集合!絶対無敵最強可憐美女姉妹!
ビオランテ「・・・何か、音が聞こえてくるの。」
レオ「えっ?」
ビオランテ「木が倒れるような音じゃ・・・しかも、どんどん近づいておる。」
ダガーラ――う、うろたえてる場合か!
今こそ、最大の好機!
ここでイシュタルに話し掛けないで・・・
ダガーラ「そ、そ・・・それから・・・えっ?」
イシュタル「ねぇ、ダガーラ・・・あれ?」
ダガーラ「木が・・・倒れている?」
二は立ち上がり、目線の先にある林の木がドミノ倒しの如く、折れて倒れて行く様を見つめる。
バトラ「おらぁ!!」
「‐」ゴジラ『うおりゃああっ!!』
その中を激しい叫びを上げながら殴り合いを繰り広げるのは、ゴジラ組から抜け出したバトラと「‐」ゴジラだった。
レオ「あ、あれって・・・」
「‐」モスラ『ゴジラ!』
「VS」モスラ「あなた!」
バトラ「けっ、軟弱野郎にしてはやるな!」
「‐」ゴジラ『おれも、ゴジラだからな!』
バトラは拳に紫の雷を帯電させ、「‐」ゴジラ目掛けて放つ。
バトラ「爆ぜろ!」
「‐」ゴジラ『なんの!』
一直線に放たれた雷撃を「‐」ゴジラは間一髪回避し、そのままバトラへ突っ込んで行く。
ダガーラ「な、何が起こっているんだ・・・?」
イシュタル「えっ!?あれ、レオとチャイルドのお父さん!」
「‐」ゴジラ『これでも、くらえ!』
「‐」ゴジラは全身を覆う青い波動の勢いを強くし、バトラに殴り掛かる。
が、バトラはその一打目を多少の余裕を見せながら避けた。
バトラ「うおっと!へ、ハズレだぜ!」
「‐」ゴジラ『なんの、ふっはくらえ!』
シン「どうしてあの二人がここに・・・って言うか、なんでいきなり乱闘してんのよ!?」
ビオランテ「・・・あの馬鹿もん共も、お前達の連れか?」
「‐」モスラ『え、えぇ、そうですけれど・・・どちらへ?』
ビオランテ「馬鹿もん共への、お仕置きじゃよ。」
突然の事に頭の回らないモスラ姉妹をよそに、ビオランテはそれまでの雰囲気とうって変わり、冷酷なまでに静かにそう言うと、バトラと「‐」ゴジラの元へ歩み寄って行った。
バトラ「おらおらおら!」
「‐」ゴジラ『ぐっ、このっ!!』
バトラ「ぐおっ、てめぇ!」
帯電したまま繰り出されるバトラのラッシュを「‐」ゴジラは両腕を交差させて防御し、右足でバトラを蹴る。
接近戦では流石に「‐」ゴジラに分が上がるようだ。
バトラ「おらっ!次の一撃で、てめぇを湖に沈めてやる!」
「‐」ゴジラ『しずむのは・・・お前だ!』
バトラ「なら、やってみろぉ!!」
「‐」ゴジラを全身からの放電で退けたバトラは両手を掲げ、巨大な雷の塊を生成する。
「‐」ゴジラも負けじと波動を強くし、掌を重ねてその一点に波動を込め、「放射熱線」を放つ準備をする。
バトラ「うおぉぉっ・・・!!」
「‐」ゴジラ『でえぇぇぇい!!』
・・・が、両者の必殺技が放たれるより前に、湖から唐突に現れた無数の蔦が二人に絡み付いた。
バトラ&「‐」ゴジラ「『えっ?』」
更に絡み付いた蔦は驚く二人をよそに、空高く二人を勢い良く持ち上げると、二人を湖に叩き付けた。
バトラ&「‐」ゴジラ「『おぼぼぼぼっ!』」
「‐」・「VS」モスラ&レオ「「『!?』」」
蔦に体の自由を奪われたバトラと「‐」ゴジラに抗う術は無く、呼吸の出来ない水の中で苦しむ。
そんな二人に対し、蔦の主であるビオランテは湖畔から見下すように水面の下の二人を見つめ、怒りの声を上げた。
ビオランテ「この私の湖で暴れるなんて、往生もするな!馬鹿もんの極み共が!」
「‐」モスラ『・・・え、えっと・・・』
シン「あ~あっ、やっぱしこうなっちゃったか・・・」
レオ「や、やっぱり?」
シン「ビオっていつもはああいう物静かな感じだけど、アッシリ湖で騒ぐ怪獣がいたら最後、それはもう容赦なく触手で叩きのめすのよ。」
「VS」モスラ「そ、そうなの・・・」
また、ようやくアッシリ湖に到着したゴジラ追跡組は走る最中に見えた、湖に立つ巨大な水の柱を見て立ち止まり、スペースとラゴス・ゴジラは事態の収束と結末を悟っていた。
呉爾羅「・・・バンカーーッ!!アウト!!」
機龍「それを言うなら『バッター』。バンカーだとゴルフになるけど?」
スペース「ここに向かっている時から嫌な予感がしたが・・・」
ラゴス・ゴジラ「やっぱ、ビオの逆鱗に触れちまったか・・・」
「VS」ゴジラ「あの蔦、ビオランテのものなのは確かみたいだな・・・」
呉爾羅――しっかし、最珠羅みたいな事する物好きがここにもいたんだな。
怖い怖い・・・関わらないでおこっと・・・