集合!絶対無敵最強可憐美女姉妹!




スペース「そこまで色に拘る理由は分からないが、そのルールにのっとればオレと機龍は問題ないと言う事か。」
Jr.「シルバーと・・・バイオレット、でしょうか。紫はともかく銀は後から加わるヒーローによくいる色なので、問題ないです。」
バトラ「いや待て、それ以前の問題があるだろ・・・これ、ゴジラ一族オンリーじゃねぇか!またそうやって俺を仲間外れにすんのかよ!」
「VS」ゴジラ「お前には悪役がお似合いだ。」
バトラ「なにぃ!」
ラゴス・ゴジラ「でも、ゴジラ限定にしたらバルも仲間外れになっちゃうよな?」
バルグザーダン「別に俺、司令官やるから。」
バトラ「お、お前はそれでいいのか!こんな差別を許していいのか!」
バルグザーダン「じゃああんたは、俺の部下のオペレーター役で。」
バトラ「・・・お、お前・・・!」



よろよろとした足取りでバトラはバルグザーダンに近付くと、そっと彼の両肩を持ち、安堵に満ちた表情でこう言った。



バトラ「やっぱ、お前・・・いい奴だよなぁ・・・電気使いに、悪い奴はいねぇんだ・・・!」


バルグザーダン――初めて俺と会った時みたいな顔してる。なんでだろ。


呉爾羅「まぁとにかく、これで俺達もなんたらモスラ姉妹に負けねぇな!」
スペース・「VS」ゴジラ「「いや、それは無い。」」
呉爾羅「ええっ!」
スペース「ああ見えて、シンは屈強な怪獣相手にも負けた事が無い。挑んだ相手が口を揃えて、『もうシンと戦いたくない』と言う程にな。イシュタルもいつもはおとなしいが、モスラ一族最強と言われている力を持っているし、シンをも退けたデスギドラを倒したのもイシュタルだ。ゴジラ、お前が一番分かるだろう?」
ラゴス・ゴジラ「あんまり勝負した事無いけど、確かにシンもイシュタルも強いよな。」
「VS」ゴジラ「俺はどうも、モスラの相手は苦手だ。確実に俺の思考的な敵の筈なのに、逆らえない・・・」
Jr.「レオも怒ると容赦無いからな・・・前に自分の誕生日大会を台無しにしたこっちの世界のデスギドラを一方的にボコボコにした挙げ句、しばらくの間封印したらしいし。」
「‐」ゴジラ『ほかのモスラも、すごいんだな。でもおれとバラン、それにおれのしってるラドンが「ぼうそう」したのを止めてくれたのもモスラだったし・・・やっぱり、モスラってすごい。』
呉爾羅「最珠羅が五人いるって思うと・・・うわっ、めんどくさっ。」
機龍「これは、ゴジラ達が集まっても勝てる気がしないな。」
ジラ『当然さ。女は強い生き物なんだからね。』
バトラ「まっ、ゴジラ一族だろうがモスラ一族には勝てないって事だ!」
「‐」ゴジラ『まぁ、たしかにな。あっ、そういえばバトラって、レオのお父さんなんだっけ?』
バトラ「そりゃ、当たり前だけど・・・それがどうした?」
「‐」ゴジラ『いや、さっきレオママにあたまをなでなでされたんだけど・・・いつもああなのか?』
バトラ「・・・はぁ!?今、なんてった?」
「‐」ゴジラ『いや、レオママにあたまなでなでされたんだけど・・・』


バトラ――頭なでなで、だとぉ!!
俺も最近やって貰ってないのに、なんで会ったばっかのこいつがやって貰ってんだよ!?
・・・俺とレオ以外に、モスラから頭なでなでされるなんて・・・
こいつ、絶対許さねぇ!!



妻への溺れるまでの愛から、バトラは心の中で渦巻く嫉妬の思いを眼光に込め、それを「‐」ゴジラに向ける。



バトラ「・・・おい、俺と決闘しろ。」
「‐」ゴジラ『けっとう?』
バトラ「俺とバトルしろって事だ!モスラになでなでして貰ったなんて、モスラとレオが許しても俺はお前を許さねぇ!」
「‐」ゴジラ『な、なんでだよ。おれだって、びっくりして・・・』
バトラ「御託はいいから来いよ、軟弱野郎!」
Jr.「ちょっと、いきなりどうしたんですか、バトラさん!喧嘩腰になるのはいけませんよ!」
バトラ「Jr.は黙ってろ!おいお前、ゴジラの癖にビビってんのか?」
呉爾羅「ヘイ!バッタービビってる!」
バトラ「お前は頼むから黙ってろぉ!」
「‐」ゴジラ『おれ、なにもしてないのに・・・』
ラゴス・ゴジラ「う~ん・・・バトラが何に怒ってるのか、オレ分かんねぇ。」
バルグザーダン「・・・ジェラシー?」
スペース「ひとまず落ち着け、バトラ。」
ジラ『バイオレンスなのは駄目!もっとクールに、落ち着いて!』
バトラ「だから、外野は・・・!」
「‐」ゴジラ『・・・でも、「ゴジラのくせに」ってことば、なんかはらが立つ。』
バトラ「だったらなんだよ?」
「‐」ゴジラ『・・・お前と、けっとうする!』
バトラ「それでいいんだよ・・・!来いっ!!」



そう言うやバトラと「‐」ゴジラは林の中へと消えて行った。
それから間も無く、林の木々がなぎ倒される音がひっきりなしに聞こえ、段々と遠ざかって行く。



「VS」ゴジラ「あの過保護野郎が・・・!」
機龍「追った方が良さそうかな?」
ラゴス・ゴジラ「あの方向・・・まさか!いこう、アニキ!みんな!」
スペース「ああ。」
呉爾羅「バッター打った!これは場外か~っ!!」



二人に続き、「VS」ゴジラ、機龍、ラゴス・ゴジラ、スペース、呉爾羅が今なお全てを破壊する二人を追う。



Jr.「・・・はぁ、ほんとなんでいつも怪獣が集まるとこうなるんだよ・・・」
バルグザーダン「俺からすれば、いつもの光景だけど。」
ジラ『悲しい男のサガ、だねぇ・・・とりあえず、私達はチャイルドとラドンにこの事を報告しに行こうか?』
Jr.「そうですね・・・」



そしてJr.とジラはバルグザーダンの案内の元、チャイルドとラドンを探しに来た道を引き返して行った。
13/33ページ
好釦