集合!絶対無敵最強可憐美女姉妹!
その頃、モスラ姉妹組はアッシリ湖に到着していた。
今いる所は湖の端に位置する所であり、辺り一帯には薔薇を中心とした色とりどりの花がゆったりとした風に揺れながら咲いており、風の音だけが聞こえて来る。
「‐」モスラ『綺麗な所ですわね・・・』
レオ「私の所のインファント島にも似た場所があるけど・・・ここの方がもっと凄い・・・」
シン「この辺りはね、昔からこの湖に住んでるビオランテって怪獣が花の世話をしてるのよ。薔薇の怪獣だから、余計に綺麗にしたいのね。」
「VS」モスラ「えっ、ビオランテ?」
イシュタル「もしかして、そっちの世界にもビオランテがいるの?」
「VS」モスラ「えぇ。前に会った事があるんだけど・・・男の人なのに女の人みたいで、ちょっと表裏の激しい人だったわね。」
シン「へぇ・・・こっちのビオランテは凄く女の人って感じだから、正反対ね~。流石は異次元!」
「‐」モスラ『わたくしの世界には他にまともな女性怪獣がいませんから、羨ましいですわ・・・あっ、あの方は?』
???「レッドムーン、あなた・・・やっぱり素敵だわ・・・」
???「・・・お前もだ、エラブス。」
シン「えっとね、最近月からここに引っ越して来たレッドムーンと、妻のエラブス。ここに来る前からずっとああらしくて、ハーフンって言う子供もいるのよ。」
「‐」モスラ『子持ちのおしどり夫婦だなんて!なんと羨ましい・・・』
「VS」モスラ「あら、ずいぶん興味津々なのね?」
レオ「とりあえず、ここがデートスポットなのは分かったわね・・・あっ。イシュタル、あの人が約束相手?」
レオがそう言いながら指を差したのは、花畑の中に佇む一人の青年。
やや毒々しい緑と赤の混ざり髪をした、琉球民族の様な衣装と短パンを着た凛とした雰囲気の青年である。
イシュタル「うん。あの人がダガーラ。じゃあわたし、行って来るね。」
レオ――・・・まだ誰かも聞いてないのに、あの人がダガーラって分かっちゃった。
でもなんだか、私の知ってるダガーラと似てたし・・・ね。
「VS」モスラ「夕方頃になったらまた来るから、それまでゆっくりしててね。」
イシュタル「みんなはそれまで何してるの?」
シン「そりゃ、まだ案内してない所なんていっぱいあるんだから、色々と回っとくわ。」
「‐」モスラ『だからイシュタルは、ダガーラさんと好きなだけデートなさって下さいませね。』
イシュタル「た、確かにデートだけど、そう言われると・・・」
レオ「分かってるわ。ほら、早く行かないとダガーラが待ってるわよ。」
イシュタル「う、うん。いってきまーす!」
やや固い表情をしつつ、イシュタルはダガーラの元へと向かって行った。
シン「・・・よーし、イシュは行ったわね・・・」
「VS」モスラ「や、やっぱり今から・・・?」
シン「当たり前よ!その為に今日に約束して貰ったんだから♪」
レオ「ちょっと背徳感あるけど・・・でもお母さん、私はどうしても気になるの。」
「‐」モスラ『わたくしもシンとレオに賛成ですわ。気付かれさえしなければ大丈夫なんですから。』
「VS」モスラ「みんながそんなに言うなら・・・分かったわ。」
シン「って言うわけで、それじゃあ早速移動開始よ~!」
イシュタルとダガーラの様子を陰から見守ろうと、こっそりと移動を開始するモスラ姉妹達。
だが、彼女達の様子を花畑の中から見つめるもう一人の影があった。
???「シンの回りに見慣れないのがおるかと思ったら・・・あれが『美女姉妹』かの?それにしても、揃いも揃って何処に行くのじゃ?」