊かな花と緑が広がっており、アッシリ湖にも負けない華美な風景を作り出していた。
無論だが、既に「‐」モスラは元の姿に戻っている。



シン「どう?すっごくいいでしょ、この風景!」
イシュタル「わたしと母さんとフェアリー以外は基本的に誰も立ち寄らないから、ここにしか咲いてない花もあるんだよ。」
フェアリー『コノピンクノ花モ、ソノ1ツナンダ~!』
レオ「そうなんだ・・・コスモスみたいで、綺麗ね。」
「VS」モスラ「咲いてる花が違うけど、私とレオのいるインファント島も本当にこんな感じよ。雰囲気も似てる。」
「‐」モスラ『わたくしのいるインファント島もそうですわ。』
レオ「やっぱり、何処のインファント島もかなり似た場所みたいね。一応別の世界の場所なのに。」
シン「冗談抜きで、母蘇羅が関係してるのかも・・・じゃあ、別の世界には今ここにいるあたし達以外の、もっと違うモスラ達がいるのかもしれないわね☆」
「‐」モスラ『可能性は十分ありますわね。別世界で無くとも、インファント島以外の場所にいるモスラもいますし。』
シン「前にあたしとモスラが会った、護国聖獣の最珠羅の事ね!」
イシュタル「えっと、確か一応男の人のモスラだったっけ?」
フェアリー『男ノ人ノモスラ?アンシャルミタイダネ!』
レオ「アンシャル?」
イシュタル「お母さんのお兄さんで、バース島って言う別の島を守ってるの。とってもおとなしくて、怒ってる所を見た事無いなぁ。」
「VS」モスラ「そうなの。この世界にも、男性のモスラ一族がいたのね。」
レオ「それを考えたら、お父さんも一応正式な『モスラ一族』って事だよね?」
シン「そうかもしれないけど、あの人をモスラ一族と認めちゃ駄目!モスラ姉妹がデリカシーも品も無い、戦い好きな一族みたいに思われちゃうじゃない!」


イシュタル――でも、母さんって戦うのは全然嫌いじゃなかったし、二度と戦いたくない怪獣として有名なんだよね・・・?


「VS」モスラ――結局はイシュちゃんのデートを覗いていた私達も、十分にデリカシーが無いんじゃ・・・?


「‐」モスラ『ま、まぁ、最珠羅は男性と言えど、怒る時以外は冷静で真面目な、麗しく凛とした方でしたわ。十分にモスラ姉妹に入る資格がある方です。』
フェアリー『フェアリモ男モスラハアンシャルグライシカ知ラナイカラ、会ッテミタイナ~。』
シン「今回来れなかったみたいだけど、次会ったら絶対姉妹に入れるわよ!いっそ、アンシャル兄さんにも相談してみよっかなぁ?」
「VS」モスラ「あっ、別のモスラと言えば・・・私の世界にはインファント島と似通った場所が幾つかあって、私達とはまた違うモスラ一族がいるって聞いた事があるわ。」
レオ「私とお母さんはまだ会った事は無いんだけど、噂によれば双子の子供を連れてて、Jr.と機龍さんが前に会った事があるって言ってた。」
「‐」モスラ『ふ、双子の子供ですか!?』
イシュタル「ど、どうしたの?モスラ姉さん。」
「‐」モスラ『わたくし、こう見えて早く母になって、子供の顔を見るのが夢なんですの・・・だからお子様がいるシンとレオママが凄く羨ましいですし、そのモスラも双子も気になって仕方が無いですわ・・・』



目を閉じ、顔を赤らめ、両手を頬に当てながら、声を高くしてそう話す「‐」モスラ。
彼女の意外な一面と様子に、姉妹達全員が驚いていた。



シン「確か最初会った時にイシュを見ながら、そんな事言ってたわね~。」
レオ「そういえばアッシリ湖にいた時も、レッドムーンさんとエラブスさんを見ながら言ってた・・・」
「VS」モスラ「私と初めて会った時も、羨望の眼差しだったわね。でも、モスラ一族は永遠の平和を守る使命を持った種族だから、いつかは必ず子供が産まれる日が来るわ。それまでの我慢よ。」
「‐」モスラ『そ、そうですわね・・・楽しみにしておきますわ。』
イシュタル「そのモスラ親子にも、会ってみたいな~。」
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好釦