LINE限定公開短編集
風のように、優雅に・・・
「‐」バラン『・・・其う言う事で、シュンの助言も受け乍(ながら)「バラダギ」を彷彿注せる写真を撮って来た。』
アンバー『少し、捻(ひね)った感じのイメージで撮りました。如何でしょうか?』
僧バラン「おお、いかにもバラン!な感じでは無く、バラン一族に共通している『和』のイメージを強調したわけだな?流石は同志に、琥珀の君!」
フレア「僕はどちらかと言えば、アイヌ好きだけど・・・バラン一族のもう一つのイメージの『風』が感じられて、いいと思うなぁ。」
シナト「私はこの写真に『雅』を感じたな。我らバラン一族は野蛮なだけの獣では無い、嗜みを思わせる要素も必要だろう?」
護国バラン「・・・つまり、まとめるなら『風雅』か。」
一同「「「『『風雅?』』」」」
護国バラン「そうだ。同志の荒々しくも冷淡な『風』と、アンバーのたおやかで知的な『雅』。両方から感じるものを足せば『風雅』になると思ってな。」
僧バラン「なるほど・・・同志も中々の詩人なのだな?拙僧も驚きだ。」
シナト「悪くない解釈だな。私は案外好きだよ。」
フレア「アイヌ語でなら・・・『レラ・ピリカ(風・美しい)』かな?」
アンバー『皆様からの、勿体無い程のお褒めのお言葉・・・心から、お礼申し上げます。』
「‐」バラン『矢張り、バラン一族は・・・我ら、「同志の集い」は素晴らしき者達だ・・・!』
僧バラン「よし、次は拙僧と撮らんか?琥珀の君!共に読経をする様子を撮ろうではないか!」
アンバー『読経、ですか?法師様?』
フレア「ごめん、それはちょっと無いかな・・・」
シナト「今時、怪獣の界隈で読経と言ったらギドラの三馬鹿兄弟になってしまうだろうに。」
護国バラン「だんご三兄弟がどうかしたのか?一番上が長男、一番下が三男、間に挟まれ次男、だったな?」
「‐」バラン『其の話題は、私でも時代錯誤だと分かるぞ。同志・・・』
ヒジュラス『ふん、やはりバラン共は揃いも揃って愚か者ばかりだな!唯一の例外は姫、君だけだよ・・・こんな連中なんて放っておいて、我と雅な刻を過ごそう!』
アンバー『ヒジュラス!?何故ここに?』
ヒジュラス『簡単さ、姫。バランの行く所、君が居る!だからこいつに姫の居る此処まで案内して貰った訳だよ。水先、いや姫先案内人はバランの唯一の使い道だからね!はははは・・・』
「‐」バラン『・・・詰まり、私を尾行して居たのだな・・・?此の、恥知らずの尾行者(ストーカー)めが!
地獄に堕ちろ、ヒジュラス!!』
僧バラン「そういえば、お主との戦いはビオのせいで出来ずじまいだったな?同志達への侮辱の落とし前と、あの時の続きをしようではないか・・・!
そったらお前、念仏唱えろーーッ!!!」
護国バラン「私は会わず仕舞いになったようだが、こんな堪忍袋の尾をすぐに切れさせる下の下の下のような者なら、会わなくて良かったようだな?
黙らっしゃい!」
フレア「バラン一族は、愚か者なんかじゃない!新生護国聖獣の一員にして、『同志の集い』の一人として、キミに神罰を与える!
イフンケ・・・カムイッ!!」
シナト「なら、私は旧護国三聖獣と・・・『同志の集い』の肩書の為としよう・・・
んが、腹わりぃ(お前、腹が立つ)!」
ヒジュラス『なっ!?貴様ら、五対一など卑怯だろう!姫、貴女もそう思・・・』
アンバー『・・・今回に限っては、時と場所と言動が悪過ぎましたね?ヒジュラス・・・わたくしにも、我慢の限度と言うものがあります・・・!
だから、ヒジュラス!
頭を冷やして、今すぐ帰らっしゃい!!』
ヒジュラス『そ、そんな!姫までもが・・・あじゃぱああああああ~!!』
アンバー『・・・ふう。全く・・・
あっ、皆様。ヒジュラスがご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありません。彼にはまた、見掛けた時にきつくお灸を据えておきますので・・・』
僧バラン「・・・琥珀の君が、怒った?ち、超スーパーすごいどすばい・・・!」
フレア「うん、キレてた・・・まさにカムイ(神)の怒りだ・・・」
シナト「お主も、ごしゃぐる(怒るん)だな?」
護国バラン「同志は見た事があるか?あんな怒り心頭な彼女を?」
「‐」バラン『否、略(ほぼ)無い・・・私も正直、唖然として要る・・・』
アンバー『えっ?皆様・・・?わたくしも、怒る時は怒りますよ?隼薙や穂野香とも何度か・・・ええっ?』