集合!絶対無敵最強可憐美女姉妹!







スペース「お前達も、よりによってアッシリ湖に向かうとは・・・」
「VS」ゴジラ「ほとんどお前に非があるな。」
バトラ「そうかよ・・・」
ジラ『妻の愛が欲しいからってだけで、罪の無いあの子にバトルさせるなんて、関心しないね。』
Jr.「バトラさん、そんな事で喧嘩ふっかけないで下さいよ。」
バトラ「なんとでも言え・・・俺の人生はもう、終わったんだ・・・」
呉爾羅「バトラもチャイルドパパも、いい球っぷりだった・・・俺はそう思うからな。」
バトラ「・・・もう突っ込む気力もねぇ・・・」
ラゴス・ゴジラ「って言うかお前も何してんだよ、チャイルドパパ。オレ達だけじゃなくて、チャイルドにまで心配掛けて。」
ラドン「そうですよ。帰って来るまでの間、ずっとチャイルドは不安がってましたよ?」
「‐」ゴジラ『ごめん。次からは気を付けるし、モスラにもあやまる。』
チャイルド『とうちゃん、ほんとにだいじょうぶ?』
「‐」ゴジラ『あぁ。もうかってなことはしないから、気にすんな。』



騒動から1時間、「‐」ゴジラとバトラを連れ帰り、チャイルド・ラドンと合流したゴジラ一行は怪獣島を離れ、ラゴス・ゴジラの案内でとある場所に来ていた。



バルグザーダン「あっ、着いた。」
機龍「ここは何処なんだ?」
ラゴス・ゴジラ「生き残りの丘。昔、『ラゴス島』って呼ばれてた島の端っこさ。」
機龍・「VS」ゴジラ「「ラゴス島・・・?」」



何処までも緑が広がり、逞しくも凛々しい一本の大樹が立つ、爽やかな風が流れる場所。
この丘を見た誰もが、同じ事を思っていた。



スペース「ここには100年程前まで『ラゴス島』と言う島があった。オレとゴジラはこの島に産まれ、母と共に暮らしていた。だが、突如として現れた紅い悪魔、デストロイアが母もろとも、島を消し去った。オレとゴジラ、そしてラゴス島の先端部分のみがかろうじて残った、この『生き残りの丘』だけが、唯一の忘れ形見と言うわけだ。」
Jr.「そ、そんな・・・」
機龍「本当にデストロイアって名前の奴は、どの世界でも悪趣味なんだな・・・あの外道が・・・!」
「VS」ゴジラ「同感だ、機龍さん。やっぱり次会ったら消し炭にしてやる・・・!」



更にラゴス・ゴジラは大樹の前に来ると、大樹の根元を指差す。
そこには小さな墓石が二つ、大切そうに置かれていた。



呉爾羅「それ・・・」
ラゴス・ゴジラ「母さんと親父の墓。親父はオレが生まれる前に行方不明になって、つい最近帰って来たかと思ったら誰かに操られてて・・・何とかアニキが解放してくれたけど、最後はずっと前から掛かってた呪いで寿命が尽きて・・・死んだ。」
スペース「デストロイアはオレ達が倒し、父も洗脳から解く事は出来たが・・・敵討ちをした所で母が帰って来るわけではないし、敬愛する父の命を救う事も結局は叶わなかった・・・!だからオレ達には母を殺した怨敵を討ち、父の意思を受け継ぎ、両親を厚く弔う・・・そんな事しか、出来なかった・・・」
呉爾羅「・・・」
ジラ『あんた達・・・顔に似合わず、壮絶な過去持ちだったんだね・・・』
機龍「・・・過去と言えばさっき、お母さんとラゴス島が無くなったのが100年程前で、お前達兄弟はこの島で産まれたって言ってたけど・・・前にスペースの年齢を聞いた時、確か19歳と言ってたはず。この80年の年月の差は、どういう事なんだ?」
スペース「・・・この怪獣界の時間の流れが、他と比べて緩慢だからかは知らないが、オレ達怪獣界の怪獣が遥かに長寿と言うだけだ。」
ラゴス・ゴジラ「実はオレとアニキ、140歳越えてるんだよ。」



ラゴス・ゴジラがさらっと言った事実に、一同は驚きを隠せない様子を見せる。



Jr.「ひゃ、140歳っ!?」
呉爾羅「おお!ラゴスもスペも中々長生きじゃん!」
チャイルド『ひゃくよんじゅう?とうちゃん、どれだけすごいの?』
「‐」ゴジラ『え、えっとな・・・』
Jr.「じ、じゃあラドンとバルグザーダンも・・・」
バルグザーダン「俺、ゴジラとタメ。」
ラドン「僕も、100年以上生きてたりします。」
バトラ「おいおい・・・一応1万年前に生まれた俺でも、なんか着いていけねぇよ・・・」
ジラ『ちょっともう、どんだけハードな人生を送ってるのよ、あんた達兄弟・・・』
ラゴス・ゴジラ「驚かせてごめん。けどこういう所も含めてさ、お前らにオレ達の本当の事を教えたかったんだ。折角この世界に来てくれたんだし、この丘の事とか絶対教えたくて。」



陽気に笑いながらそう言うラゴス・ゴジラだったが、スペースは見抜いていた。
笑顔で包み隠してはいるが、彼の心は今だ拭えない哀しみの涙を流している事に。



スペース――ゴジラ、お前・・・



だが、ラゴス・ゴジラは皆を心配させないよう、この世界に来た事を楽しんで貰えるように、精一杯笑っている。
そんなラゴス・ゴジラを見ていたたまれなくなったスペースは、彼に気付かれないように「VS」ゴジラと機龍の元に向かった。



スペース「おい、二人共。」
「VS」ゴジラ、機龍「「?」」
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